カテゴリー「科学技術・スポーツ利権」の5件の記事

2016年9月 5日 (月)

国民生命より五輪道路が大事とする基本姿勢

東京五輪の招致委員会は国際陸上競技連盟元会長で国際オリンピック委員会(IOC)前委員のラミアン・ディアク氏の息子に関係するシンガポールの口座に、2013年7月と10月に「東京2020年五輪招致」という名目で2億2300万円を送金している。


招致委員会が送金したのはシンガポールの「ブラックタイディングス社」である。


「東京2020年五輪招致」の「コンサルタント費」だ。


「コンサルタント費」


とは何か。


恐らく


「裏工作」費


ということなのだろう。


オリンピック開催地決定はIOC総会での投票による。


投票で勝つことにより招致が実現する。


招致を目指すのは、招致で金儲けをするためである。


アスリートは五輪で勝つことを目標にし、政府からできるだけ多くの補助金を得ることを目指すが、周辺にいる人々が目指すものは「金」である。


「金メダル」ではなく「カネ」だ。


五輪のために設備を作れば設備関係企業が潤う。


五輪のための広告事業を行えば広告代理店が儲かる。


これらの事業で口利きを行えば「コンサルタント」料が入る。


欲得にに憑りつかれた者が血眼になって行うのが招致活動である。


極めて不純なものだ。

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その象徴とも言えるのが、招致に関わる「贈収賄」だ。


日本の法律は公務員だけを対象にした犯罪としているが、納税者の立場からすれば、自分が収めた税金が賄賂になって使われることを承服できないだろう。


どこかの誰かが賄賂を受け取り、私腹を肥やすために、なぜ税金を使うのか。


これを肯定する納税者はいない。


そのような資金であるから、途中でどのように、誰かが「中抜き」をしているのかも分からない。


フランスの法律は民間の贈収賄も犯罪としており、フランス当局が捜査していることから今回の問題が発覚した。


このようなことを素通りさせている日本の対応がおかしい。

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そのオリンピックに関して、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が、五輪までの開通を目指す環状2号道路の建設について東京都知事に


「やるならやる、やらないならどういう方法があるかを示してもらいたい」


と伝えたことが報じられている。


築地市場の豊洲への移転を決定したことに伴い、築地市場を通過する環状2号線の建設に支障が生じるためだ。


小池都知事は「東京大会に遅延なく進めるよう指示しているところだ」と返答したと伝えられているが、クレームをつける勘違いの老害は深刻だ。


森氏は


「五輪の準備はここまで順調に進んでいるので、支障のないようやってもらいたい」


と、五輪予算の検証についても牽制したが、


「ここまで順調に進んでいる」


とは聞いてあきれる。


必要のない無駄な新競技場建設をさんざん迷走させた上、新たに決定した建設案でも聖火台がないという大失態を演じている。


エンブレム決定での関係者の癒着が発覚し、大混乱したあげく、新しいエンブレムは喪章との評判も生まれている。


最大の問題は費用だ。


招致時の2013年1月時点の立候補ファイルでは、組織委員会の予算(大会の運営に直接関わる予算)が約3500億円と見積もられていた。


ところが、この点について森喜朗氏は、7月22日にこう述べた。


「ロンドン五輪は2兆円、ソチ五輪は4兆2000億円の経費がかかった。そのぐらいの金額になるんです」


7月25日の組織委理事会では、


「招致時の見積もりに問題があった」


とも述べている。


利権まみれ、と言うより、利権のための五輪を、不正に満ちた手法で日本で開催する必要性はゼロである。


まして、五輪のために道路を作るから、有害物質に汚染された場所への市場移転を強制するなど言語道断だ。


森喜朗氏に五輪組織委会長を務めてもらいたいと思う主権者は皆無に近いのではないか。


主権者は森氏の更迭を求める活動を活発化させるべきである。

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2015年9月 2日 (水)

