カテゴリー「かんぽの宿(3)」の11件の記事

2009年5月22日 (金)

竹中平蔵氏が国会出頭から逃げ回っていた理由

5月21日の参議院予算委員会審議で、国民新党の自見庄三郎議員は、新型インフルエンザ問題に対する舛添厚労相の対応が力み過ぎていると指摘した。厚労省の過剰反応、首相がテレビCMにまで登場する過剰反応が、社会の過剰反応を生み出す原因になっていることを的確に指摘した。

麻生首相のテレビCM出演は、政府広報予算の総選挙対策への流用であると批判されても仕方がないだろう。

また、自見庄三郎議員は、鳩山総務相に西川善文日本郵政社長の解任を強く要求した。鳩山総務相が最も重要な局面で腰砕けになるなら、鳩山氏は政治生命を失うだろう。鳩山総務相の西川氏解任方針を麻生首相が拒絶するなら、鳩山氏は総務相を辞任するべきだ。いずれにせよ、この期に及んで方針が定まらないのは優柔不断のそしりを免れない。

「かんぽの宿」疑惑に関連して、参議院総務委員会は竹中平蔵氏に対して、2度にわたって参考人としての出席を求めた。

「日本郵政が株式会社として発足したのちは、日本郵政のすべてが西川社長に委ねられ、行政や担当相が介入することは「根本的に誤っている」」とする竹中平蔵氏の姿勢が、問題の根源に存在する。

竹中氏は国会への出頭を2度とも拒絶したが、このことについて、竹中氏は「週刊ダイヤモンド」のインタビューで、「三日後の昼何時に来いと言われて行けるわけないじゃないですか」と答えている。

検索してみたところ、「喜八ログ」様も同じ指摘を示されていた。

参議院総務委員会ないし予算委員会は、ある程度前もって竹中氏の出頭可能な日時を確認のうえ、竹中氏の出頭を求めるべきだ。この場合、竹中氏は国会出頭から逃げることを許されない。竹中氏が国会出頭から逃げ回るようであれば、参考人招致を証人喚問に切り替えるべきだ。

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2009年4月 7日 (火)

かんぽの宿出頭拒否竹中平蔵氏を証人喚問すべし

「かんぽの宿」疑惑に関連する重要な情報を提供し続けてくださっているTokyonotes 東京義塾」様が、国民新党の長谷川憲正参議院議員4月3日付メールマガジンの内容を紹介下さった。

3月10日付記事「徹底追及「郵政民営化・かんぽの宿の闇を暴く」」に記述したように、社会民主党の保坂展人議員が主催した東京阿佐ヶ谷ロフトAでのトークライブでは長谷川議員とともに私もゲストとしてお招き賜り、「かんぽの宿」と「郵政米営化」の実態について、2時間超の討論に参加させていただいた。

当日の模様は社会民主党OfficialWebに動画としてアップいただいているので、ぜひご高覧賜りたい。3月3日に国策捜査で小沢一郎民主党代表の秘書が逮捕されるまで、「かんぽに宿」疑惑は拡大し、国民からも真相の徹底解明を求める声が拡大していた。

ところが、3月に入り、政治権力が警察、検察権力を利用して政敵を追い落とそうとするという卑劣な政治謀略が白昼堂々展開され、政治権力に迎合するマスメディアが報道空間を西松建設問題一色に染め抜き、与党の悲願である小沢民主党代表辞任をなんとか実現させようと、血眼(ちまなこ)になった。

民放各局はいまなお小沢氏辞任誘導に執着し、4月6日のテレビ朝日番組「TVタックル」では、完全に自民党工作員に堕落したと言っても過言ではないような福岡政行氏が、自民党幹部にアピールしようとしてなのか、懸命に小沢氏辞任を求める稚拙で醜悪な姿を晒(さら)した。

この手のテレビ番組はまともな政治評論家をただの一人も登場させない。「正義と公正」の正反対を強引に主張する醜悪な行動を野放しにする電波屋には、政権交代が実現した暁に、然るべき鉄槌(てっつい)が下されることになるだろう。

話が横にそれたが、政治資金規正法に関する小沢氏秘書の問題はまったく取るに足らないことがらだ。「取るに足らない」と言うよりも「言いがかり」に近い。大竹まこと氏が正論を主張し、勝谷氏もこの問題では正しい主張を示したが、番組は、メディアの偏向を糾弾する勝谷氏の指摘を地で行くかのような偏向報道を続けた。

「政治資金規正法」で摘発するなら、公正に、平等に、同じ問題を有するすべての議員を摘発しなければならない。そうなれば、自民党議員で摘発を免れる議員はほとんど誰もいなくなるのではないか。

この問題よりも「かんぽの宿」疑惑の方がはるかに重要である。国民の貴重な財産が特定の人々の利益のために、食い物にされた現実がある。不正に利得を得たり、与えようとした人物が存在するなら、その人物は刑事的に処罰されなければならない。東京地国策特別捜査部は、こうした国民に対する背信行為をターゲットにはしないのかも知れないが、そうであれば、国会が権力を行使して、真相を明らかにしなければならない。

長谷川憲正議員のメルマガの内容をTokyonotes東京義塾」様の記述から引用させていただく。

「国会の方も色々あり、毎日忙しくやっております。今日(3日)は先般、日本郵政から総務省に提出されていたかんぽの宿問題の17の段ボールの資料の分析結果が出ました。同時に、日本郵政に対して改善命令が出されました(6月末までに改善報告、その後4半期ごとに措置状況報告)。

総務省は精査・分析した結果16の問題点があると指摘しました。

1.国民共有の財産の譲渡という認識に欠けている(基本的認識)
2.減損処理で低い帳簿価格となるというマジックが隠されていた。
3.収益改善に向けた努力がない。
4.入札手続等の公平性・透明性がない。
5.重要事項を入札参加予定者に開示していない
6.最終審査で検討されるべき「最終審査表」が事後的に作成された。
7.「最終審査表」に新会社の副社長の名前が明記、その名前の副社長が5人の審査員の1人だった。
8.「最終審査表」の評価内容があいまい。
9.オリックス不動産との契約書における「譲渡制限」があるが、但し書きが付けてあり、オリックスの判断で譲渡ができることとなっている。
10
.オリックス不動産との契約書における「雇用の確保」は、十分な雇用確保が達成されると言えない
11
.メルリリンチ日本証券がアドバイザーとなっているが、その選定過程が不明瞭
12
.今回の譲渡先選定方法の説明が二転三転、国民利用者に対する説明責任を果たしていない。
13
.重要な問題について口頭での確認事項が散見される。
14
.日本郵政の意思決定者(最終決定権者)が不明確。
15
社宅の評価額が、適正な譲渡価格とはいえない。
16
120万人分の「かんぽの宿メンバーズカード」の個人情報保護の尊守がなされていない。

今日は15:00から日本郵政への改善命令、15:30から総務大臣の記者会見が行われました。

日本郵政は簡保特別会計から資産を引き継ぎ、とにかく安くオリックスに譲渡しようとするまさに出来レースが浮き彫りにされた感じです。

重要事項についても取締役会や契約相手先などに口頭報告、口頭確認、口頭説明ということが多く経営体制が大丈夫かと思わせるところもあります。報告書では企業統治(ガバナンス)と言っています。

また、アドバイザ-から2度(平成20年8月、平成20年11月)にわたって「売却中止」を含めた選択肢の提示を受けていたにもかかわらず、社内で十分な検討もぜず強行したことが明らかになりました。

また、かんぽの宿は赤字経営だと言われていましたが、メルリリンチが作った入札参加者へ提供した資料によると、平成21年は27億円の赤字ですが、来年22年からは10億円、13億円、16億円、17億円、17億円と毎年黒字経営ができることなっています。

7日(火)には参議院総務委員会でかんぽの宿の集中審議があります。午前中参考人聴取、午後質問です。参考人に竹中平蔵氏を指名しましたが、やっぱり出てきませんでした。私も質問ではトップバッターで厳しく追及することとしています。衆議院総務委員会も7日の午前中この問題について集中審議をするようです。」

(ここまで引用。太字は本ブログによるもの。)

「かんぽの宿」不正売却問題の全容が明らかになってきた。日本郵政が「かんぽの宿」を不正に低い価格で「オリックス不動産」に売却しようとしていたことがほぼ確実になったと見て良いだろう。

2008年1月のアドバイザー会社契約時の稟議(りんぎ)書では、売却想定価格が640億円で計算されていた。この金額であれば、資産価値の実態と比較しても、それほどの違和感は生じない。「かんぽの宿」疑惑を否定する論者は、懸命に109億円の正当性を主張してきたが、109億円が不当に低い価格であることは、このことによって明確に証明されたと言える。

また、アドバイザーからは二度にわたって売却中止の選択肢が提示されたが、日本郵政が安値売却を強行したことも明らかになった。

さらに、竹中平蔵氏などが「安値売却の最大の根拠」としてきた、「かんぽの宿」収支が2010年から黒字になると見込まれていたことまで明らかにされてしまった。

日本郵政が何の理由もなく、このような不正を行うはずがない。

①「かんぽの宿」を不正に安い価格で買収できれば「オリックス不動産」は不正に利益を獲得できる。
②日本郵政が不正に安い価格で「かんぽの宿」を売却することは不自然であり、そのような行為は株主に対する「背任」にあたり、リスクを伴う行動である。
③日本郵政の不合理な行動を説明できるひとつの仮説は、「オリックス不動産」から日本郵政関係者に「金品等」が渡され、その関係者が「金品等」の見返りに「便宜供与」を図ったとする見方である。

「かんぽの宿」疑惑追及にあたっては、誰が、どのような経緯で、このような「不正入札」を誘導したのかを明らかにしなければならない。

問題は、今回の「かんぽの宿」売却に留まらない。日本郵政公社時代に売却された日本郵政資産での「不正売却疑惑」が明らかにされている。資産売却が特定の「インナーサークル」のなかでだけ実施された疑いがある。

