カテゴリー「企業献金全面禁止提案」の19件の記事

2014年8月29日 (金)

日本政治を暗黒時代に逆戻りさせる安倍政権

経団連が会員企業に政治献金を訴える方針を固めたことが報じられている。


経団連は2009年10月に政治献金を中止した。


この方針を5年で廃棄する。


現在の経団連会長は、本年6月に就任した東レの榊原定征(さだゆき)氏である。


榊原氏は「政治と経済は車の両輪」としたうえで政治との連携強化を掲げ、安倍晋三政権との関係の修復・強化を加速させている。


「政策をカネで買う」行動が再び大手を振ってまかり通ることになる。


2009年9月の政権交代実現から、まもなく5年の歳月が流れる。


日本政治刷新の偉業は、日本の既得権勢力の死に物狂いの巻き返し工作により破壊され、時計の針は大きく逆戻しされた。


日本は一気に戦前の大日本帝国憲法下の時代に引き戻されつつある。

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をぜひご高覧賜りたいが、日本政治を支配してきた三勢力は、


米・官・業


のトライアングルである。


憲法が定める建前上の支配者は国民であるが、現実には、米官業トライアングルが日本政治を支配し続けてきた。


2009年9月に樹立された鳩山由紀夫政権は、この、既得権益が支配する日本政治の構造を根本から刷新しようとした。


米国による支配を断ち切る。


官僚による支配を断ち切る。


そして、大資本による支配を断ち切る。


この大改革が提唱され、推進されたのだ。


題目だけではなかった。


米官業による支配を断ち切るための具体策が明示された。


その具体策が政権公約に高められたのである。

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米国の支配を断ち切る象徴として明示されたのが、沖縄・普天間飛行場の移設先を県外、国外に求めることであった。


米国の言いなりになり、米国に隷従する日本が続く限り、真の日本の独立はない。


政治家は米国に隷従していれば安泰である。


米国はひれ伏す者を保護するからである。


しかし、政治家がこの行動を続ける限り、日本の真の独立はない。


米国にひれ伏すとは、すなわち、自分の利益を優先することである。


自分の利益のために政治に携わる者ばかりでは、国は廃れるのみである。


米国に対しても言うべきことを言うという、独立国としての矜持を持つ者が国の政治を司らなければ、日本が真の独立を果たすことはできない。


鳩山政権は米国に対しても日本の主張を堂々と展開する、新たな姿勢を鮮明に示したのである。

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官僚による支配を断ち切るために明示された方針は、


「シロアリの根絶」


だった。


財務省は、


「シロアリ退治なき消費税増税」


を求めるが、鳩山政権がその行く手を阻んだ。


「シロアリ退治なき消費税増税を認めない」


ことを明示し、まずは、シロアリを根絶することを公約に明示したのである。


そして、この方針を誰よりも声高く宣言したのが、野田佳彦という名の人物だった。

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そして、大資本による日本政治支配の構図を根本から是正する、決定的に重要な政策方針が明示された。


企業団体献金全面禁止の方針である。


民主党が明確にこの方針を示したのは、2009年3月のことだ。


当時の代表である小沢一郎氏が、この方針を明示し、これを政権公約に盛り込んだのである。


「政治とカネ」の問題が大きく取り上げれらたが、「政治とカネ」問題の本丸が、まさにこの企業献金の問題だったのである。


爾来、5年の歳月が流れた。


既得権勢力は日本政治を転覆し、再び、既得権勢力が日本政治を完全支配する状況が構築された。


そして、大資本がカネの力で日本政治を支配する行動が、いよいよ大手を振って復活を遂げるのである。


口を開けば「政治とカネ」と騒ぎ立てていた日本のマスメディアが、この問題について、「政治とカネ」の問題として騒ぎ立てないところに、日本のマスメディアのいかがわしさが鮮明に浮かび上がっている。

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2012年11月 9日 (金)

政治活動費用の公費助成は政治家個人に行うべき

10月30日付記事

「次期総選挙投票日は1月20日か2月17日が有力」

に記述したが、総選挙が「近いうちに」実施されるのではないかとの見方が強まりつつある。

しかし、年内総選挙の可能性は低いと思われる。

理由は、政党交付金の支出基準が年初の議席数に基いて決定されるからだ。

総選挙を実施すれば民主党議員は激減する。この議員数に基く政党交付金も激減する。したがって、野田佳彦氏は年内選挙を実施しないだろう。

年内解散であればあり得る。

年内に解散しても、政党交付金は年初の議席数に準拠して決定されるから、年明け後の選挙で議席が激減しても、その議席数に基く政党交付金ではなく、選挙前の多かった時代の議席数に応じた政党交付金が懐に入るからだ。

とはいえ、野田佳彦氏が落選すれば、政党交付金が入っても権限は振るえなくなるかもしれない。落選議員が党首に留任することはないだろう。

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現行の政党交付金制度には大きな矛盾が多い。

年初の議席数に応じた資金配分も重大な欠陥だ。

「国民の生活が第一」のように、2009年の政権公約に対して責任を持とうとする、まともな議員が離党して創設された政党に政党交付金が支払われず、主権者に対してペテン行為を行った、背徳の政党が「国民の生活が第一」が受け取るべき政党交付金を横取りすることが認められている。

現行の制度では政治活動にお金がかかる。

この状況を放置すれば、お金のない人は政治活動を展開することが難しい。

政治活動は民主主義を健全に機能させるために必要であるから、政治活動にかかる費用を国民が分担して負担することは理に適っている。

しかし、その資金が政党のごく一握りの幹部の支配下に置かれることも適正ではない。

現在の民主党のような政党交付金の横取りも不当である。

したがって、このような政治活動に対する公費支給においては、政党に支払うのではなく、個々の議員に支払いを行うべきである。

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これと併せて検討するべきは、政治活動にかかる支出に上限を定めることだ。

欧州などで政治資金の支出に上限を設定して規制をかけている国がある。政治活動を透明にする「政治とカネ」の問題に対する対応のひとつである。

例えば秘書の人数をどうするか。

潤沢な資金があれば数十人の秘書を置くことができる。

常駐のスタッフも数多く置ける。

資金力のない市民が選挙に立候補して、潤沢な資金を持つ候補者と選挙戦を戦うとき、公平な条件での選挙にはならない。

政治家の活動にかかる支出金額に上限を設定して、政治家の正当な政治活動にかかる費用について、国民が分担して負担する仕組みを考えるべきだ。

そして、この公的給付の対象を政党ではなく、政治家個人に変更するべきだ。

誰もが政治活動に積極的に関与できるように、公的給付の対象は選挙で当選した者だけではなく、選挙で一定の得票率を得た者にまで広げるべきだろう。

政治家の競争は資金力ではなく、本人の能力によって行われるべきである。

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このなかでもうひとつ問題になるのが企業・団体献金だ。資本力で圧倒的に力の強い大資本が企業献金を行えば、政治が大資本に迎合するものになるのは当然だ。

