カテゴリー「令和六年能登半島地震」の20件の記事

2024年11月27日 (水)

能登半島地震最大余震が発生

11月26日午後10時47分ごろ、石川県西方沖の深さ7キロを震源とするマグニチュード6.6の地震が発生した。

この地震で石川県輪島市と志賀町で震度5弱の揺れを観測した。

M6.4の地震は本年1月1日の能登半島地震のM7.6の地震以降で最大規模。

11月27日午前10時までに震度1以上の余震が57回観測されている。

そのうち震度3が4回、震度2が15回である。

また、M4以上の地震が7回発生し、そのうち2回はM4.9である。

1月1日の能登半島地震の最大の余震が発生したことになる。

かねてより、能登半島北方海域に東西に広がる断層地帯でM7クラスの余震が発生することが警告されてきた。

この断層帯は能登半島北方沖の東西150キロに及ぶ長大な海底断層帯でその西端は能登半島を囲むように南方に垂れ下がっている。

東京大学地震研究所などによるプロジェクトでこれらの海底活断層が能登半島地震でどのような地殻変動を起こしたのかが調査されてきた。

その結果としてこの断層帯の西端と東端の断層がほとんど動いていないことが明らかにされ、これらのまだ動いていない断層が動いて大きな地震を引き起こす可能性があることが警告されてきた。

本ブログ・メルマガでは2024年7月14日に

ブログ記事「消えたNT9-中日新聞の謎」
https://x.gd/vq5Tp

メルマガ記事「中日(東京)新聞、お前もか!」
https://fomii.com/00050

を発行。

人気ブログランキングへ

問題として取り上げたのは中日新聞(東京新聞)が7月13日付紙面1面トップで取り上げた

「能登半島地震残る謎」

と題する記事。

Photo_20241127123101

記事は東大地震研の佐竹健治名誉教授らによる上記の海底断層の調査結果に関するもの。

プロジェクトチームは能登半島北方沖ならびに西方沖の海底断層であるNT2からNT9(NT7を除く)の7つの活断層の調査分析を行い、NT3とNT9が年初の能登半島地震でほとんど動いていないことを明らかにした。

いわゆる「割れ残り」で、研究グループは、今後、NT3とNT9の活断層が動き、マグニチュード7クラスの地震を発生させる可能性があることを警告した。

Nt2nt9

Photo_20241127123201

ところが、7月13日付中日新聞記事は西方の「割れ残り」断層であるNT9を記述から除外。

Photo_20241127123301

本ブログ、メルマガでは、このプロジェクトの海底断層調査結果に関する記事を何度も公開して警戒を呼び掛けきた。

1月19日付記事
「無限大リスクの志賀原発」
https://x.gd/gt6ZU
「派閥解消より重要な原発解消」
https://foomii.com/00050

1月23日付記事
「旅行支援より被災者支援が先決」
https://x.gd/fTP8m
「2次避難遅れ主因は行政対応か」
https://foomii.com/00050

人気ブログランキングへ

東京大学地震研究所は2013年に始まった「日本海地震・津波調査プロジェクト」で、日本海側の震源断層モデルを示した。

本年1月22日放送のNHK定時ニュースには東京大学地震研究所の佐竹健治教授が出演。

本ブログ・メルマガ1月19日付記事で紹介した内容を1月22日にNHKが夕刻のニュース7で報道した。

既述の通り、佐竹教授らの研究グループが警鐘を鳴らしたのはNT2からNT9(NT7を除く)の7つの活断層のうち、NT3とNT9が年初の能登半島地震での「割れ残り」となっており、今後、NT3とNT9の活断層が動き、マグニチュード7クラスの地震を発生させる可能性があることだった。

今回の地震はそのNT9を震源とする能登半島地震最大の余震である。

M6.4の地震が発生したが、上記研究結果はM7クラスの地震発生を警告している。

NT9の活断層は北陸電力志賀原子力発電所から至近距離に位置する。

NT9の断層が動いて巨大地震を引き起こす場合、志賀原発が甚大な被害を受けることは想像に難くない。

今回の11月26日地震はこのリスクを改めて顕在化するものだ。

本年7月13日付中日新聞記事では「割れ残り」活断層のうち、NT9が記述から除外された。

佐竹教授はNHKニュースでNT3とNT9を同列に扱い、両者ともに警戒が必要だと述べたが、このニュースでも大きく取り扱ったのはNT3だけでNT9についての言及が極端に少なかった。

志賀原子力発電所至近距離にある活断層のNT9。

今回はこの断層が動き震度5弱の地震を引き起こした。

ここでさらに大きな地震が発生するリスクは高いと思われる。

最大の警戒が求められ、志賀原発の廃炉を直ちに決断するべきだ。

人気ブログランキングへ

気鋭の政治学者・政治思想家である白井聡氏との共著が好評販売中です。

『沈む日本 4つの大罪
経済、政治、外交、メディアの大嘘にダマされるな!』
(ビジネス社)
81xvgue4y6l_sy466__20240702205101

https://x.gd/3proI

ぜひご高覧賜りたい。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3942
「志賀原発至近NT9の巨大リスク」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年7月14日 (日)

消えたNT9-中日新聞の謎

北陸中日新聞が7月13日付紙面で

「能登半島地震残る謎」

と題する記事を掲載した。

しかし、本当の謎はこの記事そのものである。

本ブログ、メルマガで、能登半島の先端部分の西南から北西にかけての長大改定断層に関する専門家分析を何度も紹介してきた。

1月19日付記事
「無限大リスクの志賀原発」
https://x.gd/gt6ZU
「派閥解消より重要な原発解消」
https://foomii.com/00050

1月23日付記事
「旅行支援より被災者支援が先決」
https://x.gd/fTP8m
「2次避難遅れ主因は行政対応か」
https://foomii.com/00050

東京大学地震研究所は2013年に始まった「日本海地震・津波調査プロジェクト」で、日本海側の震源断層モデルを示していた。

本年1月22日放送のNHK定時ニュースに東京大学地震研究所の佐竹健治教授が出演した。

私は佐竹教授が提示した警告を1月19日付記事に記述していたが、その内容がニュースで報じられた。

佐竹教授らの研究グループが警鐘を鳴らすのはNT2からNT9(NT7を除く)の7つの活断層のうち、NT3とNT9が年初の能登半島地震でほとんど動いていないこと。

いわゆる「割れ残り」で、研究グループは、今後、NT3とNT9の活断層が動き、マグニチュード7クラスの地震を発生させる可能性があることを警告した。

人気ブログランキングへ

1月23日付記事に記述したのは、佐竹氏がNHKニュースで北陸電力志賀原子力発電所至近距離にあるNT9が動いて大地震を引き起こす可能性に警鐘を鳴らしたにもかかわらず、ネット上で配信される記事で、なぜかNT9が除外されていることだった。

