カテゴリー「外国為替資金特別会計」の20件の記事

2022年9月24日 (土)

ドル売り介入で1人50万円ボーナスを

1ドル145円台でドル売り介入に踏み切り、一時は140円台にまで円高が進行したが、NY市場の引け値は143円台。

介入効果は著しく限定的。

米国が利上げを実施した翌日に日銀が金融緩和維持を決めた。

円安誘導策を決定しておいてドル売り円買い介入を実施したのだから支離滅裂=錯乱介入である。

介入効果が著しく小さいのは当然のこと。

しかも、日本政府は米国政府の許可がなければ介入もできない。

ドル売り介入は日本政府が保有する米国国債を売却すること。

日本政府が保有する米国国債はNY連銀が管理する帳簿のなかにある。

米国の許可を得なければ日本政府保有の米国国債の売却さえできないのだ。

日本政府は2022年8月末に外貨建て証券を1.04兆ドル保有している。

かつて円高=ドル安が進行した局面でドル買い介入した積み重ねだ。

平均コスト1ドル=80円で米国国債を購入していれば、米国国債の購入代金は83.2兆円。

現在の為替レート1ドル=142円で保有米国国債1.04兆ドルを売却すれば145.6兆円を手にすることができる。

62.4兆円の為替差益を獲得できる。

日本国民全員に一人50万円のボーナスを支給できる。

現在の局面でドル売りを実行してもドル暴落の危険はない。

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日本政府はこの局面で日本政府が保有する米国国債全額を市場で売却するべきだ。

それが国民の利益に沿う政策運営。

岸田内閣にその行動を実行できるか。

はなはだ疑わしい。

日本政府による米国国債購入は、日本政府による米国政府への資金融通を意味する。

つまり、日本政府が米国政府にお金を貸しているということ。

日本政府が保有する米国国債を売却することは、米国に貸しているお金を返してもらうことを意味する。

これまで日本政府は保有する米国国債の売却を許されてこなかった。

橋本龍太郎元首相が首相在任中に

「米国国債を売却したいという衝動に駆られたことがある」

と発言して大騒動になった。

橋本首相は発言後、いくばくもなく首相辞任に追い込まれ、その後、謎の早期死去に見舞われた。

国債は満期が来れば償還されるはずのもの。

ところが、日本政府が保有する米国国債は満期が到来すると、自動的に新しい米国国債に乗り換えさせられてきた。

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既述のとおり、日本政府が保有する米国国債はNY連銀の帳簿上で管理され、日本政府が自由に売却できない。

今回のドル売り介入も米国政府にお伺いを立てて、許していただいた範囲内で実施したものに過ぎない。

今回の日本政府によるドル売り=円買い介入について、米国財務省が「われわれは日本の行動を理解している」と発表し、日本政府のドル売り=円買い介入を「米財務省が容認している」と報道されているが、この報道も、日本政府が保有米国国債を自由に売却できる状況にないことを示唆するもの。

だが、日本国民の利益を考慮するなら、日本政府はこのタイミングで1.04兆ドルの日本政府保有米国国債全額を市場で売却するべきだ。

日本政府の資産をどのように処分するかの権利は日本政府が持つべきであるのは当然のこと。

日本政府の判断で保有米国国債全額売却を決断できないことがおかしい。

10月初旬には9月末時点の外貨準備高が公表される。

日本政府がどの程度本気でドル売り=円買い介入を実行したのかが明らかになる。

日本政府が保有する米国国債の売却が許されないなら、その資金は日本政府から米国政府への「貸付け」ではなく「贈与」になる。

米国への「みかじめ料」、あるいは、米国による日本に対する「カツアゲ」ということになる。

残念ながらこれが実態なのだが、日本政府はそろそろ植民地政府をやめるべきだ。

同時に日銀は日本円暴落を是正するために金融政策を超緩和から小幅引締めに転換するべきだ。

現在の政策運営は国民に不利益をもたらし、ハゲタカ資本に利益供与するものになっている。

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2022年9月23日 (金)

暖房全開で冷気注入のドル売り介入

9月22日、日本政府がドル売り・円買い介入を実施した。

岸田首相は「過度な変動に対しては断固として必要な対応を取りたい」と述べた。

「断固として必要な対応」

と威勢は良いが介入効果は限定的。

1ドル145円台にまで進行したドル円レートは介入実施後に一時1ドル140円台にまで円高に振れたが、その後はドルが値を戻し、現在は1ドル142円台で推移している。

円安が加速した背景は内外金利差および内外金融政策スタンスの相違。

米国をはじめとして主要国が金融引締め政策を推進するなかで日本銀行は金融緩和政策に固執している。

9月21日、米国FRBはFFレートを0.75%ポイント引き上げる措置を決定した。

直近3回の政策決定会合(=FOMC)で0.75%幅の利上げを3回連続で決定した。

米国でインフレ率上昇が加速し、インフレ抑制の政策方針を明示している。

欧州でもECB(欧州中央銀行)は9月8日の定例理事会で0.75%幅の利上げを決定した。

ウクライナ戦乱を背景に資源価格が急騰。

これらの事象を背景に世界的にインフレ圧力が高まっている。

これに対応して主要国が足並みを揃えて金融引締め政策を実行している。

これに背を向けているのが日本銀行。

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日本銀行は9月22日の政策決定会合で大規模金融緩和政策の維持を決定した。