日本国憲法は参政権を自然人にしか付与していない。法人には参政権を付与していない。

それにもかかわらず法人が多額の献金を行い、政治を誘導してしまうのは、日本国憲法の考え方に反するものである。

政治献金を禁止して、公費から政治家の活動に対する資金支援を行う制度を構築するべきだ。

これと同時に、政治家の活動にかかる支出金額に上限を設定する。

「お金をかけない政治」をすべての政治家に義務付けるのだ。

現状では、「金儲けのために政治家になる」行動が横行している。

政治家が庶民生活とはかけ離れた高額飲食・接待を政治資金で行っているような風習も是正するべきだ。

政治家の仕事は人々のために身を尽くす「公務」であって、人々の上に君臨して、利得を得る「営利活動」ではないのだ。

この点をはき違えた与党政治家が氾濫していることが、この国の政治を歪めている。

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2011年10月26日 (水)

大資本と癒着する悪徳民主党の本性

民主党の企業・団体献金全面禁止方針に関して、不自然な言い回しの報道がなされている。
 
 たとえば、時事通信社は次のように伝えている。
 
 
 企業献金、自粛を継続=年末まで暫定措置―民主
 
 民主党は25日の常任幹事会で、企業・団体献金の受け取り自粛を年末まで継続することを決めた。同党は2009年衆院選マニフェスト(政権公約)で企業献金禁止を掲げており、東日本大震災の本格復興のため新たな国民負担を求めながら、受け取りを再開するのは世論の理解を得られないと判断した。
 
 自粛を継続するのは全ての企業・団体献金。昨年10月、当時の岡田克也幹事長が公共事業受注契約額1億円未満の企業・団体に限って受け取りを解禁したが、「公約違反」などと党内外の批判を受け、今年に入り再び全面自粛していた。来年以降の対応は改めて協議する。 
 
 城島光力幹事長代理は常任幹事会後、記者団に「被災地の大変な状況を加味し、引き続き自粛する判断に至った」と説明した。(2011/10/25-20:48

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民主党が重要問題として取り上げてきた「政治とカネ」の問題。
 
 小沢一郎氏に対しても、岡田克也氏などの一部の民主党議員は、激しい攻撃を示してきた。彼らは、小沢氏の主張に耳を貸すこともせず、基本的人権尊重の第一歩である、刑事訴訟手続きにおける、「適正手続きの厳正な運用」、「法の下の平等」、「罪刑法定主義」、「疑わしきは罰せず」、「推定無罪」などの根本原則を無視して、小沢一郎氏を攻撃し続けてきた。
 
 日本国憲法の規定をも踏まえぬ、人権意識のかけらもない民主党議員が多数存在している。
 
 
 このような状況のなかで、企業団体献金の全面禁止を明確に提案したのは、小沢一郎氏である。2009年3月に小沢一郎民主党元代表が、企業団体献金の全面禁止を、民主党の政権公約に盛り込むことを提案したのである。

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日本では、1970年の八幡製鐵献金事件での最高裁判決で、最高裁が企業献金に対して違憲の判決を示さなかったために、企業献金が大手を振って跳梁跋扈してきた。
 
 しかし、その後、最高裁元長官の岡原昌男氏は、国会での意見陳述で、1970年最高裁判決について、最高裁が政治に遠慮した判決であったとの趣旨の見解を示した。
 
 
 日本国憲法は、第15条に
 
15条 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。
 
3 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。
 
 
という条文を置いている。

参政権は自然人である人間にのみ与えられている。
 そして、「普通選挙」とは、


「ある組織において選挙の際に年齢・性別以外で信条・財産等の制限を設けずに選挙権を行使できる選挙形式を指す。とりわけ、国政選挙において財産(納税額)等の制限を設けずに選挙権を行使できる選挙形式を指す場合が多い。」
 
とされるものである。
 
 つまり、参政権とは、貧富の格差なく、一人一票の重みで、政治に参画する権利を国民に付与するものなのである。
 
「普通選挙」の反対概念と位置付けられるのが「制限選挙」である。「制限選挙」とは、
 
「全ての人が選挙権を有する普通選挙とは反対に、選挙権の資格要件を設定して制限を設けた選挙制度を指す。」
 
というものである。

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日本でも、1925年の普通選挙法施行以前は、納税額に応じて参政権が付与されるなどの、制限選挙の制度が採用されていた。
 
 これに対して、現行の日本国憲法の下においては、参政権は、貧富の格差なく、一人一票の形で、すべての成人に対して、平等に付与されている。
 
 ところが、日本国憲法が普通選挙制度を採用しているのに、企業献金を認めることになれば、資金力で一般個人を圧倒する大資本が、強い政治力を発揮することになることは、明白である。
 
 他方、企業が政治家に対して資金を提供するためには、その資金の企業からの外部流出について、企業経営者は合理的な説明を求められる。
 
 企業の利益に反する資金流出を企業経営者が行う場合、企業経営者が株主に損失を与えたとして、株主から訴えられる恐れが高いからである。
 
 つまり、企業が政治家に対して献金を行う場合、企業が当該政治家から何らかの形で利益の供与を受けることが前提に置かれなければならないことになり、この意味で、企業献金は、本来的に「賄賂」の性格を帯びることになるのである。

 
 ・・・・・
 
 続きは、
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2010年10月27日 (水)

反動利権政治の馬脚現す菅政権企業献金再開方針

菅直人内閣が政権交代の名に値しない反動・旧来政治復古内閣であることを示す新たな事態が明らかになった。
 
 民主党がこれまで自粛してきた企業団体献金受け入れを一部解禁する方針を示した
 
 岡田克也幹事長が提案して了承されたという。
 
 岡田克也氏が旧来の利権政治屋であることが改めて確認された。
 
 主権者国民は反動・旧来政治復古内閣を樹立するために政権交代を実現させたのではない。6.2クーデターは主権者国民のための政権から旧来の利権複合体=米官業政電の悪徳ペンタゴンが日本政治支配の実権を奪取したものである。
 
 主権者国民の意思を反映した主権者国民のための政権を樹立しようとしたのが小沢一郎元民主党代表である。小沢一郎元代表がマスゴミから集中攻撃を受け続けているのは、小沢一郎元代表が旧来の利権複合体による利権政治を破壊しようとしてきたからである。
 
