カテゴリー「金融政策」の57件の記事

2024年6月25日 (火)

インフレ円安誘導は亡国政策

ものごとには陰と陽、表と裏、光と影がある。

いま問題になっているのは為替と金融政策。

2013年のアベノミクスは「円安誘導」、「インフレ誘導」を掲げた。

他の問題と同様。

円安もインフレにも「光と影」がある。

ある者にとっての「光」が別の者にとっての「影」になる。

別の言い方をすれば「利得」と「損失」を生む。

インフレはどのような影響を与えるか。

インフレは債務者に利得を、債権者に損失を与える。

借金している人は得をし、預金している人が損を蒙る。

500万円の借金と預金を考えてみよう。

この人の年収が500万円とする。

仮に物価が10倍になったとする。

年収は物価に連動して基本的に5000万円に向かう。

しかし、借金と預金の500万円はそのまま。

500万円の借金と預金は年収1年分だったのが年収の10分の1年分に変わる。

借金も預金も10分の1の重みに減少する。

これが「債務者利得」と「債権者損失」である。

人気ブログランキングへ

また、インフレの進行は「賃金を受け取る労働者」と「賃金を払う企業」に真逆の影響を与える。

長期的には名目賃金がインフレに連動するが、短期では名目賃金の連動は遅れる。

インフレが進行しても賃金はすぐには追い付かないから実質賃金は減少する。

「インフレ誘導」の提案がなされた最大の理由は、企業の実質賃金負担を減らすことにあった。

デフレの時代に企業の労働コストが上昇したことが背景だ。

物価下落がデフレ。

デフレになっても名目賃金を引き下げることは難しい。

デフレの局面では実質賃金が上昇しやすい。

世界の大競争が強まり、先進国の企業が国際価格競争に負けるようになった。

この事態に直面するなかで「インフレ誘導」が提案された。

インフレが進行するときに企業が賃上げを控えれば実質賃金を引き下げることができる。

「インフレ誘導」の提案は企業の実質賃金負担を軽くするために提案されたものなのだ。

人気ブログランキングへ

したがって、「インフレ誘導政策」は債務を抱え、賃金を支払う企業=資本の側に利得を与え、預金を持ち、賃金を受け取る労働者、一般市民に損失を与える政策である。

アベノミクスのインフレ誘導政策が根本的に間違っていると指摘してきた理由がこの点にある。

インフレ誘導は資本に利得を与えて、労働者=消費者=一般市民に損失を与える施策である。

他方、円安はどうか。

円安で利益を得るのは輸出製造業。

150万円の日本製品は1ドル=75円なら2万ドル。

1ドル=150円になれば1万ドルになる。

150万円の車を300万円での価格にしてドル市場で販売しても売値は2万ドル。

輸出企業の手取りは2倍になる。

増加した手取りのすべてが純利益。

他方で輸入食品を購入する消費者は大損する。

1ドルの商品を購入する代金が75円から150円に値上がりする。

灯油もガソリンも原油もすべて輸入品。

食材の多くを占める小麦や大豆、トウモロコシなども輸入が太宗を占める。

円安は消費者=一般生活者の負担を大幅に増大させる。

これだけでない。

日本国民の所得、資産のグローバルスタンダードでの価値が減少する。

海外での購買力が激減。

一方で、日本の優良資産が外国資本によって買い占められる状況が生まれる。

インフレ誘導、円安誘導は亡国の政策である。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3821
「円安上等という自称経済専門家」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年5月23日 (木)