お金は金利の低いところから金利の高いところに向けて流れる。

海外金利が上昇し、国内金利が超低金利に据え置かれれば、お金は日本円から他通貨へ向かって流れる。

このために円安=ドル高・他通貨高が生じる。

円安を止めるには日本の金融政策修正が必要不可欠。

9月22日の日銀金融政策決定会合で日銀が金融政策修正を発表し、併せてドル売り=円買い介入を実施したなら効果は絶大なものになった。

一気に円高に回帰したと考えられる。

しかし、日銀の決定は逆向きだった。

大規模金融緩和政策維持を決定し、同時に日本政府がドル売り=円買い介入を実施した。

暖房を全開にしながら冷気を注ぎ込んだようなもの。

冷気を注ぎ込んだ瞬間は一部の温度が低下するが、冷気の注入をやめれば部屋の温度はまた上がる。

意味不明・支離滅裂介入のそしりを免れない。

日銀は物価安定の責務を負っている。

物価安定とは言い方を変えれば「通貨価値の維持」。

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いま日本円の通貨価値が著しく毀損している。

グローバルスタンダードで円の価値が暴落している。

かつて70円で1ドルを購入できた。

いまや140円出さなければ1ドルを購入できない。

日本円の価値が半分に暴落している。

日本円を保有する日本国民の財産価値は国際標準で半分に目減りしている。

円の通貨価値が半分に暴落しているということ。

日本国民は巨大な損失を蒙っている。

それだけではない。

日本でもインフレが確実に進行している。

9月20日に発表された8月全国消費者物価上昇率は前年同月比3.0%上昇を示した。

30年ぶりのインフレ率だ。

物価上昇の最大原因は円安。

円安に伴い輸入物価が激しい上昇を示している。

8月の企業物価・輸入物価指数は前年比42.5%の上昇を示した。

日銀はインフレ抑制のために金融政策運営を修正しなければならない。

ところが、日銀の黒田東彦氏が金融緩和政策に執着している。

金融政策の目的と方法をまったく理解していない、あるいは無視しているからだと思われる。

金融政策の修正を伴わない為替介入は一時的な効果しか発揮しない。

日銀は必ず政策修正に追い込まれる。

日銀が突如、政策修正を表明する際、金融市場に大きな波乱が生じることに警戒が求められる。

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2016年2月13日 (土)

54兆円損失解消棒に振り新たに18兆円の損失

アベノミクスは当初、


金融緩和


財政出動


成長戦略


の3頭立てであった。


米国金利が上昇してドル高の基調が生まれていたから、日本の追加金融緩和政策が効いたように見えた。


ドル高=円安が進行して日本株価が上昇した。


同時に見落とせないことは、安倍政権が政権発足直後に13兆円規模の補正予算を編成したことだ。


内容には問題がある。


利権支出満載で、国民の生活を底上げする政府支出がほとんど盛り込まれなかったからだ。


それでも、財政政策の基本スタンスを超緊縮から積極に転換した効果は大きかった。


結局のところ、財政金融政策を総動員して日本経済の改善を生みだしたのだ。


これと円安が重なり、日本株価を上昇させた。


このまま日本経済を安定飛行体制に移行させるべきであった。

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ところが、安倍政権は2014年に政策スタンスを一変させた。


消費税大増税に踏み切り、せっかく浮上した日本経済を撃墜した。


アベノミクス第二の矢と自称していた財政出動を、一転して、財政政策逆噴射に切り替えた。


私は、消費税増税が日本経済を撃墜することを警告した。


消費税増税の影響は深刻になることを警告したのである。


日本経済新聞は、


「消費税増税の影響軽微」


の大キャンペンを張った。


しかし、結果は悲惨だった。


2014年4-6月期の実質GDP成長率は、在庫と外需の影響を除くと、年率16%のマイナスに転落した。


2014年度の実質経済成長率は-1.0%に転落した。


日本経済は消費税大増税によって撃墜されてしまったのだ。


アベノミクスではなく、アベコベノミクスが実行された。


このアベコベノミクスが続いている。


2016年度の財政緊縮は過去最大級のものである。


この状態を土台に、2017年4月の消費税率10%に突入すれば、日本経済が崩落することは間違いない。


安倍政権は、まず、この過ちを正す必要があるのだ。

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もうひとつ重大な問題がある。


私は、昨年4月21日付ブログに、


「安倍政権は政府保有米国債売却を決断せよ」


http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/post-c62c.html


と題する記事を掲載した。


現在、日本政府は約1兆2500億ドルの外貨準備を保有している。


外貨準備というのは、日本政府が日銀から借金して、そのお金で外貨建て資産を購入した残高のことである。


そのほとんどが米国国債である。


2016年1月末時点の外貨準備残高は


1兆2481億ドルである。


実は、この外貨準備によって、日本は巨大損失を計上してきた歴史を有する。


2007年6月末を起点に事実経過を紹介しよう。


020916


2007年6月末の外貨準備残高は9136億ドルだった。


当時のドル円レートは1ドル=124円だった。


円換算で113兆円の外貨準備を保有していた。


それから4年半の間に日本政府は外貨準備を3931億ドル増やした。


投入した資金は約39兆円だ。


2012年1月末時点での投資元本は、


113兆円+39兆円=152兆円だった。


ところが、この間に急激な円高が進行し、ドル円レートは1ドル=75円になった。


その結果、外貨準備の円評価額が98兆円になってしまった。


たった4年半で、なんと54兆円の巨大損失を計上してしまったのだ。


空前絶後の悪夢である。


その巨大損失が2012年から2015年の円安で完全に消えた。


だから、ドルが高いうちに、外貨準備のドル資産をすべて売却せよと指摘したのだ。


ところが、日本政府は1ドルもドル資産を売っていない。


そして、最近の円高で、再び15兆円もの損失を計上しているのだ。


この犯罪的な行動を国会で糾弾しなければならない。


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2015年4月21日 (火)

安倍政権は政府保有米国債売却を決断せよ

4月15日、米国財務省が発表した国際資本収支統計で、2月末の米国債保有高は、日本が1兆2244億ドル(約145兆7000億円)となり、リーマン・ショック直前の2008年8月以来、6年半ぶりにトップになったことが明らかになった。