こちらの問題も全容を明らかにしなければならない。

そのためには、国会が参考人を招致して詳細を問いただす必要がある。竹中平蔵氏は3月17日の衆議院総務委員会での参考人出頭要請があったにもかかわらず、ボイコットした。

「やらせ」や「出来レース」の民間メディアには頻繁(はんざつひんぱん)に登場し、稚拙でまったく説得力のない詭弁を展開しているが、「郵政民営化」を担当した責任者として出席して、すべての疑惑に答える責務を負う国会での供述をボイコットするとは何事であるか。

私は番組内容を確認していないが、竹中氏は4月6日のテレビ朝日番組でも「かんぽの宿」に関連して発言したようである。民間メディアに出演する時間があるなら、その前に国会に出て責任を果たすべきだ。出席を拒否すればするほど、竹中氏に対する疑いが濃厚になってゆく。

国会は、竹中氏が参考人招致に応じないのであれば、「参考人招致」から「証人喚問」に切り替えて、竹中氏の出頭を要請するべきである。

「かんぽの宿」売却規定は2005年10月21日に成立した日本郵政株式会社法附則に、法案確定直前に潜り込まされたものである。この方針を指示したのが竹中氏であり、疑惑の本尊でもあるからだ。国会が国政調査権を適正に活用することが強く望まれる。

まずは、本日の参議院総務委員会および衆議院総務委員会での集中審議を注視しなければならない。

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2009年3月17日 (火)

遠吠えだけの竹中平蔵氏とかんぽの宿新疑惑発覚

3月17日、衆議院総務委員会は参考人を招致し、意見聴取が行われた。参考人として出席した町田徹氏から重要な事実が指摘された。

日本郵政は売却予定の「かんぽの宿」が年間40-50億円の赤字を計上していることが早期売却と安値売却の最大の要因であると説明してきた。

ところが、町田氏の調査では、「かんぽの宿」収支は2007年度に5億円程度の赤字にまで急減したものが、日本郵政株式会社が発足したのちに迎えた新しい年度である2008年度に40-50億円の赤字に急拡大するとのことだ。

2008年度の赤字急拡大が極めて不自然であることが指摘された。2007年度の赤字急減を踏まえれば早期の黒字化も十分に考えられるのではないか。

  

また、竹中氏は1月19日付産経新聞に「年間50億円の赤字」と記述したが、この数字を竹中氏がどのように入手したのかも明らかにされる必要がある。

   

また、日本郵政公社時代の資産売却に関する疑惑が拡大しているが、日本郵政公社時代から西川善文日本郵政社長が関係する三井住友銀行関係者が「天上がり」の形態で、日本郵政公社に出向ないし入社し、三井住友銀行関係の企業に有利な取り計らいをしてきた疑いも指摘された。

「かんぽの宿」疑惑は国会で全容を解明し、必要に応じて刑事事件としての捜査が着手される必要があると考えられる。予算委員会でも集中審議が求められ、その結果が「郵政民営化見直し」論議に反映されなければならない。

3月17日の総務委員会の最大の焦点は、参考人として招致した竹中平蔵氏が出席して、疑惑に正々堂々と答えるかどうかであった。

しかし、竹中平蔵氏は総務委員会に出席しなかった。出来レースのテレビメディアや一方的に詭弁を書き連ねることのできる媒体に、数多く登場しているが、国会での説明は拒否するとの考えであるのか。

「犬の遠吠え」と批判されることは免れない。竹中氏は疑惑の核心に対して、何も答えていない。反論があるのなら、出来レースの場ではなく、国会で正々堂々と説明するべきである。

国会は、参考人での出席が拒否されるなら、証人喚問を実施することも検討するべきである。

マスメディアは小沢一郎代表事務所の政治資金に関する記載ミスの問題を針小棒大に報道するが、「かんぽの宿」疑惑の方が、圧倒的に、現段階で不正は目に見える形で表れている。「政治資金問題」から「かんぽの宿」疑惑に報道の重心を移すべき局面である。

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2009年3月16日 (月)

「TVタックル」偏向全開と「かんぽの宿」竹中氏の責務

テレビ朝日「TVタックル」に警戒を呼びかけてきたが、3月16日放送番組の悪質さは異彩を放っていた。

思わず嘔吐してしまいそうな、異臭に満ちた番組である。

テレビ朝日は局をあげて小沢氏を代表の座から引きずりおろしたいのだろうか。民主党議員も出演させているが、小沢代表に近い議員はほとんど出演させない。民主党内部にも、小沢代表と対立する議員は少なからず存在する。秘書が逮捕されたことを名目に小沢代表の辞任を秘かに望む議員は存在する。

自民党清和政策研究会御用評論家と呼ぶべき三宅久之氏は、小沢一郎氏の古い話題についての独演会を演じた。本ブログ昨年10月3日付記事「麻生政権①「政と官」癒着の構造」に記述したが、小沢一郎代表を脅威と感じてのことと思われる。執拗に小沢代表攻撃を繰返す勢力は同じことをオウムのように繰り返す。

10月3日付記事から引用する。
「小沢代表の政治資金管理団体が不動産を所有していた問題も、小沢氏攻撃の材料として利用されている。新しい政治資金規正法では不動産の取得について規定が設けられたが、従来の法律には規定が存在していない。政治資金管理団体の不動産保有はまったく法的問題がないが、自民党は今後もこの問題を蒸し返す可能性がある。」

この記述通り、三宅氏がこの問題を蒸し返した。三宅氏が話題にした素材は小沢代表サイドが名誉毀損で民事訴訟を提起した問題で、小沢代表が刑事責任を追及されたのでも何でもない。民事訴訟で提起した問題が裁判所に認められなかっただけだ。小沢代表サイドが刑事問題で追及される可能性の有無を論じる文脈のなかで、民事問題はまったく無関係だ。

三宅氏は小沢氏サイドによる民事提訴が高裁で認められず、最高裁に上告しなかったことを、あたかも、小沢氏サイドがあたかも法的な問題を引き起こしたかのような印象を伴う話法で主張した。

かつての政治資金規正法では、政治団体による不動産取得を禁止していない。政治資金を保蔵する手段として不動産が選択されただけに過ぎない。法律に抵触する行動でもない。このような合法的な行為を、あたかも不法行為であるかのように説明する根底にあると推察される悪意は、極めて悪質なものだ。

TVタックルがVTRインタビューで重用する屋山太郎氏は小沢一郎代表批判で凝り固まっている人物である。激しいコンプレックスの裏返しなのだろうが、まったく論理的でない、下品な罵詈雑言を小沢代表に浴びせるだけで、その論評は聞くに堪えない。

宮崎哲哉氏は、小沢代表が記者会見で、「このような事由で逮捕されたり、強制捜査を受けるいわれはない」との趣旨の発言を示したことに関連し、大久保秘書がもし起訴されたら、この記者会見の発言と矛盾するから辞任せざるをえないのではないかとの趣旨の発言を示した。

宮崎氏は専門家として発言するなら、小沢氏の発言を正確に調べた上で発言するべきだ。小沢代表は3月10日の記者会見で記者から以下の質問をされ、考え方を明確に示している。記者の質問は以下の通り。

「新聞各社の世論調査で代表を辞任すべきだとの声が多いが、進退についてどう考えるか。」
これに対する小沢代表の説明以下の通り

「大久保の逮捕から1週間を経過して、もう8日目ですかね、に、なったわけですが、その間、私も、これもまた申し上げておりますように、収賄罪か何かの被疑者、犯人のような、ずーっと毎日、毎日の報道でございましたから、国民のみなさんがそういう中で、辞めた方がよかろうというふうに思われるとしても、それはむべなるかなと。そういうふうに感じるだろうなというふうに思っております。

  ただ、まだ収支報告書の事務処理の問題点という以外に何も明らかにされていないわけでございますので、私はそういう意味で、事柄がその他のことも含めまして明らかになれば、その時点で、国民のみなさんのご判断をいただければいいのではないかと。従いまして、私は進退については、最終的な結論が出るまでは現時点ではまったく考えておりません。」

 マスメディアが主導している小沢代表辞任論は、「収支報告書の事務処理の問題」ではなく、「収賄」や「あっせん利得」などのイメージを植えつけるようような報道のなかで推進されているものだ。

 小沢氏は「収支報告書の事務処理の問題」で代表辞任をしない考えを表明している。今回の捜査が、「収賄」などの問題に発展するのかどうかを見極める考え方を表明している。

 大久保氏が起訴されたとしても、「最終的な結論が出るまでは現段階ではまったく考えていない」と述べていることから、このことを原因とする辞職は考えないとの方針を示したものと考えられる。

 小沢氏の記者会見の内容からは、①大久保氏が仮に起訴されたとしても辞職には及ばない。②「収賄」等に発展するのかを見極める。③これらの問題に対する国民の判断を考慮する。との考え方が明確である。宮崎氏の発言は、単に小沢氏の辞任を誘導したいとの希望を述べただけに過ぎないと受け取ることができる。

 番組では小沢代表が田中角栄元首相、金丸信元自民党副総裁などの直系であったことを強調し、西松建設の東北地方での公共事業受注への便宜供与のイメージを植えつけようとの意向一色のVTRが全面展開された。

 西松建設の献金問題では森喜朗元首相や尾身幸次元沖縄及び北方担当相、あるいは二階俊博経産相の職務権限と献金、西松建設の公共事業受注の問題など、明らかにされなければならない疑惑が山積している。これらの問題にまったく言及せず、小沢氏だけを集中攻撃する不可思議さは「ミステリー番組」の域に達している。

