カテゴリー「麻生太郎氏・麻生政権(3)」の10件の記事

2009年1月27日 (火)

野党の正論と与党の横暴

2兆円の定額給付金を含む2008年度第二次補正予算案は衆議院で可決されたが、1月26日、参議院本会議で修正案が可決された。参議院は国民の6-8割が賛成していないと見られる定額給付金を削除した補正予算案を可決した。参院での予算修正案の可決は現行憲法下では初めてである。

補正予算修正案は衆議院に回付されたが、衆議院で不同意とされたため、日本国憲法第60条の規定にしたがい、両院協議会が設置された。両院協議会は、参院側が議事録の全面公開を要求して衆院側との調整が難航し、予定より5時間近く遅れ、午後9時過ぎに開会された。

議長には、国会法90条に基づき「くじ引き」で民主党の北沢俊美参院議員が選ばれた。協議が順調に進展しないため、北沢氏は午後11時前に「27日午後に再開する」と散会を宣言し、両院協議会は27日に再開されることになった。

与党は27日に衆議院本会議での麻生首相の施政方針演説など政府4演説を実施することを決めたが、野党は両院協議会開会中の政府演説実施に反対しており、与党が政府演説実施を強行する場合には、衆議院本会議を欠席する可能性を示している。

日経新聞は「民主、異例の引き伸ばし」の見出しを付け、また、産経新聞は「主張」で「2次補正予算、審議拒否は経済悪化招く」の表題を付けて野党の行動を批判している。

予算審議については日本国憲法で衆議院の優越が定められているため、野党がいたずらに審議を長引かせる可能性は低い。与党が政府演説を28日に延期すれば事態は収束すると予想される。

自公政権に迎合するマスメディアは思慮なく政治権力に擦り寄る論評を示すが、ものごとを考えるに際しては、日本国憲法が国会を国権の最高機関と定めている基本を見つめ直す必要がある。

日本国憲法は国会について以下のように定めている。
41 国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。
42 国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。

国会は衆議院と参議院の二院で構成されている。内閣総理大臣の指名も衆議院の優越が定められているため、一般的には衆議院の多数派勢力から内閣総理大臣が指名され、内閣を組織する。この多数派勢力が与党になる。

2005年9月の郵政民営化選挙で自民党が大勝したため衆議院では自民、公明の両党が多数を占めている。しかし、直近の国政選挙である2007年の参議院選挙では民主党が参議院第一党の地位を確保し、野党が参議院の過半数を占めている。

福田政権が政権運営に行き詰まったのは、衆議院と参議院の多数勢力が異なる状況下で、与党の主張を国会でゴリ押ししようとしたからだ。日銀幹部人事では、民主党が財務省からの天下りに反対する意向を明確に示していたにもかかわらず、福田首相は繰り返し財務省からの天下り人事案を提示し、人事のたな晒し状態を続けた。

二院制が採用され、参議院で野党が過半数を占めている以上、政権は野党の主張に真摯(しんし)に耳を傾けて、謙虚な姿勢で政権を運営することを求められる。しかも、直近の国民の意思は参議院の議席構成に示されている。

衆議院の議席構成は2005年9月の総選挙の結果としてもたらされたものだが、その後に自民党は郵政民営化に反対した議員を自民党に復党させるなど、2005年9月の選挙公約に反する行動を示している。

内閣総理大臣も政権放り出しとたらい回しのあげくの4人目であり、国民に信認された政権の正当性を保持していない。

麻生首相が独断専行で政策運営を強行しようとするなら、その前に総選挙を実施して国民の審判を受けることが不可欠だ。そもそも麻生首相は首相就任時点での総選挙実施を月刊誌で高らかに宣言していたのだ。

民主党の石井一議員の「月刊誌で宣言したからには総選挙を実施しろ、実施しないなら月刊誌の宣言を撤回しろ」の指摘は正論そのものである。

麻生首相は10月30日の記者会見で、「景気対策の最大のポイントはスピード、迅速に」と発言しながら、補正予算案の国会提出を2ヵ月間も先送りした。また、その中心政策である定額給付金については、国民の6-8割が明確に反対している。

自分たちが払った税金を財源に定額給付金が支払われるのだから、実施される場合に受け取るのは当然だ。「実施されたら受け取る」ことを、定額給付金を国民が肯定的に捉えていると解釈する麻生首相の唯我独尊(ゆいがどくそん)の解釈には唖然(あぜん)とする。

国民の6-8割が反対する定額給付金を補正予算から削除して、その該当分について、国民生活に直結する優先順位の高い対象に集中的に振り向けるべきとの野党の主張は、国民の声を代弁するものである。

麻生首相は定額給付金が支払われれば内閣支持率が上昇すると考えていると伝えられているが、国民感情をまったく理解できないとしか思えない。麻生首相が私財を投じて定額給付金が支払われるならありがたいと思う人はいると思うが、財源は国民が支払った税金なのだ。

小泉元首相が次期総選挙に向けて、議員定数削減および二院制廃止=一院制への制度変更を提言し始めた。国民の目先の支持を集めることだけを考えた理念も哲学もない提言だ。この問題については改めて論じるが、現状は二院制が採用されているのであり、この制度を踏まえた対応がとられるべきことは当然だ。

有権者は2007年7月の参議院選挙、世論調査、山形県知事選挙などを通じて、国民の意思についての情報を明確に発信している。麻生政権が国民の声に謙虚に耳を傾けなければ、次期総選挙では厳しい審判を受けることになる。民の声を離れて政治の安定はありえない。

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2009年1月12日 (月)

「世論を笑う者は世論に泣く」ことになる麻生首相

1月11日のテレビ朝日番組「サンデープロジェクト」。司会の田原総一郎氏は以下の点で強引な論議の誘導を行った。

①派遣切りの問題が生じたのは「連合」が悪い。連合が正規雇用労働者の権利だけを主張し、非正規雇用労働者を置き去りにした。
②民主党は製造業への派遣労働解禁に賛成しただけでなく、現在もその禁止に反対している。
③定額給付金政策は定額減税政策の一変形であって、景気対策として有効。いつまでも定額給付金政策に反対するのはおかしい。

自民党広報番組であるなら、このような司会進行もありえるだろう。しかし、民間放送の内容は「放送法」の制約を受ける。田原氏の議論誘導は放送法が定める「政治的公平」を逸脱するものだ。

「連合」は民主党の支持団体のひとつである。田原氏の連合叩きには、総選挙を前にしての民主党攻撃の意図が込められていると考えられる。田原氏は元日放送の「朝まで生テレビ」でも連合攻撃の発言を繰り返した。このときは、湯浅誠氏が、連合が正規社員の賃上げを要請することで非正規雇用労働者の処遇改善が導かれると発言し、田原氏は黙り込んだ。

1月11日の放送では朝日新聞編集委員である星浩氏が、「政府、経営、組合の対応すべてに問題があったわけで、誰が悪いとの犯人探しの論議は建設的でない」と発言して、田原氏の連合攻撃が封じられた。

派遣労働に対する見直しの機運が高まっている。民主、共産、社民、国民の4党は製造業への登録型派遣労働を禁止する法改正を共同で提案する動きを示している。登録型派遣労働を原則禁止して、派遣労働を例外的に認める99年時点の状況にまで制度を戻すことについては、民主党内で考えがまだまとまっていない。田原氏はこの違いを針小棒大に取り上げて、野党共闘を分裂させることを狙う発言を示したのだと考えられる。

1月13日以降の国会審議では、定額給付金政策の是非が最大の焦点になる。野党は定額給付金を補正予算から切り離して補正予算審議を進めることを提案している。麻生首相が野党提案を拒否して定額給付金政策を含む補正予算審議を強行する場合、野党は参議院で補正予算案の審議を拒否する方針を示している。

補正予算案に対して野党が反対の姿勢を貫くと、補正予算の成立は大幅に遅れることになる。また、関連法案の成立には衆議院での3分の2以上での再可決が必要になる。不況が深刻化するなかで、補正予算の成立および執行が大幅に遅れることになる。

景気対策の執行が遅れることの責任を誰が負うのかが問われる。定額給付金政策を撤回することが正しい判断ということになれば、定額給付金政策を強硬にゴリ押しする麻生首相が責任を負わねばならない。逆に、定額給付金政策が容認されるべき正当な政策であるとの評価が成り立つなら、定額給付金政策に反対する野党が景気対策執行の遅れの責任を負うことになる。

田原氏の強引な論議の誘導は、定額給付金政策に正当性を無理やり付与しようとするものだった。1月10日前後に実施された報道各社の世論調査で、定額給付金政策の是非が問われた。世論調査では国民の6-8割が定額給付金政策を「評価しない」と断じた。

1月12日のフジテレビ番組に生出演した麻生首相は、議院内閣制の下では、国会で内閣総理大臣に選出された首相は正当性を有しているのであり、民意を問う必要はないとの見解を繰り返し表明した。

