『タネは誰のもの』緊急試写会絶賛拡散中
元農林水産大臣の山田正彦氏が中心になって映画が制作された。
監督は原村政樹氏。
山田正彦氏はブログに次のように記述されている。
https://amba.to/3nnRZEP
「今年になって、自家採種禁止の種苗法改正法案が国会に上程されて成立しそうな状況になってきました。
私は急遽原村監督にお願いして北海道から沖縄まで、自家増殖(採種)農家の現場や種苗法改定に賛成の育種家等、生の声を取材しました。
次の国会では種苗法改定案が必ず審議されます。
これまで撮りためた種子法廃止や種子条例関連の映像にこれらも加え、ドキュメンタリー映画『種は誰のもの』(1時間5分 )を 完成させることができました。
先に完成したこのドキュメンタリー映画をできるだけ広く多くの方に是非観て頂きたいのです。
原村監督や映画の配給先の了解も得ましたので、すぐにでも自主上映会を手頃な価格で始めたいと考えています。
原村監督の映画は「 無音の叫び」「武蔵野」「お百姓さんになりたい 」色々ありますが、情感があって映像が実に綺麗です。
またこの映画では、種苗法改定賛成派の声も取材してますので問題点が分かりやすく、かつ日本の農業の有り様を綺麗な映像で楽しみながら知ることができます。」
『タネは誰のもの』
のタイトルが付けられているが、「タネは地球のもの」、「タネはみんなのもの」である。
私たちの命の源泉が「タネ」である。
「タネ」があって農作物が初めて生育する。
その農作物が私たちの命をつなぐ。
「タネ」は特定の巨大資本の所有物でない。
私たちの命をつなぐ天が付与した共有財産である。
その「タネ」を私有物にしようとする動きが生じている。
グローバルに活動する巨大資本が「タネ」の私有化を一気に加速させている。
その標的にされているのが日本である。
「タネ」を知的財産として登録して、「タネ」の利用者から資金を巻き上げようとしている。
巨大な投資を行い、開発した品種について使用料を徴収するのであれば理解できる部分はある。
育種権者の利益を守ることが検討されてもおかしくはない。
しかし、在来品種、固定種を私的な品種として登録し、その在来品種を利用する農家から使用料を徴収することは適正でない。
「在来品種」は新規に開発された「新品種」とは異なり、天が地球に付与した「遺伝資源」なのだ。
安倍内閣、菅内閣はハゲタカ資本の命令に従い、巨大資本が「タネ」を私物化するための法改定を強行しようとしている。
先の通常国会では検察官定年延長を盛り込んだ検察庁法改定案と同様に種苗法改定案も先送りとされた。
女優の柴咲コウさんをはじめとする人々十分な審議もせずに採決していいのかと発言したことが話題になった。
各自治体からも慎重審議または審議の取り下げを求める意見書が数多く国会に提出された。
政府は、種苗法改定は日本の優良な育種知見の海外流出を防ぐために必要だと主張するが事実でない。
映画のなかでも紹介されているが、現行の種苗法でも消費以外の目的で輸出することが明文で禁止されている。
山形県でさくらんぼの優良な育種知見がオーストラリアに流出した問題に対して法的措置が取られ、裁判を通じて解決を見ている。
映画では種苗法改定に賛成する立場からの意見も詳しく紹介されている。
資金を投下して開発した新品種の利用について、投下資金を回収できる仕組みを構築することは是認される。
しかし、菅内閣が強行しようとしている種苗法改定はこの目的達成を目指すものでない。
日本の農家の過半が登録品種の自家採種(増殖)を行っている。
丹精込めてタネを管理、育てて、優良な農産物を産出している。
種苗法改定で既存の農業は壊滅的打撃を受ける。
法改定の目的は、多国籍企業=ハゲタカ資本に利益を供与すること。
国民の生命の源である農産物の、そのまた源であるタネの権利をハゲタカ巨大資本に供与する。
国民に対する背信行為以外の何者でもない。
10月下旬に召集される臨時国会で種苗法改定が強行される危険が高まっている。
まずは、『タネは誰のもの』の試写会を日本全国に一斉に広げねばならない。
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