カテゴリー「郵政民営化・郵政利権化(1)」の10件の記事

2009年2月19日 (木)

小泉竹中「郵政民営化」による「日本収奪」の構造

郵政民営化の流れを整理しておく。

2004年4月26日 郵政民営化準備室発足
2004年9月10日 「郵政民営化の基本方針」閣議決定
2004年7月11日 参議院選挙 竹中平蔵氏当選
2004年9月27日 竹中平蔵氏郵政民営化担当相就任
2005年2月  郵政民営化PRチラシ配布
国民をIQで区分した「B層」ターゲットの広報

2005年6月7日 城内実議員質疑
 郵政民営化準備室と米国の17回会合判明
2005年6月28日 郵政民営化関連法案修正案自民党            総務会多数決決定
2005年7月5日  郵政民営化法案衆議院可決
2005年8月2日 櫻井充議員質疑
 米国通商代表ゼーリック氏から竹中平蔵氏宛て信書暴露
2005年8月8日 郵政民営化法案参議院否決衆議院解散
2005年9月11日 総選挙
2005年10月21日 郵政民営化法・関連法案成立
2005年10月31日 竹中平蔵氏 総務相就任
2005年11月11日 西川善文氏準備企画会社 

(日本郵政株式会社)CEO就任内定記者会見
2005年12月26日 「郵政民営化委員会」人選発表
2006年1月23日  日本郵政株式会社設立
2006年1月25日 日本郵政公社承継基本計画
2006年7月31日 郵政公社承継実施計画骨格決定

2006年9月19日 郵政公社承継財産評価委員会
2006年9月26日 安倍内閣発足 菅義偉氏総務相就任
2006年9月28日 竹中平蔵氏議員辞職
2007年3月 日本郵政公社「かんぽの宿」等一括売却
2007年4月27日 郵政公社承継実施計画認可申請
2007年8月27日 福田内閣発足増田寛也氏総務相就任
2007年9月10日 日本郵政公社承継実施計画認可
2007年10月1日 日本郵政株式会社正式発足
2008年9月24日 麻生内閣発足鳩山邦夫氏総務相就任
2008年12月26日 日本郵政株式会社「かんぽの宿」            
一括譲渡を発表
2009年2月16日 日本郵政株式会社「かんぽの宿」           一括譲渡白紙撤回を発表

郵政民営化法および日本郵政株式会社法などの関連法が成立したのは2005年10月21日である。2005年9月11日の郵政民営化選挙で自民党が大勝し、法律が成立した。

郵政民営化法の策定は2004年4月26日の「郵政民営化準備室」設立から、2005年4月27日の「郵政民営化法案」閣議決定までの1年間に行われた。

この1年間に、郵政民営化準備室が米国関係者と17回も会合を重ねたことが暴露された。国会での質問者は城内実議員で、城内氏は当時の模様を次のように記述されている。

「今、当時のことを思い出すと、前日質問をとりに来た郵政民営化準備室の関係者が、「この質問だけは竹中大臣にしないで欲しい。準備室長に答弁させていただきたい。」と強く迫った。彼らは大変丁寧なものごしでありながら、執拗にくいさがってきた。なぜ与党の議員なのにこういう(一番核心に触れる質問)をするのか、とにかくとりさげてくれと言わんばかりの迫力で、私も役人ながら大臣を守ろうとする使命感たるやあっぱれだなと思ったくらいだった。」
城内実氏のブログからの引用)

竹中氏にすれば、米国関係者と17回も会合を重ねて法案策定が進められたとの事実は、「もっとも触れられたくない部分」であったのだと考えられる。米国は「対日年次規制改革要望書」で「郵政民営化」を最重要項目として、詳細に要求を突き付けてきた。郵政民営化は米国の要請、指示に従って細目が定められたと判断して差し支えないだろう。

大きな問題が三つある。

第一は以下の問題だ。日本郵政公社が担ってきた「郵便」、「貯金」、「簡保」の郵政三事業を「郵便」、「郵便局」、「ちょきん」、「かんぽ」の4分社化によって引き継ぐことは「郵政民営化法」によって定められた。しかし、具体的にどのように業務や資産を継承するのかについては、「基本計画」ならびに「実施計画」で定められると規定されたことである。

郵政民営化法第161条から164条にその定めが盛り込まれた。つまり、郵政民営化の細目の決定は法律事項ではなく、政省令事項とされたのだ。大枠は法律で定められたが、実体的に意味を持つ細目は総務省および日本郵政株式会社に委ねられたのである。

第二は、郵政三事業の資産承継の具体的内容が「基本計画」、ならびに「実施計画」で定められることになったにもかかわらず、「かんぽの宿」などの旧簡易生命保険法101条の1の施設、および「メルパルク」などの旧郵便貯金法第4条の1の施設の廃止または売却だけが、特別に取り扱われて、日本郵政株式会社法附則第2条に潜り込まされたことである。

民主党の原口一博議員によると、この規定は法案完成の2日前に盛り込まれたとのことだ。「かんぽの宿」の安値払い下げが2005年の法案策定時から画策されていた疑いが浮上している。

第三は、日本郵政公社からの資産承継に際して、評価委員が財産評価を行うことが法律に盛り込まれたことだ。これは、郵政民営化法第165条に規定された。

日本郵政株式会社が「基本計画」を定めたのは2006年1月である。しかし、「基本計画」には具体的な分割の規定がない。具体的な分割を決定したのが「実施計画」であるが、実施計画は2007年4月までに決定されるべきことが省令で定められた。

ところが、この実施計画の骨格は2006年7月31日に、前倒しで決定されたのである。竹中氏は2006年9月に突如、議員辞職の方針を示した。参議院議員の公職を任期半ばで放り出した。小泉政権の終焉と同時に議員辞職した。

竹中氏は、郵政民営化の細目の決定を、自身の任期中に前倒しで決めてしまったのである。また、財産評価委員会の第1回会合が2006年9月に開かれた。この財産評価委員会にオリックス関連企業の役員を務める奥田かつ枝氏が委員として指名され、日本郵政公社財産の評価額決定に重要な役割を果たしたと考えられる。

問題は日本郵政公社の資産と人員の分割にある。実施計画の概要に示された人員配分と日本郵政CRE部門斎藤隆司氏作成資料に記載されている各社保有不動産を列挙すると以下のようになる。

      人員(万人)   不動産(億円)
日本郵政   0.36     2250
郵便事業  10.01    14030
郵便局   12.07    10020
ゆうちょ   1.16     1200
かんぽ生命  0.54      900

 ここで、郵政民営化の形態を簡単に説明しておく。

 郵便、郵便局、ゆうちょ、かんぽ生命、の4社はすべて日本郵政の傘下に入る。日本郵政株式会社は持株会社で郵政4社を子会社として保有する。

 郵政民営化法第7条の規定により、日本郵政が保有する「ゆうちょ」と「かんぽ生命」の株式は全株が2007年10月から2017年9月までに売却されることとされている。

 つまり、「ゆうちょ」と「かんぽ生命」については、株式売却が完全に終了した段階で「完全民営化」が実現することになる。

 「郵便事業」と「郵便局」は「日本郵政」の子会社であり、日本郵政が両社の株式を保有し続ける。しかし、「日本郵政」の株式については、郵政民営化法第7条および日本郵政株式会社法附則第3条の規定により、全体の3分の2を出来るだけ早期に売却することとされている。

 上記の人員と不動産の配分を見ると、大きな特徴を見て取ることが出来る。

それは、「ゆうちょ」と「かんぽ生命」に配分される人員と不動産が極端に少ないことだ。もちろん、「ゆうちょ」と「かんぽ生命」には340兆円の資金が付随する。この「ゆうちょ」と「かんぽ生命」の株式は全株が売却されることとされている。この点は、米国が執拗に要求した点でもある。

 この「ゆうちょ」と「かんぽ」の株式をそれぞれ全株の2分の1以上買い集めれば、340兆円の資金の支配権を確保することが出来る。日本国民の貴重な340兆円の資金が簡単に外国資本の手に渡る危険があるのだ。

 一方、「日本郵政」、「郵便事業」、「郵便局」の3社連合はどうだろうか。最大の特徴は、郵政が保有する巨大不動産の大半がこのなかに接収されたことである。

 「この3社連合体」から「郵便事業」と「郵便局」を差し引くと、「巨大不動産」が残る。「日本郵政」は「不動産事業」を今後の事業の中核に据える方針を示している。

 だが、この点は、日本郵政株式会社法とは整合的でない。日本郵政株式会社法第1条(会社の目的)は以下のように定めている。

第一条  日本郵政株式会社(以下「会社」という。)は、郵便事業株式会社及び郵便局株式会社の発行済株式の総数を保有し、これらの株式会社の経営管理を行うこと並びにこれらの株式会社の業務の支援を行うことを目的とする株式会社とする。 

 不動産事業は日本郵政株式会社の本来業務ではない。この点に関連して問題になるのが、「かんぽの宿」の売却規定である。日本郵政株式会社法は附則第2条に「かんぽの宿」売却規定を設けた。

 このことについて、法案策定の決定権者である竹中平蔵氏は自著のなかで次のように述べている。

「メルパルクホールや簡保の宿など、本来の仕事つまりコア業務ではない(したがって競争力もない)ものは、資産を処分して撤退するべきだと判断した。」
(『構造改革の真実』177ページ)

 メルパルクや簡保の宿が「本来の仕事つまりコア業務」でないなら、日本郵政の不動産事業も「本来の仕事つまりコア業務」でないことになるはずだ。日本郵政が巨大商業ビル建設計画を発表し、マンション分譲事業に進出することを竹中氏は奨励する発言を示している。その一方で、「かんぽの宿」は「本来業務でないから売却することを決めた」と言うのは大きな矛盾だ。これも、「出来レース」を示唆する状況証拠である。

 「かんぽの宿」を不正廉売するための「トリック」を考察してみる必要がある。「事業を行い、赤字を計上すること」がDCF法による低い資産評価を生み出す「トリック」だった。鳥取県岩美町の「かんぽの宿」は老人福祉施設に衣替えをして立派に活用されている。鹿児島県指宿市の「かんぽの宿」は和風旅館「錦江楼」に生まれ変わり、壮大な資産価値を発揮している。いずれも1万円で売られることはあり得ない。

 日本郵政+郵便事業+郵便局は、不動産の評価額だけで2.6兆円を有する。しかし、22.5万人の人員を抱える。この状態で、株式を上場すれば、株価は極めて低い水準を付けることになるだろう。それが狙いなのだ。

 安い株価で日本郵政株式を買い集める。日本郵政の支配権を獲得した段階で、強烈な人員削減を実行する。郵便事業会社には、郵便事業に必要最小限の不動産しか配分されていない。3年ごとの見直しで「郵便事業」と「過疎地の郵便局」だけを「国営」に転換するとどうなるか。

 

 はじめは巨大な人件費負担を付随させて株式を売却する。その後、人員整理を進めて株式価値を高める。日本政府には当初の株式売却代金しか入らない。株価上昇による利益は外部投資家がすべて収奪してしまう。

 三菱地所にならぶ「日本(郵政)地所」が完成し、その株式を支配すれば、巨大利得を確保できる。

 国会は基本的に郵政民営化関連法の成立までしか監視していない。しかし、「郵政民営化」の「みそ」は「実施計画」の具体的内容に隠されていたのだ。竹中氏は自著のなかで次のように述べている。