しかし、日本国憲法は主権在民を明記している。政治の意思は国民の意思を踏まえて決定されなければならないことが定められている。国民は政府が定額給付金政策を撤回して、早期に景気対策を実行に移すことを強く求めている。麻生首相が主権者である国民の声に謙虚に耳を傾ける姿勢を持つなら、定額給付金を撤回して、補正予算の早期成立と早期執行に全力をあげるべきだ。

年明け後の各社世論調査結果が明らかになった。
「晴天とら日和」様が早速、各社世論調査結果をとりまとめて下さっている。「晴天とら日和」様には、いつも本ブログ記事をご紹介下さいましてありがとうございます。

共同通信社世論調査結果を紹介する(単位:%)
麻生内閣を支持する  19.2 支持しない 70.2
定額給付金を評価する 23.7 評価しない 70.5

  
衆議院の解散時期
今すぐ 33.7 予算成立後4月ころ 32.7
通常国会後6月ころ 12.5 任期満了 15.1

  
次の政権のかたち
 自民党中心の政権 30.5 民主党中心の政権 51.4

  
次の衆院選比例区の投票先
 自民 26.3 民主 39.7 公明 3.1 共産 5.9
 社民 3.1 国民 1.0 改革 0.1 新党日本 0.2

  
首相にふさわしいのは
 麻生太郎 22.1 小沢一郎 46.4

  
政党支持率
 自民 27.5 民主 31.1 公明 2.2 共産 3.6
 社民 2.4 国民 0.4 改革 - 新党日本 0.2

内閣支持率が2割を切り、不支持率が7割を突破した。4月ころまでに解散総選挙を求める声が65%を超えている。7割以上の国民が定額給付金政策に反対している。こうした主権者である国民の意思を麻生首相が無視し続ける正当な根拠は存在しない。

定額給付金政策を強行し、予算の成立、執行を遅らせ、国民が求める解散・総選挙を麻生首相が先送りするのは、麻生首相自身の「私的な利害」だけが理由である。「公よりも私」を優先する首相を選出した自公両党の責任は重い。麻生首相が国民の意思を無視した政治の「私物化」を続ければ続けるほど、国民の反発はさらに強くなる。

政治権力に迎合し、歪(ゆが)んだ世論操作に加担する、御用言論人およびタレントも連帯責任を負う。有害な御用言論人をリストアップして政権交代実現後に責任を明確化することも不可欠だ。

「世論を笑う者は世論に泣く」ことを為政者の胸にしっかりと刻み付けなければならない。

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2009年1月 9日 (金)

民意から遊離する麻生首相の末路

①製造業に対する派遣労働禁止に反対。
②定額給付金を補正予算から削除することに反対。
③「天下り」および「渡り」の禁止に反対

これが1月8日の衆議院予算委員会で麻生首相が示した基本姿勢だ。

「最近は派遣社員が増えています。企業の生き残りを考えるといつでも首を切れる社員が一番便利です。」
 これは、自民党国会議員で麻生内閣の総務政務官である坂本哲志氏HPにある表現である。これが、政府が派遣労働を推進してきた基本的背景である。

企業=資本にとっては、
①労働者の賃金が低く、②労働者をいつでも解雇でき、③労働者に対する福利厚生負担が低く、④法人税負担が低く、⑤株主と経営者の分配所得が高いこと、が常に望ましい。

派遣労働拡大を推進した原動力は、こうした「資本の論理」である。

「多様な働き方の要請に応えた」というのは、聞こえのよい大義名分に過ぎない。「市場原理主義」は「資本の論理」、「資本の利益極大化」だけを追求するものである。小泉竹中政治による労働市場の規制撤廃推進は、大企業=大資本の利益極大化を追求する「市場原理主義」に基づいていた。「資本の論理」に基づく「資本の利益極大化」を容認し、「市場原理」にすべてを委ねた。これが「市場原理主義」である。

その結果として、製造業の新規雇用が「派遣労働」に集中した。働き手である労働者が「派遣労働」を求め、「派遣労働」に集中したわけではない。「派遣労働」は上記の①~③を満たしていることから、企業が新規求人を「派遣労働」に集中させたのである。

この結果、「低賃金」と「不安定な雇用形態」を特徴とする「派遣労働」が急激に拡大した。「資本」にとってこれほど好都合な雇用形態はない。しかし、裏を返せば、労働者にとってきわめて悲惨な状況が一気に広がったのだ。

急激な景気悪化に連動して、大企業が一斉に「派遣労働者の雇い止め」=「派遣切り」に動いている。突然、住居と所得を失う労働者が大量発生して、大きな社会問題になった。

しかし、資本は資本に有利な派遣労働制度を温存したいと考えている。資本は「多様な働き方を求めるニーズが存在するし、派遣労働制度の導入によって失業率が低下したのだ」と主張する。しかし、この主張も正しくない。

たしかに、どのような働き方を望ましいと考えるかについての価値観は変化している。日本の労働市場の特徴であった「年功賃金」と「長期雇用」は崩壊しつつある。労働者も学校を卒業してから定年退職するまで、ひとつの企業で働き続けようとしなくなった。しかし、国民の労働観の変化は、派遣労働の現状を正当化する理由にはならない。

問題は派遣労働従事者の不安定な雇用、社会保障の不備、賃金を含めた処遇の低さにある。正規雇用労働者と非正規雇用労働者の賃金格差、社会保障の格差を大幅に縮小する規制が求められているのだ。また、非正規雇用労働者が仕事を失った場合の保障を拡充することが求められている。

基本的に「同一労働・同一賃金制度」の導入、非正規雇用労働者に対する雇用保険および各種社会保険の適用を拡充する必要がある。

すべての労働者の生存権と尊厳を確実に確保する制度設計が求められている。すべての企業と労働者に対して均等に規制が適用されれば、企業はその「枠組み」のなかで労働者を雇用しなければならなくなる。「枠組み」のなかで市場原理が働くから、平時の経済状況の下では「完全雇用」が達成されることになる。重要なことはすべての企業と労働者に対して、この「枠組み」=「ルール」が例外無く適用されることだ。

麻生首相製造業の派遣労働禁止に反対の姿勢を示しているのは、麻生首相が「市場原理主義」の立場に立ち、資本の利益を重視して国民の利益を軽視しているからである。

「定額給付金」の経済効果は、「定額給付金」がどの程度、消費に充当されるのかによって変化する。「定額給付金」を受け取らない場合の消費水準から、「定額給付金」を受け取った場合にどれだけ消費が増えるかが問題になる。

多くの人々が経済の先行きに対する不安を強く感じている。このような局面では、定額給付金が消費ではなく貯蓄に回る傾向が強くなる。また、麻生首相が2011年度の消費税大増税を提唱している。この政策提示も消費を抑制させる効果を発揮する。

2兆円の国費を投入して定額給付金を給付しても、GDPを押し上げる効果は0.2%ポイントに満たない可能性が高い。

一人に12,000円を一律支給する定額給付金制度を評価しない国民は各種世論調査で6-8割に達している。菅直人民主党代表代行が指摘するように、2兆円あれば、派遣切りなどの被災者など100万人に対して年間200万円の給付を実行することさえ可能になる。限られた財源を用いて最大の効果を得るには、歳出の内容を十分に吟味する必要がある。定額給付金の一律給付は政治の思考停止に等しい。総選挙に向けての買収工作と批判されるのは当然である。

野党は補正予算案から定額給付金を削除した補正予算修正案を国会に提出した。国民の多数が賛成しない天下の愚策は、撤回されるべきだ。国民の支持を完全に失っている麻生首相が定額給付金をゴリ押しするために補正予算の成立、執行が遅れることになれば、麻生首相が責任を追及されることになる。

麻生首相は「天下り」について、「温存・死守」のスタンスを明示した。国家公務員の再就職あっせんを監視・承認する再就職等監視委員会の委員長人事が国会で同意されていないため、国家公務員の天下りあっせんが行えない事態が生まれた。

この事態に対して麻生政権は、麻生首相が監視委員会に代わって、天下りあっせんを承認することを政令で定めてしまった。また、渡辺喜美元行革相が「「渡り」は認めない」としていたにも拘らず、政令に「渡り」を容認する規定を盛り込んだ。

1月8日の衆議院予算委員会で民主党の仙谷由人議員が追及したが、麻生首相は「渡り」の全面禁止を確約しなかった。

天下り機関には年間12.6兆円もの国費が投入されている。「天下り」の存在が膨大な政府支出の無駄が生まれる最大の原因になっている。医療保険、年金、介護、雇用のセーフティネット、障害者支援、生活困窮者支援、教育など、国民生活に直結する費目に対する激しい支出切込みが実行されている一方で、「天下り利権」を維持するための国費投入は温存されている。

「天下りの根絶」こそ「改革の本丸」である。小泉竹中政治は「改革」を叫びながら「天下り」を温存し続けた。小泉竹中政治の実態は「大資本」、「特権官僚」、「外国資本」の利益追求だった。「改革」の言葉が「よい方向に制度を変えること」を意味するなら、小泉竹中政治が実行したのは「改革」ではなかった。「改悪」、「えせ改革」、もしくは「リフォーム(改革)詐欺」と呼ぶべきものだ。

