カテゴリー「金利・為替・株価特報」の83件の記事

2024年5月 1日 (水)

売国政策排し保有米国債全額売却せよ

かつてジャパンアズナンバーワンともてはやされた日本経済。

凋落が始まって35年の時間が経過する。

ドル表示の日本の名目GDPは1995年を100とすると2022年が76。

27年の時間を経て経済規模が4分の3に縮小した。

同じ期間に米国のGDPは3.3倍に拡大した。

中国のGDPは24.5倍に拡大した。

購買力平価ベースでも日本の平均賃金水準はG5最下位に転落した。

隣国の韓国にも抜かれている。

2012年12月に第2次安倍内閣が発足してアベノミクスなる経済政策路線が提示された。

「成長戦略」と銘打たれ、日本経済の成長を目指すとされた。

しかし、アベノミクスの下でも日本経済の成長はまったく実現しなかった。

国民にとって最重要の経済指標は実質賃金の動き。

労働者一人当たりの実質賃金指数は1996年から2023年までの27年間に16.7%も減少した。

アベノミクス始動下においても、2012年から2023年までの11年間に実質賃金は8.3%も減少した。

2022年の内閣府年次経済財政報告によれば世帯所得の中央値は1994年の505万円から2019年の374万円へと131万円も減少した。

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つまり、アベノミクスはまったく成功しなかったということ。

現在、日本は日本円の暴落に直面している。

日本円の実質実効為替レートは1970年よりも下落している。

1ドル=360円時代の日本円よりも日本円の力は落ちている。

通貨の下落は国際評価の下落。

日本国民が保有する資産のドル換算金額は日本円暴落に連動して暴落している。

日本円暴落は日本国民の財産喪失を意味している。

通貨の暴落を誘導する政策を採用することは狂気の沙汰。

この点を含めてアベノミクスの評価を再確認しておく必要がある。

アベノミクスは三つの政策を総称したもの。

三つの政策とは、財政出動、金融緩和、成長戦略である。

財政政策、金融政策、構造政策は経済政策の主要な三本柱。

アベノミクスはこのメニューを羅列しただけのもので目新しさは皆無である。

内容を見ると、財政政策では財政出動を掲げたが、2014年と2019年に二度の消費税増税を実施している。

財政出動ではなく財政緊縮である。

これを「アベコベノミクス」と呼ぶ。

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金融政策では量的金融緩和を実行した。

インフレ率を2%に引き上げることを公約に掲げた。

この公約は実現しなかった。

これは不幸中の幸いだった。

そもそも「インフレ誘導政策」が誤りだ。

インフレは政府と大企業に利益を与えるもの。

インフレが進行すると実質賃金が減少する。

インフレが進行すると債務の実質価値が減少する。

一般国民は労働者であり預金者である。

インフレは労働者・預金者に損失を与える。

インフレ誘導に失敗したから国民の大損失は回避されたが、その後遺症が2022年から23年に現れた。

日本でも激しいインフレが生じたが黒田東彦氏が率いる日銀がインフレを煽る政策を実行した。

同時に黒田日銀の量的金融緩和政策が日本円暴落をもたらした。

その結果として、日本国民が甚大な損失を蒙っている。

アベノミクスの核心は「成長戦略」にあった。

成長戦略とは「大企業利益の成長戦略」であり、「労働者=一般国民の不利益の成長戦略」だった。

日本経済を立て直し、国民生活を改善するためには、これまでの経済政策を総括し、政策運営の抜本転換を断行することが必要不可欠である。

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2024年4月26日 (金)

日銀政策決定会合と円安

日銀が政策決定会合を開催して金融政策運営の現状維持を決めた。

内外の政策動向、金利動向を反映して日本円の下落が進行している。

ドル円レートは1ドル=156円台に乗せている。

株式市場では日経平均株価が3月22日に41087円の高値を記録したが、その後に下落した。

4月19日には36773円の安値を記録した。

詳細な分析は会員制レポート『金利・為替・株価特報』
https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/