「承継計画については、2007年4月までに政府に提出することが法令上義務付けられている。しかし私は、小泉総理の在任中に「承継計画の骨格」を固めておきたいと、早くから考えていた。改革のゆり戻しを、虎視眈々と狙っている勢力がいる。改革的な経営の方向性を明確にし、後戻りのないようにしておくことは重要なことだった。」(『構造改革の真実』240ページ)

 「郵政民営化」をいま見直さなければ、貴重な国民資産はハゲタカ一族に完全に収奪される。「郵政民営化見直し」に対する異常とも言える小泉竹中一家の反応の意味を洞察し、ハゲタカ一族による国民資産収奪を阻止しなければならない。

 なお、毎日新聞社に対する名誉毀損訴訟で、東京高等裁判所から不適切で不当極まりない判断が示された。この問題については、機会を改めて記述する。国家権力がいかなる弾圧を加えようとも、私は断固戦い抜く所存である。

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2009年2月16日 (月)

「根本的に誤っている」のは竹中平蔵氏、の歪んだ「郵政民営化」

城内実氏「郵政利権=カイカク利権その3」と題する記事で、素朴な疑問を提示されている。

一、郵政民営化見直し、四分社化見直しがなぜいけないの?
二、「見直し断固反対」って今頃こんな態度とっているのは、もしかして国民の目からの「郵政利権(かんぽの宿)かくし」をするためではないよね?
三、数年前に私がある雑誌の鼎談で申し上げたが、郵政民営化をめぐる問題は、「改革派」対「抵抗勢力」の戦いではなくて、たった一握りの「売国派」対「国益擁護派」の戦いだった。
いや違うという反論を聞きたいのだけど。
四、新聞の社説を書く人も、経済学者も、多くの国会議員も郵政民営化の中身が本当に分かっているのかな。
五、あと郵政民営化をして良かったことがあったら教えて欲しい。
しかも具体的な数字をあげて。
六、全国に約2万局ある郵便局の事務機器や自動車、携帯電話などはこれまでできるだけ個々の郵便局が地元の業者から購入、リースしていたようだね。
(ここまで城内実氏のブログからの抜粋)

郵政民営化法第19条に「3年ごとに総合的な見直しを行い」との規定が明文化されている。「かんぽの宿疑惑」は郵政民営化の根本的な問題を表面化させている。問題がどこにあるのかを明らかにして、問題を解決することは当然のことだ。「見直し論議」に過剰反応を示して、「見直し」を封殺することが不合理である。

城内氏は、「8割近い国会議員は法案の内容が良く分かっていないかった」と指摘している。「かんぽの宿疑惑」が拡大しているが、郵政民営化法策定の段階から、「かんぽの宿」不正払い下げが画策されてきたとの疑いも浮上している。その経緯については改めて示す。

日本郵政は今回の「かんぽの宿」売却以外にも不動産売却を実施してきており、また、巨大不動産を開発する方針を示してもいる。日本郵政保有資産は紛れもない国民資産である。その貴重な国民資産が一部の特定勢力によって「私物化」=「利権化」されている現実が浮かび上がっている。

このような重大問題が浮上するなかであればなおさら、「郵政民営化の見直し」は不可欠である。小泉元首相や竹中元郵政民営化担当相の慌てふためいて見える、激しい反応が、「郵政民営化」に対する疑念を拡大させている。

2005年6月7日の衆議院郵政民営化特別委員会で、城内実議員が竹中平蔵担当相に質問した。
「郵政民営化準備室が発足したのが昨年の四月ですから、この昨年の四月から約一年間、現在に至るまで、郵政民営化準備室に対する、米国の官民関係者との間で郵政民営化問題についての会談、協議ないし申し入れ等、こういったものが何回程度行われたのか、教えていただきたいと思います。」

竹中氏は次のように答弁した。
「昨年の四月二十六日から現在まで、郵政民営化準備室がアメリカの政府、民間関係者と十七回面談を行っているということでございます。」

この経緯については城内氏自身がブログにも記されている。この延長上で、同年8月2日の参議院郵政民営化特別委員会で、民主党の櫻井充議員が、米国の通商代表ゼーリック氏が竹中氏に宛てた信書の内容を暴露した。

郵政民営化法案は米国の要請に従って詳細が定められたと推察される。竹中氏はその法案作成に、「前代未聞と言われるほど直接かつ詳細に係わった」(竹中氏の著書における竹中氏本人の表現)のである。

『文藝春秋』2009年1月号に読売新聞の渡邉恒雄氏へのインタビュー記事「麻生総理の器を問う」が掲載された。渡邉氏は竹中氏について以下のように述べている。

「僕は竹中さんから直接聞いたことがあるんだが、彼は「日本の四つのメガバンクを二つにしたい」と明言した。僕が「どこを残すんですか?」と聞くと、「東京三菱と三井住友」だと言う。あの頃はまだ東京三菱とUFJは統合していなかったんだが、「みずほとUFJはいらない」というわけだ。どうして三井住友を残すのかというと、当時の西川善文頭取がゴールドマン・サックスから融資を受けて、外資導入の道を開いたからだと言う。「長銀をリップルウッドが乗っ取ったみたいに、あんなものを片っ端から入れるのか」と聞くと、「大丈夫です。今度はシティを連れてきます」と言った。今つぶれかかっているシティを連れてきて、日本のメガバンクを支配させていたらどうなったか、ゾッとする。」

渡邉氏の証言に出てくる、
「当時の西川善文頭取がゴールドマン・サックスから融資を受けて、外資導入の道を開いた」
というのが、2002年12月11日に、竹中平蔵金融相が三井住友銀行の西川善文頭取、ゴールドマン・サックス証券CEOのヘンリー・ポールソン氏、同証券COOのジョン・セイン氏と密会し、その直後に、三井住友銀行がゴールドマン・サックスから5000億円の資金調達を実行したことを示している。この点は2月13日付記事に記述した。

竹中氏は自著のなかで、日本郵政株式会社のCEOを人選することが重要な仕事であり、2005年10月29日に西川氏に就任を依頼したことを記述している。

西川氏が初代社長を務めることになった日本郵政株式化会社傘下での郵貯資金と簡保資金の委託運用先を見ると、三井住友系企業、ゴールドマン・サックス、メリル・リンチの比重が異常に高いことが分かる。この情報については、「ふじふじのフィルター」様がより正確な情報を提供してくださっている。また、「かんぽの宿疑惑」の時系列整理も示してくださっている。

オリックス不動産への「かんぽの宿」一括売却について、鳩山総務相が「待った」をかけたことに対して、竹中氏は1月19日付産経新聞に稚拙な反論を掲載した。すでに本ブログで指摘したとおりである。竹中氏は次のように記述した。

「(「かんぽの宿」売却の時期や価格の判断は)市場や経営を知らない政治家や官僚に判断できる問題ではない。経営者が判断するべき問題である。そもそも民営化とは、民間の判断に任せることであり、経営判断の問題に政治が口出しすること、しかも機会費用の概念を理解しない政治家が介入することは、根本的に誤っている。」

竹中氏は、日本郵政株式会社が発足した時点で、「民営化」は成立しており、これ以降、「郵政」は民間会社であって、政治家や官僚が口出しすることは「根本的に誤っている」と主張しているのだ。

また、竹中氏は、2008年4月20日他に放送された「朝日ニュースター」BS放送番組『竹中平蔵・上田晋也のニッポンの作り方』第3回のなかで、次のような驚くべき発言を示している。以下の記述は、同放送を再構成した「ダイヤモンドオンライン」に掲載された「サブプライム危機の真実 民営化した郵政は米国に出資せよ」と題する記事からの引用である。

「そこで今回、ニッポンの作り方として、「民営化された日本郵政はアメリカに出資せよ」とぜひ申し上げたい。」

「翻って考えると、日本にはかつてとんでもなく巨大なSWFがありました。それが今の日本郵政なんです。資金量でいうと300兆円。他のSWFとは比べ物にならないほどのSWFがあったんです。民営化したので、今はSWFではない。だからアメリカから見ると安心して受け入れられる、民間の資金なんです。」(引用ここまで)

竹中氏は「民営化したので、今はSWFではない」と述べるが、当時はもちろんのこと、2009年2月段階でも、日本郵政株式は100%政府が保有している。「株式会社形態」に移行しただけで、「日本郵政」は純粋な国営企業、国有企業である。

日本郵政が保有する300兆円の資金は日本国民の貴重な、かけがえのない資金である。その資金を、まるで自分のポケットマネーのような感覚で勝手に使われたのではたまらない。

昨年春にもし郵政資金が米国サブプライム危機対策に流用されていたら、いまごろどのような事態に陥っていただろう。想像するだけでゾッとする。

郵政民営化プロセスにおける重大な構造的欠陥についての記述は機会を改める。

明確に認識しなければならない重要な事実は、「株式会社形態に移行した後は、日本郵政経営者の判断がすべてであり、所管官庁や政治家が監視することは「根本的に間違っている」との、現在の所管大臣に対する反論を全国紙に掲載して恥じないような人物が、「郵政民営化」を取り仕切ってきたという恐るべき現実である。

日本郵政も日本郵政保有資産も「かんぽの宿」も、紛れもなく貴重な国民資産なのである。特定勢力の利権を満たすために、勝手に流用することを許すことは出来ないのだ。

「郵政民営化」を取り仕切ってきた人物が、このような基本判断を有していることを踏まえれば、日本郵政公社ならびに日本郵政のこれまでの業務を全面的に再調査する必要が生まれる。資金運用委託先の決定がどのようなプロセスを経て決定されたのかも明らかにされなければならない。

「かんぽの宿」は巨大な闇にメスを入れるための突破口の役割を担っている。

郵政民営化法第二条(基本理念)には、
「国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与することを基本として」
(郵政民営化が)行われると明記されているが、現実には、
「特定の利権勢力の利益に寄与することを基本として」
になってしまっているのではないか。

私は「郵政民営化」そのものに全面的に反対するわけではない。しかし、巨大組織であり、巨大資産を保有する機関であるだけに、国会と国民による完全な監視を満たすことが不可欠である。ずべての問題を明らかにするまで、株式売却等を凍結することが不可欠だ。

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2009年2月15日 (日)

TBS「ニュースキャスター」小泉万歳報道と情報操作二つの狙い

2月12日付記事「「かんぽの宿」疑惑解明に慌てふためく小泉元首相」に、『金利・為替・株価特報』2009年2月10日号に「政府紙幣論議の背景」を記述したことを記しました。同レポートには、内外の経済金融情勢見通し、株式市場見通し、ユーロレートの影響、政局展望、その他のトピックスについての分析を記述しております。FAXでのご購読申し込みが重なり、FAX通信が一時中断してしまいました。ご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。現在は復旧しておりますので、ご報告申し上げます。

偏向テレビメディアは、連日、偏向番組放送に総力を挙げている。

2月14日放送のTBS「ニュースキャスター」はまさに「小泉万歳」番組だった。放送法第一条ならびに第三条が定める「不偏不党」、「政治的公平」が空文化している。

飯島勲元秘書、北野武氏、宮崎哲哉氏、山本一太氏がスタジオに勢ぞろいして、小泉応援合戦、民主党攻撃を繰り広げた。

飯島勲氏は麻生首相以上に支離滅裂な発言を繰り返した。

中川昭一財務相が「あの方も(定額給付金)に賛成されたんでしょう。総理までやられたお方がそういうことを言うのは理解に苦しむ」と発言、舛添要一厚労相が「トゥーレイト、遅すぎる」と発言したことを問われても、「国民の7割が反対している、国民の心が分からなくては総理は務まらない」などと訳の分からない言葉を延々と続けた。