「資本の論理」だけを追求した小泉竹中政治の「労働市場改悪」が現在の社会不安を招いた原因である。「郵政民営化」も米国資本と特定資本に巨大な利益を供与する政策にすぎなかった。このことはオリックスに対する「かんぽの宿」一括譲渡構想にも端的に示されている。

①「市場原理主義」から訣別し、「人間尊重主義」に基づく「セーフティネット」を確立すること
②「天下り」=「官僚主権構造」を根絶し、「国民主権構造」を確立すること
「対米隷属外交」から訣別し、「自主独立外交」を確立すること
が次期総選挙での政権交代実現の目的である。

 主権者である国民の意向から完全に遊離(ゆうり)した麻生首相は、首相の地位に居座り続ける正当性を完全に失っている。国民の支持を完全に失って首相の地位に居座り続けることは、民主主義の根本原則に矛盾する。麻生政権の崩壊は時間の問題だが、被害を最小限に食い止めるための早期退陣が求められる。

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2009年1月 6日 (火)

「泥船」脱出の先陣を切った渡辺喜美議員

11月20日に「麻生政権の致命傷になる補正予算案提出先送り」の記事を掲載した。その後、民主党の小沢一郎代表が党首会談を申し入れ、11月28日には党首討論が実施された。小沢代表は、「麻生首相は景気対策のスピードが大事だと言って解散・総選挙を先送りしたのだから、補正予算案を臨時国会に提出すべきだ」と迫った。麻生首相は小沢代表の要求を拒絶したが、明確な理由を示せなかった。

中国の古典『韓非子(韓非子)』に次の逸話(いつわ)がある。「どんな盾(たて)も突き抜く矛(ほこ)」と「どんな矛も防ぐ盾」を売っていた男が、客から「その矛でその盾を突いたらどうなる」と問われて答えられなかった。「矛盾」という言葉はこれに由来している。

「年末の資金繰りが大切で景気対策のポイントはスピード」と明言した10月30日の記者会見と、「11月、12月を空費して、2009年の1月になって補正予算案を国会に提出する政策サボタージュ」は、同一人物の言動として説明のつけようがない。ひとつの決定的な「矛盾」が全体を崩壊させる原動力になる。

日比谷の「年越し派遣村」。湯浅誠氏を中心とする市民団体、労働組合の行動力が偉大な変化の契機を生み出した。派遣切りの被害に直面して、底冷えのする年末に仕事と住居を失った国民が派遣村で生存権を確保した。多数の被災者を救出したのは政府ではなかった。民間のボランティア活動が被災者を救出したのだ。

日比谷公園と目と鼻の先の国会議事堂では自民党議員が晴れ着で記念撮影をする映像がニュースで伝えられた。自民党国会議員である坂本哲志総務政務官は「年越し派遣村」について、「本当にまじめに働こうとしている人が集まっているのか」と批判した。

国民が生存権を脅かされて苦しんでいるのに、政府の行動は致命的に遅れた。そのうえでの派遣切り被災者や支援者を冒涜(ぼうとく)する発言は、麻生政権の雇用問題に対する基本姿勢を端的に示すものだ。晴れ着で正月気分を楽しもうとする麻生政権にとって、「年越し派遣村」は目障りな存在でしかないのだろう。

1月5日に召集された通常国会では、2008年度第二次補正予算と2009年度当初予算が当面の争点になる。野党は国民の8割が評価していない「定額給付金」を補正予算案から切り離して、補正予算の早期成立を図るべきだと主張している。

「カナダde日本語」美爾依さんが紹介してくださっているが、民主党の菅直人代表代行は、「2兆円あれば、100万人の失業者に月17万円ずつ1年間支給しても賄える」と指摘している。菅代表代行は「定額給付金を補正予算案から切り離し、雇用・景気対策を急いで実現させるよう、通常国会で麻生太郎首相に迫っていきたい」と述べた。

日本の財政収支が悪化していることはよく知られている。財政状況が悪化していることを理由に麻生首相は消費税増税を主張し始めた。不況が深刻化している局面で消費税大増税を唱える麻生首相のKYな感覚は、麻生氏が首相の任務を遂行する能力を失っていることを物語っているが、いずれにせよ、日本の財政に無駄遣いをする余裕はない。

2兆円の財源を投入して定額給付金を全国民にばら撒く積極的な理由は存在しない。「総選挙に向けての買収工作」というのが的確な表現だろうが、財政資金を買収資金に使われてはたまらない。

急激な景気悪化が日本経済を襲い、多くの国民が悲惨な状況に追い込まれている。甚大(じんだい)な自然災害に見舞われて多数の被災者が発生すれば、政府は被災者の支援に全力をあげるだろう。

小泉竹中政治の「市場原理主義」経済政策が「派遣切り被災者」を大量発生させる原因を生み出した。「年越し派遣村」に見られる不当解雇に直面した派遣労働者の惨状は「市場原理主義者」の間違った政策によって生み出された「人災」である。

限られた財政資金を、もっとも重要な支出対象に集中して投入することが、正しい政策対応である。「政局」を除外して「政治が全身全霊を注いで最善を尽くす」ことを基本に据えるならば、政治の対応についての答えはおのずと明らかになる。

補正予算案から「定額給付金」を切り離し、補正予算ならびに本予算の早期成立を実現させることが正しい対応である。

11月28日の党首討論後の世論調査で麻生内閣の支持率が暴落し、首相にふさわしい人物として小沢代表を支持する世論が麻生首相を大きく上回る変化が生じたのは、小沢氏の主張に「理」があるからだ。麻生氏の言動には深刻な「矛盾」があった。

「理」に支えられた主張を「政局」と呼ばない。野党が「定額給付金」を補正予算案から切り離すべきだと主張して、補正予算審議が紛糾しても、国民の批判は野党には向かわない。野党の主張は「大義」に支えられているからだ。

麻生首相が「矛盾」を抱えたまま、国会運営を強行すればするほど、麻生内閣の支持率は下がる。政治は麻生首相の「私物」ではない。政治の主権者は「国民」である。「国民」の8割が「定額給付金」を望ましくない政策だと評価し、同時に、補正予算の早期成立を求めている現実を踏まえれば、定額給付金を補正予算から切り離し、補正予算および本予算の早期成立に全力を注ぐほかに、選択する道はない。

世の中には「理」に適(かな)わないこと、「不条理」、「理不尽」が無数に存在する。「理」に適わないことがしばしば起こる。私も「不条理」、「理不尽」に直面してきたから、よく知っている。

しかし、国民が監視する政治の世界では「理」に適わないことは長続きしない。安倍晋三元首相が2007年7月の参議院選挙で「政権選択」を明言して惨敗したのに首相の座に居座ろうとした。しかし、長く首相の座に居座ることはできなかった。

「理」に合わない行動をしてしまったら、引き返すしかない。山道を歩いて「けものみち」に迷い込んだら、引き返すしかない。「引き返す勇気を持つこと」が命を守る。道に迷ったことを自覚しながら、「けものみち」を突き進むのは自殺行為である。「引き返す選択」を妨げるのは「面子(めんつ)」である。

麻生首相が「命」をつなぐには、「定額給付金」を補正予算から切り離し、補正予算と本予算の早期成立に全力を注ぐ以外に道はない。「矛盾」を押し通せば、「矛盾」は拡大するばかりだ。麻生首相が「面子」を乗り越えるぎりぎりの「器量」を持つのか、注目される。

補正予算の執行には関連法案の成立が必要である。野党が反対する関連法案を成立させるには、衆議院での3分の2以上での再可決が必要になる。与党議員から17名の造反が生まれると再可決はできず、法案は廃案になる。

渡辺喜美氏の離党宣言は、泥船からの脱出行動である。麻生丸が矛盾を抱えたまま荒海を突き進めば、多数の与党議員が次期総選挙で落選する。その意味で渡辺氏は「機を見るに敏」だ。このまま進めば造反議員は確実に17名を超えるだろう。そのとき、麻生首相は「理」を伴わない「自暴自棄(じぼうじき)解散」を決断するだろう。

麻生首相が「政治は国民のために存在する」基本をおろそかにして「政局」だけを追求し続けるなら、「麻生丸」の難破は時間の問題だ。「泥船」から脱出する「造反者」が急増するのは確実な情勢だ。

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2008年12月24日 (水)

「天下りを死守して消費税大増税しますけど、何か」

自民、公明両党は税制の「中期プログラム」に、消費税を含む税制の抜本改革を2011年度に実施することを明記することで合意した。「100年に一度の暴風雨が吹き荒れる」なかで、消費税大増税の方針を明確に示したわけで、歴史に残る意思決定になるだろう。

1929年の株価暴落に端を発した世界大恐慌では、米国の共和党大統領バーバート・フーバーが、大恐慌下で財政均衡主義に基づく経済政策運営を実行した。NYダウは1929年のピークから1932年の安値まで、9割の暴落を演じた。