佐竹氏のグループは、本年初の能登半島地震の震源域と重なる七つの海底活断層について、今回の地震で観測された津波波形から断層がどの程度動いたかを解析した。

その結果、「珠洲沖セグメント」、「輪島沖セグメント」などと呼ばれる「NT4」、「NT5」、「NT6」の三つの活断層が大きく動いた一方、半島先端と佐渡島の間に位置する「NT3」と石川県志賀町近海の「NT9」の二つの活断層がほとんど動かなかったことを明らかにした。

佐竹氏は今回の地震で動かなかった活断層が刺激を受けて動き、マグニチュード7クラスの地震を引き起こす可能性についての警戒を呼び掛けている。

ところが、インターネット上の記事では、動かなかった活断層のうちNT2とNT3だけを取り上げ、佐渡近辺の中越沖で強い地震が発生するリスクのみを強調するものが多かった。

しかし、NHKニュース7で佐竹教授は、石川県志賀町近海のNT9が動く可能性を併せて指摘した。

既述の通り、NT9は石川県志賀町に所在する北陸電力志賀原子力発電所に極めて近い。

7月13日付北陸中日新聞の考察記事「能登半島地震残る謎」の最大の謎は、紙面に掲載された活断層の所在を示す地図から「NT9」が消滅していること。
2024y07m13d_135008330

「消えたNT9-北陸中日新聞の謎」

の方がはるかに重大な謎である。

佐竹教授グループが提示した活断層分析図(1)
2024y01m23d_123829167_20240714022501

佐竹教授グループが提示した活断層分析図(2)
Photo_20240714022601

7月13日付北陸中日新聞記事掲載図
2024y07m13d_135206065

人気ブログランキングへ

年初の大地震で動かなかった活断層は「NT3」と「NY9」。

1月22日放送の「NHKニュース7」で佐竹教授はNT3とNT9が動いて巨大地震を引き起こすリスクを警告した。

最大の問題はNT9が志賀原発の至近距離にあること。

1月の地震で最大震度を記録したのは石川県志賀町。

震度7の揺れが観測された。

地震の揺れの強さを示す最大加速度の最大値も志賀町で観測された。

志賀町で2828ガルの揺れが観測された。

日本の原発は新潟県柏崎刈羽原発を除き、ほとんどが1000ガル以下の耐震性能しか有していない。

原発が建造された時代、関東大震災の揺れは400ガル程度と考えられていた。

ところが、1995年の阪神淡路大震災を契機に日本各地に地震計が設置され、この前提が大間違いであったことが判明した。

深度7は1500ガル以上の揺れを意味し、東日本大震災では2933ガルの揺れが観測された。

今回の地震において石川県志賀町で観測された揺れは東日本大震災に匹敵するもの。

NT9の活断層が大きく動くことが、いま何よりも警戒されねばならないこと。

ところが、北陸中日新聞の地図から「NT9」が消えた。

東大地震研究所が「NT9」のリスクを解除したと伝えられていない。

北陸電力はいまも志賀原子力発電所廃炉を決定していない。

志賀原発廃炉に直結する話題を消去することに北陸中日新聞が協力しているとするなら、中日新聞の歴史的失態になる。

人気ブログランキングへ

気鋭の政治学者・政治思想家である白井聡氏との共著が販売開始になった。

『沈む日本 4つの大罪
経済、政治、外交、メディアの大嘘にダマされるな!』
(ビジネス社)
81xvgue4y6l_sy466__20240702205101

https://x.gd/3proI

ぜひご高覧賜りたい。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3836
「中日(東京)新聞、お前もか!」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年5月 4日 (土)

何もし内閣を許さない!

能登半島地震が発生して4ヵ月の時間が経過した。

ゴールデンウィークは天候に恵まれ、各地の観光地が賑わっている。

北陸地方でも金沢などの観光地で地震があったとは思えない賑わいが示されている。

岸田内閣は「北陸応援割」と銘打って旅行に対する利益供与政策も発動した。

その一方で、もっとも被害が大きかった地域はいまもなお、苦しみのなかに取り残されている。

旅行に対する利益供与政策で、地震の被害が軽微だった地域は利益供与特需に沸き立っている。

しかし、被害が大きかった地域では建物や道路等の復興も進まず、被災地のまま取り残されている。

石川県の発表では4月30日時点で4606人が避難所での避難生活を強いられている。

避難所では、いまなお段ボールベッドでの生活を強いられている。

いまなお深刻なのが水道。

震災発生時には11万4000戸が断水した。

4ヵ月の時間が経過したがいまなお、奥能登地方では約4000戸の断水が続く。

奥能登地方以外では水道が復旧したとされるが、これは各家庭の水道メーターまでの水道管が復旧されたということに過ぎない。

道路下を通る水道が復旧しても、各家庭の水道メーターから家屋内の蛇口までの復旧が完了しなければ水道を利用することはできない。

人気ブログランキングへ

県などが公表する「断水の解消」は、浄水場から各地域へ水を送る水道管の「本管」と、本管から各家庭に備えられている水道メーターまでの「引き込み管」の修理が終わったことを意味するにすぎない。

しかし、水道メーターから住宅の蛇口までの水道管が壊れていれば水道を利用することはできない。

水道メーターから先の工事は各家庭の負担になる。

この復旧工事のキャパシティーが不足している。

さらに、相手の足元を見透かすように、遠方の事業者が法外な工事代金を要求するケースが多く報告されている。

石川県が整備を進める応急仮設住宅は、9市町が建設を要望する全6421戸のうち、5月1日時点で全体の5割強にあたる3421戸が完成。

約5割がまだ完成していない。

県は8月中にすべての応急仮設住宅の完成を見込む。

「応急仮設」なのに8ヵ月もかかるということ。

他方、自治体が民間の賃貸住宅を借り上げ、被災者が最長2年住むことができる「みなし仮設住宅」は、「住宅の被害認定調査で半壊以上」、「ライフラインが途絶し、長期間居住できないと市町が認める人」などが対象となる。