「株価と支持率にはなぜか因果関係がある。小泉政権で企業収益は120%の増加、しかし、労働者の所得は2.4%減少。株価が支持率に影響するのか、支持率が株価に影響するのか」と、これまた意味不明な発言を繰り返した。

小泉政権の2001年から2006年にかけて、日経平均株価は1万4千円からスタートして、2年で7千円に暴落した。2006年には1万5千円を超えたが、暴落した株価が元の水準に戻っただけだ。

北野武氏は、「役者が違う。テレビドラマで考えれば、小泉元首相が「改革」と「一人20万円の給付金」を掲げて再登場するのが一番」と発言する。

宮崎哲哉氏は、「小泉発言を全国紙がどのように取り扱うかを注目したが、見事主要三紙が一面で取り上げた。小泉元首相の神通力は健在」といった趣旨の発言を示し、小泉元首相の影響力の大きさを強調した。

山本一太氏は、「小泉氏は本当に怒っていたのだと思う。同時に改革のゆくえに強い危機感を持たれたのだと思う」と発言。「かんぽの宿」疑惑解明が進むことに激しい危機感を持ったのは事実だと思われる。

コメンテーターの斎藤孝氏が、「一連の騒動は自民党の自浄能力を示すと受け止められるから、自民党に有利に働くのではないか」と応じ、毎日新聞編集委員の山田孝男氏は「民主党の対応が難しくなった。初めは麻生政権を追い込むと歓迎したが、次第に存在感の低下を懸念し始めている」とまとめた。

  

「喜八ログ」様は、小泉元首相が発言した「郵政民営化を堅持し推進する集い」の出席者が昨年12月の63人から18人に激減したことを指摘されている。メディアはこの決定的に重要な情報をまったく伝えない。飯島氏は2月22日以降に先送りされる可能性が高まった定額給付金関連法案の再可決不成立が実現しない可能性に言及して、予防線を張った。

マスメディアの懸命な情報操作行動の狙いは次の二点であると考えられる。

第一は、「郵政民営化」の見直しを阻止すること。「郵政民営化」は米国の要請に基づき、米国が日本国民の資産を収奪するために推進されてきた「ビッグプロジェクト」であると判断される。

郵政民営化法が成立し、日本郵政株式会社が発足した現在、政府保有株式の市場売却に進めば、「郵政民営化」はひとつのゴールにたどり着く。

ところが、「小泉竹中政治の真実」を日本国民が気付き始めてしまった。「かんぽの宿疑惑」は「パンドラの箱」が開いたことを意味する。この「パンドラの箱」からは、夥(おびただ)しい腐臭が立ち込めている。

麻生首相が「郵政民営化見直し」に言及し始めた。「郵政民営化」の真相が白日の下に晒(さら)され、「郵政民営化凍結」を求める国民世論が急速に広がる恐れが高まっている。「かんぽの宿疑惑」を封殺し、「郵政民営化見直し」を阻止することが、現下の至上課題になっているのだと考えられる。

麻生首相が「4分社化を理解している国民はほとんどいなかった」と発言したが、この言葉は真実である。4分社化は、国民にあまねくサービスを提供してきたこれまでの郵政サービスを廃止し、巨大な国民資産が「収奪」され、「私物化」されるための「工作」である可能性が高い。国民が制度変更の詳細を知らなかったのは当然である。この図式については改めて分かり易く示したい。

麻生首相が「郵政民営化見直し」方針を明言して以降の、小泉竹中一家とテレビメディアを含むマスメディアの異常とも言える過剰反応の意味を冷静に洞察しなければならない。

逆に言えば、冷静に「郵政民営化」を見直すことがどうしても必要である。まずは、郵政民営化法第七条、および日本郵政株式会社法附則第二条および第三条が定める、郵政株式の売却および、旧郵便貯金付随施設、旧簡易保険付随施設の売却を凍結することが求められる。

また、日本郵政および郵便局株式会社が保有する資産の売却のすべてを凍結しなければならない。

メディアは2005年9月に国民が総選挙で表示した意思を強調する。しかし、その後、2007年7月の参議院選挙で、国民は2005年とは正反対の意思を表示している。自民党もすでに、2005年9月の総選挙で郵政民営化に反対した議員を復党させている。

小泉竹中政治の誤りは日を追うごとに鮮明になっている。小泉竹中政治は、いまや全否定されていると言っても過言ではないだろう。

この評価は日本だけのものでない。「サブプライム金融危機」は米国が主導した「市場原理主義」の破綻を示しているとの評価が国際的に定着し、米国ではオバマ政権への政権交代により「CHANGE」が明瞭に示されたのである。

小泉竹中政治がいま、全否定されている最大の原因は、
①「市場原理主義」の経済政策、政治哲学、
と、
②「改革」に名を借りた新しい「利権政策」、「売国政策」

にあると判断される。

小泉竹中政治の「改革」の実態が、外国資本と密通する売国政治家による「謀略」であるとの見解を、私は一貫して示してきた。その象徴的事例が、2003年の「りそな銀行処理」であった。

竹中金融行政はその後、UFJ銀行にその標的を定め、UFJ銀行の実質的解体とミサワホームの実質産業再生機構送りを誘導したと見られているのである。

「かんぽの宿」疑惑の徹底解明が、巨大な闇の解明に連結する。しかし、背後には米国資本と通じる巨大な闇の勢力が控えている。これまで、多くの関係者が重大な危険に直面してきている問題であるだけに、問題の全容解明への道筋は決して平坦ではないと考えられる。

しかし、あらゆる障害と妨害を乗り越えなければならない。政治は国民の幸福実現のために存在する。日本の政治を国民の手に取り戻さなければならない。「郵政民営化見直し」はその試金石である。

メディアによる情報操作の第二の目的は、次期総選挙での完全な権力移行=本格的政権交代を阻止することである。麻生自民党と対立すると見える「第三極」を立ち上げて、「民主党」への投票を妨害することだ。民主、社民、国民の野党三党が衆議院の過半数を確保しなければ、自民党は与党の地位を維持する可能性を残す。「偽装CHANGE新党」が準備されていると考えられる。

「悪徳ペンタゴン」の利権への執念はすさまじい。本記事のディテイルについては今後の記事で明らかにしてゆく。

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2009年2月13日 (金)

KYキング小泉元首相と「報道ステーション」の誤算

民放各局は「かんぽの宿疑惑」を封印して「小泉元首相わらっちゃうくらいあきれてる」発言を懸命に報道した。

「小泉さんて人気ありますよね」と話す街の声をまぶす。ナレーション原稿に「依然として永田町に影響力を持つ小泉元首相」、「眠れるライオンの尾を踏んだ麻生首相」などの言葉を盛り込む。

何気なくニュースを聞き流す視聴者の耳に、「人気のある」、「影響力を持つ」、「ライオン」などの言葉の響きが残る。これを「サブリミナル効果」と呼ぶ。

こうしたなかで、NHKが「かんぽの宿」報道をやや丁寧に実行している。NHKは総務相の支配下に置かれている。総務相の意向を尊重せざるを得ない。メディアの報道には裏がある。

コウモリのように行動する麻生首相が支持を失うのはやむを得ないが、小泉元首相は労害なのか、大きな勘違いをしているとしか思えない。国民は麻生氏を支持していないのと同じくらい、小泉氏を支持していないと思う。

大騒ぎするのは外資系保険会社から巨額の資金が注がれている、偏向テレビメディアくらいではないか。もっとも、これまで指摘してきた「偽装CHANGE工作」がいよいよ本格的に始動する可能性を否定することはできない。詳しくは「「敵を欺くにはまず味方を欺く」手法に警戒すべし」をはじめとする「カテゴリー「偽装CHANGE新党」を参照されたい。

2月13日のテレビ朝日「報道ステーション」では、司会の古舘伊知郎氏が完全にはしごをはずされた。「かんぽの宿」疑惑が拡大するなかで、古舘氏は懸命に、「国民の多数が支持した郵政民営化」と「個別問題である「かんぽの宿疑惑」」とを完全に切り離して考えなければならないと絶叫し続けてきた。

ところが2月13日の「報道ステーション」では、古舘氏の意図と裏腹に、コメンテーターの寺島実郎氏が「「かんぽの宿」疑惑は郵政民営化が一体なんだったのかという根本的な問題を投げかけるテーマだ」とコメントして、古舘氏は言葉をつげなくなった。ゲストコメンテーターを突然差し替えることもできず、番組の意図に反するコメントが表出してしまったのだと思われる。

日本は小泉竹中政治で破壊し尽くされた。昨年後半以降の急激な景気悪化のなかで、「派遣切り」の問題が一気に表面化した。小泉竹中政治は「市場原理主義」を基軸に据えて、また財界の意向を反映して労働市場の規制緩和を推進した。企業が容易に人員を削減できるように非正規雇用拡大を後押しした。

労働市場の規制緩和を進めるなら、雇用調整の対象になる労働者の生活をしっかり守る「セーフティネット」を整備することが不可欠だった。「セーフティネット」を整備しないで規制緩和を進めたから、不況が深刻化しているいま、深刻な問題が広がっているのだ。

小泉竹中政治は高齢者、障害者、母子世帯、低所得者、一般労働者に冷酷だった。役人の天下りは死守したが、経済的弱者に対する施策を冷酷に切り込んだ。国民の老後の生活を支える年金に対する対応も無責任極まりないものだった。

2005年9月の郵政民営化選挙で自民党が勝利したのは、国民の多数が「リフォーム(改革)詐欺」に嵌(はま)ったからだ。2007年の参議院選挙で自民党が大敗したのは、小泉竹中政治に対して国民が再評価した結果である。小泉竹中政治に対する否定的評価は時間を追うごとに強まっている。

小泉元首相の影響力が地に落ちていることは、昨年9月の自民党総裁選で証明されているのではないか。小泉元首相はひょっとすると再び総理に帰り咲くことを目論んでいるのかも知れない。しかし、それは「錯乱」としか言いようがない。いまや、小泉元首相が「KYキング」に見える。定額給付金法案が衆議院で再可決される場合、小泉元首相は完全に影響力を失うことになる。

仮に再可決が成立せずに解散総選挙が行われるとしても、小泉元首相の主張が国民に支持される可能性はゼロである。小泉元首相は国民の痛みをまったく理解していない。

小泉元首相は「かんぽの宿疑惑」解明の動きに、慌てふためいていると感じられる。それほど「かんぽの宿」疑惑の根は深いのだ。

「国際評論家小野寺幸一の政治経済の真実」主宰者の小野寺光一氏が、日本郵政がオフィシャルサイトから削除した重要な情報を伝えてくれている。

削除されたとされる情報は以下のとおり。

1 郵便貯金資金の委託運用 
(1)
投資顧問会社
【国内株式】  
シュローダー投信投資顧問株式会社 
大和住銀投信投資顧問株式会社
日興アセットマネジメント株式会社 
三井住友アセットマネジメント株式会社  
メリルリンチ・インベストメント・マネージャーズ株式会社  
UFJアセットマネジメント株式会社  
【外国株式】  
興銀第一ライフ・アセットマネジメント株式会社  
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社  
以上8社(50音順)

  