米国議会ライブラリーの礎(いしじ)に「歴史に学ばぬ者は歴史を繰り返す」の言葉が刻まれているそうだ。経済活動が未曾有(みぞう)の落ち込みを示し、株価が暴落している局面で大増税の方針を明示することが何を意味するのかを麻生首相はまったく理解していないように見える。

1996年から1998年にかけての株価暴落は橋本内閣の消費税率2%引き上げ方針の閣議決定が起点になった。橋本内閣が閣議決定したのが1996年6月25日。株価は6月26日の22,666円をピークに暴落に転じ、1998年10月9日の12,879円まで、2年間で1万円の暴落を演じた。

今回の日本の景気悪化は世界経済の急激な悪化と急激な円上昇を受けて、製造業の生産活動が急落したことから深刻化した。生産活動の減少は生産に従事する労働者の所得減少をもたらす。所得減少がいま個人消費の急激な減少をもたらしている。消費の急減は生産活動の一段の低下をもたらす。

生産-所得-支出がマイナス方向の縮小循環に突入しており、経済活動の落ち込みは今後加速することが予想される。GDPの57%を民間消費支出が占めており、個人消費が落ち込めば景気悪化はより深刻になる。

個人消費を決定するのは懐具合と消費心理だ。経済の先行きに自信を持つことができれば、個人消費の急激な落ち込みは回避できる。しかし、現状は逆だ。雇用不安が一気に広がっている。非正規雇用労働者は一方的な雇い止め通知による生存権の危機に直面している。当然のことながら、個人消費の財布の紐(ひも)は極限まで絞り込まれることになる。

このような情勢のなかで2011年度に大増税が実施されるとなれば、財布の紐(ひも)は一段と固く閉ざされることになる。仮に天下の愚策である定額給付金が給付されるとしても、気前よく使うことなどできないはずだ。

「100年に1度の暴風雨が荒れている」と言いながら「2011年度の大増税」を提示するのは、台風の直撃に合わせて船出するのに等しい。麻生首相が首相の任務を遂行するに足りる判断能力を有しているのかが疑わしく感じられる。

「中期プログラム」は12月24日に閣議決定される見通しだが、1996年6月25日以降の日本の株価暴落の再現が生じないことを願う。

麻生首相は10月30日に追加景気対策を決定して記者会見を行ったときに、「100年に1度の暴風雨が荒れている」との現状認識を示したうえで、「ポイントはスピード、迅速にということだ」と述べた。「年末の企業の資金繰りが重要で、第一次補正予算では足りないから第二次補正予算を編成する」ことを力説した。

第一次補正予算編成の元になる景気対策は8月29日に決めたものだった。麻生首相は臨時国会に第一次補正予算案を提出し、臨時国会冒頭で衆議院の解散・総選挙を実施することを10月10日発売の月刊誌で宣言した。

ところが9月中旬以降、米国の金融危機が急激に深刻化し、追加政策対応が不可欠になり、麻生首相は追加景気対策を迅速に実施するために衆議院の解散・総選挙を先送りすることを決定したという。民主党を中心とする野党は早期の解散・総選挙を求めてきたが、経済危機に対応するための政策対応が急務であるなら、その対応には協力するとの方針を示した。

ところが、麻生首相は衆議院の解散・総選挙を先送りすることを決定した後、追加景気対策を具体化する第二次補正予算案の臨時国会提出を拒絶してしまった。多くの国民が生存権を脅かされる危機に直面しているにもかかわらず、完全な「政策サボタージュ」に突入してしまったのだ。挙句の果てに今度は「2011年度大増税」を提示した。

内閣支持率が17%に暴落し、不支持率が65%にまで上昇した現実は、主権者による「リコール」が成立している状況である。国民の生命の危険が顕在化している。麻生首相は「公より私」の政権運営基本方針を直ちに撤回し、内閣総辞職するか、衆議院の解散・総選挙に踏み切るべきである。政治を私物化して国民を犠牲にすることは許されない。

「2011年度消費税大増税方針」を受け入れることは断じてできない。その理由は、経済状況に鑑(かんが)みて大増税が正気の沙汰(さた)でないということだけにとどまらない。一般国民に巨大な税負担を強(し)いる前に実行すべきことがいくつも残されている。「特権官僚の天下り利権」を温存したままでの「消費税大増税」を容認することは絶対にできない。

  

麻生首相は「天下りを死守して、なんとなーく消費税を大増税しますけど、何か」と嘯(うそぶ)いているように見える。

  

小泉政権以降の自公政権は、特権官僚の天下り利権を死守する方針を貫いている。日経新聞をはじめとする「御用メディア」が「小泉改革」が「官僚利権」に切り込もうとしてきたかのような論評を掲載するが、嘘八百である。

自公政権は特権官僚の天下り利権を温存し続け、麻生政権もこの方針を着実に継承しているだけである。渡辺喜美元行革相などが低次元の三文芝居を演じてきたが、渡辺氏の主導する制度変更が「天下り利権」を温存するものであることは明白である。

麻生首相は特権官僚が公務員を退職する際の「天下り」制度を温存するだけでなく、「天下り」先からの再就職(=「渡り」)まで温存する方針を明示した。論議されてきた「雇用・能力開発機構」についても、廃止の方針が消滅し、別機関に統合される可能性が強まっている。

「天下り」機関に1年で国費が12.6兆円も投入されている。「天下り」を根絶し、不必要な政府支出を排除すれば巨大な財源を確保することができる。「消費税大増税」を検討する前に、「特権官僚」の天下りを根絶すべきことは当然だ。

本ブログで指摘し続けている外国為替資金特別会計に基づく外貨準備で、巨大な為替差損を発生させていることが国会で追及されなければならない。日本政府が100兆円もの外貨準備を保有する理由は皆無である。外為特会を所管する財務省は外為特会から巨額の海外渡航費などを吸い上げている。

1ドル=95円の為替レート時点で24兆円もの損失が計上されている。1ドル=90円にまで円が上昇した現時点では、為替差損がさらに拡大していると考えられる。30兆円の資金があれば、どれだけ社会保障を充実できるのかを考える必要がある。

「天下り利権」の膨大な国費負担、売国政策の象徴とも言える外貨準備での為替損失だけで数十兆円単位の財源が消滅している。これらの問題を解決しようともせずに一般国民に巨大な増税を強制することを絶対に許してはならない。

「天下りを死守して消費税大増税」の是非が次期総選挙の最大の争点のひとつになることが明白になった。御用マスメディアの偏向報道に惑わされることなく、麻生政権を粉砕(ふんさい)し、国民本位の新しい政権を樹立しなければならない。

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2008年12月22日 (月)

「大政奉還」を決断すべき麻生首相

12月22日の月例経済報告で政府は景気の基調判断を「景気は悪化している」に下方修正した。景気の基調判断に「悪化」の表現が盛り込まれたのは2002年2月以来6年10ヵ月ぶりである。

年の瀬を控えて、多くの国民が未曾有(みぞう)の不況に苦しんでいる。麻生首相は政策運営をサボタージュして相変わらず社会科見学を楽しんでおり、政権交代を求める国民の声は日増しに強まっている。ハローワークを訪問した人の実情を考えようともしない首相のKYな応対は迷惑以外の何者でもない。「カナダde日本語」様「晴天とら日和」様動画を掲載してくだっさっているのでご高覧賜りたい。

経済状況の深刻化に対応して麻生政権は景気対策を提示しているが、政策対応のちぐはぐさが際立っている。2011年度に財政再建目標を実現するとの方針を定めた2006年度の基本方針をどのように位置付けるのかがはっきりしない。景気対策を提示しながら2011年度に消費税を増税する方針を示している。

麻生内閣は不況深刻化、内閣支持率暴落に狼狽(ろうばい)して手当たり次第に政策を掲げているが、政策の目指す方向が明確でなく、また、「迅速、スピードが大切」と示すのに具体的対応を先送りするなど、支離滅裂(しりめつれつ)振りが際立っている。

不況が深刻化して多くの国民の生存権が脅かされているのだから、まずは緊急対応として国民の生存権を保障する政策対応が求められる。国民が年の瀬に仕事も住まいも失い、路頭に放り出される事態を解消するために政府は全力を注ぐ責務を負っている。「政局」を理由に予算審議を来年に先送りするなど言語道断の対応だ。

ただし、今回の不況への対応を一時的な対症療法だけで済ませてはならない。問題の根は深い。小泉政権が日本社会に強制した「市場原理主義」経済政策の弊害(へいがい)がいっぺんに表に表れたのが、今回の経済社会混迷の深層である。経済政策の基本路線転換が求められている。

小泉政権の経済政策を推進した「市場原理主義者」は「市場原理主義」の表現を嫌う。「市場原理主義者」は、市場原理を最大限に活用することを主張したのであって、市場に「失敗」がつきものであることを認識していると主張する。欧米でも市場原理そのものを否定する論議は存在しないと言う。