4月30日号に記述したのでレポートを参照賜りたいが、想定された変動が生じていると言える。

株価下落には二つの背景があった。

第一は中東情勢の緊迫化。

イスラエルとイランの軍事行動が表面化して緊張感が高まった。

第二は米国利下げ観測の後退である。

FRBは2024年の利下げ着手の見通しを明らかにしているが、市場はFRBがいつ利下げに着手するかに関心を寄せている。

FRBのパウエル議長は利下げ方針を明確にしながらも、実際の利下げ着手にはインフレが抑制されていることについての確かなエビデンスが必要であると再三述べている。

金融市場は期待を前のめりさせる傾向を有するが、これに対してFRBは利下げに前のめりのスタンスを示していない。

金融市場が期待を先走りさせすぎて、それがFRBの言動で押し戻されている。

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2020年2月以降、コロナパンデミックが世界を覆った。

世界の株価が暴落した。

わずか1ヵ月で3割から5割の株価暴落が生じたのである。

文字通りの「危機」が表面化した。

政策対応が適切さを欠いたなら、世界経済は深刻な恐慌状況に陥った可能性がある。

しかし、危機は回避された。

危機回避に最大の貢献をした人物は二名だ。

FRBのパウエル議長と米国のトランプ大統領である。

FRBは1.5~1.75%水準のFFレート誘導目標を一気に0~0.25%水準に引き下げた。

他方、トランプ大統領は2兆ドル規模の経済対策を2020年3月に、わずか3週間で議会を通過させた。

財政金融両面からの政策総動員によって金融市場におけるコロナショックは断ち切られた。

世界の株価は2021年末にかけてコロナ暴落を大幅に上回る猛烈な反発を演じたのである。

しかし、劇薬には副作用が伴う。

金融面で大規模なコロナ融資が実行された。

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コロナ融資は内外金融市場で過剰流動性を発生させた。

この過剰流動性が2022年から23年にかけての激しいインフレの主原因である。

FRBは状況変化に対応して22年から23年にかけて断固たる金融引締め措置を実行した。

その成果で米国のインフレ圧力が低下傾向を示してきた。

景気後退を招かずにインフレを抑止できるかどうかが最重要焦点になった。

いわゆる「ソフトランディング」の可否である。

4月25日に発表された2024年1-3月期の米国GDP統計で成長率が市場予想を下回り、インフレ率が市場予想を上回った。

このことから、ソフトランディング見通しに対する疑念が生じ、株価下落などの反応が生まれた。

しかし、この点については米国のイエレン財務長官が冷静な判断を示している。

単一の経済統計で経済状況を判断するべきでない。

経済全体の基調を適正に判断することが必要だ。

日銀は政策維持を決定し、為替市場で円安傾向が続いている。

しかし、日銀は植田総裁に交代して以降、金融政策の修正を着実に進展させている。

この対応は適正である。

いま必要なことは、日本政府が「ドル売り=円買い」を実施すること。

政府がドル売り介入に消極的であるのは、米国が日本政府のドル売り介入を容認していないからと見られる。

しかし、このことは日本が独立国家でないことを意味するもの。

日本政府は日本政府の判断でドル売り介入を決定し、実行するべきだ。

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2024年4月16日 (火)

株式市場変動の重要な変化

一昨年末に上梓したのが
『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社)
Daiharan03_20240416114201

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表紙帯に「日経平均3万6000円突破も!」と明記した。

昨年1月4日の大発会での日経平均株価安値が25,661円。

1年後の本年1月15日に日経平均株価は3万6000円を突破。

信じる者が皆無に近かった予測が現実のものになった。

昨年末に上梓したのが

『資本主義の断末魔』(ビジネス社)
Deathrattle03_20240416114301

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表紙帯裏に「2024年、ついに日経平均史上最高値を更新か!」と明記した。

実際に、日経平均株価は2月22日に史上最高値を更新。

3月4日に4万円を突破した。

上記の著書は月2回発行している会員制レポート
『金利・為替・株価特報』=TRIレポート
https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/

の年次版。

『資本主義の断末魔』がシリーズ第11弾。

『金利・為替・株価特報』=TRIレポート
https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/

では、一昨年末に年明け後の株価急騰を予測したが、昨年5月以降、株価の「踊り場相場への移行」を予測した。

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実際に5月から昨年末まで日本株価は「踊り場相場」を形成した。

このなかで、昨年末の『金利・為替・株価特報』で年明け後の株価上昇を予測。

「踊り場」を上方に抜けると予測した。

年明け後、日本株価は急騰し、日経平均株価は史上最高値を更新し、さらに4万円の大台に乗せた。

株価急騰予測が的中したなかで、『金利・為替・株価特報』では本年2月26日号に、

「日経平均株価が史上最高値を更新する可能性は高いが相場の波動、リズムを考えると39000円から40000円の水準で、上値が重くなることを慎重に想定する必要が出てくる」