簡易生命保険資金の委託運用 
(1)
投資顧問会社  
【国内株式】  
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社 
シュローダー投信投資顧問株式会社
大和住銀投信投資顧問株式会社 
富士投信投資顧問株式会社 
メリルリンチ・インベストメント・マネージャーズ株式会社 
【外国株式】 
興銀第一ライフ・アセットマネジメント株式会社 
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社 
大和住銀投信投資顧問株式会社  
東京海上アセットマネジメント投信株式会社 
メリルリンチ・インベストメント・マネージャーズ株式会社 
【外国債券】
興銀第一ライフ・アセットマネジメント株式会社 
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社
富士投信投資顧問株式会社 
三井住友アセットマネジメント株式会社
以上8社(50音順)

  

 2002年12月11日、竹中平蔵金融相は東京都内で三井住友銀行の西川善文頭取、ゴールドマン・サックス証券CEOのヘンリー・ポールソン氏、同証券COOのジョン・セイン氏と密会した。竹中氏が示した「金融再生プログラム」により、大手金融機関が資本不足への対応を検討していたさなかである。 

 その後、三井住友銀行は2003年1月にゴールドマン・サックスから1500億円を優先株発行で調達すること、2月にはゴールドマン・サックスを通じて3500億円を優先株で調達することを発表した。ゴールドマン・サックスはこの取引で100億円近い手数料を得たと見られている。

 竹中金融相を猛烈に批判していた西川氏の態度が豹変したのは密会のあとである。そして、竹中氏が西川氏の日本郵政株式会社初代社長就任を推進した。

 今回、メリルリンチ日本証券が「かんぽの宿」一括売却のアドバイザイーに指名され、法外な手数料を得ることになっていた。このメリルリンチのCEOに2007年11月に就任したのが、2002年に西川氏が竹中氏とともに密会した、ゴールドマン・サックスに所属していたジョン・セイン氏である。

 日本郵政が「かんぽの宿」一括売却を白紙撤回した。当然の着地である。しかし、これで幕引きを図ってはならない。「かんぽの宿」疑惑の全容を解明しなければならない。同時に「郵政民営化」の実態が「郵政利権化」、「郵政米営化」であることを広く国民の前に明らかにしなければならない。

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2009年2月12日 (木)

「かんぽの宿」疑惑解明に慌てふためく小泉元首相

小泉元首相が麻生首相の「郵政民営化見直し」発言を批判した。麻生首相の発言については、2月6日付記事「「かんぽの宿疑惑」拡大と麻生コウモリ首相の迷走」に記述したように、一国の首相としての器量が不足している現実を如実に示す事例であると思う。

城内実氏、平沼赳夫氏、綿貫民輔氏、亀井静香氏など、郵政民営化についての思想、哲学をもとに、信念を貫いた人々がいる。麻生首相は小泉政権で自民党政調会長、総務相、外務相の要職を渡り歩いた。地位を確保するために節を屈したのである。

仮にこれまでの行動を、政権を獲得するための権謀術数と割り切り、首相に就任して、自らの思想と哲学に従って政権を運営しようとするなら、所信を鮮明に示して、直ちに解散総選挙に踏み切るべきである。

「かんぽの宿疑惑」は単なる突発的な不祥事ではない。「郵政民営化の真相を垣間見せる縮図」である。「かんぽの宿疑惑」が解明されることにより、「郵政民営化」の実態が「郵政利権化」、「郵政米営化」であることが広く一般国民の知るところになる。

「郵政民営化」を推進してきた「利権集団」は、巨大果実を収穫しようとする目前で「かんぽの宿」疑惑が表面化したことに、激しい焦燥の念を抱いている。「郵政利権化」を推進してきたマスメディアの狼狽(ろうばい)ぶりには驚かされる。

マスメディアは「かんぽの宿疑惑」報道を封殺する一方で、麻生首相の「郵政民営化見直し」発言を激しい勢いで批判している。

郵政民営化選挙の際に「4分社化の内容まで知っていた人はほとんどいなかった」と麻生首相が発言し、槍玉にあげられているが、この発言は正しい。

郵政民営化法、日本郵政株式会社法、その他関連法を熟知している国民などほとんど存在しない。「郵政事業の4分社化」には、国民の貴重な資産が特定勢力によって収奪されてしまう巧妙なカラクリが盛り込まれている。

「かんぽの宿疑惑」はまさに「郵政民営化の深層」を暴く爆発力を秘めている。小泉元首相は「定額給付金」を実行するための衆議院3分の2条項での再可決を否定する見解を示した。法案が衆議院で再可決されなければ、麻生政権は解散か総辞職に追い込まれる。

小泉元首相の発言は衆議院解散を誘導しようとするものである。早期の衆議院解散は正しい選択であり、国民の審判を受けた本格政権を樹立して100年に1度の危機に対応することが望ましい。この意味で、解散総選挙に政局が前進することは是認される。

しかし、小泉元首相の発言が国民の主張を代弁するものでないことは明確にしておく必要がある。小泉政権以来、安倍政権、福田政権、麻生政権と、与党である自民、公明両党は、国民の審判を受けずに政権をたらい回しにしてきた。

2007年7月の参議院選挙が直近の国政選挙だが、参議院選挙で国民は自公政権に明確にNOを突き付けた。参議院選挙の結果、参議院では野党が過半数を確保して、意思決定の主導権を握った。2005年9月の総選挙での意思表示を国民がみずから否定する意思を明確に示したのである。

小泉政権は「郵政民営化」を強行実施した。同時に「市場原理主義」に基づく「弱肉強食奨励政策」を実行した。日本経済が深刻な不況に直面し、小泉竹中政治の誤りが誰の目にも明らかになった。小泉竹中政治に対する根本的な再評価が広がっているのである。

「郵政民営化」は、「正義」の衣装に粉飾された「売国」の政策であった、と私は判断してきた。「かんぽの宿疑惑」はこのことを証明しつつある。「かんぽの宿疑惑」は「郵政民営化」との関連で真相を解明しなければならない事案だ。

このタイミングで「郵政民営化見直し」、「郵政4分社化見直し」論議が拡大することは、「郵政民営化=郵政利権化」を進めてきた利権勢力にとっての脅威である。

小泉元首相は国民の思考が2005年9月で立ち止まっているとでも勘違いしているのではないか。マスメディアは小泉元首相の発言をトップニュースで伝えるが、多くの国民は冷め切った気持ちで小泉元首相の映像を眺めていると思う。

小泉元首相は昨年9月の自民党総裁選に際しても、終盤戦に登場して小池百合子議員支持を表明するパフォーマンスを演じた。自分が動けば総裁選の情勢が変化するとでも勘違いしていたのではないか。しかし、影響力はすでに消滅していた。

「かんぽの宿疑惑」解明が進めば、日本郵政の西川善文社長が解任される可能性が高まるだろう。日本郵政株式会社法附則第2条および第3条に規定された、「かんぽの宿」売却および日本郵政株式売却が凍結される可能性が高まる。

郵政4分社化は、
①「ゆうちょ」、「かんぽ」の340兆円の資金が特定勢力に「収奪」されること、
②「郵便局ネットワーク」が将来的に「破壊」されること、
③日本郵政グループ保有の巨大不動産資産が特定勢力によって「私物化」されること、
をもたらす「工作」である。

小泉元首相は「郵政民営化」が見直されることを阻止するのに懸命である。「郵政利権化」に連なると見られるテレビ朝日をはじめとするマスメディアも、麻生首相の「郵政見直し」発言を激しく攻撃し、もはや国民からまったく支持されていない小泉元首相を「水戸黄門」の如くの演出を凝らして報道する。マスメディアは、「日本竹中新聞」や「テレビ小泉」のような偏向メディアに占拠されている。

小泉元首相が慌てふためいて麻生首相批判を展開し、衆議院の解散総選挙を誘導しようとしていることは、「かんぽの宿疑惑」解明が進むことにより、よほど「不都合な真実」が浮上することを暗示している。選挙による疑惑解明阻止を狙っている側面も感じられる。

「郵政民営化見直し」、「郵政4分社化見直し」の動きに過剰反応し、小泉元首相をかつぎ上げる政治勢力は、小泉竹中政治の「市場原理主義」を主導した勢力と完全に重なっている。この点は、「喜八ログ」様が注意深く監視してくださっている。

この政治勢力は同時に、「政府系ファンド」を推進し、「ゆうちょ」資金をサブプライム金融危機対策に流用すべきと主張する勢力とも重なっている。

さらに、この勢力が「政府紙幣発行」を提唱する勢力とも重なっている。「政府紙幣論議の背景」について、『金利為替株価特報2009年2月10日号』に記述した。本ブログでも記述する予定だが、結論から言えば、健全な政策ではない。より大規模な財政政策での対応が不可欠な局面であるが、財政政策を発動するのであれば「目くらまし」の奇策ではなく、「国債発行」の正道を選択するべきである。

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2009年2月 9日 (月)

「かんぽの宿疑惑」を生んだ「郵政米営化」の深層

2005年8月2日の参議院郵政民営化に関する特別委員会

「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命」の株式を100%売却することについての竹中平蔵郵政民営化担当相の答弁

「銀行と保険、この金融の仕事というのは、やっぱりほかの事業とは非常に違った性格を持っているということだと思います。この金融の仕事では、いわゆる信用、信用というのが何よりも一番大事であると。そこにこの、今までこれ、国営の公社で行われていたわけですが、その信用という観点からしますと、国というのはこれはもう絶対的な信用を持っている主体でございます。その国というのがこの銀行に関与すると、関与できると、そういう影響力を持つということになりますと、これはやはり民営化に当たって、通常の一般の他の民間金融機関との間でもどうしても不都合が生じるのではないか。その意味では関与、国の関与をやっぱりきちっと切り離していただくということがどうしても必要で、その点が今回の民営化の大変重要なポイントになっているというふうに考えております。
 だからこそ、この銀行と保険に関しては、これはやっぱり国が持っている、持ち株会社が持っている株をいったん完全に処分していただく、完全に処分していただくことによって、国の信用と関与を断ち切って、それでほかの民間金融機関と、正に民間の金融機関と対等になる、そういう仕組みをしっかりと確立することが民営化に当たってどうしても必要であるというふうに我々は考えたわけでございます。」(11)

「重要な点は、私どもは民営化をしようとしております。民営化をするに当たって、その金融に対してユニバーサルサービスの義務を課すということはいたしません。」(131)

「郵政民営化」で定められている、「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命」に関する方針は、
①「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命」の株式をすべて売却してしまう。
②「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命」には「ユニバーサルサービス」を義務付けない。
の2点である。

これらの制度設計が米国の指示、要望に基づいているとの疑惑が濃厚に存在する。有名な「規制改革対日要望書」の存在が指摘されてきた。

この点について、民主党の櫻井充議員が質問した。

「ここに、日本とアメリカの対日要望書、対米要望書というのがございます。これはアメリカの大使館のホームページ、それから日本の外務省のホームページに掲載されていて、お互いにこういうことを基に話合いをされているようです、要望しているようですが、(略)」(188)

「本年の要望書において米国は日本における民営化の動きに特段の関心を寄せた、これは郵政公社の話ですが、日本郵政公社の民営化は意欲的かつ市場原理に基づくべきだという原則が米国の提言の柱となっていると。つまりは、市場原理に基づけとかそういうことをやれというのは実は米国の提言の柱になっていると。もしかすると、これはアメリカの意向を受けてやってきているのかもしれないと思うところがあるわけです。」(188)