「市場原理主義」を否定する主張も「市場原理」そのものを否定しているわけではない。「市場原理主義」と表現される理由は、「分配の格差」をどのように捉えるか、「セーフティーネット」の重要性をどこまで重視するかという点についての基本判断にある。

私は「市場原理主義」を否定する立場に立って主張を示している。私が「市場原理主義」と表現している対象は、①「市場メカニズム」に委ねる結果として生まれる「格差」を放置するスタンス、②労働市場の無制限な規制緩和方針、③「セーフティネット」を取り除く政策スタンス、である。

「市場メカニズム」に過度の信頼を置いて、「市場の失敗」を補完するための諸施策=「分配」に対する規制、労働市場の規制、「セーフティネット」の強化、などを軽視する政策路線を「市場原理主義」と表現しているのだ。

不況深刻化で問題が表面化しているのは、単なる景気循環上の問題ではない。小泉政権が推進した「市場原理主義」政策の歪(ひず)みが表れた現象なのである。

小泉政権は「効率」、「成長」を重視して、「分配の公正」、「セーフティネット」を軽視した。その背景には、政治が「資本」と「国民=労働」のどちらの利益を重視するのかという問題が横たわっている。小泉政権の「改革」政策=「市場原理主義」政策は「資本」の利益を優先する政策路線なのだ。

「大企業」=「資本」の利益を優先する立場に立てば、①労働者の賃金が低く、②労働者をいつでも解雇でき、③企業の社会保障負担が低く、④法人税負担が低く、⑤株主および経営者の所得が高い、ことが望ましい。

小泉政権の「改革」政策路線は、「資本」の利益を優先する政策方針だった。労働市場の規制を撤廃した結果、非正規雇用労働者が激増し、非正規雇用労働者の雇用保障は消滅した。一生懸命に働いても年収が200万円に届かない低所得労働者が激増した。

問題は不況の局面で顕在化(けんざいか)する。不況に直面して日本を代表する大企業が一方的な解雇=雇い止めを通告している。不安定な労働条件の下で労働してきた多数の非正規雇用労働者が寒空の年末の路頭に放り出される事態が全国で一斉に発生している。

小泉政権は財務省の「財政再建原理主義」路線に沿って、「セーフティネット」の破壊(はかい)にいそしんできた。「高齢者」、「障害者」、「母子世帯」、「低所得者」、「非正規雇用労働者」に対する冷酷な政策が激しい勢いで推進されてきた。社会保障関係支出を年間2200億円切り込むなどの非人道的な政策が大手を振ってまかり通ってきたのだ。

一方で、財務省の天下り利権は完全に温存されてきた。最も分かりやすい事例として、私は日本政策投資銀行、国際協力銀行、日本政策金融公庫のいわゆる「財務省天下り御三家」への天下りが廃止されるかを注視し続けてきた。2005年から2006年にかけて、小泉政権が政権末期にこの問題を提示したので、「天下り」問題に対する最後の意思表示の機会として注目したが、結局、小泉政権は「天下り」を完全に温存する選択を示した。

中川秀直氏、竹中平蔵氏などが官僚利権根絶と主張しても、まったく信用できないのはこのためだ。彼らは小泉政権の中枢に存在しながら、「天下り」根絶をまったく推進しなかった。小泉政権の「市場原理主義」は「国民の利益」ではなく、「官僚の利益」実現を目指す政策路線でもある。

渡辺喜美元行革相は官僚の天下りをこれまでの各省庁による斡旋(あっせん)から、政府の「人材センター」に移管する制度変更を主導したが、これは「天下り根絶」ではなく、「天下りの合法化・制度化」である。「天下り」を制度的に確立する渡辺氏を「改革派」としテレビで紹介するところにマスメディアの堕落(だらく)が鮮明に示されている。

人材センターによる斡旋を再就職等監視委員会が監視することになるが、同委員会委員が国会同意人事の不調で選出されていない。そのため、天下りが一時的にでも中断する可能性が生まれていたが、政府は監視委員会に代わって、麻生首相が天下りにお墨付きを与える方針を決定した。この結果、「天下り」は今後も従来通りに実行されることになった。「カナダde日本語」の美爾依さんがこの問題も伝えてくれている。

サブプライム金融危機は市場原理に全幅の信頼を置き、金融市場での金融機関の活動を「自由放任」した結果として生じた「人災」である。金融機関の行動を「自由放任」する政策スタンスが「市場原理主義」と批判されているのだ。

小泉政権以来の「市場原理主義」経済政策は
①「弱肉強食奨励」=「大企業の利益」
②「官僚利権死守」=「特権官僚の利益」
③「対米隷属外交」=「外国(資本)の利益」
を追求する政策路線である。麻生政権もこの政策路線を基本的に踏襲(とうしゅう)している。

いま求められている政策路線の転換は、
①「セーフティネット強化」=「国民の利益」
②「官僚利権根絶」=「国民の利益」
③「自主独立外交」=「国民の利益」
を政策路線の基本に据えることだ。

「市場原理主義」の経済政策においては、「大資本」、「特権官僚」、「外国資本」の利益追求を「政治屋」と「マスメディア」が結託して推進した。これを私は「政官業外電=悪徳ペンタゴン」による「利権互助会の利益追求政治」と表現している。

「市場原理主義」を排して、「人間尊重主義」に基づく経済政策路線を基本に据えなければならない。セーフティネットを強化し、官僚利権を根絶し、自主独立外交を展開しなければならない。麻生首相が首相の座に1日でも長く居座るために、理念も哲学もなく政策手段を濫用することは、主権者である国民には、はなはだ迷惑なことだ。

政治は首相の私物ではない。国民の支持を完全に失っている首相は政治を私物化せずに、一刻も早く政治権力を主権者である国民に返還するべきである。「大政奉還」されれば国民は直ちに総選挙を実施して、危機に対応する本格政府を樹立することになる。

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2008年12月18日 (木)

雇用対策法成立を妨害する麻生内閣の背信

民主・社民・国民新党の野党3党が参議院に提出した雇用対策関連4法案は、18日午後に参議院厚生労働委員会で採決、可決される見通しになった。同法案は19日に参議院本会議で可決され、衆議院に送付される見通しだ。

100年に一度の暴風雨が吹き荒れ、不況が日増しに加速している。年の瀬を控えて日本を代表する製造業各社が派遣労働者に対する一方的な雇い止め通告を発し、多くの労働者の生存権が脅かされている。

政府が全力をあげて問題に取り組むのは当然だ。麻生首相は10月30日の追加景気対策決定に伴う記者会見で「ポイントはスピード、迅速に」ということだと強調した。

ところが、麻生政権は10月30日に景気対策を決定したきり、いまも景気対策を具体化する補正予算案を国会に提出していない。臨時国会の会期は12月25日まで延長されたから、政府が予算案を臨時国会に提出すれば、年内に補正予算を成立させることは十分に可能だった。

民主党の小沢代表は、麻生首相が補正予算案の国会提出を来年まで先送りする姿勢を示したため、党首会談開催を求めて直談判した。11月28日の党首討論でもこの問題が追及された。

それにもかかわらず、麻生首相は補正予算案の臨時国会提出を拒否した。多くの国民が深刻化する不況に苦しみ、年の瀬を控えて仕事や住まいを失い、路頭に迷いかねない緊急事態が生じているのに、麻生首相は「政局」を優先して「政策」をサボタージュしている。

こうした状況を踏まえて、野党が共闘して雇用対策関連4法案を参議院に提出したのだ。与党が検討している雇用対策と野党が国会に提出した法案は、多くの部分で内容を共有している。自民党が国民生活の支援を重視するなら、衆議院での「スピード」審議を実行して、「迅速に」法律を成立させるべきだ。

「スピード」、「迅速に」がポイントだと記者会見で明言したのに、年内に成立できる法律審議を来年まで先送りする理由は皆無だ。自民党が法案審議を拒絶するのは「政策より政局」、「国民の利益よりも自民党の利益」を考えているからである。麻生首相は「公より私」を政治行動の基本に据えているのだと考えられる。

メディアが野党の行動を批判するのはまったくの筋違いだ。評論家の木村太郎氏はフジテレビ番組「スーパーニュース」で、「衆議院で否決されるのが分かっているのに野党が国会に提出するのがおかしい」と発言したが、「国民にとって必要不可欠な政策を盛り込んだ法案で、与党と野党の違いを超えて超党派で取り組むべき課題に対する対応を含む法案成立を衆議院が拒絶するのがおかしい」のではないか。

野党が参議院で与党提出、政府提出法案に反対すると「党利党略の行動はおかしい」と与党は主張する。第一次補正予算案、金融機能強化法案などについて与党は、「国民にとって迅速な対応が必要だから、野党は審議を引き延ばすべきでない」と強く主張した。

野党は与党の主張を受け入れて、第一次補正予算および金融機能強化法の成立に協力した。多くの国民が不況深刻化で苦しむ現実が広がっているのである。与党が党利党略で年内の法律成立を妨害するのは、国民に対する背信行為である。