日銀政策運営の正常化

日本の長期金利=10年国債利回りが1%水準を突破。

11年ぶりのこと

金融政策運営について各種意見が提示されているが、適正な見解は広範に示されていない。

2012年12月の第2次安倍内閣発足以来、

インフレ誘導=超金融緩和政策

が推進されてきた。

これと表裏一体の関係にあるのが黒田日銀の金融政策である。

黒田東彦氏は異例の日銀総裁2期連投を果たした。

その10年間、超金融緩和=インフレ誘導を提示し続けた。

2013年に黒田日銀体制が始動した際、黒田氏、ならびに岩田規久男日銀副総裁は2年以内に消費者物価上昇率を2%以上に引き上げることを公約として掲げた。

岩田規久男氏は公約を実現できない場合、職を辞すことが責任を明らかにするもっとも分かりやすい行動であると国会で明言した。

果たして、インフレ率2%は実現しなかった。

このことは国民にとって不幸中の幸いだったが、公約を実現できなければ職を辞して責任を明らかにすると述べた岩田氏はどう行動したか。

そんな話があったことを口に出すこともなく、副総裁の座に座り続けて任期をまっとうした。

日銀副総裁の椅子の座り心地が良すぎたということだろう。

人気ブログランキングへ

私は2013年7月の参院選前に

『アベノリスク』(講談社)
Photo_20240523110801

https://x.gd/iPQAH

を上梓した。

安倍内閣の本性はこれから明らかになる。

七つの災厄が日本国民を襲うことになると警告した。

インフレ誘導、消費税増税、TPP参画、天下り復活、原発推進、壊憲、戦争推進の悪夢が日本を襲うことを詳述した。

この警告は基本的に現実のものになったと言える。

このなかでインフレ誘導について次の見解を示した。

黒田日銀がインフレ誘導政策を遂行するが、成功すると言えない。

インフレ誘導にはマネーストックの拡大が必要だが、マネーストック拡大を誘導できる保証がない。

結果としてインフレ誘導は実現しない可能性が高い。

他方、インフレ誘導政策そのものが適正でないことを詳述した。

物価上昇率が小幅プラスの状況が生まれること自体に問題はない。

本来、財やサービスの価格は、市場の需給で値上がりするものと値下がりするものに分かれるが、「値下がり」が一般的にあまり実施されない慣習下で平均物価が下落すると、本来生じるはずの価格差が顕在化しにくくなるという問題が生じる。

「相対価格の調整が進みにくい」という問題が生じやすくなる。

このことから、物価水準平均では小幅プラスになる状態が望ましいとは言える。

人気ブログランキングへ

しかし、インフレそのものが各経済主体に与える影響は異なり、とりわけ、消費者、労働者、生活者、預金者にマイナスの影響を与える点が重要。

逆にインフレは、賃金を支払う企業、債務者に利得を与える。

一言で要約すると、インフレは賃金を支払い債務を抱える企業に利益を与える一方、賃金を受け取り、預金者である一般市民、労働者に不利益を与える。

そもそもインフレ率を引き上げるべきとの主張は、企業の実質労働コスト引き下げを目的に提唱されたものであることに目を向ける必要がある。

このことを詳細に指摘した。

しかし、日銀が提唱したインフレ誘導の方法は短期金融市場に潤沢に資金を供給するというものだった。

短期金融市場に日銀が潤沢に資金を供給しても、その短期資金を元手に金融機関が融資を拡大しないとマネー残高は増大しない。

マネー残高が増大しなければインフレは誘導されず、このことから私は日銀のインフレ誘導が成功しない可能性が高いと指摘した。

実際に大規模金融緩和にも関わらずマネーストックは大幅に増大せず、インフレ誘導は失敗に終わった。

インフレは労働者=消費者=預金者=生活者に不利益を与えるものだから、インフレ誘導が失敗したことは不幸中の幸いだった。

だが、状況は2021年から23年にかけて激変。

日本で4パーセントを超えるインフレが発生してしまった。

当然、日銀はインフレ抑止にかじを切り替える必要があったが黒田氏はこれを拒んだ。

日銀総裁が植田和男氏に代わり、ようやく日銀の政策修正が進展し始めた。

その一環としての1%長期金利出現。

これを非難することは適正でない。

金融政策運営の基本を再確認する必要がある。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3793
「借りた金踏み倒すならず者国家」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年3月27日 (水)