と記述。

3月11日号タイトルを「日銀政策修正とブラックマンデー」とし、日銀政策修正をけん制する株価調整の可能性を指摘した。

『金利・為替・株価特報』では、現在、日経平均株価が38500円から41500円のボックス内変動に移行しているとの見立てを示している。

警戒されてきた日銀の政策変更だが、日銀は3月19日に政策修正を断行した。

日銀政策修正を誤りだとする主張があるが正しくない。

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日銀の最大責務は「物価安定を通じて国民経済の健全な発展に資すること」。

インフレが猛威を振るうなかでインフレ推進政策を継続することは誤りである。

日銀はマイナス金利を解除するとともにイールドカーブコントロール(YCC)を廃止した。

これも正当な施策。

しかしながら、米国の経済金融情勢に変化が生じたため為替市場でのドル堅調地合いが継続している。

日米実質短期金利差が5%もあるため、恒常的な短期資金のドル買いが継続している。

日本政府はこれ以上の日本円暴落を回避するために保有する米国国債を市場で売却するべきだ。

「米国が許さない」と言われるが日本政府保有の米国国債を売却することは日本の国家主権に帰属する。

米国の許可がないと保有する米国国債を売却できないとの説明は、日本政府が独立国ではないと宣言していることを意味するもの。

米国では経済の基調が強く、インフレ圧力が残存しているため、FRBの利下げ政策が先送りされる可能性が高まっている。

そのために米国長期金利が小幅反発し、株式市場に弱い下方圧力がかかっている。

金融市場では利下げが積極的に行われることが株価上昇要因だと主張する意見が多く聞かれるが、これも間違いである。

米国でいま実現しつつあることはインフレ抑制と景気拡大維持の両立。

これを「ソフトランディング」と呼ぶ。

経済金融変動の全体像を正確に捕捉することが重要だ。

これに加えてもう一点。

金融予測に不可欠なものが経済外波乱要因である。

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2024年3月12日 (火)

日本株価が乱高下している理由

日経平均株価が史上最高値を更新し、さらに4万円の大台を突破したが、その後に反落している。

日経平均株価が3万6000円を突破したのが1月15日。

史上最高値を更新したのが2月22日。

そして、3月4日に4万円を突破した。

メディアは史上最高値更新、4万円突破を大きく取り上げた。

昨年年初に上梓した
『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社)
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表紙帯に「日経平均3万6000円突破も!」と明記した。

昨年1月4日の大発会での日経平均株価安値は25,661円。

「3万6000円突破」の予測を信じる者は皆無だったと言って過言でない。

しかし、1年後の本年1月15日に日経平均株価は3万6000円を突破した。

予測は圧倒的少数見解だったが、日経平均株価は本年1月15日に36000円を突破。

本年年初に上梓したのが

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で、表紙帯裏に「2024年、ついに日経平均史上最高値を更新か!」と明記した。

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実際、日経平均株価は2月22日に史上最高値を更新し、3月4日に4万円を突破した。

上記の著書は私が月2回執筆している会員制レポート
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の年次版で、1年間の金融市場見通しを単行本で刊行しているもの。

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会員制レポートでは一昨年末に日経平均株価急騰を予測したが、5月から6月に「踊り場相場」への移行を予測した。

3万1000円から3万4000円のレンジ内相場=踊り場相場が持続すると記述し続けた。

昨年末になり、年明け後に「踊り場相場」を上方に抜けて「雲外蒼天相場」が示現すると予測した。

予測通りに年明け後、日本株価が急騰して史上最高値更新、4万円突破を達成した。

ここで世の中のムードは総強気に転じる。

ここで冷静にならなければならない。

本年2月21日に執筆した
『金利・為替・株価特報』2024年2月26日号タイトルを

「日経平均史上最高値更新後展開を考察する必要」

とした。

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第1節【概観】に次のように記述した。

「日経平均株価が史上最高値を更新する可能性は高いが、相場の波動、リズムを考えると、39000円から40000円の水準で上値が重くなることを、慎重に想定する必要が出てくる。