12月17日記事で指摘した有馬晴海氏も木村太郎氏も、まともな判断力を失っているとしか考えられない。野党の政治行動に国民の支持を取り付けようとする狙いが含まれているとの指摘は正しいかも知れない。しかし、正しい行動を実行して、国民の支持を獲得しようと努力することは間違った行動ではない。

自民党の党利党略で、国民が求める政策実現を妨害することを正当化する論理は存在しない。雇用対策関連4法案の年内成立を阻止しようとする与党の行動を、メディアが批判しない現状は、日本のメディアが根元から腐りきっていることの証左である。

小沢一郎民主党代表に対する一般的な印象はこれまであまり良いものではなかった。自民党田中派に所属していたこと、自民党内での剛腕が伝説のように語られ、一般国民は小沢氏に対して「恐い」との印象を持たされてきたようにも思われる。

麻生首相は内閣支持率が暴落するなかで、「首相としてふさわしいのはどっち」の世論調査で小沢氏を上回っていることが最後の支えだった。ところが、直近の世論調査では逆転されてしまった。

11月28日の党首討論は、これまでになく国民に注目される党首討論になった。国民は党首討論を見て、小沢氏に対する認識を大きく修正し始めたのだと考えられる。小沢氏は演説を得意としていない。大変失礼な言い方になるが、口べたと言っても良いだろう。

しかし、孔子は「巧言令色鮮し仁(こうげんれいしょくすくなしじん)」との言葉を残した。立て板に水のようにぺらぺらと相手を言いくるめ、常に、論争に勝っているかのような態度をとり続ける人物が、実はものごとの本質、真髄をまったく見落としている実例を、私たちは多く知っている。

ぺらぺらと軽薄な言葉を並べることが大切なのではない。政治家として、ぶれぬ信念、国民生活を真摯(しんし)に見つめて、行動力をもって進む姿勢が大切なのだ。党首討論などを通じて小沢氏の言動を直接知ることによって、国民の意識は確実に変化すると考えられる。孔子は「剛毅朴訥、仁に近し(ごうきぼくとつ、じんにちかし)」の言葉も残している。

12月16日、小沢代表はTOKYO-FMの渋谷スペイン坂スタジオで行われたWONDERFUL WORLDの公開生放送に出演した。「カナダde日本語」の美爾依さんが「小沢一郎が「解散は年明け早々だと思います“うぃっしゅ”」ポーズ」と題する記事を掲載くださった。美爾依さんの記事には「晴天とら日和」様が掲示くださった公開生放送を撮影した映像がアップされており、60分におよぶ小沢氏の素顔を伝える映像を公開してくださっている。

「カナダde日本語」様「晴天とら日和」様は、いつも連携して貴重な情報を伝えてくださるので、チェックを怠れない。

インタビューによると、小沢代表の子息もコンピューター関連の仕事に派遣労働者として従事されているとのことだ。小沢氏はそのこともあって、労働市場の厳しさを知っていると述べた。

テレビメディアはこれまで、意図的に小沢氏の印象を悪化させる工作を続けてきたと考えられる。「政官業外電=悪徳ペンタゴン」の利権互助会は、小沢民主党による政権交代を警戒し続けている。本格的な政権交代が実現すれば、官僚利権を含む既得権益が根底から破壊されてしまうと考えているのだと思われる。

「TVタックル」、「サンデープロジェクト」では、執拗に小沢氏に対するネガティブ・キャンペーンが繰り返されてきたが、田原総一郎氏、三宅久之氏、屋山太郎氏、浜田幸一氏に共通するのは、小泉元首相との距離の近さである。テリー伊藤氏なども執拗に小沢氏のイメージダウンのための発言を繰り返す。

小沢氏のイメージは、政治権力にコントロールされたメディアによって意図的に低下させられてきたと考えられる。国民は自分の目で小沢氏の言動を見て、予断を持たずに判断してゆくことが必要だ。

国民生活を支援するための雇用対策関連法案を衆議院で可決して成立させるべきだ。自民党が党利党略を優先して、国民に背を向けた政治行動を強行するなら、次期総選挙で与党は有権者の強烈な批判を浴びることになる。政権交代が実現すれば、御用言論人も一掃されることになるだろう。

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2008年12月15日 (月)

日銀短観が示す大不況下の政策サボタージュ

本日12月15日、日銀短観12月調査結果が発表された。
日銀短観は日銀が企業に対して実施しているアンケート調査で、企業部門の経済状況の変化を的確に示す。

業況判断DIの前回(9月)、今回(12月)、先行き見通し(3月)の推移は以下のとおりである。
大企業全産業     0→ -16→ -25
大企業製造業    -3→ -24→ -36
大企業非製造業    1→ - 9→ -14
中小企業全産業  -21→ -28→ -44
中小企業製造業  -17→ -29→ -48
中小企業非製造産業-24→ -29→ -42

業況判断DIは、景況感について全体で100となる回答のうち「良い」から「悪い」を差し引いた数値である。プラス100からマイナス100の間で数値が変動する。

大企業製造業の業況判断DIは9月調査比で21ポイント悪化した。悪化幅は第1次石油危機直後の1974年8月調査(26ポイント下落)に次ぎ、1975年2月調査と並ぶ過去2番目の大きさで、33年ぶりの大幅な落ち込みになった。

すでに大幅に悪化していた中小企業の業況判断も悪化が続き、製造業、非製造業、大企業、中小企業のすべてが深刻な不況に突入したことが明らかになった。

大企業製造業の業況が急激に悪化したのは、サブプライム危機に伴う海外経済の急激な悪化に加えて、日本円が主要通貨に対して急激な上昇を示したことが大きく影響している。

本年7、8月以降、日本円は主要通貨に対して大幅に上昇した。
1米ドル:110円 →  88円
1ユーロ:170円 → 113円
1ポンド:215円 → 132円
1加ドル:107円 →  70円
1豪ドル:104円 →  55円

海外経済の急激な悪化と急激な円上昇が輸出製造業の収益環境を急激に悪化させた。今回の日銀短観12月調査で企業が前提条件として設定している2008年度の想定為替レートは1米ドル=103.3円である。円ドルレートは1米ドル=90円を上回る円高・ドル安への推移を示しており、今後も円高傾向が持続すると、製造業の業況悪化がさらに強まる恐れがある。

2002年から2007年までの日本経済を牽引(けんいん)したのは輸出製造業だった。長期間持続した円安傾向と米国、欧州、中国などのアジア諸国の経済好調が日本の製造業の好調を支えた。

本年夏以降、この図式が完全に崩壊した。麻生首相は日本経済が諸外国と比較して堅調であると発言していたが、現状認識が甘い。本年夏以降、日本経済の状況は急変しており、一気に戦後最悪の経済状況に突入している。

また、金融機関の財務状況も急変している。株価の下落が金融機関の財務状況を直撃している。政府は金融機関が保有する有価証券を時価評価しない決算処理を容認する方針を示したが、問題を解決する施策ではなく、問題を隠蔽(いんぺい)するだけの措置であり、極めて不健全である。

株価下落と同時に、不動産価格の急激な下落も進行している。不動産業を中心に財務状況が著しく悪化する企業が多数発生しており、金融市場の重大な問題と化していると同時に、深刻な雇用不安を生み出している。

もっとも深刻な影響は、輸出製造業が操業率を一気に引き下げていることによって発生している。自動車の販売はグローバルな規模で前年比3割程度の減少を示している。その結果、生産水準の大幅引き下げが実施されている。

そのしわ寄せが非正規雇用労働者に集中している。低賃金、低保障、低福利厚生が非正規雇用労働者の処遇の特徴である。「資本」の論理だけを尊重し、「労働」に対する虐待を推進する新自由主義=市場原理主義の経済政策が、人間性を無視した冷酷な労働法制を日本社会に植え付けてきた。

政府は全力をあげて、戦後最悪の不況に突入する日本経済に対して、とりわけすべての労働者の生活を守る政策実施に取り組まなければならない。ところが、麻生政権は10月30日に約束した補正予算案の国会提出を2009年まで先送りして、政策運営サボタージュに徹している。

麻生政権は慌てふためいて追加景気対策を打ち出しているが、誠意の見られない国会運営の姿勢の下では円滑な国会審議を期待することもできず、実効性のある政策が実行に移されるのがいつになるのか、極めて不透明な状況が生まれている。

米国では自動車産業を代表するビッグスリーの経営不安が深刻化している。150億ドルのつなぎ融資を内容とするビッグスリー支援策が米国議会に拒絶された。責任ある当事者に対する責任処理が不明確であることが、その大きな要因とされた。

ブッシュ政権が金融安定化法で確保した7000億ドルの公的資金枠の一部をビッグスリー支援に充当することを検討しており、米国株式市場は小康状態を得ているが、ビッグスリーの経営不安が解消されたわけではない。

今週は日米で金融政策決定会合が予定されている。米国では15、16日にFOMC(連邦公開市場委員会)が開催される。米国の短期政策金利であるFFレートはすでに1%の水準にまで引き下げられているが、16日には0.5%ないし、0.25%の水準に引き下げられる可能性が高い。