 小沢一郎元代表に対する証人喚問を求めるなどの寝ぼけたことを野党の一部が主張しているが、笑止千万である。小沢一郎氏を証人喚問するなら、その前に証人喚問すべき議員が100名以上は存在するだろう。
 
 小沢一郎氏が政治資金で不動産を購入したことを問題にする向きがあったが、政治資金での不動産購入が問題であるとするなら、なぜ自民党の町村信孝議員の資金管理団体による不動産取得を問題にしないのか。小沢氏が政治資金で不動産を購入したのは浄財を最大限、有効に活かすためであり、政治家を養成する設備を確保するためであって、批判されるような点は寸分もない。
 
 主権者国民が政権交代の偉業を成就することで実現を目指した具体的な課題は以下の5点である。
①普天間基地の県内移設の阻止
②官僚天下りの根絶
③企業団体献金の全面禁止
④市場原理主義から共生重視主義への転換
⑤取り調べ過程の全面可視化
 
 鳩山-小沢体制の民主党はこの実現に向けて努力を重ねていた。
 
 ところが、これらの政策は米官業のトライアングルによる日本支配の構造を根本から変更するものであり、米官業政電の利権複合体は、鳩山-小沢体制の民主党を激しく攻撃し、6.2クーデターにより、政治の実権を民主党内悪徳ペンタゴン派が民主党内主権者国民派から奪取してしまったのである。
 
 悪徳ペンタゴンによる反動・旧来政治復古内閣が菅直人内閣である。菅直人内閣の政策運営を見れば、このことは明白である。

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①普天間基地移設問題では沖縄の主権者の意思を無視して辺野古海岸破壊基地建設を強引に推進する
②官僚天下りを全面容認する
③企業団体献金全面禁止方針を撤回する
④大企業優遇=国民圧迫の経済政策の全面展開
⑤取り調べ過程の全面可視化に反対
の姿勢が示されているのだ。
 
 日本政治を変革する、最重要の政策が企業団体献金の全面禁止である。「政治とカネ」の問題が騒がれているが、「政治とカネ」問題の本質は、政治家が企業からカネを受け取ることに伴う問題である。
 
 企業は営利を追求する存在であり、営利目的に反する資金流出は株主の利益に反するために実行できない。つまり、企業が政治に資金を提供するのは、提供した資金に見合う利益の供与を政治に求めるからであり、本質的に企業献金には「賄賂性」が存在する。
 
 「政治とカネ」の問題がクローズアップされるなかで、この問題を根絶するための決定的な政策は企業団体献金の全面禁止である。この提案を明確に提示したのが小沢一郎元民主党代表である。
 
 企業団体献金の全面禁止を実現すれば、日本政治は根本から刷新される。カネのために政治家を志す人が減り、国民のため仕事をすることを目的に政治家を目指す人が激増するだろう。
 
 民主党は直ちに企業団体献金全面禁止を実現する法改正を実行するべきなのだ。
 
 みんなの党の江田憲司議員が法案提出を菅直人首相に迫ったとき、菅直人氏は、みんなの党は法案提出権を確保したのだから、みんなの党が提出すればよいと答弁した。
 
 あいた口がふさがらない。菅直人氏が先頭に立った2010年7月11日の参院選では「企業団体献金全面禁止」が民主党マニフェストから削除された。菅直人氏は「政治とカネ」問題を根本から解決する意思を保持していない。
 
 「政治とカネ」問題の本質は小沢一郎氏に関する問題には存在しない。「政治とカネ」問題の本丸は「企業団体献金全面禁止」にある。
 
 自民党は「政治とカネ」を叫びながら、企業献金まみれの政治をいつまで続けるというのだ。企業献金まみれの政治を続ける自民党に「政治とカネ」問題を口にする資格はない。
 
 主権者国民は、企業献金再開を解禁する現在の民主党執行部を糾弾し、反動・旧来政治復古菅直人政権の打倒に進まねばならない。

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2010年10月18日 (月)

官僚利権擁護・大企業癒着の菅首相法人税減税案

日本が高齢化社会に移行するなかで、医療、介護、年金にかかる政府支出の急激な拡大が見込まれる。年金については、基礎年金部分を国費によってすべての国民に保障することが検討されている。医療費についても人口構成の高齢化に伴い増加することが見込まれている。
 
 こうした政府支出の急激な増加が見込まれる一方で、日本の財政収支が著しく悪化している。この財政状況を放置すれば、日本の財政破綻懸念が強まるとの指摘には一面の理がある。
 
 したがって、中期的に日本の財政収支を改善することは国家的な急務になっている。
 
 財政状況を改善するには三つの方法がある。
第一は政府支出を削減すること
第二は政府収入を拡大すること
第三は政府資産を売却すること
である。
 
 財政再建に向けて取られるべき適正な順序は、
①政府支出削減、②政府資産売却、③政府収入の増加
である。
 
 増税論議がいつも紛糾して前に進まない最大の理由は、政府支出の削減に政府が積極的に取り組んでこなかったことにある。
 
 政府支出の無駄削減が政権交代に託された大きな課題のひとつだった。
 
 鳩山前首相は2013年までの衆議院任期満了までは、政府支出の無駄削減に全力をあげることを明確に公約として掲げていた。ところが菅直人首相は、政府支出の無駄削減を放り出して大型増税論議に進むことを公約として掲げた。この政策方針に主権者国民が反発して、参院選において、菅首相不信任の意志を明瞭に表示した。
 
 主権者国民から不信任を突き付けられたにもかかわらず、菅直人氏は首相の座にしがみつき、悪徳政権を全面支援する悪徳マスゴミの全面支援を受けて、菅直人氏は首相の座に居座ってしまった。
 
 このなかで、菅直人政権は大増税実施に向けて活動を開始している。菅政権は「実現会議」(仮称)を新設して、社会保障改革と税制抜本改革の総合的な検討を行う方針を固めた。この会議を軸に大型増税が画策されることは間違いない。
 
 主権者国民が要求しているのは、増税論議の前に、政府支出の無駄を排除することである。事業仕分けで政府支出に膨大な無駄があることの氷山の一角が示された。しかし、事業仕分けでは、ほとんどの項目が「要検討」とされ、最終的な支出削減があいまいなまま処理されている。
 
 取り上げられた費目は全体のごく一部であり、しかも、その支出削減は、論議されたごく一部にとどまっている。「ままごと」の域を出ていないのである。この問題を所管する担当者が、国会内で規則違反の営利活動のグラビア撮影を行ってきちんと謝罪もしない村田蓮舫議員では、そもそも成果を期待すべくもないのだが、政府支出の無駄排除が進まない限り、増税論議は永遠に進まないだろう。