メディアは、日本の米国債保有が世界一位に「返り咲いた」などと表現して、日本にとっての「吉報」であるかのように伝えているが、論評にも堪えない低質な情報である。


報道は、


「成長鈍化で国内への外貨流入が細り、人民元安の傾向が進む中、以前のような元売り・ドル買いの為替介入がなくなってきていることが要因」


などとするが、これも完全な事実誤認である。


たとえば、人民元円レートを見ると、2011年3月に1人民元=11.7円だったのが、2014年12月には1人民元=19.8円に、人民元が大幅上昇している。


中国人にとってみれば、訪日して消費を行う際の購買力が、わずか4年足らずの間に2倍近くに跳ね上がっている。


この中国人観光客が「爆買い」と呼ばれる消費激増を実行して、消費税増税不況に苦しむ日本の消費業界を救済していることがよく知られている。


政府の外貨準備高で言えば、中国がダントツ一位の約4兆ドル。


日本は3分の1の1.3兆ドルである。


日本は外貨準備の大半を米国国債で保有している。


中国の外貨準備が約4兆ドルも存在するなかで、米国国債の保有は中国全体で1.2兆ドルにとどまっている。


中国は外貨準備の保有構成(ポートフォリオ)を多様化しているのである。

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日本政府が外貨準備で米国国債を保有している経緯は次の通りである。


2012年まで、円ドルレートは、円高・ドル安傾向で推移した。この過程で、日本政府は円高の進行を食い止めるという名目の下で、


ドル買い・円売りの為替介入を続けてきた。


日本政府が日銀からお金を借りて、米ドルを買うのである。


具体的な保有は米国国債である。


政府が日銀からお金を借りて米国国債を購入する。


これが、政府による外為市場でのドル買い=円売り介入である。


2007年6月の時点で日本政府は外貨準備を9136億ドル保有していた。


当時の為替レート1ドル=124円で換算して、113兆円のドル資産を保有していた。


20002014122414


この2007年6月から2012年1月までの4年半の間に、日本政府はさらに米ドル資産を3931億ドル買い増しした。


政府が米ドル資産を追加購入した際の為替レートは、平均すると1ドル=100円程度だった。


つまり、日本政府は約39兆円のお金を注ぎ込んで、3931億ドルの米ドル資産=米国国債を追加購入したのである。

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2007年6月時点で日本政府が保有していた米ドル資産=外貨準備高が9136億ドル=113兆円で、ここに39兆円の資金を注ぎ込んで、日本政府の外貨準備高は1兆3067億ドルに膨らんだ。


円資金では113兆円に39兆円を追加投入したから、152兆円の元手がかかっている。


ところが、2012年1月には、大幅に円高・ドル安が進行していた。


1ドル=75円にまで円高・ドル安が進行したのである。


その結果、1兆3067億ドルに達した、日本政府が保有する米ドル資産の円換算金額が、なんと98兆円に目減りしたのである。


152兆円の元手で購入した米ドル資産の時価評価額が、なんと、たったの98兆円に減少してしまったのだ。


日本政府の米国国債投機で、4年半で53兆円の巨大損失を計上したのである。


このような投機損失など前代未聞である。


民間の投資顧問会社であれば、1000億円の損失を出しただけで大騒ぎである。


それに対して、日本政府の投資損失は、わずか4年半で53兆円。


1000億円の投資損失の、なんと530倍の超巨大損失が生まれたのである。

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米国では政府による外国為替介入に対して、厳しい制約と監視がある。


「儲かる介入は良い介入、損する介入は悪い介入」


として、政府の外為介入での損失を議会が許さない。


為替レートが行き過ぎた上昇、下落を示したときに外為介入は行われる。


ドル高が行き過ぎたときにドルを売って日本円を買う。


ドル高の行き過ぎが是正されればドルは下がり、円は上昇する。


この局面で、介入して購入した円を売れば、為替利益を獲得できる。


これが「良い為替介入」である。


日本政府が、値下がりするドルを買い続けて、巨大な為替損失を生み出すことなど、まさに言語道断。


厳罰に処されなければならない、国民に対する背任行為なのだ。


しかし、日本では、53兆円もの外為損失を計上したにもかかわらず、ただの一人も責任を問われていない。


その一方で、米国国債保有が世界一などと持ち上げる、馬鹿馬鹿しい報道が展開されているのである。

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2015年1月 6日 (火)

安倍政権の素性が露わになる米国債売却問題

安倍政権の下で進行した円安は、日本の経済地位の暴落をもたらしている。


為替レートは一国経済にとっての城壁である。


自国通貨を堅調に維持することが国の経済資源を守る最良の方法だ。


1ドル=50円の円高と


1ドル=200円の円安


を比較して見よう。


時価総額1000億円の日本企業を買収しようとするとき、


1ドル=50円の円高なら20億ドルの資金が必要だ。


ところが、1ドル=200円になると、この企業を5億ドルで買収できることになる。


円安誘導は、ハゲタカ外資に日本を投げ売りするための方策なのだ。


これこそ、究極の「売国政策」である。


円安進行で、日本の経済規模も大暴落している。


2008年まで日本のGDP規模は世界第2位だった。


ところが、2009年にお隣の中国に追い抜かれて第3位に転落した。


その中国のGDP規模が昨年2014年には日本の2倍以上になった。


たったの5年で、日本経済は中国経済の半分以下の規模に転落したのである。


これが「アベノミクス」がもたらしている現実だ。

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国民の豊かさを国際比較するときに用いられるのが、一人当たりGDPである。