競技場・エンブレムの次は五輪開催そのものの撤回

多くの人がオリンピック招致に血道を上げてきた理由は


利権


である。


なかには、純粋に、日本でスポーツの祭典を開きたいと思う人もいるだろう。


しかし、オリンピック招致活動を担ってきた主体の大半は、


利権


目当てに活動してきたのである。


その醜い断片が日本の主権者の目のなかに飛び込んできている。


そもそもの胡散臭さは、2013年9月7日の安倍晋三氏のスピーチのなかにあった。


「(福島第1原発の)状況はコントロールされている。


東京にダメージが与えられることは決してない。」


「汚染水の影響は、福島第一原発の港湾内の〇・三平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている


さらに完全に問題のないものにするため抜本解決に向けたプログラムを決定し、着手している。」


2020年の東京オリンピック招致は、このペテンからスタートしている。


「フクシマがコントロールされている」


「汚染水が港湾内で完全にブロックされている」


というのは、


完全なウソ=虚偽=ペテン


である。


フクシマ放射能事故によって、首都圏は深刻に放射能汚染されている。


フクシマの悲劇が表面化するのはこれからである。

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オリンピック招致のエネルギーは、


利権漁り


に発している。


オリンピックを開くから競技場を新設する。


オリンピック競技場という名の利権の巣窟に、無数のシロアリが群がった。


その結果が2520億円という建設費だった。


諸外国のオリンピック開催例を見ても、メインスタジアム建設費用はすべて700億円以下に抑えられている。


シロアリの暴走が加速して、主権者の知ることろになった。


建設計画が白紙に戻されたが、再度提示された建設計画では、工費が


1550億円になった。


550億円というなら分かる。


なぜ、1550億円の巨額予算を主権者が粉砕しないのか。


シロアリの数が減っただけで、シロアリに食い荒らされるオリンピックの基本図式は何ひとつ変わっていない。


埼玉にも、横浜にも、巨大スタジアムがあるのだから、これらを利用すればよいのだ。


オリンピックのためだけに、巨大は費用を投入する必要はまったくない。


そもそも、オリンピックを日本で開催する必然性が皆無なのだ。

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オリンピックを招致するなら、消費税増税を、向う10年は完全に封印することを宣言するべきだ。


財務省は財政危機を叫び、所得のない人からも冷酷に富裕者と同じ税率で税をむしり取る消費税増税に突き進んでいる。


オリンピックに注ぎ込むお金があるなら、その分を消費税増税抑制に回すべきだ。


財務省の事務次官経験者がオリンピック組織委員会の事務局長をしていること自体が根本的な矛盾だ。


オリンピックを開催するような余裕があるなら、消費税増税は、少なくとも10年は封印することを宣言するべきなのだ。

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競技場に加えて、エンブレムのスキャンダルも表面化した。


8月14日付ブログ記事


「五輪は競技場・エンブレム・開催の順で白紙撤回か」


http://goo.gl/GzZdmA


を掲載した。


予測通り、競技場が撤回され、エンブレムが撤回された。


次は、オリンピック開催の撤回だ。


こんな醜態を晒し続けて、もはやオリンピックを開催する資格もない。


エンブレムを取り下げた佐野研二郎氏は、いまなお、「盗作でない」と主張しているが、


「STAP細胞はありまーす」


とまったく同じ響きである。


電通、経産省、デザイナーの癒着の構造の断片が垣間見えただけに過ぎないのだ。


審査の際に名を伏せたと言っているが、審査の前にデザインを伝達しておけば、名前など伏せても、恣意的に選べる。


反論が反論として機能していないのだ。


写真を無断借用したことが理由のように言われているが、そうではなく、原案がヤン・チヒョルト氏の作品に酷似していることが発覚したためである。


ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)では、


2007年9月に佐野研二郎


2013年10月、佐野研二郎の弟子で東京五輪エンブレム審査員の長嶋りかこ


2013年11月に、ヤン・チヒョル(Jan Tschichold) 


の展覧会が開かれた。


佐野研二郎氏は、2013年11月にツイッターで


「いまのgggのヤンチヒョルトもやばい」


とツイートしている。


この展覧会で展示されたヤン・チヒョル作品と佐野研二郎氏の原案が酷似しているのだ。


そして、佐野研二郎氏、長嶋りかこ氏、サントリー・トートバッグの高崎卓馬氏が東京五輪エンブレム審査員でつながっている。


醜悪な癒着構造の闇は深い。


競技場とエンブレムだけで、100億円近くの巨大な損失が発生する。


責任者は私財で賠償できないなら、まずは辞職して責任を明らかにするべきである。

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2015年8月16日 (日)