35年ぶりの日経平均株価史上最高値は大きく報じられる。

政府の金融投資推奨キャンペーンの影響もあり、強気一色のムードが広がることも考えられる。

ここで思い起こすのが「人の行く裏に道あり花の山」の相場格言だ。

本誌は「人の完全な裏」の23年株価急騰を予測し、24年史上最高値更新を予測してきたが、今度は逆に世の中が強気に著しく傾き始めている。

ここは少し冷静に観測することが求められる。」

「3月18-19日に日銀政策決定会合がある。

日銀政策修正はかなりの程度、織り込まれ始めているが、実際に政策変更が確定的になれば、金融市場が反応を示す。」

そのうえで、第8節【投資手法】タイトルを

「推奨できない高値追い」

とした。

さらに、3月7日執筆の『金利・為替・株価特報』2024年3月11日号タイトルを

「日銀政策修正とブラックマンデーのメカニズム」

とし、第1節【概観】に

「目先は日銀政策変更に伴う株価下落反応への警戒を強める必要がある。」

と明記し、「ミニブラックマンデー」への警戒を呼び掛けた。

3月18-19日の日銀政策決定会合が注目されるが、重要なことは日銀の政策修正が正当性を有していること。

この点を明確に認識しておく必要がある。

詳細は『金利・為替・株価特報』
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に記述している。

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2024年3月 4日 (月)

経済政策失敗意味する日経平均4万円

日経平均株価が4万円の大台を突破した。

私は会員制レポート『金利・為替・株価特報』=TRIレポート
https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/

を月2回発行し、年次版TRIレポートとして1年間の金融市場見通しを単行本で毎年刊行してきた。

昨年年初に上梓したのが
『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社)
51udarjejl_sx339_bo1204203200__20240305001801

https://x.gd/8MnQp

で、表紙帯に「日経平均3万6000円突破も!」と明記した。

予測は圧倒的少数見解だったが、日経平均株価は本年1月15日に36000円を突破。

昨年の1月4日、大発会での日経平均株価安値は25,661円だった。

1年間で1万円の株価上昇が実現したが、これを正確に予測した者は知る限り他に存在しない。

年初に上梓した2024年版TRIレポートが

『資本主義の断末魔』(ビジネス社)
2023y11m24d_004315793

https://x.gd/xIij4

で、表紙帯に「2024年、ついに日経平均史上最高値を更新か!」と明記した。

日経平均株価は2月22日に史上最高値を更新し、3月4日に4万円を突破した。

日本経済は低迷を続けているが株価は堅調推移を示している。

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日本株価が上昇してきた理由を三点挙げることができる。

第一は、株価指標から判断して日本株価が割安であること。

第二は、企業利益が拡大していること。

第三は、円安で外国資金が流入していること。

この三点を理由に株価が上昇するとの予測を示してきた。

昨年年初に3万6000円への株価上昇を予測した者を他に私は知らない。

しかし、日経平均株価は1年間で3万6000円に上昇した。

そして、想定通り、史上最高値を更新した。

株価が一株利益の何倍かであるのかを示すPER=株価収益率は16倍。

利回りに換算すると6%を超える。

株式の利回りは6%を超えているが、10年国債の利回りは0.7%。

債券利回りに比べて株式利回りが圧倒的に高い。

このことは、株価が割安であることを意味するもの。

したがって、日経平均株価の史上最高値更新はまったく驚くにあたらない。

1989年末の3万8915円当時の株価収益率=PERははるかに高かった。

日本株価が史上最高値を更新したことは順当と言える。

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しかし、このことは日本経済が好調であることを意味しない。

株価が反映するのは企業収益を取り巻く状況だ。

日本経済は1995年からまったく成長していない。

ドル表示名目GDPは1995年水準を100とすると2022年水準は76である。

日本の名目GDPは27年前の4分の3の規模に縮小した。

2013年以降の四半期実質経済成長率(年率換算)平均値は0.9%。

2009年から2012年の民主党政権時代の成長率平均値1.6%を大幅に下回る。

Gdp021724_20240305001901
経済は史上空前の低迷を続けている。

それにもかかわらず、株価が堅調である理由を知らねばならない。

それは「分配の歪み」である。

労働者の実質賃金指数は1996年から2023年までの27年間に16.7%減少した。

空前絶後の賃金減少だ。

経済全体のパイ=果実は増えなかったが、労働者分配所得が大幅に斬り込まれて企業利益が膨張した。

株価上昇は企業利益膨張を反映している。

政府が株価上昇をアピールすることは大いなる誤り。

経済低迷下での株価上昇は労働者に深刻な犠牲を強いたことの結果なのだ。

労働者への分配所得を拡大させれば企業利益はしぼむ。

そうなれば株価は下落する。

労働者を大切にする経済政策が株価下落をもたらすことを知っておくべきだ。

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2024年2月22日 (木)