「郵政の民営化に対してですね、相当な提案があります。例えば、競争条件の均等化であるとか、保険と銀行の公正な競争をやれるようにしろとか、それから相互補助の防止というのは一体何かというと、日本郵政公社の保険及び銀行事業と公社の非金融事業間で相互補助が行われないよう十分な方策を取るというふうに言われていて、三位一体でやれるはずがないですよ、アメリカの言うとおりやってくると。」(190)
「これは委員の皆さんに資料で配らしていただいておりますが、「米国政府・団体からの対日要望と郵政民営化関連法案との対応等」というのがございます。そこの中で、例えば「民間企業と同一な競争条件の整備」というところ、米国政府からは民間企業と同様の法律、規制、それから規制監督を適用するというふうに言われております。そうすると、郵政民営化整備法の第二条のところに、「次に掲げる法律は、廃止する。」と、郵便貯金法、郵便為替法、郵便振替法、簡易生命保険法と、こうやって全部意向を受けていると。」(190)

「ここに資料がございますが、例えば郵便保険会社・郵貯銀行の政府保有の株式完全売却という項目がありますけれども、米国政府からは完全売却しろと、そういうふうに書いてあります。それに対して、段階的に処分しろとか、要するにアメリカ政府からいろんな要望を受けると、それに従ってこうやって法律が整備されてきております。
 このことを踏まえてくると、果たしてこの民営化というのは国民の皆さんのための改正なのか、米国の意向を受けた改正なのか分からなくなってくるということでございますが、竹中大臣、いかがでしょう。」(190)

 これに対して竹中大臣は次のように答弁した。

「これは、郵政民営化というのはもう十年二十年言っておられるわけですから、アメリカはどういう意図で言っておられるか私は知りませんが、かつ、これはもう私たち、これはもう国のためにやっております。
 かつ、このまあ一年二年ですね、わき目も振らず一生懸命国内の調整やっておりまして、ここで読み上げる、読み上げていただくまで私は、ちょっと外務省には申し訳ありませんが、アメリカのそういう報告書、見たこともありません。それはそういう、私たちはそういうこととは全く関係なく、国益のために、将来のために民営化を議論しているわけでございます。」(192)

 竹中氏の白々しい答弁に対して櫻井氏が次の質問をした。

「もう一点申し上げておきますが、じゃ大臣、大臣、ここのところは大事なことですが、アメリカと、アメリカの要望書の中で我々の意見を聞けということがあって、十七回ぐらいたしかアメリカの要望を、意見交換をしているはずなんですね、十八回でしょうか。これは十八回やっているはずなんです。
 そうすると、そこの中で、米国の意向を先ほど知らなかったというお話をされますが、そんなことないんじゃないですか。こうやってやり取りをしていること自体、準備室でやり取りしていることの中で、そこのトップである大臣がそんなことを知らないんですか、本当に。」(194)

 竹中氏は次のように答弁した。
「私は、その今読み上げていただいた報告の詳細を別に聞いていないというふうに言っているんです。
 十八回、これ準備室にはいろんな海外の方からいらっしゃいますから事務的に対応しております。私は忙しいですから、私自身が海外の方とお目に掛かってそういう話をしたことはございません。」(194)

櫻井氏がさらに質問した。
「じゃ、竹中大臣、大臣は、例えば外国の要人の方から、大臣がよく民営化一生懸命頑張っていると、それから金融改革ですか、銀行とのとか、そういうことに関して評価されているとか、もうそういうことも一切ないんですか。」
「大臣は、アメリカの方とこういう問題について話し合ったことすらないんですか。そして、そういうような例えば、竹中大臣、よく頑張っていらっしゃいますね、我々と一緒にやっていきましょうとか、そういうような、まあ例えばの話ですけど、そういうようなやり取りなんということはないんですか、本当に。」(195)

竹中氏は再び白々しく次のように答えた。

郵政の問題につきまして外国の方から直接要望を受けたことは一度もございません。これ、先方から会いたいとかということはこれは当然来ますけれども、私はそういう立場にありませんので、それはお断りをしております。」
「もちろん国際会議等々に出て、日本の経済全体のこと、マクロ経済のこと、そして金融改革のこと、これは小泉改革全体についてお話をします。そういう点に関して評価をいただいておりますし、しっかり頑張ってくれという、こういうことはございます。」
「しかし、これは個別のアイテムについて、保険はこうしてくれ、株はこうしてくれと、そのような要望に関して、外国の方から私が具体的な要望をいただいたこと、そのような場を設けたことは一度もございません。」(196)

 ここで、櫻井充議員は重要な事実を指摘した。

「それでは、ここにアメリカの通商代表、代表の、まあこの間まで、前ですね、ゼーリックさんから竹中大臣にあてた手紙がございます。現在は国務副長官でございます。その方から竹中大臣にあてた手紙の写しがございます。」
「これ、ちょっと確認していただきたいんですけど、委員長、ちょっと議事止めていただいていいですか。」(197)

「ここには、要するにこれはどういう手紙なのかといいますと、これは竹中大臣が郵政担当大臣、経済財政担当大臣に再任されたときのお祝いの手紙でございます。」

「そこの中に、そこの中に、貴殿の業務の成功に対する報償がより多くの仕事を得たということを見て喜ばしく思いますと。その後るる書いてありますが、そこのところから後半の方ですが、保険、銀行業務、速配業務で競争の条件を完全に平等することを生み出し実行することは私たちにとって根本的に重要です郵便保険それから郵便貯金を民間セクターとイコールフッティングにするためにも、私たちは経済財政諮問会議からの連絡を歓迎しております。そしてまた、現在民間企業に適用されている郵便保険と郵便貯金への税制、セーフティーネット上の義務の義務化、それから郵便保険商品に対する政府保証を廃止することを諮問したことに私たちは勇気付けられました。」

「私は、また、以下の点で丁重に貴殿を後押しいたしますと。二〇〇七年の民営化開始時から、郵便保険と郵便貯金業務に対する保険業法、銀行法の下での同様の規制、義務、監督、完全な競争、競争条件の平等が実現するまで新商品、商品見直しは郵便保険、郵便貯金に認めてはならず、平等が実現された場合にはバランスある形で商品が導入されること新しい郵便保険と郵便貯金は相互補助により利益を得てはならないこと。民営化過程においていかなる新たな特典も郵便局に対して与えてはならないこと。民営化の過程は常に透明で、関係団体に自分たちの意見を表明する意義ある機会を与え、決定要素となることとする。今日まで私たちの政府がこの問題について行った対話を高く評価するものですし、貴殿が郵政民営化での野心的で市場志向的な目標を実現しようとしていることに密接な協力を続けていくことを楽しみにしております。貴殿がこの新たな挑戦に取り掛かるときに私が助けになるのであれば、遠慮なくおっしゃってください。」

「しかもです、これはタイプで打たれたものですが、ここにです、ここに自筆の文章もございます。自筆の文章です。そこの中で、わざわざここに竹中さんとまで書いてあります、竹中さんと。貴殿は大変すばらしい仕事をされ、数少ない困難な挑戦の中で進歩を実現しました。あなたの新たな責務における達成と幸運をお祝いいたしますと。これは去年の十月四日の時点ですので、貴殿と仕事をすることに楽しみにしておりますという形で手紙も来ております。」

「ですから、今までそういうようなことに対しての要望がなかったということでは僕はないんだろうと、そういうふうに思っています。」

「ですから、ここは本当に大事なことなんですね。まあ今日はテレビが入っていますから委員会は止めませんけれどね。ですが、ですが大事な点は、総理が先ほどアメリカ、アメリカと言うなとおっしゃっていますが、こういう形で送られてきて、事実を私は申し上げているだけでございます。」

  

(数字は国会会議録における発言番号、太字は筆者による)

  

長くなるので解説については回を改めて記述するが、「郵政民営化」プロセスの詳細が米国の要望に沿って決定されたことは間違いないと考える。参議院特別委員会での質疑については、「晴天とら日和」様がこれまでに詳細を紹介してくださっている。

「郵政民営化」のプロセスの骨格が
「ゆうちょ銀行」、「かんぽ生命」は丸裸にして株式を全株売却する。
②「郵便会社」にはユニバーサルサービスを義務付ける。
③「郵便会社」には郵便事業に必要最低限の資産を付随させる。
④持株会社の「日本郵政」が「郵便会社」と「郵便局会社」両者の株式を保有させる。
残余資産は「郵便局会社」および「日本郵政」に帰属させる。
⑥「日本郵政」株式を全株式の3分の2を上限に市場に売却する。
というものである。

慎重に対応しなければ、巨大な国民資産が「売国ハゲタカ一族」に収奪されてしまう。「かんぽの宿疑惑」を徹底追及して「郵政利権化」、「郵政米営化」の実態を明らかにし、「ストップ!リフォーム(改革)詐欺」を実現しなければならない。

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2009年2月 7日 (土)

「かんぽの宿」&「4分社化見直し」封殺を目論むマスゴミ報道規制

民主党の原口一博議員、社会民主党の保坂展人議員が2月6日の衆議院予算委員会で「かんぽの宿疑惑」を追及した結果、日本郵政の西川善文社長はオリックスへの「かんぽの宿」一括売却について、「白紙撤回することもありうる」と述べた。

貴重な国民資産が不透明なプロセスによって、特定業者に不当に低い価格で譲渡されることが回避される見通しがついた。この点で鳩山総務相の行動は高く評価される。しかし、問題究明は始まったばかりだ。疑惑の全面解明を実現しなければならない。

テレビ、新聞のマスメディアは、「かんぽの宿疑惑」が拡大して、「郵政民営化」に対する根本的な見直し論議が高まることを警戒する、異常な報道体制に移行している。

麻生首相「郵政民営化の4分社化について見直すべき時期に来ている」、「個人的に郵政民営化に賛成ではなかった」と国会答弁で述べた意味は極めて重い。「4分社化の見直し」は首相が明示した方針になった。また、「郵政民営化に賛成ではなかった」と明言したことから、郵政民営化選挙によって獲得された衆議院の多数議席を活用した3分の2条項による再可決手法は利用できなくなった。早期の衆議院解散の可能性が高まったと言える。

「かんぽの宿」のオリックスへの一括売却が、西川善文日本郵政社長が当初述べたように、「公明正大な競争入札」が実施され、「疑わしい部分がまったくない」ものなら、関係資料、およびプロセスをすべて開示して、「公明正大さ」を国会で十分に説明すればよいだけだ。

総務相は当初から、プロセスに不透明な部分があることを問題にしたのであって、不透明な部分が全面的に解消されても職権を濫用して「白紙撤回」を強行するなどと発言していない。

国会での問題究明が始まった途端、西川社長が自ら「白紙撤回」の可能性を表明したこと自体が、「プロセスの不透明性」を告白したようなものである。

日本経済新聞産経新聞朝日新聞は、一括売却が「入札」によって公明正大に実施されたのであり、総務相が横やりを入れるのは不当であるとの論説記事を掲載した。

朝日新聞はその後、報道の路線を若干軌道修正したが、産経新聞、日本経済新聞は、依然として日本郵政擁護の報道姿勢を維持している。

産経新聞は2月6日付で「日本郵政“四面楚歌” かんぽの宿で膨らむ赤字」と題する記事を掲載して、一括譲渡を白紙撤回する方針について批判を続けている。

また、日本経済新聞は2月7日付で「「かんぽの宿」一括譲渡「白紙に」、郵政、赤字事業譲渡仕切り直し」と題する記事を掲載し、「政治圧力による経営への介入」を強く批判している。こうした腐敗したマスコミの体質が、日本を誤った方向に導く一因になってきたことを、改めて見つめ直す必要がある。