金融政策正常化が正当である理由

日銀の政策修正は正当。

遅きに失したというのが実態だ。

2013年春以降、「インフレ誘導」の旗が振られ、インフレが進行することが良いことであるかの風説が流布されてきたが正しくない。

不幸中の幸いでインフレ誘導は失敗に終わったが、インフレ推進政策は正しいものでない。

インフレ進行は国民生活に打撃を与える。

企業と政府はインフレ進行を歓迎するが、これは企業と政府がインフレから利益を得るから。

逆に消費者・労働者・預金者はインフレで損失を蒙る。

一般国民の立場に立てばインフレ進行は悪事である。

インフレ率がマイナスと小幅プラスのどちらが望ましいかと言えば、小幅プラスの状態で安定するなら小幅上昇が望ましいとは言える。

相対価格の調整が円滑に実現するからだ。

資源配分の効率を高めるには相対価格の調整が進む方が好ましい。

これが、小幅プラスインフレ率が望ましい理由。

これ以上の理由はない。

どうしてもプラスのインフレ率にしなければならないというものではない。

インフレの利害得失でいえば、インフレは政府と企業に利益を与え、デフレは労働者・預金者に利益を与える。

2022年から23年にかけて日本のインフレ率は4%を超えた。

これは完全に許容範囲を超える。

人気ブログランキングへ

したがって、日銀はインフレ抑止に基軸を移す必要がある。

2023年、日銀は低いインフレ見通しを発表してインフレ推進政策を実行した。

2023年度の生鮮食品・エネルギーを除く消費者物価上昇率を日銀は次のように予測してきた。

2023年1月レポート  +1.8%
2023年7月レポート  +3.2%
2023年12月レポート +3.8%

実績としての2023年の生鮮食品・エネルギーを除く消費者物価上昇率は+4.0%だった。

日銀は甘すぎるインフレ予測を立てて、その甘いインフレ予測に基づいてインフレ推進の政策を実行した。

2023年に日銀総裁が黒田東彦氏から植田和男氏に代わり、ようやく、日銀はインフレ見通しの誤りを認めた。

その上で、政策修正に動いたのである。

日銀法第2条に金融調節の理念が定められている。

日本銀行法
第2条 日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。

「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資する」ことが金融調節の理念である。

人気ブログランキングへ

その物価安定が損なわれたのであるから政策を修正するのは当然のこと。

インフレが与える影響を分かりやすい例で考える。

年収500万円・預金500万円の個人と年収500万円・借金500万円の個人を想定する。

物価が10倍になると年収は連動して5000万円になるが預金と借金の500万円は不変。

物価が10倍になると年収1年分だった預金と借金がいずれも年収の0.1年分になる。

預金者は損失を蒙り、債務者は利益を得る。

また、賃金の変動が遅れる間、インフレ進行は実質賃金を減少させ、労働者に損失を、企業に利益を与える。

日本一の借金王は日本政府。

日本政府は激しいインフレの発生を熱望している。

安倍内閣の下で財務省は日銀の実権を握った。

この下でインフレ誘導を展開した。

その政策がようやく修正されつつある。

日銀の政策修正は正当であり、この政策運営の下で日本のインフレが抑止されることが望ましい。

多額の借金を抱える者はインフレを待望する。

日銀のインフレ誘導政策を熱烈支援する者の多くが多額の債務を抱える者であることを知っておく必要がある。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3740
「弊害多い賃上げより優先すべき政策」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年3月19日 (火)

適正な日本銀行の政策修正

日銀が政策修正を決定した。

マイナス金利を解除し、イールドカーブコントロールを撤廃した。

想定通りの政策修正である。

日銀の政策修正は当然のもの。

遅きに失した面が強い。

理由は安倍内閣がインフレ誘導をゴリ押ししてきたことにある。

インフレ誘導は庶民にとってメリットのある施策ではない。

2%程度のインフレ率が安定的に維持されることは悪いことではないが、インフレの亢進そのものは弊害が多い。

物価上昇率が2%程度ある状況は悪いことでない。

財サービスの価格が平均で2%程度上昇する状況下では相対価格の調整が円滑に進むからだ。

モノの値段は上がるものもあれば下がるものもある。

全体のインフレ率がゼロであると相対価格の調整が進みにくい。

理由は価格に下方硬直性があること。

値段が上がることは普通だが、値段が下がることは起こりにくい。

値段が下がることが少ないと、平均インフレ率がゼロの場合、相対的に値下がりするべきものの値段も下がらず、価格のばらつきが生じにくくなってしまう。

平均で2%程度のインフレがあると、相対価格が下がるべきものの値段が下がらず横ばいであっても、他のものが2%値上がりしたり、4%値上がりしたりすることにより、相対価格の調整が円滑に進む。