日経平均株価史上最高値更新のなぜ

日経平均株価が34年ぶりに史上最高値を更新した。

2月22日の日経平均株価終値は39,098円。

1989年12月28日の終値38,915円を34年ぶりに上回った。

昨年の年初、大発会での日経平均株価安値は25,661円だった。

昨年年初に上梓した

51udarjejl_sx339_bo1204203200__20240222164801

『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社)
https://x.gd/8MnQp

帯に「日経平均3万6000円突破も!」と明記した。

この予測を真に受ける者は皆無だったが、1年経過した本年1月15日に日経平均株価は36000円を突破した。

本年初に上梓した
『資本主義の断末魔』(ビジネス社)
https://x.gd/xIij4

帯に「2024年、ついに日経平均史上最高値を更新か!」と明記した。

昨年は年前半に株価が急騰。

6月に37,700円水準に上昇した。

上掲書は私が執筆する市場分析レポート

『金利・為替・株価特報』=TRIレポート
https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/

の年次版で、月2回発行の『金利・為替・株価特報』では、昨年5月中旬以降、日経平均株価のボックス相場への移行を予測した。

そのボックス相場が昨年末まで持続した。

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昨年末の『金利・為替・株価特報』で日経平均株価がボックス相場を上方に抜け、「雲外蒼天相場」に移行すると予測した。

本年の年明けとともに予測通りにボックス相場を上に抜け、2月22日に史上最高値を更新した。

予測通りの展開である。

年次版TRIレポートで帯に数字を明記して日経平均株価急騰を予測したのは2013年、2017年、2023年、2024年の4回。

このすべてで完全的中している。

2016年初に上梓した

『日本経済復活の条件』(ビジネス社)
https://x.gd/KppKQ

では、中国経済、中国株式市場の底入れを予測した。

中国株価が暴落した局面で、圧倒的多数の専門家が中国経済崩壊を予測していた。

拙著は中国経済底入れ実現を予測した。

実際に中国株価は2016年2月を大底に反転上昇した。

2017年版TRIレポート(2016年11月刊行)

『反グローバリズム旋風で世界はこうなる』(ビジネス社)
https://x.gd/nbTnb

帯に「日経平均2万3000円、NYダウ2万ドル時代へ!」と明記した。

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16年11月米大統領選でトランプが勝利すればドルとNYダウは暴落するとされていた。

大統領選直後に上梓した同書で、トランプ当選で米国株価が急騰すると予測し、その通りの現実が生じた。

昨年初来の日経平均株価の急騰と史上最高値更新を予測してきた立場からは、想定通りの日経平均株価史上最高値更新が生じたものと言える。

この株価上昇を「バブル」とみなす見解があるが正しくない。

現在の日本株価はバブルではない。

他方、日経平均株価の史上最高値更新を日本経済の良好さの表れとする見解があるが、これも正しくない。

逆に、日経平均株価急騰は日本経済の歪(いびつ)さを象徴するものだ。

株価上昇の基本背景は企業利益の拡大である。

企業利益の水準から判断して日本株価が割高と言えない。

だが、日本経済は成長していない。

景気後退局面に移行した状況だ。

不況なのに株価が上昇するのは、経済活動の果実の分配において、労働分配が圧縮され、企業収益が拡大しているからなのだ。

労働者=庶民=一般市民の犠牲の上に企業利益拡大が生じ、その結果としての株価上昇である。

政府が正しい経済政策を実行すれば株価は下落する。

政府が間違った経済政策を実行しているから株価が上昇している。

株価上昇の解説においては、この点を間違えてはならない。

以下にその詳細を解説する。

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2024年2月19日 (月)

日経平均史上最高値接近の背景

日経平均株価が史上最高値に接近している。

史上最高値を更新するのは時間の問題だ。

昨年年初に上梓した
『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社)
https://x.gd/8MnQp

帯に「日経平均3万6000円突破も!」と明記。

1年が経過して日経平均株価は本年1月15日に36000円を突破。

昨年1月4日の日経平均株価安値は25,661円で、昨年初に日経平均株価36000円を予測した者は上掲書予測以外に皆無だったと思う。

本年初に上梓した
『資本主義の断末魔』(ビジネス社)
https://x.gd/xIij4

帯に「2024年、ついに日経平均史上最高値を更新か!」と明記。

本シリーズは私が執筆している市場分析レポート
『金利・為替・株価特報』=TRIレポート
https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/
の年次版。

年次版TRIレポートで数字を明記して日経平均株価急騰を予測をしたのは2013年、2017年、2023年に続き、2024年が4度目。

過去3回は株価急騰予測が完全的中した。

2023年の市場分析レポート=『金利・為替・株価特報
https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/