テレビ朝日「報道ステーション」は、2月6日放送で、MCの古舘伊知郎氏が必死の形相で、「かんぽの宿疑惑」と「郵政民営化」はまったく別のものだから、「かんぽの宿」問題を「郵政民営化見直し」論議につなげてはならないと、懸命に主張を展開した。

日本テレビ「NEWS ZERO」は、2月2日とほぼ同様に、年間30-40億円の赤字を発生させており、3200人の雇用を維持しなければならない事情があり、そのなかで「事業譲渡」の入札が今回のような形で実施されたことには、特に問題があったとは考えられないとの説明を繰り返した。赤字規模については以前の放送よりも小さな数字が紹介されたように思う。

「年間赤字の実態が不透明であること」、「雇用維持の条件が不明確であること」、「入札経過を調べ始めた途端に疑惑が一気に浮上していること」については一切触れずに、国会審議ですでに破綻してしまっている日本郵政サイドの説明だけを繰り返した。「偏向報道」もここまで来ると告発が必要になってくると思われる。赤字は「低料金」と「減価償却費」が大きな要因と考えられる。郵政公社時代の詳細な財務データを国会に提出させなければならない。

2月6日の衆議院予算委員会はNHKが中継しなかったが、質疑の中で西川社長が明確に「一般競争入札ではなかった」と明言している。このような重大な事実を報道もせずに、日本郵政サイドの説明だけを繰り返すことが許されるはずがない。また、NHKは予算委員会質疑を完全放送するべきだ。NHKが公共放送としての役割を果たさぬなら、NHKを民間放送に移行させるべきである。

2月7日の情報報道番組では、「かんぽの宿疑惑」がほぼ全面的に無視された。

①「かんぽの宿」の「入札」が「一般競争入札でなかった」こと、
②麻生首相が「4分社化がよいのかどうかを見直すべき時期に来ている」と国会答弁で明言したこと、
は、報道情報番組がトップニュースとして扱うべき重大さを帯びている。

 2月7日午後9時からTBS「ニュースキャスター」が「郵政見直し政局について緊急激論」と題して、橋下徹大阪府知事、東国原宮崎県知事を出演させて討論を行なう。「郵政民営化」の「時計の針を逆戻りさせることは間違いである」との方向が誘導される可能性が高い。「見直し派」の強力な論客を同数出演させなければ、公平な討論は行われない。

 マスメディアが常軌を逸した偏向報道を展開することが、「郵政民営化」の深い闇を如実に物語っている。「かんぽの宿疑惑」により、「郵政民営化が規制改革利権と結びついているとの疑い」が浮上したことは間違いない。国会で野党三党がプロジェクトチームを編成して、予算委員会での集中審議を求め、与党の閣僚が重大な問題であるとの認識を示している。

 国民は確かに2005年9月の総選挙で小泉自民党を大勝させたが、2007年7月の参議院選挙では与党を大敗させた。その後、「派遣切り問題」が表面化して、小泉竹中政治に対する抜本的な見直し気運が広がっているのが現状である。

 マスメディアが国民的な論議を妨げるように、「郵政民営化の見直しなど言語道断」と頭ごなしに論議を封印する姿勢はあまりにも不自然である。

 マスメディアの常軌を逸した報道姿勢は、「郵政民営化」の実態が「郵政利権化」もしくは「郵政米営化」であることに国民が気付いてしまうことを避けるために取られていると思われる。

 テレビ番組は「かんぽの宿」報道を封じ込められなくなると判断して、報道に踏み切った。その狙いは、日本郵政サイドの説明を浸透させることにあった。フジ「サキヨミ」日テレ「NEWS ZERO」TBS「久米宏のテレビってヤツは!?」などがその一例だ。

 ところが、日本郵政の西川社長があっという間に国会で陥落(かんらく)してしまった。そのタイミングで麻生首相が「4分社化見直し」まで発言し始めた。日本郵政サイドの説明は崩れ、「4分社化見直し」にまで問題が広がる可能性が生まれ始めた。メディアは問題の鎮静化をはかるために、再び報道規制を敷き始めたのではないか。

日本経済新聞の記述を以下に一部引用する。
1年間かけて進めてきた赤字事業の売却が仕切り直しになり、年間50億円規模の赤字の垂れ流しも続くことになる。政治圧力による経営への介入が強まれば、民間の発想で効率とサービスを向上させる郵政民営化の後退につながる恐れが大きい」

サイトには記述がないが本紙を見ると、
「ホテルや旅館など事業用物件の価値はそこで生み出される収益から割り出されるのが不動産取引の常識。お金をいくらつぎ込んだ施設でも、収益が上がらない物件の価値は高くならない」
とある。

とても、経済専門紙とは思えない幼稚な記述である。経済学の基礎的知識をも持ち合わせない人材が記事を執筆し、経済専門紙と謳っているとしか思えない。赤字の内容を詳細に分析しなければ、赤字が垂れ流されるのかどうかを判定することはできない。

株価理論でも、通常は企業が生み出す利益水準が理論株価算出の基礎になる。ただし、この場合、問題になる「利益」は「定常状態での利益」である。特殊な要因で企業が赤字を計上しても株価はゼロにならない。「赤字」を「定常状態」と捉えないからだ。

また、一株あたり解散価値が株価の下限になる。企業が赤字を計上していても、不動産などを保有しており、純資産を保有している場合には、資産価値が株価決定の下限を決定すると考えられる。

鳥取県岩美町の「かんぽの宿」は利益水準からの判断で評価額が「ゼロ」と評価されたのだろうが、6000万円で市場で売却された。資産それ自体の価値が不動産価格の下限を決定する要素になる。

「ラフレさいたま」を含む「かんぽの宿」70施設+首都圏社宅9施設の譲渡価格109億円は、明らかに低すぎる。日本郵政はさまざまな付帯条件を付けたが、付帯条件に適合したのが「オリックス不動産」だったのではなく、「オリックス不動産」の希望に適合する付帯条件が設定されたのではないかと考えられる。

全容を解明するための最初のキーパソンになると見られるのが、日本郵政株式会社執行役の伊藤和博氏である。この点については、回を改めて記述する。

「郵政利権化」の基本構造を、2月2日付記事「「かんぽの宿疑惑」報道を封殺する巨大な闇の力」に記述した。

この問題についても、改めて詳しく論じるが、要約すると以下のようになる。

郵政三事業を「ちょきん」、「かんぽ」、「郵便」、「郵便局」の4社に分社化する。「ちょきん」、「かんぽ」は「資金」だけの「丸裸」状態の会社とする。「郵便」には郵便業務に必要な最小限度の資産を帰属させる。これ以外の資産はすべて、「郵便局」または持株会社の「日本郵政」に帰属させる。

「ちょきん」と「かんぽ」を丸裸にするのは、350兆円の資金を低価格で掌握できるようにするためだ。また、「ちょきん」、「かんぽ」からの資金流出も促進される。

「郵便」と「郵便局」を「日本郵政」にぶら下げて株式を上場させた上で、いずれ時期を見定めて「郵便」を切り離す。「郵便」を切り離した「日本郵政」はもはや「日本地所」である。外国資本は安い価格の「日本郵政」を買い取り、高い価格の「日本地所」を売り抜けるのだ。また、株式会社運営の下での透明性のない事業活動によって、今回の「かんぽの宿」売却のようなディールを展開する。

これが「郵政利権化」のシナリオであると考えられる。

だから、「4分社化の見直し」が必要であり、まずは「日本郵政」株式の上場を凍結しなければならないのだ。

逆に言えば、「郵政利権一族」は、ここで「4分社化見直し」や「日本郵政株式上場凍結」などの事態が発生することを、死に物狂いで阻止しようとする。

マスメディアの異常行動の深層を洞察しなければならない。

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2009年2月 1日 (日)

外資の標的である日本郵政保有巨大不動産

『月刊テーミス』2009年2月号(2月1日発売)が「宮内義彦「かんぽの宿」で集中砲火の真相」と題する記事を掲載した。私も購読している情報誌だが、「小泉・竹中路線の総合規制改革会議の議長だった宮内氏に利権説や入札の不明朗が暴露されて」の副題をつけて問題を指摘している。

記事は、本ブログの1月10日付記事「「オリックス-かんぽの宿」疑惑の徹底検証が不可欠」の記述を引用し、米国が対日年次規制改革要望書で郵政民営化を要求してきた事実を指摘している。

上記記事が指摘している重要な事実を紹介する。『テーミス』誌は日本郵政の内部資料を独自に入手したことを記述している。表題は「JP日本郵政グループにおける不動産事業の現状と展望」で、日本郵政企画部門が作成したドキュメントであるとのことだ。

私は昨年9月27日付記事「「小泉改革」の評価」に次のように記述した。

「三つの「民営化」には、すべて裏があった。「裏」とは、特定の利害関係者に利益、利権をもたらす「民営化」だったということだ。かけがえのない「道路資産」が将来、特定の「資本」の所有物になる。「郵政三事業民営化」では、郵貯、簡保の350兆円の国民資金を収奪しようとする外国勢力、銀行界が存在した。さらに外国資本は郵政会社が保有する「莫大な一等地不動産」に狙いをつけている。「郵政会社」は「莫大な一等地不動産」の再開発事業を今後本格化させる。この動向から目を離せない。」

 三つの民営化とは「日本道路公団」、「住宅金融公庫」、「郵政三事業」である。

『月刊テーミス』誌は内部資料から日本郵政が保有する不動産簿価を紹介している。インターネット上には、日本郵政株式会社CRE部門担当部長斎藤隆司氏が作成したと見られる「JP日本郵政グループにおけるCRE戦略」と題する資料がアップされている。

CREとはCorporate Real Estateの略で企業保有不動産を意味する。

この資料の6ページには日本郵政が保有する不動産資産金額が記載されている。日本郵政グループは土地だけで1兆3010億円の資産を保有している。

郵政三事業は郵政4会社に分社された。「郵便事業」、「郵便局」、「ゆうちょ」、「かんぽ」の4社である。これら4社の株式が「ゆうちょ」、「かんぽ」については全株式が売却される予定になっている。「郵便事業」と「郵便局」の株式は持株会社の「日本郵政」が全株を保有するが、「日本郵政」株式は3分の2が売却される予定になっている。「日本郵政」が上場され、3分の2の株式が売却されてしまうと、さまざまな見直しが困難になる。まずは、「日本郵政」の上場を凍結することが絶対に必要だ。

拙著『知られざる真実-勾留地にて-』第一章「偽装」26「郵政米営化の実態」に以下のように記述した。

「郵政民営化法案が米国の意向を反映して策定されたのは間違いない。特定郵便局ネットワークは存続が義務化されなかった。民営化後に不要な部分が削(そ)ぎ落とされ、うまみのある部分だけを接収すれば巨大な利益を得ることができる。350兆円の巨大な資金も標的だ。」

「郵政民営化」の実態が「郵政利権化」であったことはすでに述べた。「郵政利権」でクローズアップされてきたのは350兆円の「ゆうちょ」、「かんぽ」資金だが、実は隠された巨大資産が存在した。それが日本郵政保有の巨大不動産である。