五輪エンブレム問題報道拡大恐れる安倍政権

安倍政権が窮地に追い込まれ、メディアに対する締め付けを強化していると推察される。


お盆休みも最終日を迎え、週明けから本年も終盤戦に入る。


安倍政権は戦争法案を強行制定しようと、90日に及ぶ国会の会期延長を強行したのだから、休みなく精力的に活動しなければならない局面だ。


「集団的自衛権行使は憲法上許されない」


とする政府見解が明示されて40年以上の時間が経過する。


「法の安定性」


を重視するなら、憲法改定なくし得集団的自衛権行使を容認することはできないはずである。


そのできないはずのことを、安倍政権は押し通そうとしている。


敗戦から70年。


戦争の記憶が風化されるなかで、戦争を推進する法制制定が強行されようとしている。


安倍晋三氏は、70年談話で


「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。

 

事変、侵略、戦争。いかなる武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない」


と述べた。


この発言が真意であるなら、戦争法案は完全なる矛盾である。


法案を撤回するべきだ。

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首相談話後の世論調査で支持率が上昇したというのは、真実であるかどうか疑わしい。


安倍政権が政権末期の状況に陥るのを回避するために、人為的な操作を加えている可能性が高いと思われる。


このなかで、速やかに対応策を示さなければならないのが、


東京五輪エンブレム問題


である。


エンブレムデザインの考案者である佐野研二郎氏の作品について、数多くの疑惑が浮上している。


サントリーのトートバックデザインに採用された佐野研二郎氏の作品が「盗用」で取り下げられた。


佐野氏の事務所は、スタッフが他人の作品をトレース=盗用したと説明しているが、責任転嫁も甚だしい。


食品の産地偽装が問題になったとして、


「社員が偽装産地を表示していた」


が正当な理由として通るわけがないのと同じである。


他の作品での盗用が明白になり、当該エンブレムについても盗用との訴訟が提起されている現状を踏まえれば、エンブレムデザインの白紙撤回は免れない情勢である。


国立競技場のデザイン差し替えについては、報道が拡大し、白紙撤回となったが、エンブレム問題については、メディア報道があまりなされていない。

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私たちは、ものごとの因果関係を見誤る。


「メディアの報道が大きくなって事態が動く」


と判断してしまいやすい。


エンブレム問題は、いまのところメディアの報道が大きくなっていない。


だから、事態が動かないのではないか、と推察してしまう。


ところが、真実の因果関係は違う。


権力が国立競技場デザインの白紙撤回を決定することになったからメディア報道が拡大したのだ。


権力が方針を決定して、その決定に合うように報道が展開されているのである。


安保法制の強行採決の方針があった。


これに対する世論の批判を和らげるために国立競技場デザインの白紙撤回が決定された。


これに合わせて、メディアが国立競技場問題を盛り上げたのである。


そして、安保法制に向かう批判を和らげると同時に分散したのだ。

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国立競技場に続き、エンブレムも撤回に追い込まれることは、安倍政権の大打撃である。


文科相等の責任問題も免れなくなる。


安倍政権支持率にもさらにマイナスの影響が生じるだろう。


このことから、安倍政権はエンブレムを変更せずに、押し通す方針を堅持している。


このために、エンブレム問題の報道が抑制されているのだ。


ネットを通じる情報波及に大きな影響を与えるのが、いわゆるポータルサイトと呼ばれる、情報系のサイトである。


グーグルやヤフーのポータルサイトがニュースとして、どのような取り扱いをするのかが極めて大きな役割を果たす。


こうしたサイトに対する政治権力の影響力が増大していると推察されるのだ。


こうしたサイトにおいて、どのような序列でニュースを紹介するか。


同種のニュースのなかで、どの記事を活字としてトップに掲げるか。


そこには「人為」の判断が働く。


ここに一種の「圧力」を加えることによって、情報空間における、各ニュースの取扱いを「操作」することが可能になる。


五輪エンブレム問題に対するメディアの取扱いが小さいのは、安倍政権がまだ、エンブレム撤回の方針を固めていないからであると推察される。

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2015年8月14日 (金)