 屋山太郎氏は渡辺喜美氏や江田憲司氏などが発足させた政治グループに名前を連ねている。本ブログで指摘してきた「偽装CHANGE」勢力である。これらの特定の政治グループに所属している人物の番組での起用に際しては、放送法で定める「政治的公平」の規定に照らした適正な対応が求められる。

 三宅久之氏も自民党議員のポスターへの登場を告白しているのであるから、偏向した出演者構成について、善処が求められる。

 番組後半では「かんぽの宿」問題が取り上げられたが、こちらも、相変わらずの超偏向報道であった。

 西川善文日本郵政社長の責任問題は、「かんぽの宿」疑惑の全容を解明した上で判断されるべきものである。857億円の固定資産評価額を有する「かんぽの宿」等79施設を109億円で売却することは、常識的判断に照らして不正廉売である。

 「偽装CHANGE勢力」に属すると考えられる高橋洋一氏がVTRで、承継財産評価委員会が100億円程度で評価したことを強調したが、この財産評価委員会が疑惑の核心のひとつなのである。斉藤惇東証社長を委員長とする委員会が評価したというが、斉藤氏は不動産評価の専門家ではない。委員会には不動産鑑定士は一人しか存在しない。その委員である奥田かつ枝氏がオリックス出資企業の社外取締役であることが問題視されている。

 石原伸晃氏は、「かんぽの宿」が年間40-50億円の赤字を計上しており、早期に売却しなければ損失額が膨らむことを強調するが、竹中平蔵氏の稚拙な反論を繰り返しているだけだ。

 民主党の前原誠司氏は、「かんぽの宿」の運営に問題があったことを強調して、問題の重点を意図的に移した。西川社長特命チームによる「かんぽの宿」売却先決定の不正が本来の疑惑の核心であるが、旧郵政の「かんぽの宿」運営の杜撰さに論点をすり替えようとしているのだ。

 番組に出演した浅尾慶一郎氏も、「雇用維持の条件があったので安値売却になった。雇用維持条件が付されていれば100億円売却はやむをえない」との趣旨の発言を示した。詳細を確認せずに無責任な発言を示すことは許されない。

 オリックスに義務付けられた雇用条件維持の条件は、わずか1年しか付されておらず、3200人の社員の全員が対象ではない。正社員のうちの一部についてのみ、1年間の雇用条件維持が付されていたことが明らかにされつつある。

 「ラフレさいたま」1施設で約100億円の時価評価、社宅9施設で47億円の時価評価が得られている施設である。79施設で109億円での売却はありえない。「不正売却」の事実が存在するのかどうかの「真相解明」が先決である。

 「不正」が存在したのであれば、西川社長の責任問題浮上は必須である。刑事責任の追及も当然、検討されるはずだ。後任の社長に郵政出身の團氏が就任するのかどうかなどは、その先の問題である。

 東京中央郵便局の建て替え問題の核心は、この建て替えにおいても、「郵政私物化」汚染が広がっているのではないかとの疑惑である。「かんぽの宿」売却プロジェクトが「郵政私物化」に完全に汚染されていたことが明らかになれば、日本郵政の業務全体をすべて、総点検する必要が生まれる。

 日本郵政公社時代の資産売却において、不透明な資産売却の実態がすでに明らかにされ始めている。「かんぽの宿」だけでなく「メルパルク」の賃貸契約においても、不透明な「入札」が町田徹氏などにより、早くから指摘されている。

 「TVタックル」は「かんぽの宿」疑惑を、郵政官僚による「民営化への抵抗」の図式だけで説明しようとするが、これでは、竹中平蔵氏の稚拙な自己弁護反論と同レベルになってしまう。

①「かんぽの宿」売却における「雇用維持条件」の詳細
②2006年3月期決算から突如始まった「かんぽの宿」減損会計実施の背景
③横田邦男専務執行役、伊藤和博執行役の経歴と「かんぽの宿」売却との関わり
④奥田かつ枝氏が財産評価委員会委員に選任された経緯と奥田氏の財産評価への関与
⑤オリックス不動産が日本郵政担当部長の副社長起用を提案した経緯
⑥メリルリンチ日本証券をアドバイザーに選任した経緯
⑦一括売却への応募を打診した27社への説明の詳細

⑧日本郵政公社時代からの「かんぽの宿」時系列財務関連資料全データ
などの全容が明らかにされなければならない。

 衆議院総務委員会が、3月17日の委員会に竹中平蔵氏を参考人として招致する方針を決定したと伝えられたが、竹中氏は承諾したのかどうか。

竹中氏が「かんぽの宿」疑惑を晴らしたいと考えるなら、国会の総務委員会、財務金融委員会、予算委員会などで、思う存分、意見を開陳するべきである。

「出来レース」のテレビメディアなどでだけ「犬の遠吠え」のように稚拙な反論を展開しても、国民を納得させることはできない。何度でも国会に出向き、もし可能と考えるなら、山積した疑惑を解明するために尽力するべきだ。

それが「郵政民営化」を仕切った人物の責務である。

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2009年3月15日 (日)

国策捜査・選挙妨害の裏は「かんぽの宿」疑惑つぶし

「チラシの裏」様、拙著『知られざる真実-勾留地にて-』についての過分なご紹介をありがとうございます。私としては純粋に、内容を一人でも多くの方に知っていただきたくことが何よりも大事だと思っております。出版社の判断で価格が高めに設定されたことを申し訳なく思っています。このように丁寧に読んでいただきまして、この上なくありがたく感じております。今後ともご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

次期総選挙を直前にしたタイミングでの国家権力の不当な行使に見える検察権力の行使とマスメディアの露骨な権力迎合を踏まえ、徹底的な抗戦=レジスタンスが求められている。民主党の一部に自公政権と通じる反乱分子が存在し、民主党内部から破壊活動が展開されている疑いが存在することにも強い警戒を払う必要がある。

政治目的に警察・司法勢力が利用されることに対しては、毅然とした対応が求められる。逆に言えば、既得権益勢力=悪徳ペンタゴンは、ぎりぎりのところまで追い詰められている。しかし、権力が濫用されれば、大きな実害が発生するのは事実であり、実害を克服して悪徳ペンタゴンとの闘いに必ず勝利してゆくとの腹の据わった覚悟が求められる。

マスメディアは民主党内部の反乱分子の声を利用して民主党に揺さぶりをかける工作を展開しているが、いま、何よりも大切なことは、次期総選挙で決定的な勝利を収めて、本格的な政権交代を実現することである。

①特権官僚の天下り、②外国資本への利益供与、③大資本を優遇の政策、を何が何でも維持したいと考えているのが、「政官業外電の悪徳ペンタゴン」である。本格的な政権交代実現によって、
①「天下り」根絶、②外国資本への利益供与根絶、③国民生活の優先、

を基本政策路線とする政治を実現することが目指されている。

民主党、社民党、国民進党が結束して問題に対応しなければ、本格的な政権交代は実現しないだろう。もちろん、民主党に問題があれば正す必要があるだろう。「政治と金」の問題は古くて新しい問題である。

自民党が企業献金をこれだけ槍玉にあげるなら、自民党も率先して「企業献金の全面禁止」を提示するべきである。自民党が「企業献金全面禁止」を提示すれば、実現するだろう。「企業献金」が容認され、政党や政治家が企業から巨大な献金を受け入れるから、政策が国民の幸福でなく企業の利益を目的に策定されるようになるのだ。

西松建設の問題を政治献金の制度改正を進めるための契機として活用することが建設的な対応である。小沢民主党代表周辺への検察の捜査が、単に、政治資金規正法に基づく報告書への記載ミスの問題にとどまるなら、小沢代表が辞任する理由にはまったくならない。

この場合には、検察の対応が問題にされることになるだろう。これまで伝えられている事実関係を踏まえれば、自民党清和政策研究会(町村派)に所属する森喜朗元首相、尾身幸次元沖縄及び北方担当相に対する献金について、捜査のメスが入らないことは不自然そのものである。

また、小沢事務所での献金問題の核心に位置してきたのは高橋嘉信氏であると見られている。マスメディアが高橋嘉信氏関係の情報をほとんど伝えないことも、不自然極まりない。高橋嘉信氏は次期総選挙で小沢代表と同じ岩手4区から自民党公認で立候補する予定の人物である。

この問題について、「カナダde日本語」の美爾依さんが、とても示唆に富む考察を掲載された。露骨な国策捜査がこのタイミングで実行された問題、問題発覚後、政権交代を求める人々が問題にどのように対応するべきか、など、多くの考えるべき問題について整理してくださっている。

「政治と金」の問題は重要で、企業献金のあり方を含めて、今後のあり方について論議を深め、必要な制度改正を進めてゆくべきだと思う。私は企業献金を禁止することが望ましいと考えるが、十分に論議して今後の制度を決定してゆくべきだと思う。

検察が実行した小沢代表事務所に対する強制捜査の全貌が明らかでないが、総選挙を目前にした局面での強制捜査が政治的な目的で実行されたとの疑いが浮上している以上、不当な国策捜査疑惑に対して毅然とした姿勢をとるべきことは当然だ。

「収賄」、「あっせん利得」、「競争等妨害」などの新事実が明らかになれば、取るべき対応は変化するだろうが、それは、事態が明らかになった時点での対応であり、現段階とは状況がまったく異なる。