2012年には世界第9位だった一人当たりGDPも、2014年には、1ドル=120円で換算すると、世界第27位にまで転落する。


「アベノミクスで日本経済大暴落」


と言うのが、真実の姿である。


ところが、日本の腐敗したマスメディアは、アベノミクス絶賛を繰り広げている。


戦時中の御用メディアの再現である。


賢明な国民は腐敗メディアの虚偽報道を見破るが、賢明でない国民は、これを見破ることができない。


総理大臣がゴルフ三昧の休暇を過ごし、財界人と懇意にするが、労働者の所得は減り続けている。


昨年11月の労働者一人当たりの受取給与全体を示す現金給与総額は前年同月比-1.5%を記録した。


消費者物価上昇率は+2.4%だったから、実質所得は-3.9%だ。


「賃金が増えているという報道」



「実質賃金が3.9%も減っているという現実」


の間には、とてつもない大きな隔たりがある。

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円安が進行したことの、唯一の成果は、日本政府が保有している1.3兆ドルの米国国債の時価総額が回復したことである。


日本政府は2007年6月末に9136億ドルのドル資産を保有していた。


当時の為替レートである1ドル=124円で換算して113兆円である。


その後の4年間に日本政府は米国国債を39兆円買い増しして、


2012年1月末の外貨資産が1兆3067億ドルに達した。


投資元本合計は152兆円。


この外貨資産の時価総額が円高で激減した。


当時の為替レート1ドル=75円で換算すると、たったの98兆円になってしまった。


4年半で54兆円の超巨大損失だ。


121714


国民に大増税を強要しながら、政府は外貨への投機で54兆円もの巨大損失を生んだのだ。


ところが、円安の進行で、この巨大損失が解消した。


為替レートが1ドル=120円に戻り、政府保有外貨資産の時価総額が152兆円に戻った。


54兆円の巨大損失を全額回収できる千載一遇のチャンスが到来した。


果実が実ったときに収穫しなければ、果実は地に堕ちて腐ってしまう。烏がやってきて根こそぎ食い尽くしてしまう。


1月下旬には通常国会が召集される。


野党はドル資産を売却しない政府を徹底追及するべきだ。


日本政府が購入した米国国債を、日本政府が売却できないなどという、ふざけた話はない。


54兆円の損失を取り戻す機会を活用しないで、消費税増税など言語道断だ。


政府保有米国国債全額売却の大合唱を、賢明な日本国民が日本中にこだまさせなければならない。

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2013年8月20日 (火)

日本政府は対米上納外貨準備を金地金に変換せよ

日本政府が国家財政の健全性を重視するなら、政府保有の外貨準備資産の見直しを直ちに実行するべきだ。


日本政府は2013年7月末現在、


1,254,033
(百万ドル)


の外貨準備を保有している。


1.3兆ドルの外貨資産である。


そのうちの


1,168,661
(百万ドル)


1.2兆ドルが、外貨建て証券である。


具体的には米国国債だ。


1ドル=100円で換算すると120兆円の米国国債を保有している。


重要なことは、為替レート変動によって、円換算金額が激変することだ。


2012年9月、円ドルレートは1ドル77円だった。


それが、いまは、1ドル=97円。


外貨準備高を1.3兆ドルとすると、その円換算金額は、


昨年9月時点で 100兆円


現時点で    126兆円


になる。


たった1年足らずの間に、円評価額が26兆円も変化した。

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日本がこれほどの外貨準備を保有する必要はない。


ドルが値上がりしたなら、ドル高の局面でドルを円に換金するべきだ。


それが、政府の当然の責務だ。


再びドルが下落して日本政府保有資産の円評価価値を目減りさせることは、国民に対する背信行為である。


米国国債を売って、円資金に転換しなくても、別の道がある。


それは、外貨準備の構成を金地金に変えることだ。


ドル表示の金価格が急落した。


昨年10月に


1トロイオンス=1798ドル


だった金価格が、


本年6月に、


1トロイオンス=1179ドル


に急落した。


金市場に投機資金が流入し、金価格を大幅に押し上げていたが、高値警戒感が強まり、急激に資金が流出し、価格急落が生じたのだ。


しかし、世界的な金融緩和が長期化するなかで、趨勢としての金価格上昇のトレンドは残存している。


6月末以降金価格は再上昇し、


現在は、


1トロイオンス=1376ドル


である。16%の反発を示している。

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日本は外貨準備を米国国債から金地金に切り替えるべきだ。


米国国債というのは、日本政府が米国政府にお金を貸していることを意味しているが、何よりも問題なのは、米国に借りた金を返す意志がないことだ。


日本政府は米国政府にお金を貸したが最後、返してもらったことが一度もない。


かつて橋本龍太郎首相が、「アメリカ国債を売りたい(=アメリカ政府からお金を返してもらいたい)との衝動に駆られたことがある」


と発言しただけで、大騒動になった。


米国は日本にお金を返す意志がないのだ。

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100兆円あるいは130兆円のお金を米国から「かつあげ」されているのが現状だ。


日本が独立国であるなら、米国から貸した金を回収すべきだ。


米国が金融緩和を続けて、ドルの下落を放置し続けると、米国国債はやがて紙くずになる。


ドル下落=円上昇は、日本の外貨準備高の円換算金額をただひたすら減少させることをもたらす。


財政危機で消費税大増税だなどと騒ぐ前に、外貨準備放置による、巨額為替損失のリスクを排除すべきことは当たり前のことだ。

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米国国債を売って円に換金するとうるさいなら、米国国債を金地金に乗り換えるべきだ。


金価格がちょうど大幅に値下がりした局面だから、いまは、金地金を買うのに適した時期だ。


2012年8月段階の数値だが、欧州諸国は外貨準備の多くを金地金で保有している。


国名  金保有量 外貨準備に占める比率
    (トン) (%)


ドイツ  3,395.5 71.90%


イタリア 2,451.8 71.30%


フランス 2,435.4 71.60%


オランダ  612.5  60.20%


ポルトガル 382.5  89.90%


これに対して日本は、金保有量が765.2トン、外貨準備に占める比率は3.1%だ。


しかも、その金地金はNY連銀の地下に眠っている。


ドイツはNY連銀に保管している金地金を本国に移送する方針を示している。

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日本政府は外貨準備の巨大な米国国債を金地金に変換し、その金地金を日本国内、日本銀行内で保管するべきだ。