五輪は競技場・エンブレム・開催の順で白紙撤回か

2013年9月7日。


南アメリカアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開かれたIOC総会。


安倍晋三氏はこう述べた。


「(福島第1原発の)状況はコントロールされている。


東京にダメージが与えられることは決してない」


「汚染水の影響は、福島第一原発の港湾内の〇・三平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている


さらに完全に問題のないものにするため抜本解決に向けたプログラムを決定し、着手している。」


だが、福島第一原発では毎日汚染水を含む大量の地下水が漏えいしている。


IOC総会の1ヵ月前には福島原発の地上タンクから約三百トンの処理水が漏出。


外洋につながる排水溝に沿って処理水と同じ特徴を示す高濃度の放射性ストロンチウムなどを含む水が確認され、外洋に漏れた極めて高い可能性が明らかになった。


港湾内の水についても、東電は、外洋と完全にブロックされた状態ではなく、水が行き来していると説明している。


東京招致委員会の竹田恒和委員長は、ブエノスアイレスで開かれた記者会見で次のように述べた。


「福島から250km離れているのでみなさんが心配するような危険性は東京には全くない」


「福島から離れていなければ心配しなければならない」ことを示す発言だった。

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東京オリンピックのペテンはここから始まっている。


ペテンとは錬金術のこと。


オリンピックを誘致して、私腹を肥やすことだけを考える者が群がっている。


シロアリ・ハイエナオリンピックと命名するのが良いだろう。


国立競技場を建設するのに2500億円の巨費を流し込む策謀が張り巡らされた。


問題が発覚していなければ工費は3000億円を超えていただろう。


国民から血税を吸い上げて、利権業者と利権政治屋が私腹を懐にする。


テレビドラマ「水戸黄門」が描く悪代官と利権業者の癒着の構造が浮かび上がる。


政府と財務省は財政危機を叫び、庶民を踏みつぶす消費税大増税を強行している。


年金給付を切り、生活保護を切り、保険料だけを引き上げている。


その一方で、シロアリ利権につながる財政支出はだだ漏れで拡張させているのだ。

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国立競技場建設計画は主権者の批判によって白紙撤回に追い込まれた。


白紙撤回した以上、責任問題が処理されなければならないが、トカゲのしっぽ切りのように文科省局長が更迭されただけで、何ひとつ責任が明らかにされていない。


巨大な競技場があちこちに建設されているのだから、この際、新国立競技場の建設自体を取り止めにするのが正しい対応である。


ペテンのシロアリ・ハイエナオリンピックの醜聞はこれに留まらない。


大会エンブレムデザインの盗用疑惑が浮上した。


ベルギーのリエージュ劇場のロゴとデザインが酷似していることが指摘された。


色の組合せは、スペイン・バルセロナのデザイン事務所「ヘイ・スタジオ」によるスマートフォンの画面用「壁紙」に酷似していると指摘された。


東京オリンピックのエンブレムを考案したのは佐野研二郎氏。


さらに、佐野研二郎氏は、サントリービールに対して8月13日、自身が手がけた販促用のトートバッグを数点を取り下げるよう依頼した。


サントリービールはこれを受けて、佐野氏がデザインした景品のトートバッグ30点のうち、8点を取り下げた。


ネット上ですでに指摘されてきたように、佐野氏による「デザイン」が、他の作品と酷似していることを背景としたものだ。


完全なる「盗用」と認定される可能性の高いものが含まれている。


Photo

Beach

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競技場建設計画の白紙撤回に続いて、エンブレムの撤回は不可避の情勢である。


すべての根本に、オリンピック利権に群がるシロアリやハイエナの構図が観察される。


次に問題になるのは、


「フクシマ事故は完全にコントロールされている」


という安倍晋三氏の「虚言」だろう。


世界に与える混乱を最小化するには、できるだけ早期にオリンピック開催を返上することが必要であると思われる。

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2015年7月13日 (月)