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 名古屋市長の河村たかし氏などは、市会議員や市長の処遇を大幅に引き下げて、減税を行うことを提唱している。私は、国民生活を支えるためのセーフティネットを弱体化させることには反対するが、政府支出の無駄を排除して、できるだけ税負担を引き下げようとする姿勢には賛同する。
 
 政府支出の無駄を排除するためにもっとも重要な施策は天下りの根絶である。これまで繰り返し指摘しているように、
「公務員の退職直前10年間に関与した企業、団体、業界への再就職を退職後10年間は禁止する」といった程度の客観基準を設置しなければ天下りの根絶は実現しない。
 
 菅直人政権は天下りあっせんと公務員の現役出向を認める方針を示しているが、天下り禁止どころか、天下り全面擁護にスタンスが転換している。
 
 菅直人政権が天下りを全面擁護するなかで国民に税負担の増加を求めることを主権者国民が認めるわけがない。税制論議が進まない最大の責任は菅直人氏の基本スタンスにある。
 
 この菅直人氏が国民に消費税大増税を求める一方で、企業に対しては法人税減税を提唱している。
 
 2007年11月に政府税調が発表した「税制抜本改革に向けた基本的考え方」には、日本の法人税負担が国際比較上高くないとの結論を示している。
 
 つまり、日本の法人税負担は国際比較上、高くないというのがこれまでの政府公式見解なのである。
 
 財務省出身の経済学者である野口悠紀雄氏も法人税負担についての論述を示しているが、同様に日本の法人税負担が高くないとの結論を示している。
 
 企業の税負担は、表面上の税率だけでは論じられない。企業の税負担は課税の対象となる課税標準に税率を乗じたものになる。課税標準を小さくする制度が採用されていれば、税率が高くても税負担は小さくなる。日本では課税標準が小さく設定されており、企業の税負担は小さいのだ。
 
 このなかで菅直人氏が法人税減税を提唱してきたのは適正でない。菅直人氏は企業を優遇する減税を掲げて、庶民に負担を押し付ける消費税増税への賛成を獲得しようとしたものである。主権者国民に矢を向けて大資本と癒着する基本姿勢が鮮明である。
 
 日本の国税収入の経年変化は下記グラフの通りである。
 Photo
 
 法人税負担は1990年から現在にかけて、4分の1の水準にまで激減した。逆に消費税負担は2倍近くに拡大した。このうえ、菅直人氏は消費税をさらに2倍に増税し、法人税をさらに減税しようとしているのだ。
 
 主権者国民政権は主権者国民の側を向いた政策を推進するべきである。菅直人氏は主権者国民に矢を振り向けて官僚および大資本と癒着する政権である。この背徳の菅政権を可能な限り早期に打倒しなければならない。

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2010年8月 4日 (水)

天下り根絶・企業献金禁止に背を向ける悪代菅

政権交代の実現はゴールではなく、スタートである。菅直人首相は、7月29日の民主党両院議員総会で、「政権交代が実現して、政治家としての最大の目標が実現した」と述べたが、菅首相が述べなかった本音の本音は、総理大臣になることこそ、政治家としての究極の目標だったのではないか。
 
 その究極の目標を手に掴んだ以上、死んでも総理の椅子は手放したくないのだろう。
 
 政権交代が実現しようが総理大臣に就任しようが、そのうえで、日本政治を刷新しないのなら、何の意味もない。
 
 菅首相は6.2クーデターにより、民主党内少数の対米隷属派議員と結託して、日本政治の実権を不当に奪取してしまった。政権交代は日本の主権者国民が日本の歴史上、初めて実現した権力の掌握であった。歴史的な偉業だった。
 
 政権交代のよって樹立された政権は主権者国民の意思に沿って運営されなければならないが、菅首相を含む対米隷属市場原理主義者たちは、主権者国民の意思に反する自分たちの利益を充足するための政治を始めてしまった。
 
 政権交代に託された三つの政治課題は以下の通りだ。
①官僚の天下りを根絶すること
②企業団体献金を全面禁止すること
③対米隷属外交を排し、自主独立外交を確立すること
 
 さらに、
④取り調べ過程の全面可視化
⑤市場原理主義から共生重視主義への転換
も、必ず実現しなければならない課題である。
 
 ところが、これらの五つの重要課題がすべて脇に放り出され始めている。
主権者国民政権は6.2クーデターにより破壊されてしまったことを、主権者国民は正確に認識しなければならない。米官業政電の悪徳ペンタゴンは小沢一郎氏を軸とする主権者国民政権に対して、激しい攻撃を展開し続けてきたが、その延長上で6.2クーデターが実行され、悪徳ペンタゴンが日本政治の実権を奪還してしまったのである。
 
 8月3日の衆議院予算員会でみんなの党の江田憲司氏が質問に立った。みんなの党は対米隷属と市場原理主義を基本政策に据えていると見られ、悪徳ペンタゴンの一味であると見なさねばならないが、天下り問題および企業団体献金全面禁止に関する民主党に対する批判は正当なものである。
 
 菅直人氏は官僚主権構造を打破することを訴え続けてきたはずだ。天下り根絶も強く主張してきた。ところが、財務大臣に就任し、総理大臣の椅子が視界に入ってから、まったく別の人物に入れ替わったのではないかと思われるほど、基本姿勢が変質してしまった。

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現政権の下で、天下りはこれまでの役人パラダイス=天下り天国に完全に復帰してしまった。
 
 天下りを根絶するには、
①公務員に対して定年までの就労を保証する
②公務員人件費を抑制するために、年功制賃金体系を変える
③公務員に労働基本権を付与して公務員に対してもリストラを実施すること
④公務員を退職する直前10年間に関与した業界、企業、団体には、退職後10年間は就職できないことを法定化すること
⑤独立行政法人などの政府系機関を徹底的にスリム化すること
などの施策が不可欠である。
 
 ところが、菅政権の下で、天下りが根絶される可能性はほぼ消滅している。役所による天下りのあっせんを禁止しても、OBが支配する天下りを容認するなら、天下りは完全に温存されることになる。
 
 玄葉光一郎担当相は蓮舫行政刷新相が事業仕分けによって不要な政府系機関を廃止すると答弁したが、事業仕分けによって、どれだけの機関が廃止されたのかを示して発言するべきだ。事業仕分けなど、これまでの実績はゼロに等しく、単なるガス抜きの域を出ていない。
 
