カテゴリー「2010参院選(1)」の11件の記事

2010年7月 8日 (木)

目標は対米隷属政権を主権者国民政権に戻す事

昨年8月30日の総選挙を通じて実現した政権交代は、日本の歴史上、初めて実現した民衆の力による民衆のための政権樹立だった。

この総選挙から10ヵ月の時間が経過し、参院選が実施される。

民衆の総意を受けた勢力による主権者国民政権には大きな五つの課題があった。この課題を実現するには、衆議院だけでなく参議院でも多数の議席を確保する必要がある。

これまで日本政治を支配し続けた勢力は、主権者国民が支配する日本政治構造が確立され、定着することを阻止するために総力をあげて抵抗を示すと予想された。

主権者国民としては、参院選を最終決戦と位置付けて、この最終決戦に必ず勝利しなければならないと訴えてきた。

ただし、主権者国民政権勢力のなかに、反党分子が潜んでいることをこれまで繰り返し警告してきた。この反党分子が新政権の実権を握れば、政権交代の意義が失われる。この異分子の排除が重要であることを訴えてきた。

「好事魔多し」である。

日本政治における既得権益勢力である米官業政電=悪徳ペンタゴンは、総力をあげて鳩山政権攻撃を続けた。鳩山前首相も小沢前幹事長も、日本政治構造刷新に向けて力を注いだが、悪徳ペンタゴンの集中攻撃により、大きな挫折が生じた。

普天間問題で鳩山首相が辺野古移転を容認し、鳩山内閣が総辞職に追い込まれた。鳩山首相は続投の意欲を保持していたが、参院選を目前に控え、総辞職を求められる状況が強まった。

こうしたせめぎあいのなかで鳩山首相が小沢一郎幹事長に責任を転嫁する形で辞意を表明したために、新政権の重心が大きく揺らぐ事態が生じたのである。6.2クーデターの発生だ。

民主党内の対米隷属派勢力がこの機に乗じて新政権を乗っ取ってしまった。

小泉竹中時代の対米隷属政治最大の負の遺産は「郵政民営化」である。鳩山政権は国民新党と連立政権を樹立することにより、「郵政米営化」、「郵政私物化」を実態とする「郵政民営化」を見直す「郵政改革法案」を成立目前のところにまで事態を修復させた。

ところが、新政権が対米隷属派に乗っ取られた結果、「郵政改革法」の成立が先送りされてしまった。

政権乗っ取りによって何がどのように変わってしまったのか。

 

この変化を正確に把握したうえで、主権者国民は参院選に臨まねばならない。政権交代によって実現が目指されてきた課題は以下の五つである。

①対米隷属からの脱却

②官僚利権の根絶

③大資本と政治権力の癒着排除

④警察・検察・裁判所制度の近代化

⑤市場原理主義から共生重視主義への転換

この五つの課題を実現することが日本政治構造の刷新であり、政権交代に託された課題である。五つの課題をより具体化すれば、

①普天間基地の海外移設

②天下り根絶を確保する法整備

③企業団体献金の全面禁止

④取り調べ過程の全面可視化

⑤セーフティネット強化

である。

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菅直人氏は首相に就任するために、政権交代実現の最大の功労者である小沢一郎氏の顔に泥を塗る行動に出た。そのうえで、民主党執行部を反小沢氏議員=対米隷属派議員で固めて、主権者国民政権を対米隷属政権に変質させてしまった。

その菅首相の下で民主党が示している新しい政権公約が、

①普天間基地の辺野古への移設

②天下りの温存

③企業団体献金の容認

④取り調べ過程の全面可視化断念

⑤大企業減税=庶民大増税

の方針である。

これでは、対米隷属からの脱却を求める主権者国民は民主党を支持できない。

参院選後に菅首相が、他の対米隷属勢力と手を組むと、国民新党が政権から追い出され、対米隷属政治が実行される可能性がある。これを断固阻止しなければならない。

これでは、政権交代実現の意味がすべて失われる。

民主党の実権を対米隷属派が握ったことで、情勢は一変した。

主権者国民は菅首相を9月の民主党代表選までに退陣させなければならない。同時に、民主党内の小沢一郎氏グループ=主権者国民派議員を支援して、この勢力と他の主権者国民派政党との連立による政権を樹立しなければならないのだ。

菅首相は6月17日のマニフェスト発表記者会見で消費税率10%への引き上げを政権公約として明示した。最速では消費税大増税が2012年秋に実施される。

政府の無駄を排除せず、役人の天下りも禁止せず、法人税は減税して、すべてのつけを一般庶民に負わせる庶民大増税に突き進んでいるのが菅首相である。これでは悪代菅と呼ぶしかない。

参院選で主権者国民は、小沢一郎氏グループの民主党候補者を支援するとともに、国民新党、社民党を支援する必要がある。

対米隷属政権を打倒して、もう一度、主権者国民政権を樹立しなければならない。主権者国民は民主党が対米隷属派に乗っ取られた現実を正面から見つめて参院選に対処しなければならないのだ。

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2010年7月 7日 (水)

覚悟も信念もなく大増税方針を提示した菅首相

菅直人首相は7月7日の鳥取県米子市内での演説で、消費税率引き上げ問題について、

「一般の皆さんからみて唐突の提案と思えたとすれば、私の説明不足だった」

と述べた。

また、「次の総選挙で皆さんの判断をいただくことが当然必要だ」とも述べた。

消費税率10%への引き上げを政権公約として明示した菅直人首相の激しい「ぶれ」が表面化している。

菅直人首相がマニフェスト発表会見を行ったのは6月17日である。民主党サイトが会見の模様を動画で配信しているので、民主党の政権公約を確認する意味で、ぜひ自分の目でご確認していただきたい。

菅首相は12分45秒の会見の大半を「強い経済、強い財政、強い社会保障」の説明にあてたが、とりわけ強調したのが「強い財政」実現に向けての方策だった。

発言の7分経過時点以降、その説明の大半が税制の抜本改革に充てられた。そして11分経過時点で、

 

「当面の税率として自民党が提示した10%を参考とする」

 

と明示したのである。

質疑応答では、玄葉光一郎政調会長が、税制改革のスケジュールについて質問され、「最速で2012年秋の実施」を明言した。

消費税増税の前に総選挙で国民の審判を仰ぐのかとの問いに対しては、

「原則的に国民の判断を仰ぐのがあるべき姿」

だと述べた。

この発言のポイントは、

「必ず国民の判断を仰ぐ」とは言わず、「原則的」、「あるべき姿」と表現したことにある。衆議院の任期満了は2013年秋であり、玄葉光一郎氏が明言した2012年秋の消費税大増税実施のケースでは、増税決定前の総選挙実施を想定し難い。

つまり、菅直人首相は、6月17日のマニフェスト発表会見で、明確に消費税率の10%引き上げ方針を明示したのである。

しかも、時期について、玄葉光一郎政調会長が最速で2012年秋の実施と明言した。

これを裏付けるように、民主党マニフェストには、

「税制の抜本改革を実施します」

と、誤解の生じる余地のない表現が盛り込まれたのである。

マニフェストに消費税増税の文言が盛り込まれなかった理由について、玄葉光一郎政調会長は、質疑応答13分40秒経過時点で、

「菅首相が自分の言葉で言いたかったから」

と、菅首相が強い思い入れを持って消費税大増税を打ち出したことを解説した。

この6月17日のマニフェスト発表会見は、消費税率10%への引き上げ公約発表会であった。菅首相が「熟慮」の末に、参院選政権公約として、国民に提示したものである。

それが。

本日の米子市での街頭演説では、

「一般の皆さんからみて唐突の提案と思えたとすれば、私の説明不足だった」

の発言に変わった。

 6月17日の消費税率10%案表明は、菅首相が熟慮の末に、意図して、唐突に消費税大増税を政権公約に掲げることを決定し、行動に移したものだ。

 首相として明確な公約を決定し、国民の前に「政権公約」=「マニフェスト」として打ち出した以上、その公約を掲げて、正々堂々と参院選を闘い抜くべきではないのか。

 私はこのマニフェスト提示に全面的に反対し、本ブログで徹底的な反論提示を続けてきた。

 世論調査を見ると、主権者国民も菅首相の消費税大増税提案に対して批判的なスタンスを示しているように思われる。

 世論調査で消費税大増税方針に対する風圧が強まったことが、菅首相の発言急変の最大の理由であると思われる。

 この手の日和見主義が何よりも低質な政治家行動である。

 発言と行動に、信念も哲学も熟慮も思想もないことを自ら告白するようなものだ。

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 鳩山前首相は普天間問題について、「最低でも県外」と明言した。ところが、辞意表明会見では、これが「できれば県外」の表現にすり替えられた。