では、年初に株価急騰を予測したが、5月中旬以降はボックス相場への移行を予測した。

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31000円から34000円のボックス相場を予測。

昨年末に、このボックス相場を上方に抜けて「雲外蒼天相場」を形成すると予測した。

その予測通りの変化が年初から観察されている。

日経平均株価急騰を予測した理由を三つ挙げてきた。

1.企業収益の拡大
2.株価の指標面からの割安さ
3.日本円暴落で外国投資家の日本株投資活発化

日本株価のPER(株価収益率=株価が一株利益の何倍であるかを示す指標)は16倍で、利回り(一株利益が株価の何%かを示す)は6.3%。

10年国債利回りは0.7%で株式利回りが圧倒的に高い。

日本株価は指標面からみて割安なのだ。

政府は株価上昇をアピールするが日本の労働者、消費者、生活者、主権者は騙されてはならない。

日本経済はまったく成長していない。

経済成長はまったく実現していない。

それなのになぜ株価が上昇するのか。

それは上場企業の利益が拡大しているからである。

経済が成長していないのに企業利益が拡大している。

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何が起きているのか。

答えは明白だ。

労働者の実質賃金が減っているのだ。

アベノミクスはインフレ誘導を推進し、黒田日銀がインフレ推進に突進した。

黒田日銀は失敗したが、2022年に世界的なインフレが起きた。

欧米諸国はインフレ退治に全力を挙げたが日銀だけはインフレ誘導の旗を振り続けた。

その結果、2023年には4%インフレが日本で示現した。

インフレは実質賃金を減少させるから企業にとって利得になる。

裏を返せば労働者にとっては大きな損失になる。

「賃上げ」、「賃上げ」と騒いでいるが労働者実質賃金は減り続けている。

昨年12月統計が発表され、労働者一人当たりの実質賃金は21ヵ月連続で減少した。

020824_20240218203301
1996年から2023年までの27年間に労働者実質賃金は16.7%も減った。

020824_20240218203302
株価上昇は労働者の賃金減少の裏側の現象であることを見落とせない。

昨年10-12月期のGDP統計が発表された。

年率0.4%のマイナス成長になった。

Gdp021724 
昨年7-9月に続き、2四半期連続のマイナス成長。

米国の定義は2四半期連続のマイナス成長を「景気後退」=「リセッション」としている。

日本経済はリセッションに陥ったということ。

政府が株価上昇をアピールしたら、日本国の労働者は団結しなければならない。

株価上昇は労働者の犠牲によってもたらされているのだから。

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2024年2月13日 (火)

日経平均が史上最高値に接近

昨年年初に上梓した
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Daiharan03_20240213204901

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帯に「日経平均3万6000円突破も!」と明記した。

1年が経過して、本年1月15日に日経平均株価は36000円を突破した。

昨年1月4日の日経平均株価安値は25,661円。

昨年年初に36000円までの株価上昇を予測した者は皆無だった。

本年初に上梓した

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このシリーズは私が執筆している市場分析レポート

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の年次版。

年次版TRIレポート表紙に数字を明記して日経平均株価急騰予測を明記したのは2013年、2017年、2023年、2024年の4度。

過去3回は予測通りの株価急騰が生じた。

月2回発行するTRIレポートでは昨年初に株価急騰を予測し、5月中旬から「踊り場相場」への移行を予測した。

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現実に、昨年5月から年末まで「踊り場相場」=「ボックス相場」が示現した。