富山、福井、新潟各県への避難者を含めて、4月15日時点で石川県内の被災者3155世帯が利用している。

入居手順は、希望する被災者が住民票のある市町に申請後に県が書類を審査。

人気ブログランキングへ

県から決定通知が出たのちに、被災者と市町、物件の貸主の3者で賃貸契約を結んで入居する。

しかし、これでは時間がかかり過ぎるため、自治体からの罹災(りさい)証明書発行前に被災者が物件を探して入居を始めた事例が多い。

この場合、当初は一般の民間賃貸と同じように貸主と入居者の2者契約になるが、事後に「みなし仮設」として3者契約に切り替えることも可能とされている。

3者契約が成立すれば2者契約で支払った家賃や礼金なども返金される。

しかし、この3者契約の事務作業が遅れており、4月10日時点で県が集計した約2100世帯のうち73%が2者契約のままになっている。

「3者契約書」がないために公費で支援対象となる家電製品(テレビ、冷蔵庫、洗濯機)の購入費(上限13万円)の申請もできない状態が続いている。

こうした現実に対して国は何も対応を示さない。

4月3日に台湾東部沖で発生した地震は1月1日の能登半島地震とほぼ同規模のもの。

台湾では地震発生直後に避難場所が確保され、避難所ではプライバシーを守るカプセル型のテントが張り巡らされた。

温かな食事も直ちに用意された。

倒壊の危険の高い建造物への対応も迅速だった。

能登半島先端地域だけでなく、JR金沢駅から車で20分ほどに位置する内灘町でも液状化による住宅やインフラの被害が甚大だが、復旧は極めて遅れている。

住民が大阪万博よりも被災地支援を優先して欲しいとの切実な思いを文字にして表し、ガラス窓に貼り付ける家屋も観察される。

このような状況を放置したまま、岸田首相は国民の税金で海外旅行に明け暮れる。

このような政権の下で日本国民が幸せになることは不可能である。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3775
「被災者支援より万博・海外旅行」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年4月 4日 (木)

震災対応に見る日本台湾の落差

日本と台湾の震災発生に対する政府対応の違いは後進国と先進国の相違をまざまざと見せつけるもの。

4月3日に台湾東部沖で発生した地震はマグニチュード7.7の巨大地震で、台湾東部で震度6強の揺れが観測された。

1月1日に能登半島で発生した地震はマグニチュード7.6で最大震度は7だった。

ほぼ同規模の地震が発生したと言える。

能登半島地震では家屋倒壊等で下敷きになった被災者の救出が著しく遅れた。

また、避難所の居住環境の劣悪さがクローズアップされた。

震災発生から3ヵ月の時間が経過するが、能登半島の避難所の居住環境は劣悪なまま放置されている。

被災地でお弁当などの食事が供給されるまでに3週間の時間を要した。

自衛隊等による炊き出しにしても必要数を大幅に下回る数しか供給ができない状況が持続した。

避難する被災者の居住スペースは確保されず、トイレも不足。

プライバシーを守る環境も整備されない状況が持続した。

台湾では地震発生直後に避難場所が確保され、避難所ではプライバシーを守るカプセル型のテントが張り巡らされた。

温かな食事も直ちに用意された。

先進国と後進国の落差はあまりにも大きい。

日本では大きな災害が頻繁に発生している。

人気ブログランキングへ

そのたびに、前近代の、生存権さえ満たさない劣悪な避難所に被災者が収容される図式が描かれてきた。

この後進国ぶりがもたらされている最大の原因は政治の基本姿勢にある。

この国では政治権力者が一般国民の幸福を追求しない。

この国の権力者が追求するのは自己利益だけである。

財政資金がないわけではない。

財政規模は極めて巨大である。

重要なことは、その巨大な財政資金を何にどう投下するかである。

本ブログ、メルマガで何度も指摘していることだが、2020年度から2023年までの4年間に補正予算で154兆円もの財政支出予算を計上した。

政策遂行のために本予算に計上する財政資金は年間23兆円である。

財務省が公表している一般会計・特別会計歳出純計の計数を見ると、防衛関係費と社会保障関係費を除く政策支出の合計金額が1年間で23兆円。

これは2022年度も2023年度も同額。

1年間の政策支出の合計金額が23兆円。

ところが、その一方で、補正予算で年間39兆円もの財政支出を予算計上している。

そのほぼすべてが利権支出=裁量支出である。

これだけの財政資金を投下するなら何でもできる。

人気ブログランキングへ

消費税を7年間ゼロにすることすら可能だ。

これだけの巨大な予算を編成しながら、一般国民の福利厚生、幸福のためには一切使わない。

だから、東日本大震災の際の前近代避難所の状況がいまもまったく変わっていない。

避難所の福利厚生水準にスフィア基準という国際基準がある。

https://x.gd/p9ijS

内閣府HPにも「人道憲章と人道対応に関する最低基準(スフィア基準)」について解説が掲載されている。

https://x.gd/JXlEw

「人道憲章と人道対応に関する最低基準(通称:スフィア基準)は、1997年にNGOグループと国際赤十字・赤新月運動が開始したスフィアプロジェクトにて、策定されました。これは1990年代における人道機関による国際的な活動の増加、さらに1994年の大湖地方の難民危機を受けて、「多くの人道援助機関及びNGOが共通して使用する人道対応に関する基準が必要である」という認識の高まりを受けたもので、紛争や災害の被害者が尊厳のある生活を送ることを目的に定められた基準です。」

この解説のなかに「スフィア基準の概要」として

「スフィア基準では、「人道憲章」、「権利保護の原則」、「コア基準」(全てのスフィア基準に共有される必須のプロジェクト基準)とともに、
「人間の存続のために必要不可欠な4つの要素:
(1)給水、衛生、衛生促進、
(2)食糧の確保と栄養及び、
(3)シェルター、居留地、ノン・フードアイテム(非食糧物資)、及び
(4)保健活動」
の分野における最低基準が定められています。

特に「人間の存続のために必要不可欠な4つの要素」に関する章では、人間が生命を維持するために必要最小限な水の供給量、食糧の栄養価、居留地内のトイレの設置基準や数、また避難所の一人あたりの最小面積や保健サービスの概要などが具体的に紹介されています。

これらの基準は比較的高い水準で定められており、そうすることで、紛争や災害時などの緊急時において、支援を必要とする人々が高い水準の援助を受けられるようにすることを目的としています。

とある。

しかし、日本政府はこの基準の達成をまったく図っていない。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3749
「後進国日本の災害支援体制」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年3月 3日 (日)

志賀原発至近での大地震リスク

本ブログ、メルマガで何度もお伝えしているが1月の能登半島地震の解析に関して重要な情報が発せられている。

1月24日付ブログ記事
「旅行支援より被災者支援が先決」
https://x.gd/EbU1L
メルマガ記事「2次避難遅れ主因は行政対応か」
https://foomii.com/00050