 鳩山前首相は「できれば県外」と述べたのではない。「最低でも県外」と述べたのだ。

 菅首相は6月17日に、消費税率10%への引き上げを政権公約に掲げたといわれて当然の発言を示した。それを、内閣支持率が低下したからといって、「説明不足だった」と言うのは卑怯である。

 「説明不足」だったのではない。6月17日の会見では、聴いている国民が食傷気味になるほど、消費税大増税方針が十分に説明された。

 内閣支持率が低下したから消費税大増税方針を薄めたいのなら、

「消費税大増税方針を明示したところ、とても評判が悪いので、いったん取り下げることにしました」

と正直に告白するべきであろう。

 信念と覚悟を持って消費税大増税を明示したのなら、選挙が終わるまで、大増税方針を明示し続けるべきだ。

 国民の生活に直結する、政治の最重要課題である税制について発言する際には、事前に熟慮を重ねることが不可欠で、ひとたび明示したからには、安易に取り下げることも許されるものでない。

 リーダーに求められる最重要の資質は、人間としての信頼である。

 人を裏切らない。ぶれない。信念と思想に裏打ちされた政策を提示し続ける。これらが何よりも重要だ。

 菅首相は沖縄海兵隊の存在について、これまで、繰り返し沖縄に必要不可欠なものでなく、海外への移設の必要性を主張してきたはずだ。

 このような根本重要問題も、総理大臣になるためには、簡単に捨て去ってしまうのだろうか。

 つまり、国民の生活を第一とする思想、哲学、信念などは存在せず、ただそこにあるのは、政界で出世して、自己の名誉欲、権力欲を満たすことだけなのではないか。

 主要税目の税収推移下記グラフが示すとおりだ。財務省公表のデータである。

 

 Photo

 1990年度から2009年度にかけて、経済規模を示すGDPは451.7兆円から476.0兆円へ小幅増加したが、税収は60.1兆円から36.9兆円に減少した。そのなかでの法人税と消費税推移は、

法人税 18.4兆円 →  5.2兆円

消費税  4.6兆円 →  9.4兆円

と変化した。

法人税が1990年度と比較して約4分の1に激減したのに対して、消費税は2倍強に増加した。

このなかで、菅首相は4分の1に減少した法人税をさらに減税する一方で、低所得者ほど負担感が重くなる消費税について、税率を2倍にする大増税方針を示したのである。庶民の生活を直撃する大増税である。

民主党は日本の法人税負担が国際比較でみて重いので法人税減税が必要と主張するが、政府税制調査会は2007年11月発表の

『抜本的な税制改革に向けた基本的考え方』に、

「課税ベースも合わせた実質的な企業の税負担、さらに社会保険料を含む企業の負担の国際比較を行った試算において、我が国の企業負担は現状では国際的に見て必ずしも高い水準にはないという結果も得た」(17-18ページ)

と明記した。

つまり、「日本の法人税負担は国際比較でみて高くない」というのが、日本政府の公式見解であり、菅内閣の主張と矛盾する。

つまり、菅政権は大資本と癒着し、一般庶民に大増税負担を押し付けるために、大企業を優遇し消費税大増税推進陣営に大企業を引き込もうとしているのである。

主権者国民は、菅首相の、安易で日和見主義の政策対応姿勢に厳しい審判を下さなければならない。民主党を大勝させてはならない。

日本の独立を重んじ、市場原理主義ではなく共生主義を重視するなら、国民新党と社民党を支援するべきではないか。

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2010年7月 5日 (月)

庶民大増税=大企業減税阻止が参院選最大争点

主権者国民は悪代菅による圧政をはねのけなければならない。

主権者国民は昨年8月30日の総選挙で政権交代の大業を実現した。

政権交代実現に最大の功績のあった民主党議員は小沢一郎氏である。本来は小沢一郎内閣総理大臣が誕生していた。

ところが、小沢一郎氏は昨年3月3日、日本政治刷新を阻止しようとする既得権益勢力=悪徳ペンタゴンの走狗となった検察権力により、不正で不当な攻撃を受けた(「三々事変」)。

三三事変で小沢一郎氏の公設第一秘書大久保隆規氏が逮捕、起訴されたが、起訴事由は新政治問題研究会と未来産業研究会からの献金を西松建設からの献金と書かなかったことが「虚偽記載」にあたるというものだった。

しかし、本年1月13日の第2回公判で、西松建設元総務部長が証言台に立ち、二つの政治団体に実体があったことを証言した。この結果、大久保氏の無罪は動かし難い状況になった。つまり、昨年の三三事変の正当性が完全に失われたのである。

二つの団体から献金を受けて、同様に「西松建設」と記載しなかった政治家は多数存在する。そのなかで、小沢氏の政治団体だけが検察の標的とされたのである。

このような不当な検察捜査事案であるから、民主党は党として結束して、こうした検察の横暴、暴走に対応しなければならないはずだった。ところが、民主党内には、小沢一郎氏の力量にねたみを抱く議員が多数存在しており、これらの反小沢陣営の国会議員は、検察による小沢氏攻撃を自己の利益に利用しようとした。

本年1月15日には、小沢氏の政治団体の収支報告書に小沢氏からの一時的な資金融通が記載されなかったことについて、新たな検察による逮捕が行われた(「一一五事変」)。

しかし、これまでの政治資金収支報告書の実務では、一時的な資金繰りについては記載しないでよいとされてきたのであり、小沢氏元秘書に対する逮捕、起訴も、明らかに検察の暴走でしかなかった。

検察が暴走を重ねた理由は、大久保隆規氏の無罪が動かし難くなったため、無理やり大久保氏を有罪に持ち込まねばならなくなったこと、さらに、小沢氏のイメージを、無理をしてでも悪化させなければならなかったことにある。

検察はそれでも小沢氏を起訴することはできなかった。

すると、4月27日、今度は検察審査会が小沢氏を起訴相当とする議決を示した(「四二七事変」)。起訴相当とした事由は、資金繰りの記載漏れではなく、不動産取得の時期が3ヵ月ほどずれたというものであった。検察が、この問題までは法的責任を問えないと決定した事案である。

検察審査会は一般市民による審査であるとされているが、審査に決定的な影響を与えるのは審査補助員と呼ばれる弁護士である。

この事案では、米沢敏男氏という弁護士が選任された。米沢氏は麻生総合法律事務所に所属する弁護士で、元検察官である。麻生法律事務所が本年3月25日に開催した40周年祝賀会には、自民党の谷垣偵一党首が来賓として出席し、祝辞を述べている。極めて政治色の強い事務所と見受けられる。

検察審査会制度の最大の問題は、論議に決定的な影響を与える審査補助員がどのようなプロセスを経て選任されるのかが不透明であることだ。

色のついた審査補助員を専任できれば、当然、論議を誘導することは極めて容易になる。

小沢氏に対する起訴相当議決は極めて不自然であったが、この議決に米沢敏男弁護士が深く関与している可能性は極めて高い。

この問題について、「杉並からの情報発信です」主宰者である山崎康彦氏が極めて重要な情報を提供された。

以下に引用させていただく。

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「昨日の「日刊ゲンダイ」(7月3日付け)は大手マスコミが知っていても決して報道しない重要情報をスクープ報道しています。

【「起訴相当」が一転「不起訴相当」か】の記事の中で、小沢前幹事長の「陸山会土地購入問題」で「起訴相当」と議決した東京第五検察審査会の二回目審査が「補助弁護士」が決まらず当初7月中にも出るとされた第二回議決は早くても9月以降となると報じています。

1回目審査で「起訴相当」議決を誘導したと批判された「補助弁護士」の米澤敏雄弁護士はなぜか2回目の「補助弁護士」を辞退。

1回目審査の11人の審査委員は4月末に6人、7月末に5人が交代するので第二回審査は全員新メンバーとなり、新審査委員と新審査補助弁護士がゼロから審査することになる。