 企業団体献金全面禁止を法制化する政府案をいつ国会に提出するかについて、菅首相は何も答えなかった。政府が何の行動を示さないなかで、みんなの党には、法案提出権も確保されたのだから、法案を提出されたらどうかなどと、開き直った発言を繰り返した。
 
 「政治とカネ」の問題に根本からメスを入れる考えを持つなら、企業団体献金全面禁止を実行するしか道はない。この制度が導入されれば、日本政治は根本から大変革する。
 
 しかし、政治を私物化してきた大資本は、企業団体献金全面禁止に猛烈に反対する。利権政治屋も利権の源を断つことを意味する企業団体献金全面禁止に猛反対する。
 
 菅直人氏はもはや、完全に悪徳ペンタゴンの使い走りに堕したと言わざるを得ない。

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 菅直人氏は2002年に、抑止力の視点から海兵隊が沖縄に駐留する必要はないと明言している。それが、総理の椅子が視界に入って以降は、米国の言いなりの人間に堕してしまった。
 
 菅民主党は参院選マニフェストから「取り調べ過程の全面可視化」を消した。また、消費税大増税凍結公約を、党内での民主的な論議を経ることなく、消費税大増税実施公約に変更してしまった。
 
 菅直人政権に主権者国民政権を名乗る資格も内容もない。菅直人政権はまったく正統制を保持しない政権である。
 
 菅首相自ら、菅政権に対する信任を問う国政選挙であると規定した本年7月11日の参院選で、菅政権は国民から鮮明なレッドカードを突き付けられた。
 
 メディアは悪徳ペンタゴンの一味であるから菅政権を擁護しているが、主権者国民は菅政権の続投を容認していない。
 
 大きく歪められた日本政治刷新の道筋を正道に戻す最重要の機会が9月の民主党代表選になる。民主党は菅直人氏を退陣させ、正統制を持つ主権者国民政権を再樹立しなければならない。
 
 そのうえで
①天下り根絶、②企業献金全面禁止、③対米隷属からの脱却
の三大課題を確実に実現させなければならない。

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2010年4月15日 (木)

企業献金全面禁止反対党を参院選で撃破しよう

思想・信条の自由が認められているから、それぞれの問題に対する意見、見解が人によって異なるのは当然だ。思想・信条を共にする人々が結束して政治にその主張を反映させるために政党が組織される。

政治の場では政党と政党とが意見を戦わせ、討論を行い、最終的には多数決で決定を図る。議会において自らの政党の主張を実現するには、広く有権者に訴えて主権者の支持を獲得しなければならない。

経済政策、官僚機構の位置付け、外交などの各面で、多様な意見が存在することは当然で、民主主義はあらゆる意見、見解の存在を認めつつ、意思決定は説得と討論を経たのちの多数決によって行うのだ。

政治家は主権者国民を代表して議会で活動する。主義主張は異なるにせよ、政治家は主権者国民の利益増大を目指す存在である。世のため人のために仕事をするのが政治家の責務である。

ところが、他方で、政治の世界には巨大な権力が存在する。さまざまな権力が存在するが、その大きなひとつが経済的な権力である。日本の場合でも国家予算の規模は一般会計だけで100兆円、特別会計を合わせれば200兆円にもなる。

GDPは470兆円だから、その2割ないし4割の資金が極めて少数の政治権力者の手に握られる。

一般国民が受益者になる政府支出は問題にならないが、企業が財政資金配分を受けることになると、企業の側には政治の便宜をカネで買おうとするインセンティブが働くことになる。政治の便宜を買うコストは、十分に採算に合うからだ。

企業献金が認められていれば、企業は合法的に便宜をカネで買うことができる。企業は政党支部にカネを振り込み、便宜を図る政治屋は政党支部に入ったカネを自身の政治資金管理団体に寄付させればよいのだ。

政治屋は政治資金パーティーを開き、巨額の資金を集める。パーティー券は政治的な便宜を図ってもらう見返りとして企業がまとめて購入する。

政治屋はこうして集めたカネで豪勢な飲食活動を繰り返す。政治屋の収支報告書には、企業から徴収した政治献金を実質上の遊興費に充てていることが圧倒的に多いことが示されている。

私たちの政治から、このような醜い現実を消し去ることがまずは求められるのではないか。

市場原理主義が良いのか、共生主義が良いのか。主権者国民の意見がどちらか一方だけになることはない。多寡は生じても、常に複数の意見が存在することが通常である。

多様な意見が政治の場に反映されることは望ましいことだ。どちらかの意見だけが常に正しく、反対意見が常に間違いということはあり得ない。意見の相違はあって当然であり、多様な意見が存在しないことは、何らかの弾圧が行われている場合に限られるだろう。

だが、政治を利権の道具とすることは許されない。政治活動こそ清貧であるべきなのだ。この意味で河村たかし名古屋市長の取り組みは極めて意義深い。

政治家の活動を見る際、それぞれの政治家が「カネ」を目的に行動しているのかどうかが何よりも重要である。

しかし現実には極めて多数の政治家が「カネ」を目的に政治活動に従事している。日本政治の刷新は、この部分から始めるべきなのだ。

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鳩山由紀夫総理大臣の政治資金の問題がとやかく言われているが、鳩山総理の場合、企業からカネをもらったという話ではなく、身内の私財を巨大な規模で政治に投入したというもので、問題の性格がまったく逆なのだ。

小沢一郎民主党幹事長が賄賂性のある不正なカネを巨大な規模で獲得したのなら問題だが、そのような事実はまったく立証されていない。憶測だけで悪者扱いすることが、冤罪を生み出す基本構造であり、国民もメディアも厳に慎まなくてはならない。

国民の意識はメディアの繰り返す憶測報道に影響されやすいのであり、小沢一郎民主党幹事長に対する有権者のネガティブなイメージは、マスメディアによって強引に刷り込まれたものである。メディアの悪質さは言語道断だ。

与党政治家が巨大な私財を築くこと自体が間違っているのだ。岸信介元首相の頃から、政治家の不正蓄財疑惑は絶えることがない。メディアが「政治とカネ」を真剣に問題にするなら、与党政治家幹部をしらみつぶしに一人ずつ、総点検するべきだ。なぜ小沢一郎氏だけがやり玉に挙げられるのか。納得できる説明を示すマスメディアは存在しない。

国民のための政治を実現する第一歩は、利権政治屋を一掃することだ。

本ブログで繰り返し主張しているが、そのために最も有効な方策は、企業団体献金を全面禁止することである。政治家はカネのために動くべきでないのだ。カネではなく信念と思想に従って動くべきなのだ。