「晴天とら日和」様scotti様から提供された、これまでの政界への捜査当局の強制捜査を一覧に示すコメントを紹介されたので、以下に転載する。

(田中派)田中角栄 逮捕 ロッキード事件 
          (
東京地検特捜部)
(経世会)竹下登  失脚 リクルート事件  
          (
東京地検特捜部)
(経世会)金丸信  失脚逮捕 佐川急便献金・脱税 
       (
東京地検特捜部&国税) 
(経世会)中村喜四郎 逮捕 ゼネコン汚職   
          (
東京地検特捜部)
(経世会)小渕恵三 (急死)(
ミステリー)
(経世会)鈴木宗男 逮捕 斡旋収賄     
          (
東京地検特捜部)
(経世会)橋本龍太郎 議員辞職 日歯連贈賄事件 
          (
東京地検特捜部)
(経世会)小沢一郎  西松不正献金事件 
          (
東京地検特捜部)
(経世会)二階俊博  西松不正献金事件 
          (
東京地検特捜部)

  

(清和会)岸信介    安泰
(清和会)福田赳夫   安泰
(清和会)安倍晋太郎  安泰
(清和会)森 喜朗    安泰
(清和会)三塚 博   安泰
(清和会)塩川正十郎  安泰
(清和会)小泉純一郎  安泰
(清和会)尾身幸次   安泰

自民党清和会(清和政策研究会)の源流創設者である岸信介氏については、3月13日付記事「吉田茂が生んだ秘密警察国会日本とCIA」に記述した、春名幹男氏の著書『秘密のファイル CIAの対日工作』(共同通信社)上巻第五章「日本の黒い霧」1「A級戦犯免罪の系譜」および下巻第八章「政界工作」7「CIAと岸信介」に詳しいが、1994年10月9日付ニューヨーク・タイムズ紙が
「CIAが1950、60年代に日本の右派勢力支援に数百万ドル支出」の記事を掲載して以降、CIAから岸信介氏への資金提供の実態が少しずつ明かにされてきた。

春名氏は上記著書のなかで、CIAが岸信介氏に直接現金を渡したとの証言を、直接、関係者から聞き出したエピソードなどを記述している。

Scottiさんが例示された以外にも、
加藤紘一氏
田中真紀子氏
辻本清美氏、
西村眞悟氏
など、いずれも、さまざまな意味で「反米」で括ることのできる人物が、選別されたように、刑事訴追されたり、嫌疑をかけられたりしてきている。私は、私が巻き込まれた事案も、広い意味では同じ系譜に分類することができると考えている。

この意味で、西松建設問題の捜査が森喜朗氏や尾身幸次氏などに波及するのかどうかは、極めて重要なポイントになる。

マスメディアが西松建設問題に報道時間の大半を充当した結果、三つの重要事実が闇に紛れた。

①小泉元首相の衆議院欠席への同調者がたった1名にとどまり、小泉元首相の影響力が完全に消滅したこと、
②「かんぽの宿」疑惑
③郵政民営化委員会が「郵政民営化見直し」を完全に無視しようとしていること、
の三点だ。

日本郵政が「かんぽの宿」等79施設を109億円の安値でオリックス不動産に売却しようとした事案は、刑事問題に発展する可能性を秘めている。しかし、現時点では事実関係が十分に開示されていない。

国会は国政調査権を活用して、日本郵政の行動を全面的に明らかにする義務を負っている。

竹中平蔵氏が3月13日、自民党本部で菅義偉選挙対策副委員長らが作る議員連盟「聖域なき構造改革を推進する会」で講演し、「民営化は民間の経営に任せること。枠組みを作るのは政治家の仕事だが、経営判断に立ち入ることは厳に慎まなければならない」と述べたと伝えられた。

日本郵政は株式会社形態に移行したが、株式は100%政府が保有している。日本郵政の行動を政府、国会、国民が監視する権利と義務を負っている。「かんぽの宿」疑惑の全容を明らかにした上で、責任ある当事者の責任を適正に問わなければならない。

このような重大な疑惑が発覚しながら、日本郵政の経営判断に介入するなと主張する竹中氏の発言は、国民の貴重な財産を私物化することにつながりかねない誤ったもので、糾弾されなければならない。

定額給付金法案の再可決に反対した小泉元首相への同調者が1名にとどまったことで、小泉元首相の影響力が完全に失墜したことが明らかになったが、この再可決を契機に、小泉竹中一家の麻生首相批判が急激に緩んだように見える。

麻生政権が小泉竹中一家と「手打ち」をした可能性がある。鳩山総務相は日本郵政が提出した資料の解析を進めて国会に報告すると国会で答弁したが、国会への報告が遅れている。

郵政民営化委員会が3年ごとの見直しを示すが、重要な論点をほとんど素通りする気配を示している。このまま、日本郵政関連株式が市場売却されると、日本郵政の「私物化」が実現してしまう。その前に歯止めをかけなければならない。まずは、株式売却を凍結することがどうしても必要だ。

「西松建設国策捜査」の裏で「かんぽの宿疑惑つぶし」、「郵政民営化見直しつぶし」が進められているが、これを許してはならない。

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2009年3月10日 (火)

徹底追及「郵政民営化・かんぽの宿の闇を暴く」

3月5日、阿佐ヶ谷のロフトAで『かんぽの宿と郵政民営化の闇』と題するトーク・ライブが行われた。社会民主党の保坂展人議員が主催され、国民新党の長谷川憲正議員と私がトークゲストとして招かれた。貴重な会合にお招きいただいたことに対して、この場を借りて感謝申し上げたい。

会場は満員の盛況で、この問題に関する関心の高さを改めて知った。社会民主党Official Web「徹底追及郵政民営化・かんぽの宿」のタイトルで、この会の模様を掲載してくださっているので、ぜひご高覧賜りたい。また、同サイトでは拙著『知られざる真実-勾留地にて-』も紹介くださっている。重ねて感謝申し上げる。

ライブ・トークでは、国民新党の長谷川憲正議員が同日午後の衆議院予算委員会で「かんぽの宿」問題を追及された直後であり、臨場感あふれるお話をうかがうことが出来た。

すでに本ブログで第一報をお伝えしたが、「日録(不定期)」様が当日の模様を早々にブログにアップしてくださった。また、「チラシの裏」様「ヒロさん日記」様がトーク・ライブについて、大変ありがたい記事を掲載くださった。心よりお礼申し上げたい。身に余る温かなお言葉を賜り心から感謝申し上げます。

また、「YAMACHANの@飛騨民主ブル新聞」様「社民党 京都府 副主席 野崎靖仁 語録」様「喜八ログ」様「クマのプーさん ブログ」様をはじめ、多くの皆様がこのトーク・ライブを取り上げて記事を掲載くださっている。すべてをご紹介できず、申し訳ないが深く感謝申し上げる。

当日のトーク・ライブの模様は社会民主党のOfficial Web様が順次、動画をアップしてくださる見込みだが、「らくちんランプ」主宰者のスパイラルドラゴン様がニコニコ動画にトーク・ライブのすべてをアップしてくださっているのでご案内申し上げる。また、「不定期更新思索日記(時々戯れ)」様が動画を貼り付けておられるのでご紹介させていただく。

国民新党の長谷川憲正氏は旧郵政省勤務ののち、外交官に転じられ、フィンランド大使などを歴任されてから国会議員に就任された方である。長谷川議員は海外では郵政三事業にあたる事業の運営が株式会社形態に移行しても、政府が株式を保有し、事業が国民のために実施されることを監視している点を強調された。

「郵政民営化」の見直し論議が活発化しているが、2005年9月の「狂気の郵政民営化選挙」の結果成立した「郵政民営化法」には「3年ごとの総合的な見直し」が明記されている。「小泉竹中一家」が慌てふためいて「郵政民営化見直し」を阻止するための言動を示しているが、「郵政民営化を総合的に見直す」ことは法定事項であることを忘れてはならない。

「かんぽの宿」疑惑の核心は以下の点にある。

  
「日本郵政株式会社法案」決定直前に「かんぽの宿」売却規定がすべり込むように盛り込まれた。この法案化を指示したのは竹中平蔵担当相(当時)であったことが国会答弁で確認されている。理由は「本業でない=コア業務でない」ことだと竹中氏は著書に明記している。

②竹中氏はその後、東京駅前郵便局の再開発など、日本郵政が不動産事業に本格進出することを奨励する発言を示している。「不動産事業」は「本業=コア業務」ではない。駅前ビル事業の奨励と「かんぽの宿」売却とは完全に矛盾する。

③「かんぽの宿」79施設は2400億円の資金を投入して取得された貴重な国民資産である。79施設の固定資産税評価額は857億円である。一般に不動産の実勢売買価格は固定資産税評価額の1.3倍から1.5倍と言われている。「かんぽの宿」79施設は1000億円程度で売却されるのが順当と考えられるが、これがオリックス不動産に109億円で売却されることが決定された。

④日本郵政は「かんぽの宿」売却を当初、「一般競争入札」によるものと説明したと見られるが、実際の売却先決定プロセスを見ると、事実上の「随意契約」であることが判明した。

⑤日本郵政で「かんぽの宿」売却担当の責任者は横山邦男専務執行役と伊藤和博執行役であるが、横山氏は三井住友銀行から、伊藤氏はオリックスが出資する不動産会社「ザイマックス社」から西川義文社長が引き抜いた人物である。「かんぽの宿」売却決定は西川社長直轄の特命チームで行われた。

⑥「かんぽの宿」安値売却の根拠は、「かんぽの宿」の収支が赤字であることを背景とする、政府の財産評価委員会による著しく低い簿価決定にあるとされる。しかし、赤字は「かんぽの宿」が加入者福祉施設であることと巨額の原価償却負担が原因であり、この赤字を前提とした資産価値評価は適正でない。政府の財産評価委員会で資産価値鑑定の中心的役割を果たしたと考えられる奥田かつ枝委員はオリックス関係者であることが判明した。

⑦今回の一括売却以前に日本郵政公社が「かんぽの宿」等の売却が実施されているが、このなかに1万円売却が6000万円転売事例や1000円売却が4900万円転売事例などが多数含まれている。これらの資産売却の全容解明も求められている。