日本では18、19日に金融政策決定会合が開催される。10月31日の政策決定会合で日本の短期政策金利の誘導目標が0.5%から0.3%に引き下げられた。19日の決定会合では短期政策金利が0.1%に引き下げられる可能性が高い。

不況に際しての金融緩和政策の景気支援効果は限定的である。後ろ向きの資金繰り目的の資金需要以外に資金需要が存在しないなかで、短期金利を引き下げても融資拡大を期待することはできない。財政政策の迅速な発動を伴わなければ、経済悪化を食い止めることは困難で、この意味で、麻生政権の政策サボタージュの弊害(へいがい)は甚大(じんだい)である。

それでも、金利引き下げ政策の決定は、経済悪化に対抗しようとする政策スタンスを表示することになり、心理効果の面からは重要である。日銀内部には利下げ慎重論が存在するが、日本経済を取り巻く状況を踏まえれば、日銀による利下げ拒絶は市場の強い失望を生むことになるだろう。日銀の柔軟な判断が求められる。

経済政策において最も重要な役割は、すべての国民に安定した雇用機会を確保することである。制度改革において最も重要な課題は、「所得分配」、「所得再分配」のルールを根本から変革することである。

12月12日付記事「市場原理主義に代わるもの」に記述したが、この問題について「BLOG版ヘンリー・オーツの独り言」主宰者のヘンリー・オーツさん、ならびに「私好みのimagination」様が見解を共有されていることを表明してくださった。日本の政治を根本から変革することが求められる。「政治屋」、「特権官僚」、「大資本」、「外国資本」、「マスメディア」の「政官業外電の悪徳ペンタゴン」の利権維持を目指す政府を打倒して、「一般国民」の生活、幸福を追求する政府を一刻も早く樹立しなければならない。

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2008年12月 1日 (月)

麻生内閣支持率急落と高まる金融恐慌リスク

日本経済の悪化が加速している。

①本年の上場企業の倒産が31社に達し、過去最悪の記録をさらに更新した。
不動産関係の倒産が激増している。昨年6月に施行された改正建築基準法。国土交通省の準備があまりにも杜撰(ずさん)だった。マンションの建築許可がまったく下りない状況が持続して住宅着工が激減した。

ここに米国のサブプライム金融危機が直撃した。日本の不動産投資の主役であった外国資本の投資資金が逆流を始めた。都心を中心に急騰していた不動産価格が急落に転じた。

企業倒産を激増させている直接の引き金は金融機関の貸しはがし、貸し渋りである。銀行の不動産業、建設業に対する融資姿勢が一変した。多くの企業倒産が黒字倒産である。銀行が運転資金の融資を拒絶し、企業が資金繰りに行き詰まり、倒産している。

②本年7月以降、急変したのが輸出製造業である。2000年から2008年にかけて、日本円は主要通貨に対して長期暴落トレンドをたどった。主要通貨に対して大幅に下落したのは日本円と米ドルであった。

米国が2002年から2006年にかけて超金融緩和政策を実施した。欧州通貨などの主要通貨は米ドルに対して大幅に上昇した。日本円も自然体の政策運営を維持したなら、米ドルに対して上昇し、欧州通貨などに対して暴落しなかったはずだ。

ところが日本はゼロ金利政策、量的金融緩和政策などの超金融緩和政策を実行して、長期間維持した。同時に、50兆円もの規模で、下落する米ドルを買い支えるドル買い為替介入を実行した。これらの政策を最も積極的に推進したのは竹中平蔵氏だった。

米国が単独で超金融緩和政策を実行すれば、ドルが独歩安を示すことになる。米国は超金融緩和政策を中止せざるを得なかったはずだ。日本がドルを買い支え、超金融緩和政策を実行したから、米国は超金融緩和政策を維持することになった。

2002年から2006年の米国の超金融緩和政策が、米国の不動産価格バブルを発生させる主因になった。日本が理に適(かな)わない超金融緩和政策、巨額のドル買い介入政策を実行したことが、米国の不動産価格バブルを生み出す根源的な原因になったと言える。

本年7月以降、長期円安トレンドの修正が生じた。米ドルが欧州通貨や資源国通貨に対して反発するのに連動して、日本円の反発が急激に発生した。日本円の上昇は極めて急激なものになった。

1ユーロ:170円(7月)→113円(10月)
1ポンド:215円(7月)→137円(11月)
1加ドル:107円(7月)→70円(11月)
1豪ドル:104円(7月)→55円(11月)
1ウォン:0.108円(7月)→0.0615円(11月)

長期円安トレンドの修正が一気に表面化した。長期にわたって、緩やかに円高が進行するなら、輸出産業は緩やかに対応することができる。ところが、長期間、円安が持続し、あるときに急激な円安修正が表面化すると対応が難しくなる。

米国の金融危機は底の見えない深刻さを抱えている。米国の中央銀行FRB(連邦準備制度理事会)は政策金利を1.0%にまで引き下げたが、今後、ゼロ金利にまで誘導する可能性が高い。米国の金利引き下げ政策進行を予想して、日本円は米ドルに対しても上昇傾向を強めつつある。
1米ドル:110円(8月)→90円(10月)
と円高・ドル安が進行している。

米ドルの日本円に対する下落は日本の外貨準備の評価損を激増させており、1ドル=95円で、すでに24兆円に達している。

短期間での急激な日本円の上昇が、日本の輸出製造業の収益を直撃し、価格競争力を急激に低下させている。世界同時不況の影響も加わり、日本の輸出製造業の業況は一気に悪化している。

乗用車の販売台数が世界的に前年比30%も激減している。日本でも自動車産業のすそ野は極めて広い。11月28日に発表された10月の鉱工業生産指数は前月比3.1%減少した。11月、12月も生産減少が見込まれており、予測指数を基準に計算すると、10-12月期の鉱工業生産は前期比-8.6%の、史上空前の落ち込みを示すことになる。

③日本経済が完全に赤信号を点灯したのは、景気悪化が個人消費の全面的な悪化にまで波及し始めたからだ。11月28日に発表された家計調査では全国全世帯の消費支出が前年比実質3.8%減少した。民間消費はGDPの57%を占める。経済動向を決定する最重要のファクターだが、その民間消費の減少が加速している。

④景気悪化は若干のタイムラグを伴って、雇用情勢に波及する。非正規雇用労働者が一斉に、大量に解雇されつつある。雇用調整は非正規雇用労働者から正規雇用労働者にまで波及し始めた。当然、企業の新規採用人員も大幅に圧縮される。新卒学生は極めて厳しい就職難に直面している。

⑤麻生首相は他国の金融支援に外貨準備から10兆円もの資金を提供することを金融サミットで勝手に表明し、新興国の金融機関の資本増強に2000億円もの資金を拠出することを金融サミットで勝手に表明してきた。

ところが、足元の日本の金融機関の財務状況に火がついている。日経平均株価が10月と11月に8000円の水準を下回った。米国がシティグループ救済を発表し、FRBが8000億ドルの追加金融支援を発表したことを受けて、NYダウと日経平均株価が一時的に反発しているが、日米の株価チャートは、もう一度、株価が下落に転じることを暗示する危険な状況を示している。

米国政府がビッグ・スリー救済策を発表すれば、現在の株価反発がなお暫く持続する可能性はあるが、サブプライム問題で影響を受けるハイリスクのデリバティブ金融商品の残高は極めて大きく、巨額損失が今後も計上される可能性が高い。株価の先行きに対する強い警戒感を解くことはできない。

11月27日に農林中央金融公庫が2008年9月中間期決算を発表し、1000億円の損失処理実施を公表した。同時に9月末の有価証券含み損失が1.5兆円に達していることも明らかになった。農林中金は2.9兆円の資産担保証券(ABS)、0.8兆円の住宅ローン担保証券(RMBS)、0.7兆円の商業用モーゲージ担保証券(CMBS)、2.4兆円の債務担保証券(CDO)など、6.8兆円の証券化商品を保有している。極めてリスクの大きな財務体質を抱えている。

生命保険会社の大半が日経平均株価8000円で、保有株式の評価損失を計上する。株価下落に連動して、日本の金融機関の財務状況が危険水域に入りつつある。

金融機関の破たんを回避するために、金融機能強化法の成立が求められているが、この法律が成立しても、中小企業の資金繰りはまったく改善されない。金融機関は破たんを回避するのに精一杯の状況で、中小企業に資金を融通する余裕など存在しない。

2008年の年末を控えて、日本経済、日本金融は風雲急を告げている。

12月1日に発表されたFNN合同世論調査で、麻生内閣の支持率が27.5%に急落し、不支持率が58.3%に達した。日本の首相にふさわしい人物では、小沢一郎民主党代表が麻生太郎首相を上回った。

「100年に1度の暴風雨」が吹き荒れ、日本経済が非常事態に直面し、年末にかけて多数の国民が瀬戸際に追い込まれつつあるのに、自分が総理の座に居座ることのためだけに、景気対策を具体的に実行するための補正予算案の国会提出を来年に先送りしてしまうと言うのだから、支持率はゼロになってもおかしくない。