企業団体献金全面禁止に反対する議員は民主党内にもいる。彼らが政治家を目指した理由のひとつに「カネ」が入っていたのだろう。

しかし、「カネ」のために政治活動を行う人間は無血革命政府には不必要だ。

「みんなの党」は企業団体献金全面禁止を公約に掲げて参院選を戦えるのか。企業団体献金全面禁止を公約に掲げるなら、ひとつの政治勢力としての存在が容認される。しかし、企業献金全面禁止に反対するなら、「みんなの党」も金権政党のひとつにすぎないことが明白になる。

「カネ」を目的にしない政治家による議会を生み出す必要がある。意見に相違があるのは当然で、建設的な論戦を国会で大いに繰り広げるべきだ。

国民の利益を追求しなければならない政治家が、自分の金儲けを軸に政治活動を展開するなら、良い政治が生まれるはずがない。

参院選後、必ず企業団体献金全面禁止を実現することが参院選に課せられた大きな課題である。主権者国民はこの視点で参院選を捉えるべきだ。

鳩山総理大臣には、普天間問題を処理したうえで、企業団体献金全面禁止について、利権政党とは明確に一線を画するメッセージを発してもらいたい。

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2010年4月12日 (月)

企業献金全面禁止が日本政治構造を激変させる

「政治とカネ」の問題の本質は、不正なカネが政治家の手に渡り、政策が歪められる点にある。

国家予算の規模は100兆円。特別会計を含めれば200兆円にも達する。

日本のGDPは2009年度には470兆円にまで減少したから、経済規模の2割、ないし4割の資金が政府の手にゆだねられることになる。

国会に予算決定が委ねられているが、実際に決定権を持つのは与党である。

与党国会議員はGDPの2割なり4割の資金についての配分権を有することになる。巨大な権力である。

「政治とカネ」の問題の本質は、特定の利害関係者から政治家にカネが流れ、政府の財政資金配分が歪められてしまうことにある。政府の権限は予算配分だけでなく、許認可といった巨大な行政権限にも及ぶ。

日本ではこれまで企業献金が容認されてきたが、企業は見返りのない資金を提供しない。見返りのない資金の社外流出は株主の利益に反することから、株主がそのような資金流出を認めることは通常は考えられない。

企業が資金を提供するのは、政治家に何らかの便宜を図ってもらうためである。本来的に、企業献金は「賄賂性」を伴うものである。

この「カネ」が政治家の職務権限に直結しないのであれば、「政治献金」として許容されてきた。政治家個人に対する献金は禁止されたものの、政党支部に対する献金は許容され、政党支部から政治家個人の資金管理団体への寄付が認められているから、実質的には企業から政治家個人への献金が認められてきたのである。

マスメディアは「政治とカネ」の問題を鳩山由紀夫総理大臣と小沢一郎民主党幹事長の問題であるかのごとくの報道を展開し続けているが、この偏向ぶりには目を覆うばかりである。

政治資金の取り扱いは透明でなければならないが、鳩山総理の政治資金の問題は、巨額の私財を政治活動に投入してきたとの話であり、「政治とカネ」の問題の本質からは大きくはずれた問題である。

小沢一郎幹事長の問題については、メディアが憶測で疑惑を生み出してきただけで、検察当局が無謀な家宅捜索を繰り返したにもかかわらず、犯罪の存在を見出すことができなかったのである。

小沢氏の秘書が逮捕されたが、昨年の三三事変も本年の一一五事変も、犯罪事実は極めて不明確で、検察の起訴事実は、重箱の隅を突くような瑣末なことがらでしかない。このようなことがらで小沢一郎氏を悪者扱するのは極めて不当であり、メディアの報道姿勢はあまりにも偏向していると言わざるを得ない。

企業献金を認めてきたこれまでの政治において、「政治とカネ」の問題を断ち切ることは実質的に不可能に近かった。検察はまったく摘発してこなかったが、政治家が公共事業の発注を受けている企業からの献金を受け入れていることは日常茶飯事で、内閣改造に伴って閣僚のデータが洗われるるたびに、献金の返還などが繰り返されてきた。

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個人と企業を比較すれば、資金力において企業が圧倒するのは当然である。企業は巨大な資金を政治家に提供する。政治家はこの献金を念頭に政策=財政資金配分や許認可権行使を歪める。これが「金権政治」なのである。

企業が政治家に支払う「カネ」は巨額であり、この「カネ」を目的に政治家を目指す人間が増加する。

こうして与党政治家の大半が「カネ」を目的に政治活動にいそしむ「利権政治屋」に成り下がるようになるのだ。

「政治とカネ」の問題は、これまでの日本政治の体質の問題であって、個別政治家の問題ではない。個人を問題にするなら、鳩山氏や小沢氏を問題にする前に、徹底的に捜査が求められる政治家が自民党には数十人も存在する。

こうしたなかで、小沢一郎前民主党代表が提唱し、鳩山由紀夫総理大臣が提案した「企業団体献金全面禁止」は、問題の本質に真正面から斬り込むものである。

「企業団体献金全面禁止」が実現すれば、政治のありかたは根本から激変する。本来の政治活動に必要な資金は国民が拠出すれば良いのだ。企業がカネを出すと言っても、そのカネの源泉は消費者が支払うカネにある。本当に必要な資金であるなら、国民が負担すれば良いのである。

鳩山由紀夫総理大臣はマスメディアが調査した内閣支持率が低下したことに関する報道記者の質問に対し、

「政治とカネの問題に隠れて、改革が大変大胆に行われているところが見えていない。政権は国民のために一生懸命仕事をしている」

と述べたと伝えられている。

子ども手当創設、高校授業料実質無償化など、「市場原理主義=弱肉強食奨励」の政策から「セーフティネット重視=共生社会追求」への政策方針の大胆な転換を示す政策も本格稼働し始めた。これらの政策を政党に評価することも必要である。

同時に、「政治とカネ」の問題に対して、根本から問題の本質に対応して迅速に取り組む姿勢を示す必要がある。

自民党もみんなの党も企業団体献金全面禁止に賛成しない。両党とも「金権政党」であると言わざるを得ない。

このなかで、「政治から利権に満ちたカネを完全排除する」ために、企業団体献金全面禁止を断行することを国民に約束し、どの政党が本当の意味で、「政治とカネ」の問題に抜本対応を示しているかを問うことが必要である。

民主党が企業団体献金全面禁止に踏み切ることを明言するときに、自民党やみんなの党が反対するなら、この問題に対する基本姿勢の違いを主権者国民は明快に理解することができるはずだ。