検察の処分通り常識的な「不起訴相当」の可能性が大きくなった。

「起訴相当」となれば小沢前幹事長は離党するとみられるが、逆に「不起訴相当」になれば一転9月の代表選に打って出る可能性がある、との内容です。

先ほどTwitterでつぶやきましたが非常に重要な情報ですので情報拡散を是非お願いします。」

(ここまで転載)

検察審査会においては、審査補助員を担当する弁護士が決定的な役割を果たす。米沢敏男氏がどのような経緯で選任されたのかを明らかにする必要がある。

話を元に戻すが、昨年の政権交代は主権者国民の選択によって実現したものであり、主権者国民は小沢一郎氏、鳩山由紀夫氏の提示した政権公約を踏まえて民主党に多数の投票を提供したのである。

したがって、後継政権は、まずこの主権者国民の声を真摯に受けとめ、主権者国民の意思を尊重する責務を負っている。

ところが、菅首相は政権交代実現の最大の功労者である小沢一郎氏の影響力を封殺するところから政権を発足させた。

小泉純一郎氏が自民党を改革勢力と抵抗勢力に二分して、人気を獲得した手法をまねたのだと考えられるが、このような損得勘定だけで行動しても、すぐに馬脚が表れる。

「こぶとり爺さん」の寓話でも、隣人が鬼にこぶを取ってもらった光景を見て、損得勘定に走ってまねをした翁が大失敗を演じた。

「信なくば立たず」である。

菅首相は新政権を反小沢氏グループで固めたが、この体制は主権者国民の意思に反するものである。政治は政治家の私有物ではない。国民が主役であり、決定権は主権者国民にある。菅首相はこの根本原則を踏みにじっている。

税は政治の根幹を為す。昨年8月の総選挙で鳩山前首相は消費税増税の4年間封印を主権者国民と約束した。この約束=契約が有効期間中であるにもかかわらず、菅首相は消費税率10%を掲げ、マニフェストに

「税制の抜本改革を実施します」

と明記した。

どのような弁明をしようとも、参院選で信任を得れば消費税大増税を実施するとしか受け止めることができない。主権者国民はこの点を確実に踏まえねばならない。

しかもこの税制改革は、一般庶民に大重税を押しつける一方で、国際的に見て高くない企業負担をさらに軽減する大企業優遇税制とセットで実行しようとするものである。

「国民の生活が第一」は見せかけだけの看板で、「政治と大企業の癒着が第一」の政策方針が新たに採用されているのだ。

主権者国民が悪代菅による悪政、圧政を阻止しようとするなら、参院選での民主党大勝を確実に回避しなければならない。

9月に民主党代表選がある。この代表選で主権者国民の意思を尊重する代表を選出し、新しい主権者国民政権を樹立する方向に政治を誘導しなければならない。

そのためには、小沢一郎氏に近い候補者を個別に支援し、政党としては国民新党や社民党をしっかりと支援することが必要である。

参院選後に政界の大洗濯を実行しなければならない。

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2010年7月 4日 (日)

「企業と政治の癒着が第一」の悪代菅政権公約

参院選を1週間後に控えて9党首による討論が実施された。

公開討論への出席を渋った菅首相もようやく出演要請に応じた。

しかし、番組の時間配分に大きな問題がある。各党均等に時間配分をしなければ、公正で公平な討論は不可能である。

国会における議席数に比例して発言時間を付与すると、小政党では発言時間がほとんどなくなってしまう。

参院選の争点を改めて列挙する。

①庶民大増税=消費税大増税の是非

②対米隷属外交の是非

③大企業と政治権力の癒着の是非

④官僚天下り利権温存の是非

が主要争点である。

5月28日に鳩山前首相は普天間基地移設問題で日米合意を発表した。

昨年8月の総選挙で、鳩山前首相は「最低でも県外」と明言し、政権発足後も、その方針を貫いた。5月末までに、この公約に沿った結論を示すことを国民に約束したが、5月28日の日米合意は、国民との契約を破棄する裏切りの合意だった。

社民党は連立政権から離脱し、沖縄県民は鳩山政権の不誠実な対応に憤慨した。鳩山内閣が総辞職に追い込まれた最大の理由は、普天間基地移設問題で日本の主権者国民でなく、米国の言いなりになって合意を決めたことにある。

鳩山内閣が総辞職し、菅内閣が発足した。この経緯を踏まえれば、日米合意の見直しが新政権の最初の任務になるべきである。

ところが、菅首相は「日米合意を踏まえる」ことを新政権の出発点とした。主権者国民の意思、沖縄県民の意思を踏みにじることを継承することを宣言した。

したがって、参院選では菅政権の対米隷属外交の是非がまずは問われねばならない。この争点が意図的にぼかされている。

マスメディアは米官業政電=悪徳ペンタゴンの一味であるから、日本が米国による支配から脱却しようとすることに対して、これを封じ込めることを任務としている。このため、普天間問題を含む日本外交のあり方が選挙の争点に浮上することを意図的に阻止していると考えられる。

菅首相の発言をきっかけに、突如、参院選の最大の争点に浮上したのが消費税大増税問題である。民主党のマニフェストには、

「税制の抜本改革を実施します」

と明記された。「検討します」ではなく、「実施します」と表記されたことの意味を十分に認識しなければならない。

菅政権が2~3年以内に消費税大増税実施に踏み切る可能性が極めて高いのだ。

総選挙で民意を問い、そのうえで消費税増税を実施するとされているが、この言葉を鵜呑みにできない。

次の総選挙では、消費税大増税実施、あるいは実施決定について、民意が問われることになる公算が大きい。

自民党や立ちあがれ日本などが消費税大増税に賛成していることにも十分な警戒が必要だ。

民主党と自民党が結託すると、消費税大増税が決定されてしまう。

三つの重大な問題がある。

第一は、歳出改革が雲散霧消することだ。「事業仕分け」などが実施されているが、現状は「学芸会」の域を出ていない。公開の場でパフォーマンスが演じられているだけだ。最終的な結果が問われるのであって、途上のプロセスで女性議員が強い口調で仕分け先を問い詰めても、そのこと自体に意味があるわけでない。

肝心かなめの「天下り根絶」がまったく進展していない。

「天下りあっせん」を禁止しても意味がないことを民主党は野党時代に主張してきた。ところが、与党になった途端、「天下り根絶」が消え、「天下りあっせん禁止」にトーンダウンし始めた。

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第二は、菅首相が提示している税制改革の方向が、庶民大増税=大企業優遇であることだ。

下記グラフは主要税目の税収推移を示した財務省公表データだ。

 

Photo

1990年度から2009年度にかけて、経済規模を示すGDPは451.7兆円から476.0兆円へ小幅増加したが、税収は60.1兆円から36.9兆円に減少した。そのなかでの法人税と消費税推移は、

法人税 18.4兆円 →  5.2兆円

消費税  4.6兆円 →  9.4兆円

となった。

法人税が1990年度と比較して約4分の1に激減したのに対して、消費税は2倍強に増加した。

このなかで、菅首相は4分の1に減少した法人税をさらに減税する一方で、低所得者ほど負担感が重くなる消費税について、税率を2倍にする大増税方針を示している。単純に計算すれば9.4兆円増税だ。

民主党は企業が海外に逃避しないために法人税減税が必要だと言うが、政府税制調査会は法人税率について、2007年11月発表の

『抜本的な税制改革に向けた基本的考え方』

に、

「課税ベースも合わせた実質的な企業の税負担、さらに社会保険料を含む企業の負担の国際比較を行った試算において、我が国の企業負担は現状では国際的に見て必ずしも高い水準にはないという結果も得た」(17-18ページ)

と明記している。

つまり、「日本の法人税負担は国際比較でみて高くない」というのが、日本政府の公式見解なのだ。

にもかかわらず、菅政権は法人税を減税し、消費税を大増税しようとしている。「国民の生活が第一」ではなく「政治と企業の癒着が第一」の政策だ。

第三は、世界経済、日本経済の現状を踏まえたときに、いまこのタイミングで消費税大増税を提唱することが、あまりに現実感覚を失っていることだ。

『金利・為替・株価特報』2010年6月25日号=111号に詳述したが、世界経済、日本経済は、2010年後半kら2011年に向けて、再び大きな波乱に向う危険に近づいている。

昨年11月末にも大きなリスクが浮上した。鳩山政権の2010年度予算が日本経済を破壊するリスクを持ち始めたのだ。主因は菅直人副総理が2009年度第2次補正予算規模を3兆円に留めようとしたことにある。