戦後の日本は一貫して米国の支配下に置かれている。


その象徴は、


1.対米隷属政権の持続


2.沖縄を中心とした米軍への領土提供


3.原発の推進


4.米国に対するみかじめ料の上納


5.対米自立派人材への人物破壊工作


である。


対米自立派の政権は、ことごとく潰されてきた。


片山哲内閣、芦田均内閣、鳩山一郎内閣、石橋湛山内閣、田中角栄内閣、鳩山由紀夫内閣がその象徴だ。


自主独立政権が潰され、対米隷属を代表する安倍晋三政権が樹立されたから、日本の独立は遠い彼方に消し去られようとしている。

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この安倍晋三政権が、米国にものを言う可能性はゼロに近い。


絶望的な状況にある。


しかし、だからと言って、日本の自主独立を断念するべきではない。


自主独立への道筋を探り続け、必ず、実現しなければならない。


米国へのみかじめ料の上納を中止するべき時期に来ている。


政府保有の外貨準備の米国国債をまず金地金に転換し、その金地金を日本国内に移送する決断を示し、実行させてゆく必要がある。


ドイツはそれを実現しつつある。

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2011年8月 7日 (日)

米国債格下げを米国債売却根拠として活用すべし

S&Pが米国国債の格付けを引き下げた。この影響が警戒されているが、金融市場はすでにこの情報を織り込んでいると思われる。
 
 そもそも、これまで、米国の国債が最上級に格付けされてきたことが不自然なのである。米国は巨額の財政赤字を計上し続け、しかも、その赤字を国内資金で賄えない状況を継続してきた。
 
 何度もドル危機を繰り返していたその主因は、米国が財政と経常収支の巨額赤字を計上し続け、米国債務の返済についてのリスクが強く意識されてきたからだ。
 
 このような構造を持つ米国国債が最上級の格付けを維持してきたのは、格付け機関が米国籍であったり、米国と強い関係を有してきたからに他ならない。
 
 そもそも、格付け機関の格付けなど現実の後追いの役立たずのものである。つい最近のサブプライム危機でも格付け機関が問題金融商品の格付けを引き下げたのは、問題が破裂してからだ。機関投資家はデリバティブ金融商品の格付けが最上級だということを根拠に、この問題金融商品に巨額を投入していたが、問題が破裂すると、格付け機関が後追いで格付けを引き下げ、そのことが価格暴落を加速させるというメカニズムのなかで、巨額損失を激増させたのだ。
 
 つまり、格付け機関の格付けなど、信頼できる代物ではないのだ。

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日本政府が保有する1.1兆ドルの外貨準備。その大半を日本政府は米国国債で保有している。この巨額の米国国債は日本に何をもたらしてきたのか。
 
 本ブログで繰り返し指摘しているように、日本政府はこの外貨準備で巨額の損失を計上し続けている。自民党は民主党新政権が実行した子ども手当、高校授業料無償化、高速道路料金無料化、農家個別所得補償などを「バラマキ4K」と表現して批判しているが、自民党政権が生み出してきた巨額の為替損失をどのように評価するのか。
 
 国会が重大問題として取り上げるまで、私は何度でも繰り返す。本ブログでも「外国為替資金特別会計」のカテゴリーを設けてこの問題を取り上げてきた。
 
 2007年から2011年の4年間だけを考えても、外貨準備での為替評価損失は45兆円に及ぶ。4Kがバラマキで無駄だと言うなら、この為替損失はどうなるのか。
 
 45兆円は国民の血税をどぶに捨てる背信行為である。責任者はその責任を明らかにし、国民に謝罪する必要がある。
 
 今回の震災復興に際して、政府は19兆円の財政支出増加を提示した。しかし、被害の規模は極めて大きく、復興費用としては30兆円から50兆円の規模の資金が必要ではないかと思われる。
 
 その財源を論じているが、外貨準備での損失がなければ、そっくり現金でそのすべてを賄えたのだ。外為介入の権限は財務省にある。財務省は為替損失で45兆円もの基調な財産を吹き飛ばしておいて、どうして国民に復興税などの要求をできるのか。

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いまからでも遅くない。日本政府は外貨準備の規模を最小に縮小するべきだ。償還期限を迎える米国国債を米国国債に再投資せずに円資金に転換して活用すべきとの意見もあるが、より迅速に行動するには、米国国債を売却するのがよい。これ以上、為替損失で血税をどぶに捨てないようにするには、これを急がねばならない。
 
 S&Pが今回、米国国債の格付けを引き下げた一因に、日本政府が米国国債を売却する可能性を認識し、それを阻止することにあるとの見方も成り立つ。
 
 米国国債市場の基盤が不安定であることを強調すれば、世界的な金融不安を引き起こしかねない日本政府による米国国債売却を阻止できると考えたというものだ。
 
 日本政府はこの格下げを逆に活用するべきだ。貴重な外貨準備資金を格付けの引き下げられた米国国債に過大に投入することはできないことを強調すればよい。
 
 米国は日本が米国国債を購入した時点で、米国国債の発行残高を帳簿上、消滅させているのではないか。つまり、日本政府が購入した米国国債の代金は、米国政府に納付された、日本の植民地税と米国が捉えている可能性だ。
 
 日本政府が購入した米国国債購入代金は、日本が米国に上納する植民地税だと米国が捉えている可能性だ。

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S&Pが格付けを引き下げたのは、この状況で日本政府が米国国債を売却すれば金融市場の波乱が一段と拡大する。この状況で日本政府が米国国債を売却する勇気があるか。植民地の日本にそのような大胆な行動などとれるはずがない。これが米国の基本スタンスなのだ。
 