価格変化のばらつきが広範に広がることが相対価格の調整の進展で資源配分の適正化に資する。

人気ブログランキングへ

この意味で2%程度のインフレ率が安定的に維持される状況は悪いものでない。

ただし、インフレがどんどん進行することの弊害は大きい。

インフレとデフレは経済に影響を与える。

ある者にとってはプラスに、別の者にとってはマイナスに作用する。

インフレで利益を得るのは賃金を支払う者と借金をしている者。

逆に賃金を受け取る者と預金している者はインフレで損失を蒙る。

デフレはこの逆。

デフレになると賃金を支払う者と借金をしている者が損を蒙る。

逆に賃金を受け取る者と預金をしている者は利益を得る。

2012年12月に発足した第2次安倍内閣が「インフレ誘導」の旗を振った。

この「インフレ誘導」で利益を得ることを期待したのは企業と政府だった。

企業は支払う実質賃金を抑制できる。

政府にとっては、借金の重みがインフレ進行によって軽くなる。

人気ブログランキングへ

2022年から2023年にかけて、日本でも激しいインフレが起きた。

4%を超えるインフレだ。

このようなインフレを日銀が容認するのは誤り。

日銀総裁が代わり、ようやく金融政策正常化が動き始めた。

黒田東彦氏は安倍晋三氏と手を携えてインフレ誘導を目指した。

不幸中の幸いで、その政策目標は実現しなかった。

インフレ誘導政策を強行したがインフレ誘導は実現しなかった。

ところが、2022年から23年には特殊な要因でインフレが生じた。

このインフレを抑止するのが日銀の役割。

黒田東彦氏は自身が提示した路線に執着して、最後の最後まで政策修正を断行できなかったが、日銀総裁が交代して、ようやく異常な金融政策運営に終止符が打たれつつある。

この日銀政策修正を批判する者がいるが間違っている。

インフレ誘導を推進する人々は、当人が大きな借金を背負っている場合が多いと言われてきた。

インフレが生じると借金が目減りするからだ。

しかし、一般的な庶民にとって、インフレは百害あって一利なしである。

このことを正確に認識しておかねばならない。

日銀が政策を修正し、インフレ抑止の姿勢を持つことは正しいことを認識しておかねばならない。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3733
「適切な金融政策運営提言の歴史」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年3月18日 (月)

3月19日会合で日銀政策修正へ②

インフレ誘導政策は2012年12月に発足した第2次安倍内閣が「アベノミクス」の一つの柱として提示したもの。

大規模金融緩和政策によってインフレを実現することを目標にした。

このことに私は異を唱えた。

2013年7月、私は

『アベノリスク』(講談社)
Photo_20240317203901

https://x.gd/TO8kA

を上梓した。

第2次安倍内閣がもたらす7つのリスクを列挙して警告を呼び掛けた。

7つのリスクとは

インフレ誘導、消費税増税、TPP参加、原発再稼働、天下り、憲法改悪、戦争推進。

提示した7つのリスクのうち、インフレ誘導を除く6つのリスクが現実化した。

憲法の内容が憲法改正の手続きなしに改変され、日本は戦争をする国に改変された。

消費税の税率は5%から10%へ倍増された。

「TPP断固反対」と大書きしたポスターを貼りめぐらせて選挙を戦ったのに、安倍首相は選挙から3ヵ月も経たずにTPP交渉への参加を決定。

米国が離脱したにも関わらず日本がTPPを延命させ発効させた。

フクシマ原発事故を風化させ原発稼働を全面的に推進した。

人気ブログランキングへ

しかし、インフレ誘導だけは不幸中の幸いで実現しなかった。

拙著『アベノリスク』のなかで、インフレについて次の二点を強調した。

第一はインフレ誘導政策が方向として正しくないこと。

第二は日銀が短期金融市場に流動性を大量供給してもインフレが実現しない可能性が高いこと。

実際に黒田日銀のインフレ誘導公約は実現しなかった。

インフレ誘導が実現しない可能性が高い理由を『アベノリスク』のなかに詳述した。

2013年当時、この点は経済学者の間での論争点にもなった。

私は日銀が短期金融市場に大量の資金を供給しても、マネーストック増大が実現する保証がない点を強調した。

実際、黒田日銀は「異次元金融緩和」、「黒田バズーカ」を乱発して短期金融市場に大量の資金供給を行ったが、マネーストックは大幅増加を示さなかったのである。

結局、黒田日銀の掲げたインフレ誘導公約は実現しなかった。

岩田規久男副総裁は2013年の国会同意人事意見聴取において、公約を実現できない場合は職を辞して責任を明らかにするのが分かりやすいと述べたが職を辞することはなかった。