このときは、国民新党の亀井静香代表が強く主張して、補正規模が7兆円に増額された。これらの措置により、日本経済の二番底への転落が回避された。

菅直人首相が示す政策路線は、財務省主導の財政再建原理主義であり、かつて、橋本政権や小泉政権が進み、日本経済を破壊した道筋である。

日経平均株価は7月1日に9191円にまで下落したが、9050円を下回れば、株価の下落トレンド入り確定の可能性が高まる。この状況下で大増税を提唱する菅首相には、経済政策を仕切る能力がないと言わざるをえない。

参院選では民主党内の小沢一郎前幹事長グループに属する候補者のみを支援し、政党としては国民新党と社民党を支援することが賢明だろう。

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2010年7月 3日 (土)

やはり庶民大増税悪代菅政治阻止が最大の争点

参院選まであと1週間になった。

最大の争点は消費税大増税問題である。本来は、日本政治の対米隷属が最大の争点になるところであった。普天間基地移設問題で、鳩山政権が主権者国民の意思を踏みにじり、米国の言いなりになって勝手に日米合意を成立させたから、この日米合意の正当性がまず問われねばならなかった。

しかし、菅首相が消費税大増税方針を公約に明示したため、消費税問題が急きょ、最大の争点に浮上したのだ。

理由は民主党マニフェストに、

「年金制度一元化、月額7万円の最低保障年金を実現するためにも、税制の抜本改革を実施します」

の表現が明記されたことにある。

 「税制改革の論議を行います」

ではなく、

「税制の抜本改革を実施します」

と表現されたのだから、民主党が参院選で主権者国民の多数の支持を得ると、「税制の抜本改革は実施」されることになる。

「税制の抜本改革」のなかに「消費税大増税」が含まれることは言うまでもない。菅直人首相が

「消費税率10%」

を明言し、玄葉光一郎政調会長が、

マニフェスト発表の場で自身の言葉で言ったのだから、当然、公約になる」

とはっきりと述べたからだ。

この参院選で主権者国民が対応を誤ると、消費税10%大増税が実施されてしまう可能性が極めて高いのだ。

菅政権の政策主張の大きな問題は、消費税大増税と法人税減税をセットで実施しようとしていることだ。大企業の負担を軽減するために、一般庶民にとてつもない負担を背負わせようとしていると言ってよい。

これでは、「悪代菅政治」だ。

主要税目の税収推移グラフを改めて確認いただきたい。財務省公表のデータである。

 

Photo

1990年度から2009年度にかけて、経済規模を示すGDPは451.7兆円から476.0兆円へ小幅増加したが、税収は60.1兆円から36.9兆円に減少した。そのなかでの法人税と消費税推移は、

法人税 18.4兆円 →  5.2兆円

消費税  4.6兆円 →  9.4兆円

となった。

法人税が1990年度と比較して約4分の1に激減したのに対して、消費税は2倍強に増加した。

このなかで、菅首相は4分の1に減少した法人税をさらに減税する一方で、低所得者ほど負担感が重くなる消費税について、税率を2倍にする大増税方針を示している。単純に計算すれば9.4兆円増税だ。

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民主党は企業が海外に逃避しないために法人税減税が必要だと言うが、政府税制調査会は法人税率について、2007年11月発表の

『抜本的な税制改革に向けた基本的考え方』

に、

「課税ベースも合わせた実質的な企業の税負担、さらに社会保険料を含む企業の負担の国際比較を行った試算において、我が国の企業負担は現状では国際的に見て必ずしも高い水準にはないという結果も得た」(17-18ページ)

と明記している。

つまり、日本政府の公式見解は「日本の法人税負担は国際比較でみて高くない」というものである。

官僚の天下りも根絶とは程遠い状況にある。「事業仕分け」など、現状では「学芸会」の域を出ていない。日本経済も依然として深刻な状況に置かれている。

この状態で、一般庶民大増税と大企業優遇減税をセットで実施する方針に、国民は断固とした拒絶の姿勢を示すべきである。

民主党内では小沢一郎前幹事長に近い候補者グループが、消費税大増税方針に反対の姿勢を示している。民主党内の小沢氏のグループ議員が増加して、民主党全体が大きく議席を伸ばさなければ、9月の民主党代表選で民主党代表を後退させることが可能になり、政権を「悪代菅政権」から「主権者国民政権」に交代させることができる。

主権者国民はこの方向を目標に投票を決定するべきである。

もうひとつの大きな争点である「対米隷属外交からの脱却」についても、明確な方針を示している候補者と政党を支援しなければならない。

普天間基地移設問題では、国論が、

「米国は強いのだから日本は言いなりになるべき」

と、

「たとえ米国が強い国であっても、日本は日本の主張を貫くべき」

の二つの主張に二分された。

日本は戦後の対米隷属政治の時代から脱却すべき時期に至っている。

しかし、現実の政治のなかで、主権者国民が考えなければならないことは、国会において多数議席を確保しなければ、いかなる主張を展開しようとも、現実の実現性を伴わないことだ。

つまり、政権樹立に向けて、衆参で単独過半数を確保しない限りは、他の政党との連携や協調を取らずには、いかなる主張も現実実現性を持たない。この意味で、連立政権を樹立しうる勢力を支援しなければならない。

菅首相は公開討論は「1対8」でつるしあげになるから出席しないと述べているが、こうした行動に「姑息な損得中心主義」が如実に表れている。

菅首相は各党首との「1対1」の対論を申し入れていると言うが、8倍の議席を保持するなら、その主張も分かる。

「1対8」だろうが、正義の主張なら、正々堂々と主張すれば良いのだ。政治の主張に他の政党が批判するなら、主権者国民は他の政党を批判するだろう。

「1対8」で批判されることが明らかと菅首相が予測するのは、菅首相の主張が間違っていることを菅首相が自覚しているからではないのか。

日曜日朝のフジテレビ「報道2001」で討論することが決まったが、もっと長い時間をかけて公開討論を実施するべきだ。平日夜に収録番組を何度か放送するべきである。

各党の主張を比べ、そのうえで主権者国民が選択するのは当然のプロセスだ。菅首相は国会での論議を封殺する際に、選挙になれば公開の党首討論が何度も行われると発言しているのだから、「姑息な逃げ隠れ」はやめた方が良い。

消費税問題についても、参院選が終われば卑怯な手法で国民を欺くことが予想される。とにかく、政府支出の無駄も排除しない段階での消費税大増税構想を今回の参院選で粉砕しなければならない。

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2010年7月 1日 (木)

公開討論を逃げる大企業減税庶民大増税悪代菅

参院選に向けての民主党マニフェストを見ると、大資本優遇の法人税減税と一般庶民直撃の消費税大増税実施の足音が大きく響くのがよく分かる。

昨年8月30日の総選挙では、法人税について、「中小企業向けの減税を実施する」と記述していた。

今回のマニフェストでは、本論第1ページ「強い経済」のなかに、堂々と

「法人税率引き下げ」

の活字が明記されている。

そして、5「年金・医療・介護・障がい者福祉」に、

「年金制度一元化、月額7万円の最低保障年金を実現するためにも、税制の抜本改革を実施します」

と明記された。

「税制の抜本改革」のなかに「消費税大増税」が含まれることは言うまでもない。

消費税については、参院選後に論議を始め、次の総選挙で民意を問うとの解説が一部で示されているが、騙されてはいけない。

民主党マニフェストには、

「税制の抜本改革を実施します」

と明示されているのだ。

「税制改革の論議を行います」

と書かれているのではないのだ。

菅直人首相は「消費税率10%」を明言した。

玄葉光一郎政調会長は、

マニフェスト発表の場で自身の言葉で言ったのだから、当然、公約になる

と明言した。

つまり、主権者国民は菅首相が発言した

「消費税10%への引き上げを含む税制の抜本改革を参院選後に実施する」

のが、民主党の政権公約であると理解したうえで投票行動を決定しなければならないということだ。

主要税目の税収推移下記グラフの通りである。この税収推移グラフは財務省の公開資料であるから、このまま、日本全国の津々浦々にまで流布していただきたい。

 

Photo

1990年度から2009年度にかけて、経済規模を示すGDPは451.7兆円から476.0兆円へ小幅増加したが、税収は60.1兆円から36.9兆円に減少した。そのなかでの法人税と消費税推移は、