 対米隷属の菅政権、そして、自公政権に対米隷属を脱し、日本国民の利益を尊重する行動などできるはずがない。米国はそう高を括っているのだと思われる。
 
 日本は日本の意思を持たねばならない。米国は重要な友好国であるから適切に対応する必要があるが、日本が米国に隷属するいわれはない。日本は独立国として、どの国に対しても、主張するべきことを主張してゆかねばならないのだ。
 
 国会は、数千億円の子ども手当、高校授業料無償化、高速道路料金無料化、農家個別所得補償など、大きな意義を持つ有用な政策を批判する前に、45兆円の外貨準備為替損失を徹底的に追及するべきなのだ。
 
 私たちは操作されている情報空間のなかに身を置いているが、そのなかから真実を見抜いてゆかなければならない。

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2011年8月 4日 (木)

ドル買い外為介入を賞賛できない重大な理由

政府による巨額外貨準備の放置は、2007年6月から2011年8月までの4年余りの時間だけで、数十兆円規模の為替損失を生み出している。財政再建論議が盛んで、政府、財務省、マスゴミが揃って増税論議を盛り立てようとしているが、財政論議を真剣に行うなら、その前に政府の財テク損失であるこの巨額の為替損失について論じることが不可欠である。
 
 下記のグラフは日本の外貨準備残高の推移を示している。外貨準備残高が激増したのは、小泉竹中時代である。2002年10月末残高4607.3億ドルが、2004年3月末に8265.8億ドルに激増した。この期間の残高の増加は3658.5億ドルである。
 
 20002011
 
 
 08041110
 

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為替レートはこの期間、1ドル=124円から104円で推移した。平均値の1ドル=114円で計算すると、この期間の外貨準備増加のために投下した円資金金額は41.7兆円になる。
 
 この期間がどのような時期であったかと言えば、一言で表現すると、竹中平蔵氏主導による日本の資産価格暴落期であった。竹中平蔵氏は2002年9月末の内閣改造で金融相を兼務することになった。竹中氏は金融相に就任するとすぐに、「大銀行だからといってつぶさないわけではない」との見解を公表し、この発言をきっかけに日本株価が暴落した。
 
 日経平均株価は2003年4月28日に7607円にまで暴落した。このとき、俎上に載せられたのは「りそな銀行」である。竹中金融行政は「りそな銀行」を破綻処理すると思われたが、最後の局面で、預金保険法102条の第1号規定を活用して、りそな銀行を破たん処理せずに、公的資金で救済した。いわゆる「りそな疑惑」の核心部分だ。
 
 破たん処理でなく公的資金による救済の着地になったため、株価は猛烈に反発上昇していった。この期間に日本政府は米国国債を42兆円も購入したのだ。
 
 この42兆円は米国国債を保有していた米国の金融機関の懐に転がり込んだ。竹中金融行政は「銀行をつぶす」という「風説を流布」し、株価暴落を誘導するという「株価操縦」を行い、最終的にりそな銀行を救済処理するとの情報を米国金融資本に流して、日本株式を暴落値で買い集めさせて、その後の株価反発局面で巨大利益を獲得させた「インサイダー取引」に関与した疑いが持たれているのである。
 
 日本の投資家は、「大銀行倒産も辞さぬ」という金融相発言を重く受け止めて、株式や不動産を暴落価格で投げ売りした。金融恐慌が発生すれば、株価や不動産価格は暴落値以下にさらに暴落すると考えられたからだ。
 
 この時期に積極的に日本の株式、不動産を購入した勢力が存在する。米国を中心とする外国資本勢力だ。彼らは、竹中金融相から、大銀行倒産情報で資産価格の暴落が誘導されているが、最終的には銀行を公的資金で救済して問題を処理するとの方針を事前に知らされていた可能性が高いと思われる。
 
 そうでなければ、金融恐慌が発生するリスクが高まる時期における、資産を積極的に買い集める行動を説明することはできない。
 
 この問題は現在も真相が完全には解明されていない問題であるが、巨大不正=売国行為が実行された疑いは払拭できず、今後、必ず真相を解明しなければならない問題である。

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話を本題に戻すが、日本政府はこの期間に平均コスト1ドル=114円で米ドルを41兆円購入した。為替のチャートを見ると、その後、円ドルレートは1ドル=124円まで反発した。この反発した局面で購入したドルは売却しなければならないのだ。
 
 米国では為替介入に対して、議会が厳しい監視の目を光らせている。為替介入で損失を計上すれば、政府は議会から強い非難を受けるのである。為替損失は国民負担になるから、国民の負託を受けた議員は、国会で政府を追及するのだ。
 
 ところが、日本政府はドル上昇局面でもドル資産を売る気配すら示さなかった。
 
 2007年6月末の外貨準備残高は9136億ドルだった。これが、2011年6月末に1兆1378億ドルにまで増加した。この期間の増加は2242億ドルである。
 
 円ドルレートは2007年6月の1ドル=124円から2011年6月の1ドル=80円まで円高・ドル安で推移した。ドル購入の平均コストを仮に102円としておこう。2242億ドルのドル購入代金は22.9兆円になる。
 
 2007年6月末の9136億ドルの当時の円換算金額113.3兆円とこのドル購入代金を合計すると136.2兆円になる。他方、2011年6月末の外貨準備残高を1ドル=80円で換算すると、91.0兆円になる。両者の差額は45.2兆円だ。この4年間に45.2兆円の為替損失を生んだことになる。

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会社が経営危機に瀕して、必死で経費削減、減量経営を実施しているときに、財務部だけが財テクに暴走し、史上空前の大損失を計上しているのである。
 
 国会は2兆円や6兆円の補正予算を審議して、数千億円の高速道路料金無料化、子ども手当、高校授業料無償化、農家の個別所得補償などを論じているが、なぜ4年間で45兆円もの損失を計上している外貨準備資産の巨大損失を論議しないのか。
 
 為替介入権は財務大臣にある。円高・ドル安が秩序なく進行する局面で、為替介入を行うことは、一定の制約のなかで許容はされる。しかし、政府が購入したドルは、ドルが上昇した局面で密かに売却することが求められるのだ。
 