2月18日付ブログ記事
「なお高い能登大地震リスク」
https://x.gd/EHj9O
メルマガ記事
「大地震警戒地域への旅行を支援」

東京大学地震研究所が2013年に始動させた「日本海地震・津波調査プロジェクト」で日本海側の震源断層モデル。

同研究所の佐竹健治教授は今回の地震の震源域と重なる七つの海底活断層について、今回の地震で観測された津波波形から断層がどの程度動いたかを解析。

その結果、「珠洲沖セグメント」、「輪島沖セグメント」などと呼ばれる「NT4」、「NT5」、「NT6」の三つの活断層が大きく動いた一方、半島先端と佐渡島の間に位置する「NT3」と石川県志賀町近海の「NT9」の二つの活断層がほとんど動かなかったことが判明したことを明らかにした。

2024y01m23d_123829167_20240303235101
Photo_20240123123901_20240303235201
佐竹教授は今回の地震で動かなかった活断層が刺激を受けて動き、マグニチュード7クラスの地震を引き起こす可能性について警戒を呼び掛けている。

佐竹健治教授や東北大の遠田晋次教授(地震地質学)が3月2日までにまとめた解析をメディアが改めて報じている。

人気ブログランキングへ

共同通信は次のように伝えている。

「1月1日に最大震度7、M7.6を観測した後も周辺では地震が続いている。同9日には震源域の北東端付近でM6.1の地震があり、新潟県長岡市で震度5弱を観測。

佐竹氏は「さらに大きなM7クラスの地震が発生すると、佐渡島を含む新潟県沿岸で3m程度の津波が予想される」と注意を促す。」

これらのメディア報道に「ある偏り」がある。

佐竹教授らの解析は、1月の地震で「珠洲沖セグメント」、「輪島沖セグメント」などと呼ばれる「NT4」、「NT5」、「NT6」の三つの活断層が大きく動いた一方、半島先端と佐渡島の間に位置する「NT3」と石川県志賀町近海の「NT9」の二つの活断層がほとんど動かなかったことを重視している。

活断層の「割れ残り」が存在しており、この「割れ残った」活断層にひずみがたまり、これが次の大きな地震を引き起こす原因になることについて警戒を呼び掛けている。

ところが、共同通信ニュースなど、多くのメディア情報が半島先端と佐渡島の間に位置する「NT3」と石川県志賀町近海の「NT9」の二つの活断層のリスクのうち、「NT3」のリスクだけを報じている。

共同通信の場合、

「さらに大きなM7クラスの地震が発生すると、佐渡島を含む新潟県沿岸で3m程度の津波が予想される」

ことに佐竹教授が注意を促したと伝える。

佐竹教授は1月22日のNHK午後7時の定時ニュースに生出演している。

人気ブログランキングへ

このとき、佐竹教授は「NT3」のリスクだけでなく、「NT9」のリスクについても警戒を呼び掛けた。

「NT3」だけでなく「NT9」に蓄積されたひずみによって両断層が動くことによる大地震発生のリスクに警鐘を鳴らしたのである。

「NT3」は中越沖に位置し、ここでM7クラスの地震が発生すれば、3Mの津波が中越地方の海岸を襲うリスクがある。

このことをメディアが伝えるが、NT9の活断層が動いてM7クラスの地震が発生する場合のリスクにほとんど触れない。

実はNT9の断層は石川県志賀町近海に位置する。

ここで大地震が発生する場合、北陸電力志賀原子力発電所は重大な影響を免れない。

1月1日の地震発生後に、志賀原発付近を震源とするマグニチュード4以上の地震が約50回発生している。

1月6日に発生した最大震度6弱の地震震源地も石川県志賀町だった。

震源のなかには志賀原発至近のものもあった。

志賀原発敷地内に存在する断層が活断層である疑いも強く存在する。

メディアはNT3(中越沖)の地震発生リスクだけを報じるが、NHKニュース番組で佐竹教授はNT9のリスクも同等に指摘した。

志賀町でM7クラスの地震が発生することは原発稼働推進勢力にとって都合が悪い。

そのために、メディアが志賀町を震源とする大地震発生リスクに触れないのだとすれば、その罪は万死に値する。

能登半島地震は日本の原発廃止を命ずる天の最後通牒である。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3718
「愚かな国が滅亡する理由」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年2月20日 (火)

旅行支援より被災者被災地支援を

1月1日に発生した能登半島地震。

マグニチュード7.6の大地震である。

能登半島では2022年6月に震度6弱、2023年5月に震度6強の地震が発生している。

2024年1月には震度7の地震が1回、震度6弱の地震が2回発生した。

余震活動は依然として活発で、震度1以上の地震が2月1日から15日までの間に91回観測されている。

気象庁は震度5ないし震度6以上の地震が近い将来に発生することに警戒を呼び掛けている。

2020年12月から2023年末まで能登半島先端地域で群発地震が発生してきた。

このなかで2022年、2023年の強い地震が発生した。

本年1月1日の地震を境に群発地震の震源域が一気に拡大した。

震源域は能登半島北部の海岸線に沿うように北東から南西方向にかけての150キロのエリアに広がった。

東京大学地震研究所が2013年に始動させた「日本海地震・津波調査プロジェクト」で示された日本海側の震源断層モデルで重大な事実が判明している。

同研究所の佐竹健治教授は今回の地震の震源域と重なる七つの海底活断層について、今回の地震で観測された津波波形から断層がどの程度動いたかを解析。

人気ブログランキングへ

「珠洲沖セグメント」、「輪島沖セグメント」などと呼ばれる「NT4」、「NT5」、「NT6」の三つの活断層が大きく動いた一方、半島先端と佐渡島の間に位置する「NT3」と石川県志賀町近海の「NT9」の二つの活断層がほとんど動かなかったことが判明したことを明らかにした。

佐竹教授は今回の地震で動かなかった活断層が刺激を受けて動き、マグニチュード7クラスの地震を引き起こす可能性について警戒を呼び掛けている。

佐竹教授が指摘する「NT9」は志賀原子力発電所の至近距離内に位置する。

実際に1月1日の地震発生後に、志賀原発付近を震源とするマグニチュード4以上の地震が約40回発生している。

1月6日に発生した最大震度6弱の地震震源地も石川県志賀町。

北陸電力志賀原子力敷地内で確認されている断層が活断層である疑いも強い。

2023年3月15日の原子力規制委員会定例会合が、志賀原発2号機直下を走る複数の断層が「活断層ではない」とする審査チーム結論を了承したが、2016年の有識者会合評価書は志賀原発敷地内の一部の断層を活断層と解釈するのが「合理的」だとしていた。