 これらの疑惑が存在しており、国会で疑惑追及が進められているものの、全容解明には程遠いのが現状である。

 竹中平蔵氏は宮内義彦氏が郵政民営化のプロセスには一切関与していないと発言しているが、そうではないとの証拠が残されている。

 宮内義彦氏は小泉政権時代、総合規制改革会議議長を務めていた。総合規制改革会議は政府の行政改革推進本部に設置された政府機関である。一方、「郵政民営化」について、竹中平蔵氏が小泉元首相から経済財政諮問会議での論議を指示されたのは、竹中氏の著書によると2003年6月25日である。2003年9月に総選挙が実施され、10月3日の経済財政諮問会議で「郵政民営化」が諮問会議の正式議題に設定された。

 この経済財政諮問会議の直後にあたる2003年10月7日に開かれたのが2003年度第5回総合規制改革会議である。この会議冒頭に金子一義行政改革担当相が以下に示す発言を示している。

「本年夏以降、総合規制改革会議の委員の間では、郵政三事業の民営化などについて同会議で取り扱うべきとの議論があったと聞いている。一方、ご存知のとおり小泉総理からは、本件を経済財政諮問会議において集中的に取扱うこととし、そのとりまとめを竹中大臣にお願いしたいとの指示が公式にあった。
 そこで、こちらの会議との関係について、先週の閣議終了後、小泉総理と相談させていただいたが、総理は総合規制改革会議でそのような議論があったことについては、石原前大臣からも聞いていたとのことである。しかし、2箇所で検討を行うよりは1箇所に集中して、来年の秋までに基本方針をまとめるというスケジュール感をもって取り組んでいきたいので、経済財政諮問会議で一元的に検討させたいとのことであった。委員の皆様には何とぞご理解願いたい。」

 金子行革相の発言を受けて、宮内義彦議長が次のように発言した。

当会議と経済財政諮問会議とは、引き続きできる限り連携を保っていくことを考えているので、同会議から本件についていろいろな検討依頼がされることも想定できるのではないかと思うが、大臣が話された事情のとおり、当面、アクションプランの追加項目からは外すこととしたものである。」

 つまり、郵政民営化論議は経済財政諮問会議に一元化されることになったが、総合規制改革会議でも「郵政民営化」は論議されてきたのだ。さらに、2003年10月以降も、宮内義彦氏は総合規制改革会議と経済財政諮問会議とは「引き続きできる限り連携を保っていく」ことを明言しているのだ。宮内氏も「郵政民営化」について政府関係機関で論議した実績を有しており、竹中氏の発言は事実と異なっている。

 「かんぽの宿」疑惑の核心は、国民の貴重な財産が、一部の特定関係者によって「私物化されている」のではないかとの点にある。

 竹中氏は2007年10月1日に日本郵政株式会社が発足したことをもって「民営化」が実現したと判断しているようだ。竹中氏の考え方を端的に示しているのが、竹中氏の著書『構造改革の真実』239ページの以下の記述だ。

「辞書によると、民営化とは「民間の経営に任せること」とある。文字通り郵政民営化とは、郵政の経営を民間に任せることであり、政府はそれが可能なように、また効率的に行われるように枠組みを作ることである。これで西川氏に、経営のすべて、民営化のすべてが委ねられることになった。」

 「民営化」された日本郵政の経営に、政治も行政も国民も、一切口を出すな、というのが竹中氏の主張のようである。竹中氏は株式会社経営に移行したのだから、西川善文社長の一存で、すべてを決定できると勘違いしているのだ。

 しかし、「かんぽの宿」一括売却のような行動が全面的に展開されたのでは国民の貴重な資産はぼろぼろにされる。「かんぽの宿」問題は国民に対する重大な背任行為である。重大な背任行為の疑いが生じた以上、日本郵政の経営の現状を全面的にチェックすることが不可欠だ。

 「かんぽの宿」疑惑が拡大すると、小泉元首相が「笑っちゃうくらいあきれている」と「笑っちゃうような」発言を示し、マスメディア報道が小泉元首相発言に集中した。その後は、小沢一郎民主党代表に対する「国策捜査」疑惑が表面化し、マスメディア報道は西松建設問題一色になった。

 小泉元首相が「政局から手を引く」発言を示したと同時に、鳩山総務相の日本郵政に対する態度が急激に軟化したように見える。鳩山総務相は自民党内「小泉竹中一家」による倒閣運動をけん制するために「かんぽの宿疑惑」を取り上げたと考えられなくもない。

 テレビ朝日、日本経済新聞は相変わらず、「郵政民営化」推進活動を展開し、テレビ朝日はクイズ番組「パネルクイズアタック25」、「徹子の部屋」に竹中平蔵氏を登場させる異様な対応を示している。

 「かんぽの宿疑惑」を闇に葬ってはならない。田中真紀子議員が示唆したように、政局の裏側にCIAと「小泉竹中一家」の連携が蠢(うごめ)いているように見える。ネットから真実を追求し、国会で野党勢力が問題の核心を追及してゆかなければならない。民主、社民、国民新党による「かんぽの宿」追及チームの一段の活躍が強く望まれる。

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2009年3月 7日 (土)

選挙妨害を克服しかんぽの宿疑惑を徹底究明すべし

警察権力を政治目的に活用することは冷戦時代の東欧諸国ではよく見られる現象だった。日本でも戦前は特高警察が思想、言論を厳しく弾圧した。総選挙を目前に控えて次期首相候補筆頭の小沢一郎氏に標的を定めて警察権力を行使することは、いかなる弁明を講じようとも、客観的には「国策捜査」の批判を免れない。

警察庁長官経験者を官房副長官に任命し、その官房副長官が捜査状況について、「与党への波及はない」と断言するに至っては、国策捜査であることを告白するようなものだろう。

テレビ番組は東京地検特捜部長OBのコメントを流すが、当事者が「国策捜査が行われている」と発言することはないだろう。野党から「国策捜査」の疑惑が明確に指摘されている以上、放送法によって「政治的公平」を義務付けられているテレビメディアは、「国策捜査はない」と主張する立場からのコメントと、「国策捜査はある」と主張する立場からのコメントを「公平に」報道する責務があるのではないか。

ほとんどのテレビメディアは検察関係者のコメントと、国策捜査を否定する政府与党のコメントばかりを報道する。

漆間巌官房副長官と見られる政府高官から「自民党に波及することはない」とのコメントが発せられてしまったため、検察当局は、自民党国会議員にも捜査を拡大せざるを得ない状況に追い込まれているが、この事情を踏まえれば、仮に二階俊博経産相の周辺ににまで捜査が波及したとしても、「国策捜査」の疑いは晴れない。

西松建設に関連する政治団体から小沢一郎議員の政治団体への献金の問題は、献金を受け入れる窓口の秘書が西松建設からの献金であったとの認識を有していたのではないかとの嫌疑にあるとされる。マスメディアは小沢氏の事務所サイドから請求書が出されていたと大きく報道したが、その後、この情報が否定されているようである。

大手メディアの報道が誤報であったのなら、お詫びと訂正が示されなければならないが、実践されているか。その後の報道は、問題とされている核心に位置する人物が高橋嘉信氏であることを示唆するものになっている。

西松建設を献金について直接連絡を取っていたのは、逮捕された大久保秘書ではなく、前任の高橋嘉信氏であるとの情報が浮上している。

高橋嘉信氏は、次期総選挙で岩手4区から、自民党公認候補として立候補すると見られている。高橋氏の行為についての時効が成立するのを待って捜査に着手したのかも知れないが、法的に問題とされる行動の主役が高橋嘉信氏であるとなると、高橋氏が自民党公認候補として次期総選挙に立候補することを考えれば、自民党の道義的な責任も問われなければならない。

地検特捜部が捜査している対象全体についての情報が高橋嘉信氏サイドから提供されている可能性もあり、こうなると、ますます自民党と捜査当局が一体となって、タイミングを計って捜査が実行されているとの疑惑が拡大する。

どのような背景があるにせよ、総選挙直前にこのような行動が取られることの政治的な意味を洞察しなければならない。小沢一郎氏が指揮する民主党を中心とする本格政権が樹立されることを、どうしても阻止したいと考える巨大な力を持つ勢力が存在すると考えざるを得ない。

政治を国民の手に取り戻すには、あらゆる妨害活動、情報操作との闘いに勝たねばならない。この時期にこのようなことが白昼堂々と実行される現実を直視しなければならない。次期総選挙で不正と欺瞞に国民が怒りの鉄槌を下さなければ、日本のすべてが崩壊してしまうだろう。

西松建設からの献金であることを認識していれば、政党支部で献金を受け入れればよかっただけだ。小沢一郎氏事務所の手続きの間違いが糾弾されるなら、同様に多数の自民党議員も事務所の間違いが糾弾されなければならない。日本国憲法は法の下の平等を定めている。ひとつの法の下で政治的な背景から差別的な取り扱いが行われることは許されない。

この問題よりもはるかに重大な問題が存在している。「かんぽの宿疑惑」に象徴される「郵政民営化利権」問題だ。「かんぽの宿」79施設のオリックス不動産への一括売却決定に伴う重大な疑惑が深まっている。

3月5日、ASAGAYA LOFT Aで、社会民主党の保坂展人議員が主催するトークライブが開催された。国民新党の長谷川憲正議員とともに私もトークゲストとして招いていただいた。身の安全と会場の混乱を避けるため、私の参加は当日まで非公表にしていただいたが、満席の会場の熱気のなかで、有意義な時間を過ごさせていただいた。

トークライブの模様については、冒頭部分を保坂展人議員がブログ動画を掲載くださったので、ご高覧賜りたい。

また、「日録(不定期)」様が、当日の内容について記事を掲載くださった。これから、国会での集中審議などで、「かんぽの宿」疑惑の詳細が明らかにされてゆくことになると思われるが、問題は刑事事件に発展する可能性を秘めており、捜査当局の適正な行動が強く求められる。