『月刊テーミス』誌は日本郵政全体が保有する土地の資産規模を他の業種と比較している。陸運会社では2位の佐川急便が日本郵政の7分の1だという。不動産会社ではトップの三菱地所とほぼ同水準であり、東証第1部上場企業では、JR東海、JR東日本、三菱地所に次いで4番目とのことだ。

竹中平蔵氏は1月19日付産経新聞に掲載した「かんぽの宿は“不良債権”」と題する稚拙な反論で、次のように述べている。

「完全民営化されたかんぽ生命保険には、他の民間企業と同様、保険業法が適用される。当たり前の話だが、民間の保険会社がホテル業を営むことはあり得ないことだ。ホテル業のリスクが、金融の本業に影響を及ぼすことがあってはならない(いわゆるリスク遮断)からである。だからこそ法律は、10年以内の完全民営化を目指すかんぽ生命には、5年以内(2012年9月まで)の廃止または売却を義務付けた。」

ところが、現実には「かんぽの宿」は「かんぽ会社」保有資産ではなく、「日本郵政」保有資産である。そして、当の日本郵政は「不動産事業」を今後の中核事業のひとつに位置付けようとしているのだ。

竹中氏の反論がいかに的外れであるかがよく分かる。日本郵政は不動産事業を中核事業に位置付けるのであり、「かんぽの宿」の一部を不動産として再利用することも検討項目にはなりうるのである。

私は米国が「郵政民営化」を要求してきた背景のひとつに、日本郵政が保有する巨大不動産が存在すると考えてきた。こうした巨大資産に狙いをつけて、巨大な利益を獲得するためには、当該資産を安い価格で入手することが必要になる。

雇用確保などの付帯条件は労働者の生活を守る上で重要だが、こうした付帯条件が、資産売却の売却価格を引き下げるために設定されることには十分な警戒が必要だ。

例えば、雇用維持や特定郵便局ネットワークを維持することを条件に設定すると、郵政株式を市場に売却する際の、当初の価格が低くなることが考えられる。日本郵政の巨大な資産を狙う資本は、低い価格の株式を買い集め、その上で日本郵政の事業を時間をかけて改変し、各種負担を軽減する。雇用負担や郵便局ネットワーク負担が取り除かれれば、株価は当然に上昇するだろう。

株価が上昇したら株式を売却する。これによって利益を獲得することができる。鳥取県の「かんぽの宿」では1万円で払い下げを受けて、半年後に6000万円で転売した。まさに「濡れ手に粟」のあぶく銭だ。

「かんぽの宿」70箇所の一括譲渡では、雇用確保などの付帯条件が付けられている。この付帯条件があるために価格が低くなっていると日本郵政は説明する。しかし、よく聞いてみると転売制限の期間は2年にすぎないとのことだ。2年経過すれば転売できるのではないのか。

「雇用維持」などの付帯条件が不当廉売の「隠れ蓑」にされている可能性が高い。今回問題になっている70箇所の「かんぽの宿」プラス9箇所の首都圏社宅が合計で109億円で売却されるのは、明らかに不当廉売と考えられる。

問題は、
①売却に付帯する諸条件の詳細が分かりにくいこと。保坂展人氏がブログで明らかにされたが、メリルリンチ日本証券が入札情報を提示する際に添付した書面を見ると、譲渡条件が入札情報開示の際に明確に定められていなかった疑いもある。

  
②入札情報が広く日本全体に行き渡っていなかったこと。一部の関係者だけで話を進めようとした、いわゆる「出来レース」の疑いが晴れていない。

  
③売却物件のなかには300億円近くの費用を投入して、現在も十分利用に堪えうる物件が含まれている。社宅だけでも時価が47億円に達すると見られている。個別物件の情報を広く開示すれば、はるかに高い価格で売却することは可能であると考えられる。

鳥取県の「かんぽの宿」は特別養護老人ホームに改修されて施設が生かされている。社会福祉関係の施設に改修して利用することも十分に考えうる。

「晴天とら日和」様が関連情報をまとめて提供してくださっている。

朝日新聞産経新聞日経新聞は社説等で総務相批判の論説を掲載したが、その後、中日新聞北海道新聞が一括譲渡見直しの論説を掲載し、読売新聞も入札経緯の詳細公表を求める論説を掲載した。

 日経新聞、朝日新聞、産経新聞は総務相批判の論説を維持するのか、紙面において明確に考え方を示す責務がある。

 貴重な国民資産を国民の不利益を生まないように取り扱うべきことがすべての基本である。「かんぽの宿疑惑」を徹底的に追及することによって、「郵政民営化」の実態が必ず明らかになると考えられる。今回の一括譲渡決定にかかるすべてのプロセスを明らかにすることが求められている。

 幸い、郵政株式の売却はまだ始まっていない。「かんぽの宿疑惑」を解明することにより、「郵政民営化」を根本から見直すことが不可欠であることが、必ず広く国民に理解されることになると考えられる。

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2009年1月22日 (木)

「かんぽの宿疑惑」と「小泉竹中政治研究-その金脈と人脈」

 1月20日、アメリカ合衆国第44代大統領に民主党のバラク・フセイン・オバマ氏が就任した。欧州から新天地を求めた人々が1776年に、すべての人民の権利と平等を宣言して建国された米国だが、一方でアフリカ大陸から黒人を奴隷として強制連行したダブル・スタンダードの影を引きずってきた。

 1862年にエイブラハム・リンカーン大統領が奴隷解放宣言を発表したが、人種差別は制度的に温存された。1964年7月にリンドン・ジョンソン大統領の下で公民権法が制定され、人種・宗教・性・出身地による差別が法律で禁じられた。

 しかしながら、実態としての差別が消えたわけではない。そのなかで米国はアフリカ系黒人を父に持つオバマ氏を大統領に選出した。世の中の理不尽、不条理が消えることはないだろうが、より望ましい社会を実現するために、一歩ずつ歩みを進めてゆく。それが本当の意味での“CHANGE”である。

 日本は明治維新で封建制度を脱した。第二次大戦後に民主主義、国民主権が導入されたが、明治以来の官僚制度が温存された。2000年代を迎えたいまも、日本の政治は「大資本」、「特権官僚」、「外国資本」の利益を追求する状況を脱していない。

 「大資本」、「特権官僚」、「外国資本」の利益を追求する政治を、「国民」の利益を追求する政治に変えなくてはならない。これが、2009年の日本が実現すべき“CHANGE”である。

「CHANGEは政権交代」

 これが2009年の日本の最大の課題である。

 さて、「かんぽの宿疑惑」を国会が追及し始めた。1月20日の参議院予算委員会では、社会民主党の福島瑞穂委員長が日本郵政の西川善文社長の出席を求めたが、西川氏は予算委員会を欠席した。福島議員は「かんぽの宿疑惑」の徹底解明を強く要求し、予算委員会での徹底審議を求めた。

 「晴天とら日和」様が引き続きこの問題についての情報を整理して提供してくださっている。1月15日に「「かんぽの宿」の叩き売りを見逃せない」を掲載された社民党の保坂展人議員が、1月20日付記事「「ラフレさいたま」は「かんぽの宿」ではなかった(視察速報)」の続報を掲載された。

 すでに「週刊朝日」2009年1月30日号が「「郵政民営化」でオリックス丸儲け!?」と題する記事で、日本郵政がオリックスに一括譲渡方針を決定したのが、全国70箇所の「かんぽの宿」だけでなく、「かんぽの宿等の各施設に附帯する社宅等の施設及び首都圏社宅9施設」を含むことを明らかにしている。

 「週刊朝日」が不動産調査会社に照会した結果では、9箇所の社宅施設の価値は約47億円とのことである。

 オリックスへの一括譲渡価格は109億円だが、これは「かんぽの宿」全国70施設プラス首都圏社宅9施設の譲渡価格なのだ。このなかの社宅9施設だけで47億円の時価評価が成り立つというのである。

 1月20日付の保坂展人議員のブログ記事を拝見すると、さらに疑惑は拡大する。国民新党が「ラフレさいたま」の視察を実行した際に、保坂議員と民主党の原口一博議員が参加したそうだ。保坂氏のブログに「ラフレさいたま」の写真が掲載されているので見ていただきたいが、これまた、目もくらむような豪華施設である。

 記事によると、施設の取得時期と費用は
土地 1993年3月 61億8000万円
建物 1992年11月 216億4000万円
両者合計で278億2000万円
である。

 この費用には各種調度品、家具などの物品費が含まれていないので、物品費を含めると300億円程度になるとのことだ。

 この300億円が70施設のなかのたったひとつの施設の取得費用なのである。鳩山総務相が訪問した大分県日田市の「かんぽの宿」も豪華な宿泊施設で温泉施設も充実していたそうだ。

 これらは日本郵政が保有する資産であるが、日本郵政の株式は日本政府が100%保有している。事業運営形態が株式会社形態に移行したが、日本郵政の保有資産は紛れもない国民資産である。今後、仮に日本政府が日本郵政保有資産、あるいは日本郵政を売却するとしても、国民の利益を最優先すべきことは当然で、最大限に高い価格で売却することが不可欠である。

 全国の70施設の「かんぽの宿」と9箇所の社宅施設のすべてを109億円で一括譲渡することは、あまりにも不当である。

 日本郵政や竹中平蔵氏は「入札」によって売却先を決定したのだから正当である、の一点張りの主張を展開しているが、「入札」そのものがどのように実施されたのかが問題なのだ。

 銀行保有の担保不動産が競売に掛けられることが多数存在するが、こうした裁判所を通じる「競売」であっても、いわゆる「出来レース」であることはいくらでも存在する。

 競売情報は「官報」などで公開されるが、すべての情報が多数の関係者に周知徹底されることは難しい。一般市民や一般企業がすべての個別物件についての詳細な情報を短期間に精査することは不可能である。

 個別の詳細情報を保有する銀行などが、あらかじめ詳細な情報を特定の物件購入者に提供し、入札参加者が極めて少数である状況下で、物件の売却が決定されることは少なくない。最低落札価格などの制約はあるものの、不動産の売却が「競売」を通じても「恣意的に」行われることはよくあることだ。

 日本郵政は2008年4月1日のホームページに「かんぽの宿」一括譲渡の譲渡先を公募したと説明しているが、この公募情報がどこまで周知徹底されるような形態を取ったのかが重要である。

 貴重な国民資産の売却であるから、新聞広告やテレビ広告など、広く国民全体に知らせる方法が取られなくてはならなかったはずである。日本郵政は膨大な広告費用をかけて、さまざまな広報、宣伝活動を展開しているはずだ。貴重な国民資産売却については、最重要広報事項としてその詳細情報を広く国民に周知させる義務を負っているはずだが、実情はどのようなものであったのか。情報が広く行き渡ることと比例して、落札価格の上昇を期待できる。

 また、日本郵政はメリルリンチ日本証券とアドバイザリー契約を結び、メリルリンチ日本証券が一括譲渡の方針を示したとされるが、売却対象の施設を詳細に調べると、個別売却で相当の売却価格を見込むことが出来る物件が多数存在する。

 「週刊朝日」記事によると、「週刊朝日」からの質問に対するオリックスの文書での回答には、「一括譲渡がFA(フィナンシャルアドバイザー)のメリルリンチからの絶対条件」であったことが記されている。

 「かんぽの宿」は歴然たる国民資産である。各地域の振興を考えるなら、それぞれの地域資本が施設を取得して、地域振興および地域の福祉向上に役立てることが望ましい。個別売却か、少なくとも地域を区分しての売却が取られるべき対応であったと考えられる。