今回の地震による志賀原発における重大事故が確認されており、仮に同原発が運転稼働中であったら、大惨事に発展していた可能性がある。

人気ブログランキングへ

能登半島では主要な幹線道路が寸断され、水道、電気、下水道のライフラインが激しい損傷を受けた。

とりわけ上下水道の復旧は遅れており、被災者は極めて困難な生活を強いられている。

震源地から離れた金沢市の被害が大きくないとの報道があるが事実と異なる。

金沢市内の全壊、半壊、一部破損は合わせて4652棟確認されている。

金沢駅から車で20分ほどの内灘町でも全壊、半壊、一部破損が合わせて1491棟確認されている。

輪島市や珠洲市では余震によって新たな住宅の全壊も発生している。

液状化による建造物の損壊は石川県だけでなく新潟県、富山県、福井県にまたがる広範囲に及んでいる。

仮設住宅等の建設は遅れており、被災者の居住のための公営住宅等の供給も不足していることに加え、今後発生する大きな地震で住宅へのさらなる被害が広がる恐れもあり、多くの被災者が遠隔地に避難せざるを得ない状況に直面している。

さまざまな事情で2次避難できない被災者も多いが、それでも5000人以上の被災者が金沢市や小松市、加賀市などの宿泊施設に2次避難している。

この状況下で旅行支援事業を行うから2次避難者が邪魔になるという判断は言語道断と言うほかない。

新幹線延伸というスケジュールは存在するが、新幹線も天災には勝てない。

被災地では日々の暮らしも崩壊している。

とても旅行という状況にはない。

自公政権の業界との深い癒着を鮮明に示す旅行への利益供与政策は、岸田内閣が国民に寄り添うスタンスを持たず、ただひたすら癒着業界への利益供与に邁進する姿勢を示すものだ。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3706
「利権支出突出する日本財政」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年2月18日 (日)

なお高い能登大地震リスク

気象庁が2月16日に発表した

「令和6年能登半島地震」について(第 18 報)
https://x.gd/Q1Uay

が「引き続き活発な地震活動に注意」と警告した。

同発表は、

「地震活動は依然として活発な状態です。

今後1~2週間程度、最大震度5弱程度以上の地震に注意してください。

引き続き、強い揺れを伴う地震への注意をお願いします。

また、海底で規模の大きな地震が発生した場合、津波に注意する必要があります。」

としている。

能登地方では2020年12月以降、群発地震が観測されてきた。

最大震度1以上の地震は

2021年   70回
2022年  195回
2023年  241回

発生した。

3年間合計で506回である。

このなかで、22年6月に震度6弱、23年5月に震度6強の地震が発生した。

本年1月1日には最大震度7の地震が発生した。

人気ブログランキングへ

2024年1月には震度1以上の地震が1558回発生した。

1月1日には震度7と震度6弱の地震が発生し、1月6日にも震度6弱の地震が発生。

2024年2月1日から16日までに震度1以上の地震は93回発生している。

2月15日までの震度1以上の地震発生回数は91回で、月次に換算すると182回。

2023年の地震回数241回は月次に換算すると20回になり、2月に入っても地震活動が依然として極めて活発であることが分かる。

2月にも震度4の地震が3回発生している。

最大震度5、あるいは6弱以上の地震が近い将来発生するリスクは依然として高い。

1月1日の地震で家屋の損壊が進行しており、ここに地震の揺れが加わると、新たに全壊する家屋が発生するリスクが存在する。

地震が海底で生じれば津波が発生することが予想される。

地震が過去のものとして認識されつつあるが、新たな大地震が発生するリスクを警戒する必要がある。

1月24日付ブログ記事
「旅行支援より被災者支援が先決」
https://x.gd/EbU1L
メルマガ記事「2次避難遅れ主因は行政対応か」
https://foomii.com/00050

に地震発生リスクが高い水準で残されていることを指摘した。

人気ブログランキングへ

東京大学地震研究所が2013年に始動させた「日本海地震・津波調査プロジェクト」で日本海側の震源断層モデルを示した。

同研究所の佐竹健治教授は今回の地震の震源域と重なる七つの海底活断層について、今回の地震で観測された津波波形から断層がどの程度動いたかを解析。

その結果、「珠洲沖セグメント」、「輪島沖セグメント」などと呼ばれる「NT4」、「NT5」、「NT6」の三つの活断層が大きく動いた一方、半島先端と佐渡島の間に位置する「NT3」と石川県志賀町近海の「NT9」の二つの活断層がほとんど動かなかったことが判明したことを明らかにした。

2024y01m23d_123829167_20240218015201
Photo_20240218015301

佐竹教授は今回の地震で動かなかった活断層が刺激を受けて動き、マグニチュード7クラスの地震を引き起こす可能性について警戒を呼び掛けている。

佐竹教授が指摘する「NT9」は志賀原子力発電所の至近距離内にある。

実際に1月1日の地震発生後に、志賀原発付近を震源とするマグニチュード4以上の地震が約40回発生している。

1月6日に発生した最大震度6弱の地震震源地は石川県志賀町だった。

北陸電力志賀原子力敷地内で確認されている断層が活断層である疑いは強い。

2023年3月15日の原子力規制委員会定例会合で、志賀原発2号機直下を走る複数の断層が「活断層ではない」とする審査チーム結論が了承されたが、2016年の有識者会合評価書は志賀原発敷地内の一部の断層を活断層と解釈するのが「合理的」だとしていた。

「旅行支援」という名の政治と業界の癒着を象徴する利益供与策が強引に推進されているが、巨大地震がさらに発生するリスクが眼中にない。

「天災は忘れたころにやってくる」と言われるが、「忘れたころ」どころか「のど元を過ぎてもいないころ」に天災を忘れてしまう政治能力では国民の生命が守られない。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3704
「大地震警戒地域への旅行を支援」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年2月15日 (木)