 円高を抑制することは輸出産業の利益にはなる。しかし、この介入で損失が生まれれば、その負担は国民が負うことになる。つまり、外為介入は現在の図式では、一般納税者から輸出産業への所得移転をもたらすものなのだ。一般国民から徴収した税金を輸出産業に対する補助金として支出することに等しいのだ。
 
 また、日本政府のように購入したドル資産を売却せずに永遠に保有し続けるならドル資産購入のために支払った円資金は、米国政府への献上金でしかない。国民の血と汗の結晶である税金が、国民に断わりもなく宗主国米国へ献上されているのだ。このような植民地政策を容認することは断じて許されない。
 
 また、経済学の見地から言っても、ファンダメンタルズから外れた為替レートを是正するなら為替介入は意味があるが、ファンダメンタルズに見合う為替変動を介入で阻止しようとしても無理である。介入は一時的な効果しかなく、為替損失を生み出すことで弊害の方がはるかに大きい。
 
 2002年から2004年にかけての不自然で巨額のドル買い介入の真相を明らかにすること。2007年から2011年までの4年間に45兆円もの為替損失を生み出したことについての責任追及がしっかりと行われなければならない。

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2011年8月 3日 (水)

財務官僚による史上空前超巨額財テク損失が発覚

東北太平洋沿岸大震災の復旧・復興事業の実施が急がれる。菅直人氏は自分自身の延命しか考えていない。被災地、被災者など眼中にないのだ。直ちに本格的な総合経済対策を決定して、最大のスピードで対処すべきであるのに、何もせずに放置する状況を5ヵ月近くも継続している。
 
 大量の放射性物質が放出されたのであるから、農林水産業への影響は当初から想定されたものである。放射性物質を浴びた稲わらを肉牛のエサとして使用すれば、牛肉に汚染が広がることなど、誰が考えても分かることだ。
 
 エサや水の使用に際しての万全の対応を取らなかったことが、牛肉への被害を拡大している。これも人災である。

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話を本題に移す。
 
 総合的な復旧・復興政策の規模を政府は当初5年間で19兆円と提示した。そもそも5年という時間設定が役所体質を象徴している。対策の実施期間は1年、長くても2年だろう。菅直人氏のように、何もせずに5ヵ月を空費するという時間感覚から5年という時間が浮上するのだろう。
 
 第一次、第二次補正予算で6兆円がすでに計上されているから、残りは13兆円である。菅内閣はこのうち10兆円を復興増税で賄うとしているが、正気の沙汰とは思えない。
 
 大けがで瀕死の患者にこれから大手術を行うのである。手術用の大量の輸血が必要だ。菅内閣はその輸血用の血液を、患者から血を抜き取って賄うと言っているのだ。患者が出血多量で死亡することは間違いない。
 
 政府は復興債で資金調達すると言っているのだから、直ちにその償還財源まで検討する必要はない。復興債で調達する資金の投下対象は、長期間効用を発揮するインフラ資産が大半である。耐用年数を60年と考えれば、建設国債同様、60年間での償還を考えれば良いのだ。
 
 それより前に、政府資産を売却して復興対策財源とすることを検討するべきだ。JT、NTT、東京メトロ、日本郵政など、売却できる政府保有株式は大量に存在する。JT株式などは、この際に完全売却を行い、財務省からJTへの天下りを全面禁止するべきだ。

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しかし、これよりも優先されるべき財源が存在する。それが外貨準備資産だ。日本政府の外貨準備高は2011年7月末で1兆1378億ドル存在する。このような多額の外貨準備を保有する理由は皆無である。
 
 政府はこのような多額の外貨準備を保有するお金をどこから得ているのか。
 
 外貨準備資金を保有するための資金は100%、日銀からの借金である。100%借金で、90兆円近くの外貨資産を保有しているのである。
 
 最大の問題は、この外貨準備で空前の損失を計上していることだ。円ドルレートは2007年6月に1ドル=124円台をつけていた。これが、現在は1ドル=77円台である。
 
 1兆1378億ドルの円換算額を二つの時点で計算すると、
2007年6月には141.1兆円だったのが、
2011年8月には87.6兆円に変化している。
 
 両者の差は、驚くべきことに53.5兆円である。たったの4年間で50兆円を超す損失が生まれたことになる。残高は増加しており、ドルからの金利収入が日銀への金利支払いを上回っているから、正確な損失は若干縮小するが、それでも数十兆円単位での巨額損失が生まれていることは間違いない。
 
 財務省は世界最大の財テク損失王である。

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この期間、金地金の価格は円表示で1グラム=2800円から1グラム=4200円へと急騰した。2007年6月時点で外貨準備資金をすべて金地金に転換していたなら、現在の時価評価額は211.7兆円になる。現在の外貨準備の円換算金額87.6兆円と比べて、なんと124兆円も多いのだ。
 
 つまり、外貨準備の運用を米国国債ではなく、金地金に転換しておけば、現状と比較して政府資産は4年間で87.6兆円も多いものになっていたのだ。
 
 財政赤字が深刻で、社会保障費を毎年2000億円削減して、日本の経済社会がぼろぼろに疲弊した。2000億円の削減を取り沙汰しているときに、財務省は外貨準備保有で50兆円も損失を生み出してきたのだ。
 
 歴代財務省責任者を厳重に処分する必要もある。

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財務省は日銀に支払う金利と外貨準備の米国国債の金利収入の差額だけを外国為替資金特別会計で損益処理し、この収支が黒字だということで、外国為替資金特別会計の資金を使って、海外出張での豪遊費用に充当してきた。これも財務省利権のひとつである。
 
 百害あって一利なしの外貨準備を売却して、この資金を震災復興事業に充当するべきなのだ。現在の米国における過剰な国債格付け引き下げ騒動は、日本政府による米国国債売却を阻止するための演出である可能性が高い。
 