 オリックスの発行済み株式の57.6%は外国人投資家が保有する。オリックスはれっきとした外国企業である。

 入札情報の詳細が日本国民全体に周知徹底されぬなかで、メリルリンチが「一括譲渡」を絶対条件に設定し、外国企業であるオリックスが貴重な国民の優良資産を109億円という破格の安値で取得しようとしているのが、現在の図式ではないか。

 サブプライム金融危機が発生し、世界的な「信用収縮」が深刻化していることは周知の事実である。サブプライム金融危機は2007年なかばに金融機関の巨額損失が表面化し、2007年秋には世界の主要金融機関の資本不足が表面化した。

 2008年3月にはベア・スターンズ社の経営危機が表面化して、FRBが異例の特別融資まで実行した。その後も昨年9月のリーマン・ブラザーズ社の破綻に象徴されるように「100年に1度の信用津波」が世界金融を覆っているのだ。

 このような状況下で、日本国内では金融機関の信用引き揚げが本格化して、2008年だけで史上最多となる33社の上場企業が倒産した。その大半が不動産会社だった。不動産会社に対する金融機関の「貸しはがし」姿勢は一段と激しさを増している。このなかで日本郵政は昨年4月に一括譲渡の譲渡先公募をひそかに発表したのだ。

 不動産会社への銀行融資が完全に停止するなかで、「一括譲渡」の条件を設定したのは、入札参加企業を極力圧縮するためだったとしか考えられない。入札に対応するための情報調査=デューデリジェンスに時間と費用を投入することが難しい企業が大半であったと考えられる。そもそも情報が広く行き渡っていたのか疑問である。

 いま、日本の不動産市況は冷え切っている。このような情勢下で貴重な国民資産を、広く買い手を募ることもせずに拙速に売却することは、明らかに国民の利益に反している。特定企業に巨大な利益を供与することを目的に、資産売却が進められているとの疑惑は、生まれてこないことが不自然な状況だ。

 立花隆氏が「田中角栄研究-その金脈と人脈」を発表して、田中角栄政治が金権政治の代名詞のように取り扱われるようになった。小泉竹中政治は「改革」の言葉を用いることで「反利権」のイメージを創作することに成功したが、そのイメージは本当に正しかったのだろうか。

 「小泉竹中政治」には、「民間人を登用する人事利権」、「規制改革を利権として活用する規制改革利権」、「外国勢力と結託して日本の国益を売り渡す売国利権」の匂いが充満している。

 「かんぽの宿疑惑」には「小泉竹中政治研究-その金脈と人脈」を解き明かす突破口となる潜在的な爆発力が潜んでいる。「改革利権」の実態を明らかにすることが、日本国民を「リフォーム(改革)詐欺」被害から救済する正道である。

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2008年11月27日 (木)

郵政株式売却強行が「売国政策」である理由

11月25日、米国連邦準備制度理事会(FRB)は、個人向けの信用収縮を和らげるため、最大で8000億ドルの新たな金融支援を行うことを発表した。住宅ローン関連で6000億ドル、クレジットカード、消費者ローンなど向けに2000億ドルの資金枠を設定した。

米国政策当局はすでにベア・スターンズ社救済に290億ドル、政府系住宅金融公社支援に2000億ドル、AIG救済に1500億ドル、金融機関の資本増強等に7000億ドルの資金投入を行う資金枠を設定しており、これらの合計金額は1兆8790億ドルに達している。

サブプライム金融危機に伴う米国金融機関の損失が最終的にどこまで拡大するかが明らかにされていない。今回の金融危機はデリバティブ金融商品によって、リスクの極めて高い金融商品の想定元本が幾何級数的に拡大している点に最大の特徴がある。市場原理にすべてを委ねる「市場原理主義」=「新自由主義」がもたらした必然の帰着点であるが、人類がかつて経験したことのない領域にリスクが拡散されていることを踏まえなければならない。

デリバティブ金融商品の想定元本は600兆ドル水準にまで膨張したと見られており、米国住宅価格下落に伴う損失が6兆ドル程度にまで拡大する可能性は決して小さくないと考えられる。

FRBは8000億ドルの追加金融支援策を発表したが、金融市場の反応はそれほど大きなものでない。米国最大の金融機関であるシティグループに対する金融支援策発表、数千億ドル規模の追加景気対策策定、オバマ次期政権の経済閣僚発表に続いてFRBによる金融支援策が発表された。政策総動員を印象付けて、市場環境の劇的な転換を実現することが目論(もくろ)まれたのだ考えられるが、金融市場の反応はさほど大きいものではなかった。

11月25日に発表されたS&Pケースシラー住宅価格指数では、全米主要10都市の住宅価格は前月比1.9%下落し、調査開始以来の最低値を更新した。2006年6月のピークからは23.4%の下落を記録した。米国の住宅価格下落はピークから23%にすぎないが、金融市場は大混乱に陥っている。

住宅着工件数は年率80万戸水準に激減しており、経済全体に対する波及効果が徐々に拡大している。自動車、住宅が米国経済の基調を判断するポイントであるが、乗用車販売は前年比30%減を記録し、個人消費全体が著しい抑制傾向を強めている。

米国の不動産価格は2010年に向けて下落し続けることが予想されており、不動産価格下落に連動するデリバティブ金融商品の価格下落も持続が見込まれる。このため、金融機関の生み出す損失は、今後も順次拡大することが予想される。

最終的に米国政策当局は数兆ドルの公的資金を投入せざるを得なくなる可能性が高い。米国政府は巨大な国債を発行し、FRBは連動して過剰な流動性を供給することになると考えられる。

こうした延長上に予想されることは米ドルの大幅な減価である。日本政府は外貨準備約1兆ドルの大半を米ドル建て資産で保有している。ドル下落は日本の外貨準備の円評価金額が減少することを意味する。

1ドル=95円までの円高進行で、すでに外貨準備には24兆円の評価損が生まれていることが明らかにされた。日本の財政状況が逼迫し、国民生活にとって必要不可欠な社会保障費までが、年間2200億円削減されつつある。さらに麻生首相は国民に過重な負担を押し付ける追加大型増税まで言及し始めている。

そのような財政逼迫(ひっぱく)の状況下で、外貨準備で24兆円もの損失を生むことが許されるはずがない。驚くことに、こうした状況下で麻生首相は11月15日のワシントン緊急金融サミットで、IMFに日本の外貨準備から10兆円を流用する方針を表明した。国会の同意を取ることなく、貴重な国民資産が安易に海外に提供されることを野放しにすることはできない。

また、途上国銀行に資本注入するために、世銀と3000億円の基金を設定し、日本が2000億円もの資金を拠出することまでが検討されているという。

11月13日付記事「憲法違反の外国為替資金特別会計」に記述したように、国会の決議を経ずに100兆円もの国民資金が野放しにされ、政府、財務省が勝手に巨大損失を生みだしている行為は、憲法違反の行動として糾弾されなければならない。

日本国民が不況にあえぎ、日本の金融システムが崩壊の危機に直面するなかで、巨大な損失を生みだしている政府の外貨準備管理の問題は、11月28日の党首討論でも重大な問題として追及されるべきだと考える。

日本の外貨準備残高が激増したのは、2002年10月以降である。竹中平蔵氏が小泉政権の金融相を兼務し、日本の資産価格暴落が誘導され、最終的に不正と欺瞞に満ちた「りそな銀行救済」が実行され、日本の株価の急上昇が演出された時期に、外貨準備が激増している。

日本は外貨準備の大半を米国国債で保有しているが、小泉元首相がブッシュ大統領に米国国債を売却しないとの約束をしたとの重大な情報を森田実氏が明らかにしている。小泉政権得以来の自公政権が売国政策を実行してきた疑いは濃厚である。

郵政民営化は、日本郵政が保有する巨大な優良資産を米国資本が収奪するために実行されている疑いが極めて強い。米国の金融資本は350兆円の郵政資金をターゲットにしているだけでなく、日本郵政が保有する巨大な不動産資産をも標的にしていると考えられる。

麻生首相が郵政株式の売却凍結を口にした途端、激しい麻生首相バッシングが噴出している。テレビ朝日は、小泉元首相、中川秀直元自民党幹事長、飯島勲元秘書、小泉チルドレンを画面に登場させ、郵政民営化見直し論議を封じ込めようとしているように見える。

日本郵政が不動産事業を本格化していることが報道されている。東京・目黒の社宅跡地で分譲マンション開発を進めるほか、東京中央郵便局の再開発にも着手している。日刊ゲンダイ紙は11月24日付記事「西川・日本郵政 国民の財産を勝手に切り売り」を掲載したが、貴重な国民資産が私的利益のために流用されつつある。

日本郵政が保有不動産の売却を開始した直接の理由は、当面の利益確保のためであると考えられる。決算において黒字を確保しなければ株式売却を実施できない。株式売却が凍結されぬ前に、できるだけ早く株式売却を実現しようとの思惑が透けて見える。

株式売却が実行され、日本郵政の所有権が日本国から民間に離れてしまえば、あとは株式を保有した民間資本の思いのままになる。日本郵政の優良資産は食い尽くされることになるだろう。これらの問題を「神州の泉」様「チラシの裏」様をはじめとする多くの識者が繰り返し指摘されてきた。

350兆円の資金、巨大な優良不動産を思いのままに処分できる。巨大な人員と採算の取れない郵便局ネットワークが現在の利益水準を抑制している要因だが、民営化が実現した段階で、これらの障害物が順次取り除かれるはずである。

障害物が存在しているために、当初は低い価格で株式が売却されることになる。安いい価格で郵政会社を購入し、障害物を取り除いて、株価上昇を誘導して高い価格で売り抜ける。その間に、日本国民が蓄積した巨大な優良資産の甘い蜜を吸い尽くすのだ。

売却された株式を直接、間接に外国資本に支配されれば、国民の貴重な優良資産がそっくり外国資本に収奪(しゅうだつ)されることになる。日本郵政の不動産事業はまだ本格化しない。当面は、株式売却を実現するための利益確保に限定される。民営化が実現した段階で、優良資産の本格的な収奪が実行されるだろう。

外貨準備の巨大損失、IMFや世界銀行への巨額資金拠出、郵政民営化、市場原理主義の日本への強制、これらは小泉・竹中政権が誘導してきた売国政策の延長上に位置づけられる施策である。

国民新党が郵政民営化凍結法案を提案し、民主党とこの問題で足並みをそろえることは、日本の政治を外国資本のためのものとせず、日本国民の幸福実現のためのものとする意味で、極めて重要な意味を有している。

日本郵政の事業展開に対する監視を強化しなければならない。まず求められることは、日本郵政の上場と株式売却を凍結することである。貴重な国民資産が根こそぎ外国資本に収奪された後で、後悔しても取り返しがつかない。

急(せ)いては事を仕損じる。これだけの巨大な国民資産の取り扱いを拙速(せっそく)に進めることを避けなければならない。郵政民営化をなんとしても強行しようとする勢力は、郵政民営化は2005年9月の総選挙で国民が示した総意だと主張するが、2005年9月に示した意向を主権者である国民が、冷静に見直し始めている。

2007年7月の参議院選挙結果は、その明確な意思表示である。次期総選挙で冷静さを取り戻した国民が最終判断を下し、政治がその意向に従うのが正しい対応である。日本の政治を「売国政治」から「国民の幸福を追求する政治」に糺(ただ)さなければならない。

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