筋書き通りに年度内予算成立確定
2024年度予算案が衆院を通過した。
これで予算の年度内成立が確定した。
予定調和。
今後も政倫審を開く。
4月以降に政治改革特別委員会を設置する。
これが予算成立容認の交換条件だという。
政倫審をいくら開いても何も出てこない。
政倫審に出席する議員は嘘をついても構わない。
嘘をついても罰する規則がない。
政倫審を開いても何も進展がないことなど自明だった。
野党は3月2日に予算案が衆議院を通過する日程に合意していた。
予算の採決の前提になる公聴会の日程が3月2日までの予算案衆院通過に合わせて設定されていた。
分科会は通常、中央公聴会開催後に開かれるが、前倒しして開催日程が組まれた。
これらの日程設定は与野党合意で決定されたもの。
表向きは対立しているように見えるが、水面下で手を握り、予算の年度内成立に野党が協力していることが示されている。
これを「国対政治」と呼ぶ。
「国対政治」の核心は「金の流れ」。
与党から野党に金が流れる。
そのために「裏金」が必要になる。
「官房機密費」も「裏金」の代表格の一つ。
何に使ったかが公表されない。
このような国対政治にどっぷりと浸かっているようでは政権交代など夢のまた夢。
野党の地位に安住したいという魂胆が透けて見える。
「政治とカネ」の問題が改めて表面化した。
大事なことは抜本策を講じること。
それは法規制だ。
政治資金規正法はザル法。
ザルの目を塞がなければ実効性を持たない。
繰り返すが
1.規正法21条の2の2項を削除する。
2.議員に総括収支報告書提出義務を課す。
3.連座制を導入する。
この三つを盛り込んだ法改正を直ちに実現する。
政倫審を開いたところで、何も新しい発見はない。
のらりくらりと答弁を繰り返すだけ。
しかも、質疑の半分は与党との質疑。
「茶番」どころか与党の宣伝に使われてしまう。
野党が、弁明者が窮する鋭い質問を浴びせ、重大な言質を引き出すなら開催の意味もあるだろう。
現実には、何の攻撃材料も持ち合わせず、「政倫審を公開で開いたという実績を与党に与える」だけの結果がもたらされている。
政倫審を開くよりも、規正法改正の具体案についての了解を取り付けることが重要。
これを予算通過の交換条件に据えるなら意味がある。
野党が実効性のある取引を実行し、与党が取引に応じないなら予算審議を止めるとの行動に出たとき、主権者はこの野党の行動を全面支援するだろう。
政治資金規正法を抜本改正し、政治資金の透明化を図ることに反対する国民はほとんどいないからだ。
予算を人質にとっても、与党が野党提案に従えば予算成立に支障は生じない。
与党が野党提案を拒絶して予算成立が困難になれば批判は与党に向かうはずだ。
ところが、野党は、このような条件闘争を展開しない。
その理由は野党も政治資金規正法抜本改正に賛成ではないからということになる。
絶望的な状況なのだ。
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