3月5日の参議院予算委員会では、トークライブに出席された国民新党の長谷川憲正議員が、「かんぽの宿」疑惑を追及された。日本郵政株式会社で「かんぽの宿」売却を担当した最高責任者は横山邦男専務執行役と見られる。

この横山専務が「みなし公務員」の身分でありながら、三井住友銀行から住居の提供を受けていることが明らかにされた。法令にも抵触する恐れがある。長谷川議員の追及で明らかにされた。

オリックスへの一括売却を決定したCREソリューション部門は、西川社長の指揮の下、横山邦男専務執行役、伊藤和博執行役の三井住友チームが仕切っていたと見られるが、意思決定に至る経過が極めて不透明であることが明らかになりつつある。

伊藤和博執行役は日本郵政に入社するまで、株式会社ザイマックスの常務取締役を務めていたとされるが、このザイマックス社がオリックスの出資する不動産会社である。横山氏と伊藤氏の人事は西川社長によるものと見られており、西川社長直轄チームが、オリックス不動産への一括売却を仕切ったことが次第に明らかになりつつある。

竹中平蔵氏は宮内義彦氏が郵政民営化と無関係であると主張するが、総合規制改革会議議事録の詳細を見ると、無関係ではないことも明らかになる。この点は、機会を改めて記述する。

「郵政民営化」の美名の下に巨大な国民資産が「私物化されてしまう」リスクが具体的な形でわれわれの目の前に姿を表したのが「かんぽの宿」疑惑である。「かんぽの宿」疑惑は「郵政民営化」の実態を表す象徴的な事例であって、このタイミングで「かんぽの宿」疑惑が表面化したことは不幸中の幸いと言えるように思う。

東京中央郵便局の貴重な建築物も、ぎりぎりのところで破壊されることに「待った」がかけられたが、「郵政民営化」もまったく同じ状況にある。ここで、しっかり立ち止まって、根本的な見直しをすることが不可欠だ。

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2009年3月 3日 (火)

東京中央郵便局視察鳩山総務相を攻撃するメディアの偏向報道

鳩山総務相が東京駅前の東京中央郵便局の建て直し現場を視察した。国会で東京中央郵便局の建物が重要文化財級の価値があることから、建築着工に対して総務相が待ったをかけていた。

現場では、すでに工事が着工されており、鳩山総務相が怒りを爆発させた。テレビメディアは一斉に鳩山総務相の現地視察を報道し、番組コメンテーターが示し合わせたかのように、鳩山総務相批判の大合唱を繰り広げている。

鳩山総務相は金儲け主義を批判し、文化財の保護重視を主張している。日本郵政は外観を保存して高層ビル建設を進めると説明しており、ほとんどのコメンテーターが日本郵政の行動を擁護する。

文化財としての価値が大きい建造物をどのように取り扱うのかについては、賛否両論があるだろう。東京駅前一等地の有効活用の重要性は理解できるが、東京駅丸の内の赤レンガ駅舎は文化財の価値を重視して保存されている。東京駅そのものを高層化すれば経済効率は高まるだろう。しかし、東京駅赤レンガ駅舎は文化財として保護されているのだ。

東京駅前郵便局の再開発に際しては、もうひとつ重要な論点を見落とすことが出来ない。むしろ、この問題が核心である。

マスメディアが一斉に鳩山総務相批判を実行しているのは、「郵政民営化見直し」論議を封殺するためであると考えられる。「かんぽの宿」疑惑が拡大すれば、「郵政民営化」が「郵政利権化」、「郵政米営化」であるとの実体が国民に知れ渡ってしまう。郵政利権の刈り取りの時期にさしかかっての「民営化逆戻り」を絶対に阻止しなければならない勢力が存在するのである。この「闇の勢力」がマスメディアを支配している。

問題の核心は、日本郵政が国民の貴重な財産およびその財産を活用して実行する巨大事業を私物化している疑惑が浮上していることなのだ。

「かんぽの宿」疑惑の核心は、今回売却対象になった「かんぽの宿」79施設が、郵政民営化法策定段階から、特定業者に安値売却するために期限付きの売却規定が設けられていたとの、国民に対する大がかりな背任行為が画策されていたとの疑惑にある。

唐突に「かんぽの宿」売却が日本郵政株式会社法附則に盛り込まれ、2006年3月以降、「かんぽの宿」の簿価が急激に引き下げられた。政府の承継財産評価委員会オリックス関係者が調査部会委員として送り込まれた。日本郵政では西川善文社長に直結する最高幹部が「かんぽの宿」売却を取り仕切り、極めて不透明なプロセスを経て、不当に低い価格でオリックス不動産に売却することが決定された。

国民、国会、所管官庁の目の届かないところで、日本郵政が国民財産を私物化する行動を取ったとの疑惑が、多くの確証とともに浮上していることが問題なのだ。

東京、大阪、名古屋、福岡など、全国の駅前一等地郵便局の再開発事業が始動しているが、いずれも巨大プロジェクトである。巨大プロジェクトは巨大利権に言葉を置きかえても良いだろう。

「かんぽの宿」売却が国民の利益最大化という最重要の目的を無視して、特定の利害関係者の利益を生み出す形で進められていたとするなら、巨大プロジェクトの業者選定、発注に際しても、同様の行動が存在しているとの疑惑を払拭することが出来ない。

竹中平蔵氏は株式会社形態に移行することを「民営化」と呼び、「民営化」とは民間の経営にゆだねることであり、政治は「民営化」された日本郵政の経営に口を出すなと主張する。政治が日本郵政の経営に介入することは「根本的に誤っている」と主張する。

竹中氏は、著書『構造改革の真実』のなかで、日本郵政社長に西川善文氏を選出したことで、「これで西川氏に、経営のすべて、民営化のすべてが委ねられることになった」(239ページ)と述べている。

政治、国民、所管官庁の監視を許さず、株式会社化した日本郵政は好き勝手に何をしようと自由だと竹中氏が考えているとすれば、それは大きな間違いである。巨大資産を保有する日本郵政で「かんぽの宿」のような行動が全面的に繰り広げられることは断じて許されないのだ。

日本郵政は株式会社化されたものの、その株式の100%を政府が保有している。日本郵政は正真正銘の国有会社、国営会社なのだ。日本郵政トップが関与する事業に不透明な部分が浮上したのであるから、巨大プロジェクトについても、一時的に凍結し、不透明な部分を払拭することが優先される。

事業凍結によるロスが生じるだろうが、巨大な不正がまかり通るリスクと比較すれば、払わねばならないロスであり、公明正大な事業を実施するためのコストと考えるべきである。

東京駅前郵便局建て替え工事視察をめぐるマスメディアによる鳩山総務相集中砲火の不自然さを、われわれは敏感に感じ取らなければならない。鳩山総務相は郵政公社時代の不動産売却関係資料のすべての提出を日本郵政に要請した。この重大な記者会見をNHKは伝えたが、民放は取り上げていない。マスメディアの誘導に騙されてはならない。

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2009年3月 2日 (月)

竹中平蔵氏の狼狽と「かんぽの宿」売却附則の矛盾

竹中平蔵氏は3月1日のテレビ朝日番組「サンデープロジェクト」で、
①鳩山総務相が「不透明だ不透明だ」と言って風評を煽っている。
②一括売却は国会附帯決議に基づいている。
③一連の動きは西川社長を追放する「陰謀」だ
と発言した。

一方、亀井静香議員は国民新党が調査しており、東京地検特捜部に刑事告発すると発言した。また、これは「犯罪だ」と明言した。

竹中氏は動揺を隠せなかった。

鳩山総務相が「不透明だ」と発言するのは当然だろう。

「カナダde日本語」の美爾依さんが「サンデープロジェクト」YOUTUBE映像と参考になる解説記事を掲載くださっているので、ご高覧賜りたい。「旧こづかい帳」様、ご回復をお祈りしています。ブログの継続も楽しみにしています。

西川善文日本郵政社長は「一般競争入札ではなかった」ことを認めた。日本郵政がプレスリリースした際に新聞各紙は「一般競争入札」と報道している。ところが、社民党の保坂展人議員が詳細を追及した結果、「一般競争入札」とは程遠い「不落随契」と呼ばれる「随意契約」だったことが明らかになった。

サンデープロジェクトが用意した一括売却のプロセスを記述したフリップには最も重大な事項が隠されていた。2008年10月31日に第2次選考が締め切られている。第2次選考参加資格企業がオリックス不動産、HMI社、住友不動産に絞られたが、選考に応募したのはオリックス不動産とHMI社の2社だけだった。10月31日の第2次選考が最終選考である。

この入札で、最高札を入れたのはHMI社である。日本郵政はこの最終選考ののちに入札条件を変更し、HMI社が入札を辞退したのだ。無理やりオリックス不動産を売却先に決定したことが鮮明である。この10月31日の最終選考がフリップに存在しなかった。あたかも、12月に最終選考がなされたかのような記載になっていた。テレビ朝日の姑息さには言葉もない。

これらの経緯が明らかになってくるときに、総務相が「不透明だ」と発言するのは当然である。しかも、日本郵政は総務省からの資料要求を拒み続けてきた。日本郵政株式会社法第14条、第15条に基づいて、鳩山総務相が立ち入り検査の可能性を示唆した結果、日本郵政はようやく関連資料を提出したのだ。「風評を煽っている」と言うのは言いがかり以外の何者でもない。

「かんぽの宿」問題を原点に帰って紐解いてみる。

「かんぽの宿」売却の根拠は2005年10月21日に成立した「日本郵政株式会社法」附則第2条に書き込まれた。民主党の原口一博議員によると、この附則は政府案決定の2日前に盛り込まれたとのことである。