法人税 18.4兆円 →  5.2兆円

消費税  4.6兆円 →  9.4兆円

となった。

法人税が1990年度と比較して約4分の1に激減したのに対して、消費税は2倍強に増加した。

このなかで、菅首相は4分の1に減少した法人税を減税する一方で、低所得者ほど負担感が重くなる消費税について、税率を2倍にする大増税方針を示している。単純に計算すれば9.4兆円増税だ。

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民主党は今回のマニフェストに法人税率引き下げを明示したが、法人税率について政府税制調査会は、2007年11月発表の

『抜本的な税制改革に向けた基本的考え方』

に、

「課税ベースも合わせた実質的な企業の税負担、さらに社会保険料を含む企業の負担の国際比較を行った試算において、我が国の企業負担は現状では国際的に見て必ずしも高い水準にはないという結果も得た」(17-18ページ)

と明記している。

つまり、日本政府の公式見解は「日本の法人税負担は国際比較でみて高くない」というものである。

つまり、菅首相が提示している「税制の抜本改革」は、税収が4分の1に減少した大企業には、さらに優遇する減税を実施し、税収が2倍に増加した一般庶民に対しては、さらに税金を倍増させる大増税を実施するというものなのだ。

「悪代菅」の税制改革である。

6月30日の街頭演説では、年収が一定額以下の個人に、納税した消費税額を還付する方針を示したが、本当に実施されるのか、まったく信用できない。

青森市では、「200万円から300万円までは還付」と述べたが、

秋田市では「年収300万とか350万以下」と述べ、

山形市内では「例えば年収300万円、400万円以下」

を税の還付対象にすることを示唆した。

 都道府県別に税の還付を行う所得水準を決定するというのだろうか。

 買い物をした際の領収証が、本人が本人の資金を用いて購入したものであることを証明できなければ、税の還付制度は、実務面で大混乱を来すことになるだろう。

 高所得者が購入した物品の領収証を、低所得者に持たせれば、低所得者が多額の税の還付を受けることも容易だからだ。

 国政選挙で税制を論じる際に、十分な検討も研究もなしに、その場限りの思いつきで具体的制度を示すのは、主権者国民に対する冒涜である。

 民主党は昨年8月30日の総選挙に際して、衆議院任期中の消費税増税を封印し、無駄な政府支出排除に全力をあげることを主権者国民に約束した。

 菅首相は主権者国民との約束を厳粛に受け止めるべきだ。

 これ以外の重要項目を見ると、

「企業団体献金の全面禁止」については、期限を定めた公約が示されていたが、公約の文言から期限に関する記述が消えた。企業団体献金全面禁止を本当に速やかに実行する考えがあるのか、菅首相の見解を糺さねばならない。

「沖縄普天間基地移設問題」では、昨年8月のマニフェストでは、

「米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む」

と記述されていたものが、

「日米合意に基づいて、沖縄の負担軽減に全力を尽くします」

の表現に変わった。

 「日米合意」は、連立与党の意向、地元住民の意向と全面的に対立する内容を日本政府が勝手に米国との合意にしたものである。沖縄県民の意思を踏みにじる辺野古海岸破壊巨大軍事基地建設合意である。

 この問題について、鳩山前首相は「最低でも県外」と公言してきたのである。

 連立与党の社民党が連立政権から離脱し、主権者国民の意思を踏みにじったから鳩山内閣は総辞職せざるを得ない状況に追い込まれたのだ。

 この事実経過を踏まえたうえで、「日米合意を踏まえて」問題処理を進めると宣言する民主党マニフェストは、国民の意思を踏みにじる、対米隷属政権のマニフェストに他ならない。

「取り調べの可視化で冤罪を防止する」

との規定もマニフェストから消えた。日本史上最大の政治謀略で次期総理大臣候補である党首が検察権力の不正で不当な攻撃を受けたのにもかかわらず、検察を糺そうとせず、検察の軍門に下ったのが菅政権である。

 菅首相の暴走に対して、野党だけでなく、与党内部からも、さらには民主党内部からも批判が噴出している。

 野党は菅首相に公開討論の場に出席することを強く求めているが、菅首相は逃げ腰である。

 消費税率大増税=大企業優遇法人税減税の方針にしろ、菅首相が政治生命をかけて提示した選挙公約であるなら、公開討論の場で堂々と自分の考えを述べればよい。判断するのは主権者国民だ。

 野党勢力から攻撃されるのが怖くて公開討論を逃げるなら、首相を直ちに辞任すべきである。

 十分な検討と研究を踏まえて提示した選挙公約であるなら、野党がどのように批判しようとも、国民に対して、自分の信念、哲学、思想を含めてしっかりと説明するべきだ。総理大臣として逃げ腰は許されない。

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2010年6月28日 (月)

消費税増税参院選の意味を伝える輪を広げよう

参院選が7月11日の投票日に向けて、いよいよ佳境に入る。

菅直人首相は、マニフェスト発表の場で消費税率10%への引き上げを示唆した。

玄葉光一郎特命相兼政調会長は、

「マニフェスト発表の場で自身の言葉で言ったのだから、当然、公約になる」

と明言した。

 つまり、消費税率引き上げを菅直人首相は政権の公約として掲げ、この参院選に挑んだのである。

 自らの信念と思想、哲学に基づいて消費税大増税=法人税減税を公約に掲げたのなら、逃げたり隠れたりせずに、堂々と公約を明示して参院選を戦うべきである。

 ただ、大きな問題がいくつもある。

 民主党は昨年8月30日の総選挙で、鳩山由紀夫前代表が、衆議院の任期中は消費税増税を行わないことを明言した。これが主権者国民との約束=契約である。

 菅直人首相は消費税増税を公約に掲げたと民主党政調会長が明言しているが、党内でどのような論議をし、いつ、その公約を決定したのかを有権者に明らかにする責任がある。

 菅首相も党運営について、代表による独裁的な意思決定などが望ましくないと主張してきた人物の一人であると思われる。

 党政調会長はマニフェスト発表の場で明言したことだから、当然、公約であると明言しているが、党としての公約を決定するには、党内のしかるべき手続きが必要なはずである。

 まして、昨年8月30日の総選挙で主権者国民に約束したことと、正反対の内容を含むのであれば、その決定には慎重の上にも慎重を期すことが求められるはずだ。

 繰り返し、税目別税収推移を示すグラフを掲示する。

 

Photo

 1990年度から2009年度にかけて、経済規模を示すGDPは451.7兆円から476.0兆円へ小幅増加したが、税収は60.1兆円から36.9兆円に減少した。そのなかでの法人税と消費税推移は、

法人税 18.4兆円 →  5.2兆円

消費税  4.6兆円 →  9.4兆円

となった。

 法人税が1990年度と比較して約4分の1に激減したのに対して、消費税は2倍強に増加した。

このなかで、菅首相は4分の1に減少した法人税を減税する一方で、低所得者ほど負担感が重くなる消費税について、10兆円もの大増税を実施する方針を示しているのだ。

数年来、法人税減税を主張する勢力が存在するが、法人税減税の主張に説得力はない。

政府税制調査会は、2007年11月に発表した、

『抜本的な税制改革に向けた基本的考え方』に、

「課税ベースも合わせた実質的な企業の税負担、さらに社会保険料を含む企業の負担の国際比較を行った試算において、我が国の企業負担は現状では国際的に見て必ずしも高い水準にはないという結果も得た」

と明記している(17-18ページ)。

つまり、「日本の法人税負担は国際比較でみて高くない」というのが、日本政府の公式見解なのである。

それにもかかわらず、法人税減税を実施して消費税を大増税しようとするのは、政権が大資本と癒着していると同時に、情報工作を担当するマスメディアに対する支配権を有する大資本を消費税増税賛成派に引き込むためであると考えられる。

官僚の天下り根絶などの官僚利権への切り込みはまったく行われていない。

一般庶民から搾れるだけ搾る消費税大増税を実現してしまえば、官僚利権にメスを入れることなど必要なくなる。

早期の消費税大増税は官僚にとっても望ましい決定なのだ。

米国は米国の言いなりになる政治屋、官僚、大資本を操り、その手先であるマスメディアをもコントロールして、日本支配を維持しようとしている。

日本の主権者国民は、在日米軍基地にNOの意思表示を鮮明に示し始めている。もしも、日本に米官業ではなく主権者国民の意思を尊重する主権者国民政権が樹立されたら、米国はこれまでのような日本支配、日本収奪を行えなくなる。