旅行支援より被災者支援優先は当然

2月12日付記事
「旅行支援で被災者追い出される矛盾」
https://x.gd/EhjtR

「被災者より旅館業界優先の政府」
https://foomii.com/00050

に、政府の旅行支援策によって2次避難している被災者が追い出される矛盾を指摘した。

この指摘に石川県の馳浩知事が反応した。

2月14日の会見で

「石川は被害が大きい。富山県、福井県と一緒に始めたかったが、それはできない。両県に先に進めてほしいと伝えた」

と述べた。

石川テレビは、冷え込んだ経済回復に期待する声がある一方、避難者を追い出すことになるとの懸念もあると報道した。

これに対して、山代、片山津、山中温泉でつくる加賀温泉郷協議会の和田守弘会長が「延期は混乱を生むだけ。断固反対だ」と述べたと報じられている。

https://x.gd/qvQg5

他方、粟津温泉観光協会(小松市)の桂木実会長は「ぜひ開始時期を延ばしてほしい」と歓迎。

同協会加盟の3旅館は避難者の受け入れを7月中旬まで延長。

「被災者の行き先が見つかるにはまだ時間がかかる。今は早い」と指摘したと報じられている。

人気ブログランキングへ

地震は1月1日に発生。

2次避難は1月10日以降にようやく動き始めた。

地震が発生して宿泊予約はほぼ全面的にキャンセルされた。

正月明けから2月まで旅行者が減少する閑散期。

政府から1人1泊1万円の支出が行われる2次避難受け入れは宿泊予約のない宿泊施設にとって渡りに船。

多くの宿泊施設が積極的に2次避難を受け入れた。

しかし、3月から政府が旅行支援を始める方針を示した。

1人1泊2万円、50%を上限とする利益供与策。

1人1泊4万円の料金設定で補助額が最高になる。

宿泊施設のなかには、情報発表後に2月末までの料金を3月1日以降、大幅に値上げする施設が相次いだ。

1泊4万円の価格に設定しても旅行者負担金額は2万円であるから、満室の予約が入る範囲で「便乗値上げ」する動きが観察された。

2次避難者を受け入れた宿泊施設も3月以降は旅行支援客を受け入れれば売り上げが急増する。

渡りに船の2次避難者の受け入れが、一転して利益の取り損なう「邪魔な存在」になる懸念が生じた。

この途端に2次避難者を追い出す動きが表面化したのである。

施設によっては、当初から閑散期だけ2次避難者を受け入れる考えで2次避難者を受け入れた施設も存在したと見られる。

人気ブログランキングへ

「被災者受け入れ」と言いながら、結局は、自己利益の極大化に動いているだけに見える。

岸田首相は支持率低迷対策を優先させたのか、自公政権と癒着する旅館業界への利益供与を優先させたのか、1人1泊2万円の旅行支援を打ち出したが、被災者に寄り添う政策とはまったく言い難い。

まず優先されるべきことは被災者の生存権確保である。

余震が続き、スフィア基準も満たさない劣悪な避難所や自主避難に追い込まれている被災者の基本的人権、生存権を守ることこそ、行政が取り組むべき最優先課題だ。

被災して困難に直面している産業は旅館業界だけでない。

広範な業種で多大な困難が発生している。

酪農、畜産業、漁業などでは存亡の危機に直面している。

2次避難者の生存を脅かすかたちで1人1泊2万円の旅行に対する利益供与策を展開するのは矛盾に満ち溢れている。

GO TO トラベル(トラブル)事業で1人1泊2万円の利益供与策を実施して、需要が有力高級旅館に集中して、方策が見直されたことさえ忘れ去られている。

有力高級旅館と自公政権の癒着ぶりが改めて浮かび上がる。

旅行に対する歪んだ利益供与策によって2次避難者を追い出すことは正義と公正に反する。

閑散期の事情を考慮すれば1人1泊1万円の公費投下は不当な水準とは言えない。

まずは、被災者の支援、救済を優先するという馳浩知事の示した方針が貫徹されることが重要だ。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3702
「旅館利益供与より減災対策が重要」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年2月12日 (月)

旅行支援で被災者追い出される矛盾

激甚災害に遭遇して避難を余儀なく迫られている被災者を救援することは国の責務である。

日本国憲法第25条は次のように定めている。

第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

② 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

日本国憲法は「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」をすべての国民に保障している。

これを実現することは国の責務である。

ところが、国の災害救援体制はこの基準を満たさない。

災害に遭遇した国民は避難所に避難するが、避難所の処遇が生存権を満たすものになっていない。

被災者の避難に関する処遇について最低基準を定めた国際基準が存在する。

「スフィア基準」と呼ばれるもの。

スフィア基準とは、災害や紛争の被災者に対する人道支援活動のために策定された「人道憲章と人道対応に関する国際的な最低基準」の通称。

1997年に初版が作られ、現在は2018年版が最新。

ネット情報に従えば、被災者に劣悪な避難所での我慢を強いるのではなく、今後の生活の再建に希望を持ちながら生活ができるよう、スフィアの原理は2つの基本理念に基づいているとのこと。

人気ブログランキングへ

1.災害や紛争の影響を受けた人びとには、尊厳ある生活を営む権利があり、従って、支援を受ける権利がある。

2.災害や紛争による苦痛を軽減するために、実行可能なあらゆる手段が尽くされなくてはならない。

海外では被災者が環境の悪い中で生活することを人道的な問題と捉え、多くの避難所でスフィア基準が使われている。

日本の内閣府は2016年に『避難所運営ガイドライン』で参考にすべき国際基準としてスフィア基準を取り上げたが、日本では圧倒的多数の避難所の水準がスフィア基準に達していない。

例えば「給水、衛生および衛生促進の項目」で、基本指針として飲料水と衛生的な生活に必要な水の平均量を「1人1日最低15L」、最大利用者数を「蛇口1つにつき250人」とし、トイレについては20人につき最低1つ設置、男女比は1:3が必要などとされている。

能登半島地震での避難所のレベルがこの基準に達しない貧困なものであったことは周知の事実である。

地震発生直後の政府対応は著しく遅れた。

陸路が寸断されたため、空路を活用して人命救助のための人員を大量投入する必要があったが、対応は著しく遅れた。

岸田首相と石川県の馳浩知事が現地を初めて視察したのは地震発生から2週間経過した1月14日だった。

激しい余震活動が続いたため、被災者の生命を守るためには2次避難が必要だったが、その対応も著しく遅れた。

さらに、2次避難を希望する被災者に対して、2次避難所での3食の提供ができない、駐車スペースが確保されないなどの通告がなされ、2次避難を断念せざるを得ない被災者が続出した。