マスメディアは大資本からのスパンサー収入に経営のすべてを依存している。大資本は「カネで政治を買える」から企業団体献金制度を温存したい。マスメディアは大資本と利害を共有しており、鳩山政権の企業献金全面禁止提案をつぶしたいと考えている。

そのため、報道では小沢氏と鳩山氏の問題だけをたたき、鳩山政権の企業団体献金全面禁止提案を正面から取り上げようとしない。

民主党議員のなかにも企業献金全面禁止に反対の議員は存在するだろう。多くの議員がカネの入りを拡大したいと願っているからだ。

しかし、政治活動は「カネ」を目的に行われるものではない。政治活動は国民に対する奉仕として行われるべきものなのだ。

ここは、民主党議員は腹をくくって、企業団体献金全面禁止に進むべきである。日本政治構造を変える核心は企業献金の全面禁止である。

鳩山首相はこの点を明確に公約に掲げるべきであり、主権者国民にその重要性を、時間をかけて説明するべきである。

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2009年11月 6日 (金)

企業団体献金全面禁止後の政治資金のあり方

昨日の本ブログに、

「新政権を叩くのでなく厳しく見守る姿勢が肝要」

と題する記事を執筆したのは、『カナダde日本語』の美爾依さんの11月5日付記事

「小沢幹事長が「企業団体献金禁止」を率先して実施したにもかかわらず・・・・」

を読ませていただき、一部の共産党支持者の言動に素朴な疑問を感じたからだった。

 美爾依さんは、11月6日付記事

「共産党はきれいごとばかり」

に、その続編と言える記述を示されている。とても説得力のある主張を展開されている。

 私たちが根本的に認識しなければならないことは、政治の主役、この国の主権者がこの国に住む市民であるという基本である。政治家も政党も、主権者である市民の意向を代表して行動しているにすぎない。政党や政治家が主権者である市民の意向とかけ離れて、政治をもてあそぶことは慎まなければならない。

 政権交代が実現したことについて、その解釈はさまざまに存在するだろう。民主党を軸とする現与党による政権樹立を快く思わない人々は、政権交代は民主党を軸とする新政権の樹立を国民が求めた結果ではないとする。国民は単に自民党政権にお灸をすえただけであって、民主党政権を希望したのではないとするのだ。

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 これに対して、政権交代に大きな意義を認める見解も存在する。55年体制構築以来の「自民党支配政治」、明治憲法発布あるいは明治維新成立以来120年、140年にわたり継続した「官権政治」に終止符を打つことが政権交代の意義であると考える。

 私は「官権から民権」、「大資本と政治権力の癒着排除」、「対米隷属外交からの脱却」が政権交代実現後の三大課題であると考える。多くの市民が政権交代に日本政治刷新の期待を寄せている。日本政治を根本から変革しようという市民の意志が政権交代の原動力であったのだと私は思う。

 この主権者の意志を実現することが重要なのであって、政党や政治家が主権者である市民、国民の意志と離れて行動するなら、そのような政党や政治家は基盤を失うだけである。

 政治権力と大資本の癒着を排除する上で、企業団体献金の全面禁止は最重要の施策である。民主党は小沢一郎前代表の秘書に関連する政治資金規正法違反容疑問題を契機に、企業団体献金全面禁止の方針を明示した。画期的な提案が示されたのである。民主党は総選挙においても企業団体献金全面禁止を政権公約として明示した。

 主権者である国民は民主党の政権公約を国民との約束として認識している。衆議院の任期4年中にこの公約が確実に実行されることを信用している。民主党がこの最重要の政権公約を実現しないなら、国民から厳しい批判を受け、その代償を払わされることになるだろう。それだけの意味を持つ政権公約である。

 だが、一方で政治活動にお金がかかることも否定できない現実である。総選挙に立候補して当選を果たすには、一定の資金が必要になる。すべての有権者に対して政治活動の門戸を開くためには、誰でも政治活動を実行できるための資金的な環境を整えることが求められる。

 政党を中心に政治活動が展開されている現実を踏まえれば、政党が正当に活動資金を確保できる環境を整える必要がある。個人献金を活用することもひとつの方策であるが、個人の資金力には大きな個人差がある。政党活動が個人献金にのみ依拠するようになれば、大きな資金力を有する個人に支持される政党が有利な環境を得ることになりかねない。

 この点を踏まえれば、政党の政治活動に要する資金を国民が国費として負担することには、大きな合理性があると判断できる。現在、政党交付金が政党活動の最重要の資金源となっている政党が多く存在するが、政党交付金をさらに拡充することも検討に値すると考えられる。

 共産党は政党交付金を受領していないが、その分、共産党の支持者がその意志に反して重い負担を強いられているという現実も存在するのではないか。

 企業団体献金を全面禁止したあとの政治活動を支える資金のあり方について、建設的な論議を活発化することが求められる。政治資金を個人献金や個人資金にだけ求めることになれば、富裕な個人でなければ政治活動に従事できないとの新しい歪みが生まれることも十分に予想される。

 鳩山政権には企業団体献金を全面禁止する法整備を早期に実現することを強く要望する。同時に、企業団体献金全面禁止後の政治資金確保のあり方についても、明確なビジョンを示してもらいたいと思う。

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2009年7月28日 (火)