麻生首相は新聞を読まないそうだから、支持率が低下しても、ぶら下がり会見で記者に教えてもらうまで、その事実を知らないかもしれないが、「公より私」の基本姿勢を変えないのなら、総理の座を辞することを考えるべきだ。

このような事態をも念頭に入れて、憲政の常道は、政権与党が政権担当能力を失ったときには、野党に政権を渡し、野党政権が速やかに総選挙を行うこととしているのだと考えられる。

12月の政策空白の影響は極めて重大である。政府の予算案提出が2009年1月にずれ込むことは、補正予算、本予算、関連法案の成立が、確実に3月末以降にずれ込むことを意味する。12月の政策空白は12月から3月までの4ヶ月の政策空白を意味する。

12月に総選挙を実施すれば、1月から本格政権が本格政策をフル始動させることを可能にする。
「過(あやま)ちては則(すなわ)ち改(あらた)むるに憚(はばか)ること勿(なか)れ」
である。いまからでも遅くない。補正予算案を臨時国会に提出するべきだ。それができないなら、解散総選挙に踏み切るか、内閣総辞職すべきである。

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2008年11月30日 (日)

評価できる麻生首相の分かりやすさ

「カナダde日本語」の美爾依さんが「党首討論:小沢の圧倒的勝利で終わる」で、党首討論の総括を示してくださった。「きっこのブログ」様が実施した緊急アンケートを紹介されたが、11月30日午前10時45分時点で、アンケート結果は5660票対484票で小沢一郎民主党代表の圧勝を示している。

麻生首相は首相に就任した直後の臨時国会冒頭での衆議院解散に合わせて月刊誌で解散総選挙を宣言する小細工を施していた。実際、自民党はお祭り騒ぎに仕立てた自民党総裁選の勢いに乗って総選挙を実施する判断を固めていた。

ところが、自民党が実施した選挙予測調査で自民党惨敗予想が示されたために、麻生首相は一転して総選挙から逃げの一手に転じた。たまたま深刻化した世界的な金融市場の激動の流れに、「渡りに船」と飛び乗った。10月30日には追加景気対策を発表して、「政局より政策」の大義名分を掲げて総選挙を先送りする方針を示した。

総選挙を先送りする体裁を整えるためには、景気対策に全力をあげる政策運営スタンスが不可欠だった。麻生首相は記者会見で「ポイントはスピード、迅速に」と強調した。当然、臨時国会への第二次補正予算案提出が求められた。

ところが、補正予算案の目玉と位置づけた定額給付金に対する国民の評価が最悪だった。定額給付金政策の迷走に麻生首相の問題発言が重なり、また、麻生首相の首相としての能力不足が鮮明になり、自民党は臨時国会での麻生首相失脚、追い込まれ解散を警戒した。

大島理森国会対策委員長、細田博之幹事長、菅義偉選挙対策副委員長などの強い誘導で、麻生首相は補正予算案の国会提出を来年にまで先送りすることを決定した。麻生首相の決断の根拠は「政策より政局」=「公より私」だった。

党首討論はこの事実関係を誰の目にもはっきりと示すものだった。麻生首相がどのように言い逃れしようとも、麻生政権が国民生活を二の次にして、政治の責任をかなぐり捨てて政権の延命だけを追求していることが鮮明に示された。

「きっこのブログ」様が実施した緊急アンケート結果には、党首討論の客観的評価が明確に示されている。党首討論の内容については、「晴天とら日和」様が情報を分かりやすく整理してくださっている。

国民は政治の主権者だが、総選挙で誤った判断を下してしまうと、最長4年間、悪政に苦しむことになる。2005年9月の劇場型郵政民営化選挙で自民党に多数の議席を与えてしまったために、日本社会は根底から改悪されてしまった。自民党の首相が無責任に政権を何度も放り出しても、低次元の発想しかできない首相が国民の幸福実現を目指さずに首相の地位に居座ることだけに執着しても、国民にはなす術(すべ)がない。

こうした深刻な経験を踏まえて、次期総選挙では誤りのない選択を示さなければならない。政権を選択する基準は政策であり、基本政策に三つの対立軸がある。以下に示す対立軸を改めて確認する必要がある。

①弱肉強食奨励VSセーフティーネット重視
②官僚利権死守VS官僚利権根絶
③対米隷属外交VS自主独立外交

このことは以下のように置き換えることができる。
①は「大資本の利益VS国民の利益」
②は「官僚の利益VS国民の利益」
③は「外国(資本)の利益VS国民の利益」

第一は、「弱肉強食奨励」VS「セーフティーネット重視」である。小泉竹中経済政策が推進した弱肉強食奨励政策。大資本の労働コスト削減への猛進を小泉政権が全面支援した。その結果、分配における格差が拡大した。2002年から2007年の景気回復期に大企業は史上空前の利益を獲得したが、勤労者の所得は減少した。非正規雇用労働者、年間所得が200万円以下の世帯が激増した。

11月30日のテレビ朝日番組「サンデープロジェクト」に出演した竹中平蔵氏は、格差拡大の各種データを突きつけられたが、「改革を継続しないからこのような問題が起こるんだ」と訳の分らない言葉を繰り返すだけで、質問にまったく答えられなかった。

麻生首相は、この状況を放置したまま、2012年度に消費税率を大幅に引き上げる方針を発表した。官僚利権を温存したまま、国民に巨大な負担を押し付ける方針を示している。その一方で、法人税を引き下げる方針を示唆している。

小泉政権が日本社会に強制した「市場原理主義」=「弱者切捨て」=「新自由主義」が日本社会を変質させた。「セーフティーネット」を強化し、すべての国民の生活安定を重視する「福祉社会」重視の方向に政策を転換することが求められている。

第二は、「官僚利権死守」VS「官僚利権根絶」だ。麻生政権は財務省の天下り構造をそのまま温存する姿勢を示している。財務省にとっての天下り御三家は日本政策投資銀行、国際協力銀行、日本政策金融公庫である。麻生政権はこれらの機関への財務省からの天下りを完全に容認している。

また、政府は公務員制度改革の具体化を進めているが、内閣人事局の設置を2010年度に先送りすることを決定した。各省庁に付与されてきた人事権を内閣人事局に移管し、内閣府が人事権を確保する制度変更だが、実施が先送りされた。

先送りのポイントは、制度変更を総選挙後への先送りにある。選挙が終わってしまえば、内容の修正が可能になる。つまり、人事権の移管を実行する意思がないことを示している。

第三は「対米隷属外交」VS「自主独立外交」だ。小泉政権の経済政策は外国資本に巨大な利益を供与する政策だった。詳細は拙著『知られざる真実-勾留地にて-』をご高覧賜りたいが、日本の資産価格暴落誘導、不正と欺瞞の「りそな銀行救済」、優勢民営化政策は、すべて外国資本への利益供与政策であったと考えられる。

自公政権の対米隷属スタンスは、その後の政権も継承している。麻生政権は日本国民に巨大な損失を強制している100兆円のドル建て外貨準備資産を放置し、さらに、外貨準備から10兆円をIMFに拠出する方針を国会の了解も取らずに発表した。

サブプライム金融危機が市場原理主義の帰結であることは明らかであり、欧州を中心に金融市場に対する監視強化論が唱えられているにもかかわらず、麻生首相は米国の飼い犬のように市場原理主義への擁護発言を示した。

麻生首相はサミット議長国首相として、日本での金融サミット開催を提唱したにもかかわらず、11月開催は米国、来春開催は英国となり、発言が完全に無視されている。米国のイラク軍事侵攻の正当性が否定されているにもかかわらず、日本政府は米国にものを言えない状況を維持している。

日本国民の利益を最重視した外交が求められているが、自公政権は対米隷属を修正しようとしない。郵政会社株式が上場され、売却される株式が外国資本に支配されれば、日本国民の貴重な優良資産、350兆円の金融資産が根こそぎ外国資本に収奪されてしまう。日本郵政株式の上場および株式売却をまず凍結しなければならない。

麻生首相の政治姿勢の最大の問題は、「国民の利益」を重視していないことだ。「国民の利益」=「公」ではなく、「私」の利益が優先されている。不況が深刻化し、追加景気対策が論議されると、国民は目先の景気対策に惑わされて本質を見失いがちになるが、総選挙で正しい判断を示さないと、また苦しみの4年間を迎えてしまうことになる。

麻生首相を評価できるのは、麻生首相が国民の利益を重視していないことを、言葉の端々に分かりやすく表している点だ。国民の利益をまったく考えていないのに、国民の利益を優先しているかのような言葉の偽装を巧みに演じる過去の首相の方がたちが悪い。麻生首相が今後も、「公よりも私」の基本姿勢を率直に表出し続けてくれれば、次期総選挙で国民が再び判断を誤ることを防止できる。

政権交代を実現しなければ日本の世直しは進まない。国民は総選挙まで気を緩めずに対応し続けなければならない。

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