このなかで、TRIレポートでは昨年末、日経平均株価が31000円から34000円のボックス相場を抜けて、「雲外蒼天相場」に移行すると予測した。

「ボックス相場」を上に抜けると予測したのである。

年初から、この「雲外蒼天相場」が示現していると判断している。

日経平均株価が史上最高値を記録したのは1989年12月29日で、その水準は38957円だった。

2月13日、取引時間中に日経平均株価は38000円を突破した。

いよいよ、日経平均株価の史上最高値更新が視界に入っている。

NYダウ4万ドル、日経平均株価4万円時代が接近していると言ってよい。

しかしながら、株価上昇が日本経済の好調を示しているわけではない点に留意が必要だ。

日本経済は1995年からの約30年間、完全に成長から取り残されてきた。

いまもまったく変わっていない。

ところが、株価は上昇している。

株価が上昇する最大の背景は企業利益の拡大である。

経済が成長しないのに大企業の利益だけは拡大を続けてきた。

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どこかにしわ寄せが行っている。

労働者賃金所得だ。

日本の労働者実質賃金は1996年から2023年までの27年間に16.7%も減少した。

2012年12月に第2次安倍内閣が発足した。

安倍内閣は「成長戦略」を掲げたが、この「成長戦略」とは「大企業利益の成長戦略」だった。

成長戦略の主要な柱は、農業の自由化、医療の自由化、解雇の自由化、法人税減税、特区の創設だった。

成長戦略が目指したものは「大企業利益の成長」=「労働者不利益の成長」だった。

2012年から2023年までの11年間に労働者の実質賃金は8.3%も減った。

020824

他方で、法人企業当期純利益(財務省法人企業統計)は2012年から2017年までの5年間に2.4倍に激増した。

経済が不調なのに株価が上昇するのは企業利益が増大していることが背景なのだ。

労働者の分配所得が減少するという犠牲の上に企業利益が拡大し、株価が上昇している。

したがって、日本の労働者はその損失を株価上昇によってわずかでも取り戻す必要がある。

庶民が生活防衛のために投資活動を積極化させる意味がこの点にある。

本来は政治が所得分配のあり方を変える施策を講じる必要がある。

しかし、自公政治は何もしない。

したがって、当面は市民が自己防衛策を講じるしかない。

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2023年11月 2日 (木)

政策修正に追い込まれた日銀

10月31日の金融政策決定会合で予想通り日銀は政策修正に追い込まれた。

金融市場では10月30日午後11時ころの日経新聞政策修正観測記事配信により大きな変動が生じた。

重要な政策決定に関する情報が事前に外部流出する事態を政府は厳正に検証する必要がある。

FRBの政策決定でも情報の外部流出は厳しく禁じられる。

情報漏洩が生じれば重大事態とみなされる。

日銀の情報管理体制の不備が問題視されねばならない。

私が執筆している会員制レポートでは、10月下旬号で日銀の政策修正に向けて市場心理が悪化するが、政策修正によって一種のアク抜けが生じて株価が反発する可能性が高いとの見通しを記述した。

「金利・為替・株価特報」
https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/

日銀は2024年度と2025年度の物価見通しを上方改定した。

本年7月の展望レポートにおける日銀のインフレ率見通しは、

生鮮食品とエネルギーを除く総合
2024年度 1.7%
2025年度 1.8%

生鮮食品を除く総合
2024年度 1.9%
2025年度 1.6%

だった。

今回10月見通しで下記数値に改定された。

生鮮食品とエネルギーを除く総合
2024年度 1.9%
2025年度 1.9%

生鮮食品を除く総合
2024年度 2.8%
2025年度 1.7%

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日銀は「生鮮食品を除く総合=コア」物価指数上昇率を重視する。

そのコア物価上昇率において、2024年度の見通しを7月の1.9%から2.8%に改定した。

来年度のインフレ率が2%を大幅に上回るとの見通しに変更した。

これを背景に長期金利の上限値が再び引き上げられたと言える。

米国のコア物価指数は食品とエネルギーを除く指数。

これを米国ではコア指数としている。

日本でも日銀が最重視するべき物価指数は生鮮食品とエネルギーを除く総合指数とするべきだ。

この「生鮮食品とエネルギーを除く総合指数」上昇率の2023年度見通しが2023年1月から10月にかけて、どのように変化してきたのかを示す。

2023年度の生鮮食品とエネルギーを除く総合指数上昇率推移

2023年1月見通し  +1.8%
2023年4月見通し  +2.5%
2023年7月見通し  +3.2%
2023年10月見通し +3.8%

この数値は日本銀行の物価見通し能力欠落を鮮明に示している。

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今年度のコアコア指数(生鮮食品とエネルギーを除く総合)のインフレ率を1月には+1.8%と予測していた。