「企業献金全面禁止論」の理論基盤が確立された

鬼頭栄美子弁護士の専門的考察によって、「企業献金全面禁止政策」の正当性が完全に論証された。

これまで、麻生首相は、1960年の八幡製鉄政治献金事件に対する1970年の最高裁判決を金科玉条の如く扱い、政治献金の正当性を主張する根拠としてきた。

鬼頭栄美子弁護士の寄稿論文(その2)によると、

1970年最高裁判決は、

「憲法上の選挙権その他のいわゆる参政権が自然人たる国民にのみ認められたものであることは、所論のとおりである」

としながら、

「「納税者論」に立脚し、企業の政治献金により、「政治の動向に影響を与えることがあったとしても」、別段構わない、と強弁している。」

のであり、

「政治献金に対する一般の常識と甚だしくかけはなれた「政治献金奨励論」」(服部栄三・商法の判例)、

「憲法論としては、「とんだ勇み足の議論」」(鈴木竹雄・商事法務研究531-112)、

「『金権政治』改革のための議論の足をひっぱってきたのが、この判例」(樋口陽一・個人の尊厳と社会的権力-40

など、法律専門家からの厳しい批判に晒(さら)されてきたものである。

さらに、鬼頭弁護士寄稿論文(その3)は、

「1993年11月2日の衆議院「政治改革に関する調査特別委員会」において、岡原昌男元最高裁判所長官が参考人として、

「八幡製鉄献金事件昭和45年(1970年)最高裁判決は、政治的配慮から、「助けた判決」である」と意見表明した」

との重要事実を指摘している。

 鬼頭氏は、岡原元最高裁長官の意見表明の内容を次のように整理する。

「元最高裁判所長官の意見を要約すると、重要なポイントは次の5点である。

①企業献金は、善悪以前に、そもそも法律的に理屈が通らず、適法性がないこと 

②現在のような数百万から億といった企業献金は悪であり、何とか直してもらいたいこと 

③企業献金は、全面禁止の方向に向かうべきであること 

④八幡製鉄事件が起きた昭和35年当時、政治家が皆受領していたので、最高裁としては、違憲だとか違法だとか言えるわけがなかったこと 

⑤八幡製鉄事件昭和45年最高裁判決は、政治的配慮から、やむなく、「助けた判決」であること」

 つまり、最高裁は1970年に企業献金を認める判例を示したが、その最大の理由は、最高裁が「違憲および違法の判断」を自己抑制したことにあり、純粋な法律論においては、

「企業献金は認められない」

との判断が、元最高裁長官によって明確に示されたのである。

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 私は、民主党の小沢一郎前代表秘書が不当逮捕された本年3月3日以降、本ブログで繰り返し、「企業献金全面禁止」の提案を示してきた。

3月6日「国策捜査と情報操作がまかり通る暗黒国家日本」

3月11日「既得権益勢力VSレジスタンス戦線の激闘」

3月15日「国策捜査・選挙妨害の裏は「かんぽの宿」疑惑つぶし」

に、その主張を記述した。

 この提案を受けてのことかは定かでないが、民主党小沢代表は3月17日の記者会見において企業献金全面禁止の提案を示した。

 本ブログでは、

3月18日「小沢一郎代表続投による政権交代実現を期待」

に小沢代表による「企業献金全面禁止提案」への賛意を示し、

3月22日「「企業献金全面禁止」の是非が総選挙最重要争点に」

に、個人的見解を要約して示した。

 その一部を引用する。

「企業には選挙権が付与されていない。日本国憲法は成人に達したすべての国民に等しく参政権を付与している。経済的条件で国民を差別しない。富める者にも貧しき者にも等しく、一人一票の投票権が付与される。

企業献金が許されれば、資本力に勝る企業が献金の中心を担うことになる。企業は営利を追求する存在である。したがって企業献金は、何らかの意味で見返りを期待して実行される。

したがって企業献金には必ず広い意味での「賄賂性」が伴うのである。自民党議員の多数が、企業献金全面禁止提案に狼狽するのは当然だろう。多くの議員が企業献金を目的に政治活動を行っていることが浮かび上がった。

企業献金の全面禁止は日本の政治を刷新するうえで、最も有効な方法のひとつである。「大資本を幸福にするための政治」から「一般国民を幸福にするための政治」への転換は、企業献金が容認される限り、大きな困難を伴う。「大資本」の利益を優先する政党の資金力が企業献金の力で増大し、「一般国民」の利益を優先する政党の資金力を凌駕するからだ。」

日本の民主主義制度では、経済力に関わりなく、成人1人に1票の参政権が付与され、貧富の格差のない1票が万人に保証され、その投票の多寡により、議員が選出され、内閣が組織される。

参政権を持たず、しかし、突出した経済力を有する企業に献金を認めれば、政治が参政権を持たない企業に引き寄せられてしまうのは、火を見るよりも明らかである。法の下に平等である主権者である国民の意向ではない、企業の財力に政治が支配されることは不当であると考えられるのだ。

鬼頭氏は寄稿論文(その1)に、

問題の本質は、

「選挙権を持たない企業が、金の力で、国の政治・政策を左右することを、許してよいのか!」

との点にあると指摘する。

 そのうえで、

①「参政権の性格」

②「現代社会における企業(法人)と個人(自然人)の、圧倒的資金力の違いを前提にしたうえでの「大資本による、参政権歪曲化」の観点」

から問題を考察すべきだと指摘する。

①参政権については、

「参政権の性格(参政権・選挙権の本質は、自然人のみが主権者として有する政治的基本権であること-憲法15条、44条)を踏まえれば、献金額の多寡に関わらず、企業の政治献金を許してはならないことは、自明である。

普通選挙権獲得の歴史に鑑みても、また、憲法論的意味においても、政治意思の形成・政治過程への参画は、自然人のみに期待されており、参政権・選挙権の分野において、企業(法人)と個人(自然人)を、同列におくことはできない。」

と指摘する。

 他方、

②「大資本による参政権歪曲化」については、

「企業による巨額の政治献金が、選挙戦においても、その後の政策決定においても、政治に多大な影響を及ぼしてきたことは明白である。

企業の献金先は、企業の利益を代表・代弁する特定の政党・政治家に集中すると考えられ、献金を受け取った特定の政党・政治家の政治活動は、自ずから、献金をしてくれた企業の利害に配慮したものとならざるを得ない。

その結果、政党・政治家の政治活動が、参政権・選挙権を有する主権者である「国民を代表」する(憲法43条)ものになり得ない。」

と指摘する。

次期総選挙について私は、これまでの自公政権による

①官僚のための政治

②大資本のための政治

③外国資本ための政治

を排除して、

「国民の幸福を追求する政治」

を実現するのかを問うものであるとの見解を表明してきた。

 ①、②を排除するための具体的行動として、

①天下りの根絶

②企業献金の全面禁止

が鍵を握るとしてきた。

 そして、官僚や大資本への利益供与を根絶せずに、一般国民に負担を押し付けることを回避するために、

③消費税大増税の封印

が公約として示されなければならないと主張してきた。

さらに、③「外国資本のための政治」を排除するために、

④「かんぽの宿疑惑の解明」、「日本郵政経営体制の刷新」

が不可欠であるとしてきた。

 これらの問題をクリアした上で、実行すべき政策が

⑤セーフティネットの整備

である。

 すべての国民の生活を守り、すべての国民に安心と希望を付与することが政府の最大の課題である。

  

 私は、上記した①から⑤の5つの政権公約が次期総選挙の五大争点であると主張してきた。

 明治開闢(かいびゃく)以来140年、55年体制発足以来54年の時間が経過したが、日本政治は、「官僚」と「大資本」のために存在し続けてきた。

 これを、「国民のための政治」に転換する最大のチャンスが次期総選挙である。その中核を担う政権公約が

「天下り根絶」「企業献金全面禁止」である。

 鬼頭栄美子弁護士による明解な論考により、「企業献金全面禁止」の強固な論拠が提示されたことを誠にありがたく思う。

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