人気ブログランキングへ

政府は2次避難を受け入れる宿泊施設に1人1泊あたり1万円を支給して受け入れを求めた。

1月の正月明けから2月末まで、宿泊施設にとっては宿泊客が激減する閑散期である。

このことから、多くの宿泊施設が2次避難者を受け入れた。

しかし、北陸地方では3月16日に北陸新幹線が敦賀に延伸される。

観光推進シーズンに移行する。

このことから、宿泊施設が2次避難者を、2月末をもって退去させる動きが本格化している。

3月以降が宿泊施設にとっての利益拡大期になるとの思惑を増幅させているのが政府の旅行に対する利益供与策である。

政府は北陸4県での宿泊に対して1人1泊2万円の補助を行う方針を示した。

この旅行支援政策によって北陸4県に旅行する者が激増する見通しである。

宿泊施設は高額の宿泊料金を設定して巨大な利益を獲得できるチャンスが到来するため、1人1泊1万円の宿泊料受領が相対的に邪魔な存在になる。

そのために、2次避難者を宿泊施設から追い出す方針が一斉に取られる様相を示している。

激甚災害が発生し、政府が第一に優先するべきことは、被災者の保護、支援である。

ところが、旅館業界への支援を優先させて、その余波で2次避難者が追い出されるというのは、いかにも本末転倒だ。

旅館業界と与党との癒着は鮮明である。

利権優先の災害対応は国家の責務を放棄するものと言わざるを得ない。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3699
「被災者より旅館業界優先の政府」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年2月 3日 (土)

岸田内閣は志賀原発廃炉決定へ

1月1日に発生した令和六年能登半島地震。

日本の防災対策の杜撰さと日本における原発稼働が合理性を持たないことを立証するものになった。

日本は2011年3月の東日本大震災に連動する重大な原発事故を経験している。

この経験が日本における原発稼働の非合理性を証明する事象だった。

「歴史に学ばぬ者は歴史を繰り返す」

という言葉がある。

日本は歴史に学ばず、歴史を繰り返そうとしている。

日本の国土面積は世界の0.25%しかないが、この日本で世界の地震の1割から2割が起きている。

他方、原発の耐震性能は一部の例外を除いて1000ガルが上限である。

原発を建造した時代、関東大震災は震度7で、ガル数としては350ガルないし400ガル程度だろうと思われていた。

しかし、阪神淡路大震災後に全国各地に地震計が設置された結果、現在では震度7は1500ガル以上に相当するということが科学的に判明している。

つまり、現在の原発はまったく見当違いの低い耐震性で設計建設されてしまっている。

今回の地震で最大震度7が観測されたのは石川県志賀町と輪島市。

志賀町では2828ガルの最大加速度が観測された。

他方、志賀原子力発電所の基準地震動(耐震性能)は1000ガルである。

人気ブログランキングへ

志賀原発が運転停止中であったために大惨事を免れたと言える。

地震で最大被害を受けた珠洲市には原発建設計画があった。

珠洲原子力発電所が実現し、珠洲原子力発電所が運転中であったら、いかなる惨事が発生していたか。

今回の地震で志賀原発では重大事故が発生している。

志賀原発では1号機地下で震度5強の揺れが観測された。

この地震で変圧器が故障して油が漏れ、外部電源5回線のうち2回線が使用不能になった。

1月16日の余震後には1号機の非常用発電機3台のうち1台が試運転中に自動停止した。

京都大学原子炉実験所元助教の小出裕章氏は中日新聞のインタビューで次のように指摘する。

「志賀原発が10年にもわたり停止していたことが何より幸いだった。

原発の使用済み燃料は発熱しているが、10年たつと発熱量は運転停止直後に比べ、千分の1以下に低下する。

今回の地震で志賀原発は外部電源の一部系統が使えなくなり、非常用発電機も一部停止した。

稼働していたら、福島第1原発と同様の経過をたどったかもしれない。」

志賀原子力発電所は極めて重大な事態に直面した可能性が高い。

人気ブログランキングへ

小出氏は原発運転中の地震災害に関して次の点を指摘する。

「出力100万キロワットの原発の場合、原子炉の中では、ウランが核分裂して3倍の300万キロワット分の発熱をしている。

大地震の際は制御棒を入れて核分裂反応を止めるが、実は300万キロワットのうちの21万キロワット分の発熱は、ウランの核分裂で出ているわけではない。

それまでに生成された「核分裂生成物」が原子炉の中に膨大にたまっており、「崩壊熱」を出している。

制御棒でウランの核分裂反応を止めても、21万キロワット分の崩壊熱は止められない。

膨大な発熱だ。

福島でも核分裂反応は止まったが、崩壊熱を止めることができないまま、電源が何もなくなり、冷やせないために炉心が溶けて、(放射性物質が)大量に出てしまった。」

運転停止から10年が経過した原発と、運転中の原発との間には比較にならない大きな差が存在する。

能登半島先端地域では2020年から群発地震が発生し、2021年9月にマグニチュード5.1、最大震度5弱の地震が発生。

その後も、2022年6月にマグニチュード5.4、最大震度6弱の地震、マグニチュード5.0、最大震度5強の地震が立て続けに発生した。

さらに、2023年5月にマグニチュード6.5、最大震度6強の地震が発生した。

これらの地震の震源は能登半島先端地域に集中していた。

ところが、今回の地震で震源域が珠洲市から志賀町にかけての150キロにも及ぶ沿岸域に広がった。

このなかで志賀町を震源とする地震が急増している。

志賀町に立地する志賀原子力発電所の危険性は鮮明である。

政府は速やかに志賀原子力発電所の廃炉を決定すべきである。

日本が今回の事例を教訓にして原発問題に向き合わなければ、早晩天誅が下されることになるだろう。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3691
「「この愚か者めが」の該当者」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

