品格なき国家に転落の日本
超党派の議員団が中国を訪問した。
議員団は8月27日に中国北京で中国共産党の対外交流部門である中央対外連絡部(中連部)の陸慷(りく・こう)副部長と会談。
会談後に議員団の伊佐進一議員(中道改革連合)が記者団の取材に応じた。
伊佐氏は高市首相の11月17日の国会答弁に関連して、
「この発言あるいは認識が変わらない限りは、中国としては政策を変えるつもりはない」
と陸副部長から伝えられたことを明らかにした。
報道によると、伊佐氏は
「今回の訪中は、正常化に向けた雰囲気作りだという点については、両者ともお互いに認識の一致があった」
としながら、
「激しいやりとりも多く、中国側の厳しい姿勢が示された」
と述べた。
11月には中国でアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開催される。
日本政府はこの会合でのハイレベル交流を希望しているとみられるが、中国の対応は甘くないと考えられる。
昨年11月の高市発言の瞬間から、私は問題解決には高市首相の発言撤回が不可欠であるとの見解を示してきた。
この判断はいまも変わらない。
外交で重要なことは
「是々非々の対応」。
是は是とすべきだが、非を是とすべきでない。
日本側に非がないなら強気で突っ張ればよいが、日本側に非があるなら、率直に非を認める必要がある。
昨年11月7日の高市首相発言に非がある。
したがって、高市氏が非を認めて撤回することが必要。
これだけ長い時間引っ張ってきたのだから謝罪も必要だ。
中国の肩を持つ判断でない。
日本が「品格ある国家」であることを望むなら、非があるのかどうかを公正に判断して対応するべきだ。
高市氏は昨年11月7日の国会質疑で、
「台湾有事で米軍が来援し、戦艦が使われ、武力の行使をともなうものであれば、どう考えても存立危機事態になり得るケース」
と述べた。
この発言が是であるのか非であるのかを日本が公正に判定しなければならない。
台湾有事というのは台湾の独立をめぐり、台湾と中国との間で何らかの武力衝突が生じる事態のこと。
その台湾有事に米軍が来援して、戦艦が使われて武力の行使があれば、
「どう考えても存立危機事態になり得る」
と高市氏は述べた。
「存立危機事態」というのは集団的自衛権行使の要件。
「存立危機事態になる」場合、日本は集団的自衛権を行使することになる。
この場合、米軍とともに中国と戦争状態に入るという意味になる。
これはおかしいと中国が反発した。
日本は中国と約束事をしている。
72年の日中共同声明、78年の日中平和友好条約が最重要だ。
ここで、日本政府は台湾の中国帰属を認めた。
そのうえで、台湾と中国との対立は基本的に中国の国内問題であるとの国会答弁を示した。
また、共同声明、平和友好条約で、日本国及び中国が、相互の関係において、すべての紛争を平和的手段により解決し、武力又は武力による威嚇に訴えないことを確認してきた。
この点を踏まえると、高市首相発言はこれらの日中間の約束事を踏みにじるものであることは明らかだ。
したがって、発言の撤回と謝罪が必要である。
あたりまえのことである。
このロジックは日中間の取り決めの内容を精査すれば明白なもの。
ところが、高市氏は非を認めずに突っ張り続けている。
その影響が極めて深刻に広がり始めている。
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