だから、米国は米国言いなりの、対米隷属の日本政治構造を死守しようとしている。菅直人氏は首相に就任するために、米国に魂を売ってしまったのだと思われる。

日本の財政は危機的な状況に陥ったが、最大の理由はサブプライム危機に連動する不況で、大型景気対策を打ち、税収が激減したからである。これで、25兆円の財政赤字があっという間に53.5兆円に膨張したのだ。

したがって、財政収支を改善するには、まず、日本経済を回復させることが最優先されなければならないのだ。

ところが、財務省は異なる発想をする。財政収支が劇的に悪化したことを悪用するのだ。財政危機を煽り、増税やむなしの空気を作り出すのだ。

増税を実現するには二つのハードルを越えなければならない。ひとつは、政治家に増税路線を言わせることだ。もう一つは、増税を提唱した勢力が選挙で過半数を確保することだ。

この二つの条件がそろうことはめったにない。しかし、二つの条件がそろったら、財務省は必ず増税を実施する。日本経済がどうなろうと、死者が何万人出ようと関係ない。財務省はひたすら増税に向って突き進む。だから、今回の参院選を決して甘く考えるべきでない。

消費税大増税派が過半数議席を確保すれば、次の国政選挙の前に必ず消費税造営が実行される。最も可能性が高いのは2012年度後半の実施である。

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増税は国民のために実施するのではない。官僚の利益のために行うのだ。

税金をふんだんに使って、利権三昧の生活を堪能するためである。

米国と大資本とメディアと政治屋と結託して利権三昧の生活を送ることが、官僚にとってのこの世の喜びである。これが官僚の基本行動様式だ。

菅政権は、誠に残念なことに、米官業のトライアングルと手を結んでしまったのだと考えられる。

主権者国民政権ではなくなってしまった。

だから、主権者国民はこの菅政権を短命に終わらせなければならないのだ。

世界経済が2011年に向けて再びトンネルに向おうとするときに、10兆円大増税など言語道断である。

しかし、武士に二言はない。菅首相はマニフェスト発表会見で10%消費税を明言したのだから、是非、この10%消費税を堂々と掲げて参院選を戦うべきである。

主権者国民が賢明であるなら、その結果として、菅政権は短命に終わることになるだろう。

「信なくば立たず」

である。

 小沢一郎氏は政権交代実現の最大の功労者である。小沢一郎氏に近い国会議員が150名も存在するが、この国会議員はすべて、主権者である国民の負託を受けた重い存在である。

 民主党の名にふさわしく、民主主義の根本原則に則った行動が取られなければならない。

 小沢一郎氏は政治的謀略によって激しい攻撃を受け続けてきたが、問題とされたことがらをすべて精査するなら、小沢氏に対する攻撃はすべてが、根拠なき誹謗中傷の域を出ない。

 法治国家の根本原則に、

①法の下の平等

②罪刑法定主義

③基本的人権の尊重

④無罪推定の原則

⑤公務員の守秘義務規定

などがある。

 小沢氏に対する誹謗中傷は、すべてが、この根本原則に照らして不正であり不当なものである。

 そのような不正で不当な攻撃を小沢氏が受けたなら、政治的同志として、共に闘うのが正しい姿勢ではないのか。

 政治謀略やその謀略と連携したマスゴミの攻撃に乗じて、小沢氏を攻撃して、それを党内政治力学に利用するのは最低の行為である。

 仁義礼智信を失えば、拠って立つところは悪しかなくなる。

 悪は最後には必ず亡びるものである。

 官僚利権も断たず、景気回復も実現しないなかで、庶民大増税に突き進むことは、完全な大間違いである。

 とはいえ、マニフェスト発表会見で10%消費税を明言したのだから、菅首相は正々堂々と、この看板を掲げて参院選を闘い抜くべきである。

 世論調査の数字に反応して、主権者国民に提示した公約を出したり引っ込めたりするなら、初めからそのようなものを提示するべきでない。

 主権者国民にとって重要なことは、参院選後の政局である。

 残念ながら、主権者国民政権は6.2クーデターで、対米隷属派に乗っ取られてしまった。信も義も仁も礼もない。この大義なきクーデターには智も備わっていないことを知らしめなければならない。

 参院選後、あるいは、9月の民主党代表選後に主権者国民政権を再樹立しなければならない。

 今回の参院選を消費税大増税選挙と位置付け、消費税大増税派を粉砕しなければならない。そして、主権者国民政権を樹立するのだ。

 法人税減税=消費税大増税路線の矛盾を一人でも多くの国民に口コミで伝えてゆかねばならない。

 ネット読者が10万人でも、それぞれが10人に伝達し、伝達した10人にさらに10人に伝達することを確実に託してゆけば、3回の伝達で1億人に伝達することも可能になる。

 口コミ伝達の輪を拡大し、伝達能力を強化することで、ネット発信情報も大きな威力を発揮し得ると考える。

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2010年6月24日 (木)

大企業減税庶民10兆円増税阻止が参院選争点

参議院選挙が公示された。

7月11日投票に向けて17日間の選挙戦が展開される。

政権交代実現後、初めての国政選挙になるが、直前に鳩山政権から菅政権への交代があり、菅首相が消費税増税方針を示したため、参院選最大の争点として消費税問題が浮上することになった。

1996年10月20日の総選挙では、橋本政権が消費税率の2%引き上げ方針を掲げ、この問題が大きな争点になった。

比例区での得票率では自民党が32%、新進党が28%を獲得した。この年に創設された民主党は14%を獲得し、新進・民主両党の合計得票率は42%と自民党を大幅に上回った。

しかし、小選挙区制を軸とする選挙では、得票率1位の政党が圧倒的多数の議席を獲得する。自民党獲得議席は239、新進党は156、民主党は56となり、橋本政権は政権を維持して消費税増税に踏み切った。

日経平均株価は1996年6月に22,666円にまで上昇し、日本経済は順調に回復軌道に乗っていたが、消費税増税方針が閣議決定された翌日から株価は下落トレンドに転換。98年10月の12,879円に向けて大暴落した。

日本経済は深刻な不況に突入、大証券、大銀行が相次いで破たんし、日本経済は金融恐慌の淵にまで追い込まれた。

1996年10月の総選挙で、非自民勢力が結集したならば、日本の運命は異なるものになったと考えられる。政権は交代し、消費税増税は回避されていた。日本経済の回復は維持され、税収が増加して財政赤字の減少も進展したはずである。

橋本政権は消費税増税を強行実施したが、財政赤字は96年度の21兆円から99年度の37兆円へと激増してしまった。

菅首相は消費税率の10%への引き上げを示唆した。菅内閣の閣僚で政策調査会長を兼ねる政策決定責任者である玄葉光一郎氏は、

「マニフェスト発表の場で自身の言葉で言ったのだから、当然、公約になる」

と明言した。

民主党内で民主的に論議した形跡はまったくないが、消費税大増税10兆円庶民大増税が民主党の選挙公約になった。

他方、自民党、立ちあがれ日本、が消費税増税方針を明確に掲げている。

これらの勢力が衆参両院で過半数の議席を確保すれば、消費税大増税=庶民直撃10兆円大増税が実行に移される可能性が一気に高まる。

選挙前に消費税増税を掲げた勢力に議会過半数の議席を主権者国民が付与すれば、財政当局は主権者国民の「お墨付き」をいただいたと説明することになる。

世界経済は2011年に向けて、極めて大きなリスクを抱えている。

2008年から2009年にかけて、世界経済は100年に1度の「金融津波」に見舞われた。震源地の米国で財政、金融、資本増強の三位一体の政策対応がフルに動員されたため、2009年から2010年にかけて小幅改善が示されたが、問題が解消したわけではない。

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詳しくは『金利・為替・株価特報』2010年6月25日号に記述するが、日本経済もなんとか戦後最悪の状況から一歩抜け出ただけの状況だ。

1996年の橋本政権、2000年-2001年の森・小泉政権は、回復初期の日本経済に超緊縮財政を実行して、日本経済を破壊した。

まったく同じ過ちに菅政権が着手し始めたのである。
 『賢者は歴史に学び、愚者は歴史を繰り返す」
 
の言葉をかみしめる必要がある。

主権者国民が主要税目の税収推移をよく知らないと思われるので、あらためて税収推移グラフを掲載する。

 