新国立見直しに時間が足りないは通用しない

無駄な競技場を作るのに2500億円もの巨大な費用を投入できる財力があるなら、消費税の更なる増税は必要がない。


こんな無駄満載の利権事業を放置しておいて、国民に過重負担を強制することはまったく正当化されない。


そもそも、オリンピックを日本に誘致する必然性はない。


政治に対する不満、政治に対する関心をそらすうえでオリンピック誘致は有効だろう。


また、スポーツは新しい巨大利権産業である。


この視点で、利益拡大のためにオリンピックが熱望されていることも事実だ。


スポーツそのものを否定する考えはないし、アスリートを批判する考えもない。


しかし、オリンピックを喰いものにしようとする利権集団、シロアリ集団は百害あって一利なしの存在だ。


そもそも、日本のメディアは、日本の財政事情がギリシャ並みだと宣伝し続ける存在である。


本当に日本財政が崩壊寸前というなら、とてもオリンピックなどにうつつを抜かしている状況ではないだろう。


財政事情も厳しいから、


「コンパクトな大会」


にすると言うなら、既存の施設を有効活用して、費用をかけずに、国民に負担をかけずに開催するのが筋である。


現に、オリンピック招致活動では、


「都市の中心で開催するコンパクトな大会」


と銘打っていたのではないか。

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ところが、オリンピック招致が決まると、様相がまったく変わった。


国立競技場を解体して、新しい国立競技場を作るという。


その費用に2500億円もの金を注ぎ込むことが推進されている。


しかも、そのデザインについては、惨憺たる悪評がつきまとっているのである。


コンペでデザインが決定されたと言うが、そのコンペ自体が疑惑まみれの代物である。


『月刊FACTA』2014年9月号は、


「新国立競技場に森・石原「密約」」


と題する記事の冒頭に、次のように記述した。


「ベチャッとつぶれたカブトガニに似て、誰が見ても醜い。余計な尾剣とビラビラの鰭を切りとった見直し案でも、窮屈そうでおよそ建築の美とはほど遠い。2020年東京オリンピックのメーン会場となる新国立競技場の基本設計案のことである。」


このデザインを絶賛する専門家はほとんどいない。


FACTA記事は


「「出来レース」? 安藤コンペ」


の見出しを付けて、次のように記述した。


「コンペ自体が問題だった。審査委員会は委員長の安藤ら10人だが、46応募作品からザハ案に絞っていく過程が、東京新聞の情報公開請求で明らかになった。


最後はザハ案とアラステル・リチャードソン案と妹島和世案の三つに絞られ、安藤がまず妹島案を落とした。


二次選考で最終判断を委ねられた安藤は「日本の技術力のチャレンジになる」という理由でザハ案に決めたが、関係筋は「出来レース」と解説する。」


大きな問題になっている新国立競技場は、デザイン選定の過程から、疑惑が渦巻く問題案件だったのである。


安倍政権は野田政権時代に決定されたと自己弁護するが、野田政権も安倍政権も利権まみれ、利権複合体政権である点において、まったく相違はない。


目くそ鼻くその類いである。

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安倍晋三氏は、新しいデザインを決定して新競技場を差し替えることは時間的に難しいと言うが、そんなことで、血税を無駄な施設に投入することが許されるわけがない。


建設が無理なら、大会開催を返上する決定を急げばよいだけのことだ。


日本の主権者の多数が、新国立競技場建設の現状案に反対している。


この声を無視することは許されない。


財政事情が逼迫していると政府が喧伝するなかで、2500億円、恐らくはそれ以上に膨らむであろう箱もの建設への無駄遣いを放置してよいわけがない。


直ちに建設計画全体を見直し、差し替えるべきである。


「時間が足りない」


は無駄な建設事業強の理由になり得ない。


夏休みを遊びほうけた子供が、8月末になって「時間が足りない」と言っているようなものだ。


安倍政権が発足して2年半以上の時間が経過していることを忘れてはいけない。

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