法案に「かんぽの宿」売却を盛り込むことを指示したのは竹中平蔵担当相であったことが、衆議院予算委員会における政府委員の答弁で明らかにされた。

竹中氏自身は、著書『構造改革の真実』のなかで次のように記述している。

「メルパルクホールや簡保の宿など、本来の仕事つまりコア業務ではない(したがって競争力もない)ものは、資産を処分して撤退するべきだと判断した。」
(『構造改革の真実』177ページ)

 つまり、「かんぽの宿」は「本来の仕事=コア業務」でないから、処分して撤退するべきだと判断したと言うのだ。

 ところが、同じ竹中氏が2008年3月に次の発言を示している。小泉元首相と極めて親しい森稔社長の森ビルが経営するアカデミーヒルズのパネルディスカッションでの竹中氏の発言だ。以下に引用する。

「ここ数年で東京の開発はすごく進みましたが、六本木ヒルズを除けば、ほとんどがJRなどの跡地開発です。そうした開発しやすいリソースが今後どのぐらい出てくるんでしょうか。

ひとつは郵政がありますよね。ものすごい資産を持っていますから。ところが、郵政はこれまで法律で定められたこと以外はできなかった。東京駅前の一等地にありながら東京中央郵便局の有効利用できないのは、郵便と貯金と簡保しかやっちゃいけないからです。不動産事業はできなかった。

しかし、民営化すればそれができるようになる。日本全国にもっと有効活用できる施設がたくさんある。ちなみに、私の地元、和歌山の中央郵便局はお城の天守閣が一番きれいに見えるところにあるんですよ。これらの再生や活用も日本の都市を良くする1つのきっかけになるんじゃないかと期待しているんですが、どうでしょう。」

このパネルディスカッションに出席した隅研吾氏が次のように応じた。

郵便局はね、実は世界中で狙われている施設なんです。郵便制度が確立したのは20世紀初頭ですが、この頃の建物はグレードがいい。これは世界共通です。だから、その頃の郵便局の建物をホテルにした例ってすごく多いですよ。高級ホテルにぴったりなんですよね。日本でもそれができるとしたら、すごくおもしろいことになりますね。」

 郵政民営化以前、郵政は不動産業を行えなかった。ところが、民営化で不動産事業を行えるようになった。だから、東京駅や大阪駅近くの一等地不動産を活用して巨大な不動産業を行えるようになる。竹中氏は巨大不動産企業への転換を推進しているのだ。

 これに対して、「かんぽの宿」が「本来業務=コア事業」でないから、資産処分して撤退することにした、との記述は完全に矛盾している。同一人物の発言とは思えないものだ。

 東京中央郵便局の保存問題が再浮上している。重要文化財級の建造物の重要性を鳩山総務相が重視している。

 アカデミーヒルズのディスカッションを踏まえると、日本郵政は現在の東京中央郵便局の建物外観を維持して低層階と高層階をホテルにし、間を郵便局、商業施設、オフィスにすることを検討するのかも知れない。

 ホテルの名称は「JP・KANPOホテル」とでもするのだろうか。

 2005年10月の郵政民営化法では4分社化の骨格しか決めていない。「実」の部分を定めたのは「承継実施計画」なのである。郵政民営化法に基づいて2006年1月に「基本計画」が定められた。「基本計画」に基づき、「実施計画」が2007年4月までに定められることになった。

 ところが、2006年9月に小泉元首相が首相の座を退き、竹中氏は突然議員辞職した。竹中氏は辞任を前に、「実施計画」の骨格決定を前倒ししたのだ。この「実施計画」が郵政民営化の「実体」である。竹中氏は『構造改革の真実』240ページに、前倒しの骨格決定を記述している。無責任に議員職を放り出しておきながら、「実」の部分は確保しようとするのは、限りなくえげつないものに見える

 日本郵政公社の業務、人員、資産をどのように承継するのかが定められた。「実施計画」によって定められたのが、以下の人員、不動産配分である。

      人員(万人)   不動産(億円)
日本郵政   0.36     2250
郵便事業  10.01    14030
郵便局   12.07    10020
ゆうちょ   1.16     1200
かんぽ生命  0.54      900

 「ゆうちょ」、「かんぽ」は、340兆円の資金を引き継ぐが、人員と不動産をほとんど承継しない。「ゆうちょ」、「かんぽ」でのミソは、「独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構」が設立されて、旧法下の資金に「政府保証」が付与されたことだ。損失が生まれたら、政府が損失補填する条項が盛り込まれた。

 「ゆうちょ」、「かんぽ」の株式支配権を獲得する者は、損失補填の権利付きで340兆円の巨大資金を獲得できるのだ。

 日本郵政、郵便局、郵便事業の三社で2.6兆円の不動産を保有する。将来的に、お荷物になる「郵便事業会社」に人件費負担を押し付けて、「郵便事業会社」が切り離される可能性もあるだろう。拙著『知られざる真実-勾留地にて-』に記述したように、外資プラス売国勢力の「ハゲタカ一族」は当初から340兆円の巨大資金と日本郵政保有巨大不動産に狙いを定めていたと推察される。

 巨大で貴重な国民財産が私物化される。

 日本郵政は巨大営利企業になる。巨大不動産を日本郵政が政府、国会、国民の監視を完全に離れて、自由に処分、活用できることになれば、巨大利権の巣窟になる。

 たとえば日本郵政が保有する土地を、特定の利害関係者に不当に安く売却するなら、その経済効果は、貴重な国民資産が一部の利害関係者の利得に転換することを意味することになる。

 国民が支持した「郵政民営化」とは、このようなものだったのか。

 竹中氏は、「民営化」した以上、政治は日本郵政の経営に口出しするな、と言う。不透明な資産売却に「待った」をかけた鳩山総務相に対して「根本的に誤っている」と断言した。しかし、日本郵政株式の100%を日本政府が保有している以上、政治と行政と国民は日本郵政を監視する責務を負っている。根本的に誤っているのは竹中平蔵氏である。

 2008年10月2日付朝日新聞への投稿「私の視点・郵政民営化1年」には、「政治は邪魔をするな」のタイトルを付して、日本郵政の行動に対する政治の監視排除を主張している。Kanematsu Koichiro氏による関連ブログ記事を参照賜りたい。

 「議員をやめてせっかく巨大利権の刈り取りを開始したところだ」、「政治は邪魔をするな」ということなのだろうか。そのような邪推さえ生まれる。

 国会の附帯決議は「雇用の安定に配慮すること」だが、オリックス不動産に付された雇用維持期間は1年でしかなく、2年の転売規制も抜け穴規定で拘束力がないことが明らかになった。3200人の雇用維持と言うが、この人数は非正社員を含んでおり、具体的な雇用維持条件が公表されていない。

 この程度の条件であれば、施設売却と切り離すことも可能だったのではないか。いずれにせよ、国会附帯決議と一括売却は直接的に結びつかない。

 「かんぽの宿」売却は西川社長ファミリー直結のプロジェクトと考えられる。不動産事業を本格化する日本郵政が「本業でないから「かんぽの宿」を売却して撤退する」と言うことは、竹中氏の論理破綻を示している。

 「かんぽの宿」売却で特別背任未遂が明らかになれば、問題は刑事事件に発展する。これは「陰謀」でも何でもない。国民資産を収奪する行動が「陰謀」なのだ。

 東京駅前郵便局の改築に「待った」がかかったが、「郵政民営化」を根本から「見直す」ことが絶対に不可欠だ。「民営化」を進めるにせよ、国民の利益につながる「民営化」でなければならない。一部の関係者が利得をむさぼる「民営化」の現実がはっきりと見えてきた以上、新たなルールを定めるまで、すべての資産売却、不動産再開発事業を凍結するべきである。

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2009年3月 1日 (日)

テレ朝サンプロ十八番『かんぽの宿疑惑』偏向報道

「サンデープロジェクト」が亀井静香議員と竹中平蔵氏を招いて対論を実施した。一見すると1対1の「ガチンコ対決」だったが、実態は3対1の「出来レース」だった。亀井議員は総論としては正論を述べたが、詳細で重要なエビデンスを押さえていなかったため、竹中氏の稚拙な詭弁を粉砕することに失敗した。

問題の本質はテレビ朝日「サンデープロジェクト」の体質にあると思われる。1対1の対決と言いながら、コメンテーターの財部誠一氏が竹中氏サイドの発言を示すことは明白だった。また、亀井氏が詳細なエビデンスを準備しないことも想定の範囲内であったと考えられる。

朝日新聞の星浩氏は、普段は比較的バランスの取れた発言を示すが、この問題については明らかに竹中氏サイドに立った発言に終始した。「郵政民営化見直し」を絶対に阻止しようとのスタンスが、日本経済新聞系列と朝日系列で鮮明であるが、星氏もこの問題については、社の方針に従ったものと考えられる。

財部氏や星氏が議論に参加することを前提とすれば、亀井氏サイドにもう一人論客を用意しなければフェアーな討論にはならない。フェアーな討論を実施しようとの考え方がないから、亀井氏一人を出演させたことは想像に難くない。

星氏は国会で「かんぽの宿」問題が論議されていることは百も承知しているはずだ。具体的に重要な事実が明らかになっていることも当然知っているはずだ。また、番組スタッフは問題を調べて、重要事実を把握していることは当然と思われる。

ところが、詳細な重要事実がすべて伏せられた。竹中氏サイドが示す詭弁用のデータしか示さなかった。国民新党は下地幹郎氏が国会で問題を追及している。下地氏が重要事実を十分に亀井氏にレクチャーして番組に臨まなければ、効果的な追及が出来なくなる。貴重な機会の意義が十分に活かされなかったことは極めて残念である。