Photo

国税収入は1990年度の60.1兆円から2009年度の36.9兆円に減少した。このなかで、消費税は1990年度の4.6兆円が2009年度には9.4兆円に倍増。他方、法人税は1990年度の18.4兆円から2009年度の5.2兆円に激減した。4分の1に激減した。

菅政権はこの期間に倍増した消費税収入をさらに倍増させる、9-10兆円庶民大増税を公約に掲げたのだ。他方、4分の1に激減した法人税を減税すると公約しているのだ。

大企業優遇=庶民いじめの税制改悪が公約に掲げられている。

民主党は政府支出の無駄排除をやり抜くまでは増税に移行しないと約束してきたが、この約束を破棄して、政府支出の無駄を温存したままで庶民大増税に踏み切ることを公約に掲げたのである。

この悪政を容認することはできない。

参院選では、民主党の小沢一郎氏グループの候補者を個別に支援する以外は、比例区では国民新党、社民党を中心に消費税大増税反対を明示する政党に投票するしか選択肢はない。

菅政権を選挙管理内閣に限定し、9月民主党代表選で主権者国民の意思を尊重する新しいリーダーを生み出さなければならない。

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2010年6月22日 (火)

主権者との契約違反を示す菅首相の深刻なぶれ

菅直人首相が就任早々、深刻な「ぶれ」を示し始めた。

民主党は昨年8月30日の総選挙で消費税増税について、衆議院の任期4年間は消費税増税を行わないことを明示した。鳩山前首相は論議を行う必要もないとしたが、その後、論議については全面的に封印するものでないと軌道修正した。

他方、在日米軍のあり方の見直し、天下りの根絶、企業団体献金の全面禁止、取り調べ過程の全面可視化、などを政権公約として掲げて総選挙を戦った。

マニフェスト選挙で主権者国民は、マニフェストに掲げられた政権公約を政党と主権者国民との間の約束=契約とみなして投票に臨む。主権者国民はマニフェストに基づいて政権選択を行うことによって、望ましい政策運営を確実に確保することができるようになる。

主権者は国民である。政治は主権者の意思に基づいて運営されなければならない。国政選挙に際して主権者国民がマニフェストに基づいて投票を行い、主権者国民の選択のよって政権を担う政党がマニフェストに掲げた施策を確実に実行する。

こうしたプロセスを通じて、主権者国民の意思が現実の政治に反映されることになる。これがマニフェスト選挙の持つ意義である。

このプロセスが十分に意義を発揮するには、いくつかの条件が不可欠である。

 

①政党が実現可能性も含めて十分な検討を行ったうえで公約を示すこと

 ②公約に掲げた政策を必ず実行すること

 ③主権者国民が政党の公約をよく理解して投票すること

 ④政党は公約を安易に変更しないこと

 ⑤公約を変更する場合には、十分な検討を加えるとともに、主権者国民に納得のできる説明をすること

これらの条件が十分に満たされることが不可欠である。

政党が選挙の際に掲げた公約を守らないことは一種の「詐欺行為」である。主権者国民に対する「背任」と言ってもよい。

公約違反を繰り返す政党は「詐欺政党」として、主権者国民からやがて相手にされなくなる。これは自業自得だが、政党にとって政権公約は命綱である。このことを肝に銘じなければ政党が主権者国民からの信頼を勝ち取ることはない。

昨年の総選挙から10ヵ月も経過していない。鳩山政権は表看板になった普天間基地移設問題で、重大な公約違反を示した。

マニフェストには「見直し」の表現が用いられたが、首相は「最低でも県外」と明言した。首相=党代表の言葉は「公約」と受け止められて当然である。

5月14日には、同意を得る必要のある三者=連立与党、主権者国民(地元住民)、米国について、主権者国民の同意を優先することを改めて明言した。

ところが、5月28日の決着は、連立与党、主権者国民の意思を無視した、米国の要求通りの決着だった。この重大な公約違反が鳩山政権総辞職の主因になった。

後継政権である菅直人政権は、前政権の公約違反を是正するところから出発する責務を負っていた。これが民主主義のルールである。

ところが、菅直人政権は、主権者国民との約束、マニフェストを安易に、一方的に変更することを無造作に実行し始めた。

菅直人首相は市民運動出身者で、二世議員でもない。庶民目線で、既成の権力構造に対して大胆に切り込んでいってくれるのではないかとの期待が大きい。こうしたイメージも作用して、政権発足時の高い政権支持率が示されたのだと考えられる。

しかし、菅首相が高い支持率に対する慢心から、主権者国民との約束=契約である政権公約に対して無責任な行動を示すなら、主権者国民は間違いなく菅政権に対して厳しい鉄槌を下すことになるだろう。

菅新首相は普天間基地移設問題について、主権者国民の意思を無視した日米合意をそのまま踏襲することを宣言した。総選挙の際に民主党が示した約束=公約を破棄することを全面的に支持する姿勢を明示したのである。

この姿勢が許されるはずがない。沖縄の切り捨てである。9ヵ月間の沖縄県民の期待、日本国民の期待に対して、後ろ足で砂をかける行為である。

菅直人首相は突然、消費税大増税の方針を明示した。2012年度中にも消費税が10%に引き上げられることも示唆された。

そもそも、民主党内での民主的な意思決定手続きを経て菅首相は消費税大増税方針を明示したのか。菅首相は民主党のこれまでの執行部による意思決定を「独裁的」と批判してきたのではないか。

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主権者国民との関係において、消費税問題は最重要政策課題である。安易な公約提示は許されないし、まして、政権担当中の無責任な公約変更は「詐欺行為」と批判されて当然のことがらである。

民主党は天下り根絶を訴え続けてきたが、天下りを根絶するには「あっせん」を禁止してもまったく意味はない。かつて自民党の天下り禁止が「あっせん禁止」だったとき、民主党は「あっせん禁止」では実効性がないと強く批判してきた。

天下りを根絶するには、「退職直前10年間に関与した業界、企業、団体には、退職後10年以内には就職できない」といったような客観的な再就職規制を法制化することが不可欠である。こうした意味での「天下り根絶」策も大幅に後退している。

菅首相が最重要視している「政治とカネ」問題について、民主党は「企業団体献金の全面禁止」を政権公約に掲げている。2009年には国会に法案も提出した。

ところが、その後、進展が見られない。民主党は「えせ国民会議」である21世紀臨調に諮問し、「えせ国民会議」である21世紀臨調は「政党本部に対する企業献金」を温存させる「ザル規制」を提示した。

この案に沿って「ザル規制」を設置するなら、これも重大な公約違反である。

法務省が検討を進めてきた取り調べ過程の可視化についての検討は、勉強会が全面可視化に反対の姿勢を示している。取り調べ可視化に反対している法務省に検討させれば、このような結論が示されるのは勉強会を開催するから明らかだ。

日本の警察・検察・裁判所制度、刑事訴訟制度、法の運用は、前近代的である。現代国家である大前提は、この側面の制度が近代化されることである。

現状は、政治権力が好き勝手に一般市民をどうにでも取り扱える「暗黒社会」そのものである。政治権力の恣意により、無実潔白の人間を犯罪者に仕立て上げることが可能であり、他方でれっきとした犯罪者を無罪放免できる仕組みが温存されているのである。

この点についての政権公約も破棄されかかっている。

菅新首相が無責任で背徳的な消費税大増税方針を示したことを受けて、一部世論調査が支持率急低下を示し始めた。菅直人首相はあわてて発言の軌道修正を始めた。支持率の動きに連動して発言が変動すること自体が、主権者国民の不信を増幅させる。

菅首相は、もう一度、昨年8月の総選挙の際の主権者国民との約束=契約をじっくりと読みなおすべきである。同時に、本年5月末までの鳩山前首相の発言もしっかりと把握すべきである。これらが集積されて主権者国民との契約が形成されている。

契約違反の公約修正に手を染める前に、主権者国民との約束=契約の確実な実行に全精力を注ぐべきである。

前原国交相の提示した新高速道路料金制度について、小沢一郎前民主党幹事長が批判したのも、その内容が主権者国民との約束に反するからだった。

前原国交相は八ッ場ダムの工事中止についても、無責任な対応を続けている。他人を批判する前に、自分の行動の無責任さを恥じるべきである。

主権者国民は民主党を二つに分けて、支持・不支持を決めなければならない。参院選では主権者国民に不誠実な民主党新派に厳しい主権者国民の声を届けなければならない。

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2010年6月16日 (水)