その他のカテゴリー

2010年9月民主党代表選 2010年沖縄県知事選 2014東京都知事選 2014沖縄県知事選 2016年参院選 2016年総選挙 2016東京都知事選 2016米大統領選 2017-18衆院総選挙 2017年東京都議選 2017年総選挙 2018年沖縄県知事選 2019年統一地方選・参院選 2020年政治大決戦 2020年東京都知事選 2020年米大統領選 2021年政治大決戦 2022年政治決戦 2022年沖縄県知事選 2023年政治大決戦 2024年政治決戦 2024年都知事選 2024米大統領選 2025年参院選天王山 23・24衆院総選挙 911ボーイングを探せ DBM=断末魔ビジネスモデル Go to Trouble JKTY NHK問題 PCR検査妨害 TPP TPPプラスを許さない 「ぐっちーさん」こと山口正洋氏 「弱肉強食」VS「弱食強肉」 「戦争と弱肉強食」VS「平和と共生」 「東の豊洲」「西の豊中」 「柳に風」になれない「週刊新潮」 「貞子ちゃん」こと藤井まり子氏 『日本の独立』 おすすめサイト かんぽの宿(1) かんぽの宿(2) かんぽの宿(3) すべてがあいマイナカード ふるさと納税 れいわ新選組 アクセス解析 アベノミクス アベノミクス失政 アベノリスク アルファブロガー・アワード ウィキペディア「植草一秀」の虚偽情報 ウクライナ紛争 オミクロン株 カルロス・ゴーン ガーベラ・レボリューション キシダノミクス グローバリズム サブプライム危機・金融行政 ザイム真理教 ジャニー喜多川性暴力事件 スガノミクス スポーツ利権・五輪利権 スリーネーションズリサーチ株式会社 ダイレクト・デモクラシー トランプ政権 ハゲタカファースト パソコン・インターネット パリ五輪 マイナンバー・監視社会 メディアコントロール リニア中央新幹線 ワクチン接種証明 一衣帯水の日中両国 主権者国民連合 人物破壊工作 令和六年能登半島地震 企業献金全面禁止提案 伊勢志摩サミット 価値観外交 偏向報道(1) 偏向報道(2) 偽装CHANGE勢力 働かせ方改悪 入管法改定=奴隷貿易制度確立 共謀罪・新治安維持法 兵庫県公益通報事件 内外経済金融情勢 冤罪・名誉棄損訴訟 処理後汚染水海洋投棄 出る杭の世直し白書 分かち合いの経済政策 利権の支出VS権利の支出 利権の財政から権利の財政へ 原発を止めた裁判長 原発ゼロ 原発・戦争・格差 原発再稼働 原発放射能汚染マネー還流 反グローバリズム 反戦・哲学・思想 反知性主義 合流新党 国家はいつも嘘をつく 国民の生活が第一 国民民主バブル 国葬 国際勝共連合 地球環境・温暖化 増税不況 外国為替資金特別会計 多様な教育機会を確保せよ 天下り・公務員制度改革 安倍政治を許さない! 安倍晋三新政権 安倍暴政 家庭教育への介入 対米自立 対米隷属派による乗っ取り 小池劇場 小沢一郎氏支援市民運動 小沢代表・民主党(1) 小沢代表・民主党(2) 小沢代表・民主党(3) 小沢代表秘書不当逮捕(1) 小沢代表秘書不当逮捕(2) 小沢代表秘書不当逮捕(3) 小沢代表秘書不当逮捕(4) 小沢代表秘書不当逮捕(5) 小泉竹中「改革」政策 尖閣問題 尖閣海域中国漁船衝突問題 山かけもりそば疑惑 岸田文雄内閣 市場原理主義VS人間尊重主義 平和人権民主主義 幸せの経済 後期高齢者医療制度 悪徳ペンタゴン 悪徳ペンタゴンとの最終決戦 憲法 戦後史の正体 改元 政治とカネ 政治・芸能・メディアの癒着 政治資金規正法改正 政界再編 政界大再編の胎動 政策連合 政策連合(平和と共生)=ガーベラ革命 斎藤知事公選法違反疑惑 断末魔ビジネスモデルDBM 新55年体制 新・帝国主義 新国対政治 新型コロナワクチンは危険? 新型肺炎感染拡大 日中関係 日本の独立 日本の真実 日本の黒い霧 日本学術会議 日本経済分析 日本財政の闇 日本郵便保険不正販売 日米FTA交渉 日米経済対話・FTA 日銀総裁人事 日韓問題 朝鮮戦争・拉致問題 東京汚リンピック 桜疑惑 森田健作氏刑事告発 検察の暴走 検察審査会制度の不正利用 橋下徹大阪府知事 橋下維新暴政 民主党の解体 民進党・立憲民主党・連合の分解 求められる政治スタイル 決戦の総選挙(1) 決戦の総選挙(2) 決戦の総選挙(3) 決戦の衆院総選挙 沖縄県知事選2014 消費税増税白紙撤回 消費税大増税=大企業減税 消費税減税・廃止 激甚災害 無意味な接種証明 猛毒米流通事件 現代情報戦争 疫病Xとワクチン強要 監視社会 真野党共闘 知能不足の接種証明 石破内閣 福島原発炉心溶融 福田政権 科学技術・スポーツ利権 竹中金融行政の闇 第二平成維新運動 築地市場移転問題 米中貿易戦争 経済・政治・国際 経済政策 維新とCIA 習近平体制 自主独立外交 自民党壊憲案 自民党総裁選 自民大規模裏金事件 菅コロナ大失政 菅・前原外交の暴走 菅直人政権の課題 菅直人選挙管理内閣 菅義偉内閣 菅義偉利権内閣 著書・動画配信紹介 裁量財政からプログラム財政への転換 西川善文日本郵政社長解任 言論弾圧 警察・検察・司法(1) 警察・検察・司法(2) 警察・検察・裁判所制度の近代化 財政再建原理主義 財政危機の構造 資本主義の断末魔 資本主義対民主主義 軍備増強 辺野古米軍基地建設 連合の解体 郵政民営化・郵政利権化(1) 郵政民営化・郵政利権化(2) 野田佳彦新代表 野田佳彦財務省傀儡政権 金利・為替・株価特報 金融政策 金融行政 関西万博中止 集団的自衛権行使憲法解釈 食の安全 高橋洋一氏金品窃盗事件 鳩山友紀夫政治 鳩山民主党の課題 麻生太郎氏・麻生政権(1) 麻生太郎氏・麻生政権(2) 麻生太郎氏・麻生政権(3) 麻生太郎氏・麻生政権(4) 2010参院選(1) 2010参院選(2) 2010参院選(3) 2012年東京都知事選 2012年総選挙 2013年参院選 STAP細胞

有料メルマガご登録をお願い申し上げます

  • 2011年10月より、有料メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」の配信を開始いたします。なにとぞご購読手続きを賜りますようお願い申し上げます。 foomii 携帯電話での登録は、こちらからQRコードを読み込んでアクセスしてください。

    人気ブログランキング
    1記事ごとに1クリックお願いいたします。

    ★阿修羅♪掲示板

主権者は私たち国民レジスタンス戦線

  • 主権者は私たち国民レジスタンスバナー

    主権者は私たち国民レジスタンスバナー

著書紹介

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

関連LINKS(順不同)

LINKS1(順不同)

LINKS2(順不同)

カテゴリー

ブックマーク

  • ブックマークの登録をお願いいたします
無料ブログはココログ