亀井氏と竹中氏のテレビでの直接対決は初めてだと番組が紹介したが、実は以前に直接対決の機会が一度あった。拙著『知られざる真実-勾留地にて-』第一章「偽装」第10節「自由党定例研究会」、第11節「日本経済混迷の真相」、第12節「異論の表明」(P50~P64)に記述した。

2001年3月15、16日、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」が自民党総裁選を前に政治特集番組を編成した。3月15日は亀井静香氏がゲストで招かれた。スタジオコメンテーターは竹中平蔵氏が予定されていたが、亀井氏が同席を拒絶し、翌16日出演予定だった私が15日出演に回った。竹中氏は16日の出演に変更された。

3月15日朝、自由党幹部による10名程度の定例研究会がキャピタル東急ホテルで開催された。私が講師で出席した。会には小沢一郎氏、藤井裕久氏、平野貞夫氏など10名程度が出席した。竹中氏も同席した。竹中氏は亀井氏から同席を拒否されたことを決まり悪そうに話した。

この日の夜の放送で、竹中氏は私に対する宣戦布告を表明する内容の主張を展開した。竹中氏と私の意見対立はこの日に明確化して現在に至っている。サンプロで竹中氏が、「初めての直接対決ですね」と田原氏から振られた際に、もごもごと何か言おうとしたのはこの時のことを念頭に置いたからと考えられる。

「サンデープロジェクト」は竹中氏サイドの稚拙な反論のストーリーに沿って進められた。竹中氏の反論はワンパターンであり、単純なものだから、話す前に内容は分かっていた。以下に概略を示す。

①鳩山総務相は、ア.なぜいま売却するのか、イ.なぜ一括売却か、ウ.なぜオリックスか、の疑問を提示した。
②昨年12月26日に日本郵政が一括売却を発表したが、総務省は事前にOKしている。
③鳩山総務相の発言がころころ変わっている。
④日本郵政が「かんぽの宿」売却を決めたことについて、ア.年間50億円の赤字を出しているから急いだ、イ.3200人の雇用維持条件が付されているため一括売却になった、ウ.宮内氏は郵政民営化の法制化にかかわっていない。
⑤「かんぽの宿」疑惑は末端が組織全体を攻撃する「自爆テロ」である。
⑥一連の動きは郵政官僚と郵政ファミリー企業による西川社長追放の陰謀である。

 これらの主張はすでに明らかにされており、亀井氏は想定問答を用意して番組に臨むべきであった。また、国民新党は万全な想定問答を準備すべきだった。鳩山総務相の行動に問題はなく、西川氏が正当な理由で退任を迫られるのは「陰謀」でも「テロ」でもない。当然のことだ。総務省は一括売却の方針を知らされたかも知れないが、その時点で不正に関する確証を持っていなかっただけだろう。

 番組は、重要な論点をまったく報道しなかった。

 「早期売却」と「一括売却」の根拠とされている要因は、「赤字」と「雇用維持条件」である。問題は、この内容にある。

 「赤字」は「かんぽの宿」が「加入者福祉施設」であり、制度的に「赤字が出る水準に料金体系が設定されていたこと」が重要である。また、「民営化」された後は、さまざまな合理化努力、外部委託業務の見直し、などが進められるべきで、また、減価償却費の減少により、赤字が大幅減少する可能性も存在する。「赤字」が人為的に作られたものである可能性が浮上しているのだ。売却するとしても、黒字化への最善を尽くした上で実施すべきである。黒字にするための行動が示されていない。

 「雇用維持」が一括売却の最大の理由とされるが、オリックスに付された雇用維持条件は1年でしかなかったとされる。また、2年の転売規制には抜け穴規定が用意されており、事実上、いつでも転売可能であったことが判明した。

 また、3200人の雇用維持と伝えられているが、3200人は非正社員を含む人数である。日本郵政が施設売却と別に雇用対策を実施し、単純な施設売却を実施する選択もあったはずである。3200人に対してどのような雇用条件が付されていたのかが明らかにされていない。

 最も重要な事実は、「かんぽの宿」の日本郵政評価額と固定資産評価額の相違である。日本郵政は「かんぽの宿」を123億円と評価したが、固定資産税評価額は857億円であることが明らかにされた。一般的に不動産の実勢価格は固定資産税評価額の1.3倍から1.5倍とされており、日本郵政の評価額は実勢価格の10分の1程度である。この金額で不動産を売却すれば、常識的に言って「不正廉売」である。

 

 「サンプロ」は決定的に重要なこの事実を伝えなかった。「サンプロ」が「報道番組」の名に値しないことが改めて明確になった。 

 竹中氏は「承継財産評価委員会」が日本郵政評価額を決定したのだから、正当なものだと主張したが、この「財産評価委員会」そのものが疑惑の大きな対象なのである。

 本ブログ2月8日付記事「CMSA日本支部を巡る「かんぽの宿疑惑」人脈の蠢(うごめ)き」に記述したように、「財産評価委員会」には不動産鑑定士が1名しか存在しないが、この不動産鑑定士がオリックス関係者であることが判明したのだ。奥田かつ枝氏はオリックスが出資する企業の社外取締役を務め、また、竹中氏が理事長を務める民間セミナー機関で講師を務めて報酬を受け取っていることも明らかになった。

「人為的に創作された赤字」をベースに、実勢価格の10分の1の価格で不動産評価額を設定して、この水準で、特定企業に売却することを画策したのであれば、「不正売却」の批判を免れない。

番組ではオリックス不動産に売却先が決定された経緯が日本郵政サイドの説明に従って解説されたが、その間のさまざまな不透明な問題についてはまったく言及がなかった。アドバイザーを務めたメリルリンチ日本証券が入札参加希望企業に提示した、「転売規制」、「雇用維持条件」が企業によって異なっていたとの証言まで伝えられている。「グレー」を超えた「真っ黒」なプロセスであるが、この点もまったく触れられなかった。

10月31日の2次選考ではHMI社がオリックスよりも好条件を提示したことが明らかにされている。日本郵政は、その後に条件を変更してHMI社を入札から辞退させている。この経緯も重要である。

竹中氏は「末端の問題をトップの問題にすり替えている」と言うが、「かんぽの宿」問題は末端の問題ではない。

日本郵政で「かんぽの宿」売却を担当した最高責任者である横山邦男専務執行役は三井住友銀行から西川社長が引き抜いた人物である。また、直接担当した伊藤和博執行役も三井住友系の人事であり、伊藤氏はオリックスが出資する不動産会社で常務取締役を務めてから日本郵政に2007年に入社した人物である。

「末端」の問題ではなく、西川善文社長を中心とする最高幹部が仕切った問題が「かんぽの宿疑惑」なのである。とりわけ、この問題では西川社長直結の人物が仕切っていることが大きな特徴である。

財部誠一氏や星浩氏は、「日本郵政がもっと反論すべきだ」と主張していたが、日本郵政が正々堂々と主張できるなら、当然、主張しているはずだ。日本郵政がすごすごと白紙撤回したことにこそ、日本郵政の後ろ暗さが鮮明に表れている。

西川氏は正当な主張を簡単に引き下げるような人物ではない。西川氏がすぐさま撤退したことに問題の本質が鮮明に示されているのだ。

田原総一郎氏は西川氏に出演を要請して断られたと言うが、テレビに出て反論を示せないから西川氏は出演を拒否したのであると考えられる。

亀井静香氏は、日本郵政公社が2007年3月までに3回の資産売却を実施し、すべてコスモスイニシア社(旧リクルートコスモス社)を代表とする企業グループが落札し、資産売却を繰り返して濡れ手に粟の利益を手にしたことを問題にした。

これらの売却は日本郵政公社時代の売却であり、竹中氏はいつものように、この売却を日本郵政の問題とした相手のケアレスミスを針小棒大に取り上げて、鬼の首を取ったような対応を繰り返した。亀井氏はもう少し資料を細かく準備する必要があったが、日本郵政公社時代の資産売却と「かんぽの宿」問題は密接に関わり合っている。

竹中平蔵氏は「一括売却が国会の附帯決議に明記されている」と繰り返し述べていたが、どの国会決議であるのかが不明である。日本郵政の2009年度事業計画には「かんぽの宿」売却が盛り込まれているが、一括売却が国会決議事項であるとの話を私は聞いたことがない。この点は事実を確認したい。

番組スタッフは番組で取り上げる以上、ざまざまな情報を収集しているはずだ。これまで示したような重要事実をまったく伝えず、「かんぽの宿」売却が正当であるとの印象を生み出す方向に論議を誘導するのは、明らかな「偏向」である。

竹中氏、財部氏、星氏の3人で亀井氏攻撃をするのだから、最低でもあと1名、詳細な情報を保有している人物を亀井氏サイドに出演させるべきであった。

社民党の保坂展人氏、民主党の川内博史氏、共産党の塩川鉄也氏、国民新党の下地幹郎氏など、いくらでも適切な人物がいる。

しかし、これらの詳細な情報を持つ論客が出演することになれば、竹中氏は出演を拒絶すると考えられる。亀井氏が細かな情報を積み上げて議論するタイプの議員でないことを知った上で、竹中氏は出演を決めたと考えられる。

亀井静香氏は詳細を調べた上で東京地検に刑事告発することを明言した。不正入札や不正売却の事実が明らかになれば、当然刑事問題に発展する。「ロッキード事件」、「リクルート事件」に匹敵する巨大疑獄事件に発展する重大事実が存在すると考えられる。

問題を封殺しようとする政治勢力とメディア勢力が確実に存在することが問題だ。問題の全容解明のためにも政権交代実現が求められる。

メディアはこのような「出来レース」の偏向報道から足を洗い、フェアーな論争の場を設定するべきである。しかしながら、その実現を期待しがたいのが現状である。この点を踏まえれば、竹中氏を参考人として国会に招致し、集中審議を実現する必要がある。

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