民主党対米隷属派候補の識別リスト作成が急務

私が小泉政権を政権発足時点から厳しく糾弾し続けたのは、小泉政権の政策基本方針に原因がある。

小泉政権の政策基本方針とは、

①市場原理主義

②対米隷属外交

③官僚利権温存

④政権の大資本との癒着

だった。

 政権運営上の問題は、独裁的に権力を行使し、警察・検察・裁判所、メディアをも支配下に置いたことである。

 小泉政権が強化した基本方針は、戦後日本政治の基本構造であった。紆余曲折はあったが、底流にこの基本方針が存在し続けたのが、戦後日本の政治構造である。

 政権交代を実現し、日本政治に新しい時代を開かせることは、この日本政治構造を刷新することである。

 新しい日本政治の基本方針とは、

①共生重視主義

②自主独立外交

③官僚利権根絶

④政権と大資本の癒着排除

である。

 同時に警察・検察・裁判所制度の近代化とマスメディアの民主化を実現しなければならない。

 昨年8月30日の総選挙を通じて、政権交代の大業が実現した。政権交代の大業を導いた最大の功労者は民主党の小沢一郎氏であった。主権者国民は小沢一郎氏が率いる民主党を支持し、政権交代を実現させた。

 しかし、本ブログで指摘し続けてきたように、民主党内部には日本政治構造の刷新に反対する議員が少なからず存在する。

 その中心が民主党六奉行プラスワンの対米隷属派議員である。

 小沢一郎氏の力量に劣等感と怨嗟の情を抑えきれない反党議員の代表が渡部恒三氏である。渡部議員の下に、仙谷由人氏、岡田克也氏、野田佳彦氏、前原誠司氏、枝野幸男氏、玄葉光一郎氏の六奉行が名を連ねる。

 昨年8月の総選挙で主権者国民は民主党を支持した。支持して理由は、民主党が、

①共生重視主義

②対米隷属からの脱却

③官僚利権の根絶

④大資本と政治権力との癒着排除

を、明確な政権公約に掲げたからである。

 対米隷属からの脱却の直面するテーマとして取り上げられたのが、在日米軍のあり方の見直しである。

 鳩山前首相は「最低でも県外」と明言した。

 菅直人新首相は「米軍海兵隊の国内駐留は必要不可欠なものではない」との基本的見解を表明し続けてきた。

 ところが、菅直人氏は首相に就任するやいなや、5月28日の日米合意を絶対視する主張を展開し続けている。

 沖縄選出参議院議員で民主党沖縄県連代表を務める喜納昌吉氏が、

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を出版された。

 喜納昌吉氏は名歌「花」の作者としても有名な音楽家でもある。新著紹介のサイトには、「音楽は転職、政治は本職」の言葉が紹介されている。

 菅新首相は民主主義と主権者国民の強固な意志を甘く見るべきでない。

 喜納氏は著書のなかで、政権交代後に沖縄の基地問題に関して菅首相と交わした会話を紹介した。喜納氏が「沖縄問題をよろしく」と言ったところ、首相は「沖縄問題は重くてどうしようもない。基地問題はどうにもならない。もうタッチしたくない」と漏らし、最後は「もう沖縄は独立した方がいい」と言い放ったという。

 民主党は在日米軍のあり方を見直す方針を昨年総選挙のマニフェストに明記した。沖縄県の主権者はこの公約を信用して、民主党に各個人の重い一票を投じた。民主主義の原点は主権者国民が持つ、それぞれの重い一票にある。

 菅直人氏は所信表明演説で、

「「1票の力が政治を変える」。当時の強烈な体験が私の政治の原点です」

と述べた。故市川房江議員の選挙活動を支援した体験を紹介してこう述べた。菅新首相はこの原点に立ち返り、主権者国民の切実な声を反映する政治の実現を目指すべきではないのか。

 民主党は在日米軍のあり方を見直すことを政権公約に掲げて選挙を戦い、多数の主権者国民の支持を獲得して政権を樹立した。そうであるなら、新政権はこの政権公約を実行に移すために真摯に努力することが求められる。

 鳩山政権の副総理の地位にあった菅直人氏が、「沖縄問題は重くてどうしようもない。もうタッチしたくない」と発言したのが事実だとすれば重大な問題だ。

 鳩山政権が総辞職に追い込まれたのは、鳩山総理が主権者国民の信頼を踏みにじったからである。どんなに重い問題であっても、主権者国民と約束したからには、政治は体を張って信義を守り抜かねばならない。

 どうしても不可能なときには、主権者国民に対して主権者が納得し得る説明を示す必要がある。菅直人氏も小沢一郎氏の説明責任を求めてきた一人であるが、他人に説明責任を求めるなら、その前に自分が説明責任を果たすことが不可欠だ。

 菅新首相は普天間基地問題について、「日米合意を踏まえる」ことを再三表明しているが、問題になっているのは、主権者国民の同意を得ずに、日米政府が勝手に作成した日米合意そのものなのである。

 主権者国民に対して、沖縄の主権者の声を無視して、米国の要求通りの日米合意を政府が勝手に結んでしまったことについて、何らの説明も示されていない。

 海兵隊の沖縄駐留が日本の安全と東アジア全体の安全と安定を確保する「抑止力」として機能しているから必要だとの説明だけが繰り返されている。

 しかし、米軍海兵隊の沖縄駐留については、菅直人氏自身が必要不可欠なものではないことを、これまで、繰り返し明言してきているのだ。

 総理に就任した瞬間に、これまでの考え方が急変したのなら、その経緯と理由を示さなければ、主権者国民は理解しようがない。

 菅直人新首相は6月23日の沖縄戦没者慰霊式典に出席する意向を示しているが、いまのままの言動では、沖縄の主権者から「帰れ」コールを浴びせかけられて当然である。「帰れ」コールを回避するために官房機密費がばらまかれることを、納税者国民が許さないことも銘記するべきだ。

 政権交代実現により達成するべき日本政治構造の刷新の中核をなす項目が、対米隷属からの脱却なのである。

①市場原理主義

③官僚利権温存

④大資本と政治権力の癒着

のいずれもが、日本政治の対米隷属と不可分に結びついている。

 民主党内対米隷属派議員は、

①市場原理主義

③官僚利権温存

④大資本と政治権力との癒着

を容認する基本姿勢を示していることを認識する必要がある。

 6.2クーデターにより、政権交代後に成立した新政権の基本方針が、

①共生重視主義 → 市場原理主義

②自主独立外交 → 対米隷属外交

③官僚利権根絶 → 官僚利権温存

④大資本と政治権力の癒着排除 → 大資本と政治権力の癒着維持

に転換するなら、もはや政権交代後の政権とはいえ、連続性は存在しないことになる。

 文字通りの「クーデター=政権転覆」であり、主権者国民はこの最重要事実を正確に把握しなければならない。

 幸い、民主党内の対米隷属派議員は民主党議員の大宗を占めているわけではない。参院選で対米隷属派に属さない自主独立派の議員を増加させれば、民主党の進路を正道に戻すことが可能になる。

 6.2クーデターで、民主党内対米隷属派は不正で不当な手段により、主権者国民の手から民主党の実権を奪ってしまった。主権者国民は、限られた手段と機会を最大に活用して、対米隷属勢力の手から主権者国民のための政党である民主党の実権を奪還しなければならない。

 その基本は、9月代表選で、民主党正統を民主党代表の地位に就任させることである。民主党対米隷属派は、代表選にサポーター投票を組み合わせる戦術に売って出る可能性もある。民主党内正統派は、いまからサポーター選挙にも備えて、サポーター登録の獲得活動を始動させなければならない。

 政権交代新政権が

①市場原理主義

②対米隷属

③官僚利権温存

④政治権力と大資本の癒着維持

に向かうなら、政権交代は小泉政治への回帰を意味することになる。小泉政治賛同者が菅新政権に賛意を示していることも、分かりやすい状況証拠である。

 主権者国民は参院選で、民主党自主独立派、国民新党・新党日本、社民党候補者を支援し、民主党内対米隷属派の当選を妨げなければならない。

 そのために、民主党立候補者の分類リストを早急に作成し、主権者国民に提示する必要がある。

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