時間の経過に連動して日銀のインフレ率予想=見通しが上方修正されてきたことが分かる。

年初に1.8%インフレと予測していた2023年度インフレ率見通しがこの10月には3.8%インフレ率予測に変化した。

インフレ率を正確に予測できない日銀が持続的安定的に2%インフレが実現する見通しが得られていないと主張しても説得力がまったくない。

日銀は金融緩和政策を続ける理由を「2%インフレが持続的かつ安定的に達成される見通しが得られていないこと」としている。

しかし、その「見通し」は日銀が独断で予測する「見通し」。

日銀「見通し」が現実の推移を適合しているなら、日銀見通しを前提とする政策運営に正統性が生じる。

しかし、日銀「見通し」が現実の推移をまともに予測できないなら、その見通しを基に政策を運営することに正統性はない。

日銀の最大責務は物価安定の実現。

現在のインフレ率は2%をはるかに超えている。

このインフレが国民の生活を困窮させている。

賃上げが実施されたと騒がれたが、賃上げからインフレ率を差し引いた実質賃金は大幅減少が続いている。

結局、日銀は連続して物価見通し上方修正に追い込まれ、五月雨式に金融政策運営修正に追い込まれている。

日銀の政策修正は当然の帰結だが、現実の物価統計の動き等に催促されて、政策修正が後手後手に回るのは最悪だ。

今後もインフレ率予想=見通しの五月雨式修正に追い込まれることになるだろう。

インフレの流れを加速させることは国民経済の健全な発展を阻害するもの。

日銀の政策運営能力を引き上げることが求められている。

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第3622
「政府と日銀の根源的な誤り」

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2023年7月31日 (月)

ヤマ場通過した日米欧金融政策

7月26、27、28日に日米欧の金融政策が動いた。

7月18日ブログ記事
「世界経済軟着陸は可能か」
https://x.gd/z04gx

メルマガ記事
「金融政策ヤマ場が7月末に到来」
https://foomii.com/00050

「当面の焦点は7月27-28日の日銀金融政策決定会合だ。」

「日銀が7月会合で何らかの政策修正に追い込まれる可能性が高いことを指摘した。」

と記述した。

「指摘した」と記述しているのは、この記述が、

月2回発行のマーケット・レポート『金利・為替・株価特報』2023年6月12日号
https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/

で株価上昇の中休み局面到来=株価踊り場局面到来を予測した際に記述したものであるから。

年初に上梓した

『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社)
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に2023年の日本株価急騰を予測した。

金融市場では圧倒的少数見解だった。

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そのなかで、日経平均株価は年初の25500円が6月に33700円まで急騰した。

想定通りの日本株価急騰が生じた。

その後、6月中旬以降に日本株価の「踊り場形成」を予測した。

株価上昇のスピードが極めて速いこと、

他方、日本銀行の政策修正という「みそぎ」が済んでいないことが理由だった。

日銀は7月下旬の金融政策決定会合で政策修正に追い込まれる。

この可能性が高いと判断した。

しかし、日銀は大規模政策修正を行う必要がないと指摘した。

6月18日付ブログ・メルマガ記事に

「日本経済を取り巻く外部環境に変化が生じており、日銀の本格金融引締めは不要な情勢。

日銀は政策運営を微修正することで難局を打破できる状況にある。

2023年に、世界的なスタグフレーション進行ではなく、広い意味での「軟着陸=ソフトランディング」ないし「やや軟着陸=ソフティッシュランディング」が実現する可能性が浮上している。」

と記述した。

実際に7月28日に日本銀行が決定した政策修正は「政策微修正」と呼ぶことのできるもの。

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金融市場は政策変更の真意を掴みかねて右往左往したが、結論は「政策微修正」である。

長期金利変動は本来、市場実勢に委ねるべきもの。

中央銀行が長期金利を直接統制するのは「邪道」である。

長期金利変動を市場実勢に委ねる「正規化=正常化=ノーマライゼーション」の第一歩が印されたもの。

押さえておかねばならない重要なエビデンスがある。

「金融緩和」の言葉が使われるが、「金融緩和のリアル」を掴んでおかねばならない。

「金融緩和のリアル」との表現は「金融緩和のフェイク」を暗示する。

2013年に黒田東彦氏が日銀総裁に就任して以来、「大規模金融緩和」=「黒田バズーカ」が展開されてきた。

私は2013年6月に

『アベノリスク』(講談社)
https://x.gd/fPsei

を上梓して2年以内の2%インフレ実現という「公約」が実現しない見通しを詳述した。

「金融緩和のリアル」、「金融緩和のフェイク」は日銀の政策オペレーションと金融市場のマネーストックの乖離を意味している。

分かりやすく表現すると、日銀がどれだけ短期金融市場に資金を供給しても金融市場全体のマネーが増えないことがある。

逆に、日銀が「金融緩和を維持している」と主張している状況下で、金融市場全体のマネー増大がしぼむことがあるということ。

この点を凝視することが重要になる。

日銀は政策運営を微修正した。

適時適切な政策対応が執行されたと評価して良いと言える。

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