 米国国債の格付けがトリプルAから何段階か引き下げられても、誰も驚きはしない。これまでのトリプルAが奇異な格付けだっただけだ。債務上限引上げ法案が可決されても、格付け問題があるとするのは、日本政府による米国国債売却を封じ込めるための演出だと思われる。
 
 日本政府が外貨準備の米国国債を売却することを妨げられるいわれはない。
 
 国民の巨大な負担を押し付ける財務省の史上最悪の財テク損失に歯止めを掛けなければ、日本は財務官僚に滅ぼされてしまう。同時に巨額損失を生み出した歴代財務省為替介入責任者は厳正に処分される必要がある。

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2011年5月10日 (火)

震災復興特会設置し財源に外貨準備活用すべし

震災発生から2ヵ月の時間が経過した。今回の震災による被害が甚大かつ深刻であるのは、地震に伴い、歴史的にも有数の大津波が発生したこと、地震に連動して原子力発電所が人類史上最悪レベルの放射能放出事故を引き起こしたことによっている。
 
 津波はリアス式海岸最奥部では、38メートルの高さにまで波及した。1896年に発生した明治三陸地震津波で残されている記録とほぼ同水準である。三陸海岸はリアス式海岸でその地形の特徴から津波の高さが急増する傾向を有している。
 
 三陸海岸沖では頻繁に大きな地震が発生しており、このため、各地に津波に警戒するべきとの伝承が残されている。これらの伝承が教訓として活かされた地域では、通常の住居の被害が皆無であった地域もある。
 
「天災は忘れたころにやってくる」というが、こうした先人の教訓を活かした地域と、時間の経過のなかで、そのような教訓が色あせてしまった地域とで、被害に天と地の開きが生じた。

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第二次大戦後に、防潮堤の建設などが進められたが、大自然の猛威は、こうした人工の建造物の力をはるかに上回るものであった。人間は大自然の前に謙虚でなければならないことを改めて今回の災害が教えている。
 
 東電の福島原発でも、自然災害に対する備えが明らかに不十分であった。そのために重大事故が発生したが、原子力事故はひとたび重大事故を引き起こせば、その影響が万年単位で私たちの子や孫の世代にも深刻なダメージを与える点に大きな特徴がある。
 
 今回の事故でも、半歩誤れば、日本全体が重大な放射能汚染地帯と化す可能性があったわけで、この現実を私たちは厳粛に受け止めなければならない。
 
 そのうえで、国のエネルギー政策の方向を、「脱原発」の方向に大転換する必要がある。電力使用量の増加が指摘され、増大する電力需要を賄うには原子力を活用せざるを得ないとの反論が聞こえてくるが、大事なことは、私たちがライフスタイルを根本から見つめ直すことである。
 
 エネルギー消費量を大幅に削減することは十分に可能であり、そのなかに、新しい日本の生活様式、世界に発信できるライフスタイルの主張が必ず生まれてくるはずである。
 
 こうした構造改革のために、将来、電気料金の体系が変更されることは国民の理解を得るものになるだろう。
 
 しかし、東電の原子力事故の責任処理が透明に行われていない段階で、地域独占事業である電力事業の料金引き上げは絶対に容認されない。
 
 東電処理策が決定されないと金融資本市場が不安定化すると主張されているが、自己責任を基軸に置く資本市場では、いかなる企業であれ、重大な失敗を演じれば、株主も債権者も重大な影響を蒙ることは避けられない。

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それにもかかわらず、官僚機構および利権政治屋と癒着している巨大企業であることを理由に、特別の救済策が検討されるところに、この国の前近代性、腐り切った政治と行政の体質が表れるのである。
 
 民主党の国会議員のなかに腐った議員が多数いることは周知の事実である。しかし、正統民主党は、こうした政官業の癒着体質にしっかりとメスを入れることを目標に掲げてきたのではないか。民主党を軸にした野党の健全な議論喚起が強く求められる。
 
 こうしたなかで、もうひとつの重大な問題は、経済の復旧・復興に向けての総合経済政策策定が完全に停止していることである。
 
 首相に居座ることだけを考えている菅直人氏は、政局の視点から第二次補正予算を今通常国会に提出しない方針を模索している。本当に情けない、悲しいリーダーである。国民は見殺しにされるばかりだ。
 
 第一次補正予算も、4兆円のうち、1.5兆円は本予算からの使いまわし、2.5兆円は財源の流用で、不足する2.5兆円を増税で賄うことが検討されている。かつて料亭吉兆で「手つかずの使い回し」が問題になったが、本予算の使い回し補正予算では、景気浮揚効果がゼロである。
 
 経済は着実に急降下を始めている。これから、倒産、失業が本格化し、経済苦を理由にした大量の自殺者が発生することになる。菅政権は福島の子どもたちを甲状腺がんや白血病に追い込み、一般庶民を経済苦自殺に追い込む、殺人政権と呼ばれて反論できないだろう。
 
 経済復興には野ざらしにされている1.1兆ドルの外貨準備のうち、50兆円ほどを円貨に換金して復興総合対策の財源に充てるべきだ。資金は日銀が政府短期証券を引き受けて拠出しているが、これを継続すればよい。
 
 日銀資産の劣化を防ぐために、今後、残高の100分の1.6を毎年度、減債基金に予算繰り入れすればよい。
 
 政府の外貨準備は、野ざらしにしている間に30兆円も40兆円も為替損失を生んでいるものである。このような損失垂れ流しが許されるはずがない。
 
 この政策を実行するためには法令の改正が必要となるから、これと併せて今次通常国会で措置すべきである。
 
 震災復興を独立させ、また会計処理の透明性を高めるために、震災復興特別会計を設置して対処することが求められる。このまま、日本経済の破壊を手をこまぬいて傍観することは許されない。

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