ネット世論調査からの戦略構築
次期衆院総選挙がいつ実施されるか。
本来、衆議院の任期は4年であるから、内閣不信任案が可決され、内閣が衆議院を解散する以外は、任期満了まで衆議院を解散するべきでない。
内閣が自己都合で衆院を解散するのは憲法の悪用だ。
憲法第七条は天皇の国事行為として衆議院の解散を定めているが、天皇の国事行為は
「内閣の助言と承認により、国民のために」
行うものであり、内閣が内閣の自己都合で衆院解散を助言、承認するのは適正でない。
しかし、現実には内閣が自己都合で衆院を解散し続けてきた。
首相の「専権事項」などとされているが、これもご都合主義による呼称に過ぎない。
とはいえ、このような内閣の自己都合での解散・総選挙が強行されている現実の下では、これを前提に戦略を構築せざるを得ない。
衆院任期は2025年10月までだが、23年、24年に解散・総選挙が実施される可能性は高い。
岸田首相の自民党総裁任期が来年9月に切れる。
長期政権を狙うには、その前に解散・総選挙を断行して、選挙勝利の実績を積み上げることが必要と岸田氏が判断しているだろう。
4月に統一地方選と国会議員の補欠選挙が実施される。
この結果に依存するが、自民が大敗しなければ、5月広島サミット後に衆院解散・総選挙に踏み切る可能性を否定できない。
岸田内閣の支持率は低迷しているが、選挙は相対的なもの。
対抗する野党が岸田内閣以上に不人気であれば、岸田自民が大敗するとは限らない。
世論の実勢はどのようなものか。
大手メディアの世論調査は電話調査によるものがほとんどで、有権者の分布と回答者分布がずれており、当てにならない面が強い。
選挙ドットコムがJX通信社と共同で世論調査を実施している。
この調査結果が興味深い。
同調査の特徴は「ハイブリッド調査」(電話調査とインターネット調査を同じ設問で同時に行う方式)にある。
電話調査結果とネット調査との間に著しい乖離がある。
有権者全体の動向を知る上では、ネット調査結果を加味することが不可欠であると感じられる。
ネット調査結果の最大の特徴は「支持政党なし」の比率が著しく高いことだ。
3月11―12日に実施された調査結果でのネット調査における支持政党なしは70.1%に達している。
同調査での自民党支持率は11.6%だ。
これが世間全体の空気を正確に反映するものだと思われる。
支持政党なしのなかには、政治に対する関心を失っている有権者、政治に対する期待を失っている有権者が多数含まれているだろう。
政治に対する関心を失っている人、政治に対する期待を失っている人の多数は選挙に行くことをやめてしまっている。
逆に電話での調査に応じる人の多くは選挙に足を運ぶ人が多いだろう。
したがって、選挙結果を占う上では電話調査の結果も加味しなければならなくなる。
ここ10年の国政選挙では有権者の半数が選挙を棄権してしまっている。
選挙に足を運ぶ有権者の約半分が自公に、残りの半分が非自公に投票している。
野党票は分散され、結果として、自公が国会議席の3分の2を占有する状況が生じている。
日本政治を刷新するには、ネット調査が示す有権者全体の動向を踏まえる必要がある。
この母集団全体を動かすことができれば政治刷新は可能になる。
そのなかで注目されるのは、ネット調査における「維新」支持率の高さである。
既存政党でない政党のなかで、一頭地を抜いているのが維新。
維新は隠れ自公で、自公より右に位置する政治勢力。
新自由主義・民営化という名の営利化を推進する勢力だ。
この勢力が無党派層を中心に支持を集めつつある。
自公と自公より右に位置する維新勢力が日本政治の中枢を占拠すれば、日本の弱肉強食化はさらに進行することになる。
弱肉強食ではない「共生」を重視する政治勢力が無党派市民の心を掴む戦略を構築しなければ、日本政治の冷酷化は一段と進行することになる。
自公、維新に対峙する共生追求勢力の再構築が急務になっている。
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