インフレ誘導は可能であると主張した学者は現実の前に敗れたのである。

そのインフレが2022年から23年にかけて日本で猛威を振るった。

インフレ率が4%を突破したのである。

人気ブログランキングへ

三つの要因を挙げられる

第一に2020年2月に発生したコロナパンデミックに連動してコロナ融資が激増し、マネーストック伸び率が10%にまで高まったこと。

第二に世界的なインフレが進行したこと。

第三に日銀が円安誘導政策を実行して日本円が暴落したこと。

日銀のインフレ誘導は失敗したが、2022年から23年にかけて別の要因で目標をはるかに超えるインフレが日本で発生した。

この事態に対して、日銀は早期にインフレを抑止するスタンスに政策運営を軌道修正する必要があった。

しかし、黒田東彦氏は任期満了まで政策修正を公式には拒絶した。

実態として日本銀行の政策運営は修正されていた。

しかし、黒田氏はその実態を最後まで認めなかった。

2023年4月に日銀総裁に就任した植田和男氏は、表面的には黒田日銀の路線を引き継ぐとしながら、実態として漸進的な政策修正を進めてきた。

植田氏も国会同意人事の意見聴取の関門をくぐらねばならなかった。

国会の多数勢力を、アベノミクスを推進した自民党が握っている。

正論を述べれば人事に同意されない状況が存在した。

このなかで植田氏はぎりぎりの政策運営を推進しているように見える。

日銀が政策修正を実行すれば株価暴落が生じるとの見解が存在するが、そのリスクは限定的である。

実際、政策修正の見通しが強まるなかで株価は反発している。

同時に、経済政策の最重要目標は株価でない。

「物価の安定を通じて国民経済の健全な発展に資する」ことが金融政策運営の理念である(日本銀行法第2条)を忘れてはならない。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3732
「インフレで高笑いする政府と大資本」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2024年3月17日 (日)

3月19日会合で日銀政策修正へ①

日本株価について以下のように予測を提示してきた。

2023年は年初に上梓した

『千載一遇の金融大波乱』(ビジネス社)
Daiharan03_20240317191401

https://x.gd/8MnQp

表紙帯に「日経平均3万6000円突破も!」と明記し、株価急騰を予測した。

昨年年初の株価は25,661円(大発会での日経平均株価安値)。

「3万6000円突破」の予測は奇異に見られた。

しかし、1年後の本年1月15日に日経平均株価は3万6000円を突破。

本年年初に上梓したのが

『資本主義の断末魔』(ビジネス社)
Deathrattle03_20240317191401

https://x.gd/xIij4

で表紙帯裏に「2024年、ついに日経平均史上最高値を更新か!」と明記。

日経平均株価は2月22日に史上最高値を更新し、3月4日に4万円を突破した。

上記著書は月2回発行している会員制レポート
『金利・為替・株価特報』=TRIレポート
https://uekusa-tri.co.jp/report-guide/

の年次版で1年の経済金融展望を記したもの。

2013年版から刊行を始め、2024年版がシリーズ第11弾。

月2回のTRIレポートでは昨年5月下旬に株価急騰後の「踊り場相場」への移行を予測した。

人気ブログランキングへ

日経平均株価は5月から年末まで31000円から34000円の「踊り場相場」を形成した。

昨年12月のレポートで「踊り場相場」を上方に抜けて「雲外蒼天相場」に移行すると予測。

年明け後に予測通りの展開が示された。

このなかで、本年2月21日に執筆のTRIレポート=『金利・為替・株価特報』2024年2月26日号タイトルを

「日経平均史上最高値更新後展開を考察する必要」

として、

「日経平均株価が史上最高値を更新する可能性は高いが、相場の波動、リズムを考えると、39000円から40000円の水準で上値が重くなることを、慎重に想定する必要が出てくる。

35年ぶりの日経平均株価史上最高値は大きく報じられる。

政府の金融投資推奨キャンペーンの影響もあり、強気一色のムードが広がることも考えられる。

ここで思い起こすのが「人の行く裏に道あり花の山」の相場格言だ。

本誌は「人の完全な裏」の23年株価急騰を予測し、24年史上最高値更新を予測してきたが、今度は逆に世の中が強気に著しく傾き始めている。

ここは少し冷静に観測することが求められる。」

と記述。

人気ブログランキングへ

さらに、

「3月18-19日に日銀政策決定会合がある。

日銀政策修正はかなりの程度、織り込まれ始めているが、実際に政策変更が確定的になれば、金融市場が反応を示す。」

と記述し、第8節【投資手法】タイトルを「推奨できない高値追い」とした。

さらに、3月7日執筆の『金利・為替・株価特報』2024年3月11日号タイトルを

「日銀政策修正とブラックマンデーのメカニズム」

とし、第1節【概観】に「目先は日銀政策変更に伴う株価下落反応への警戒を強める必要がある。」と明記して、「ミニブラックマンデー」への警戒を呼び掛けた。

日銀が3月18-19日の日銀政策決定会合で政策修正を決定するとの見通しが報じられている。

順当な政策変更である。

政策変更の内容はマイナス金利解除とイールドカーブコントロール(YCC)の終了である。

金融政策修正に反対する声が残存し続けてきたが、私は日銀の政策修正を強く求めてきた。

日銀総裁が黒田東彦氏から植田和男氏に代わり、金融政策の正常化が推進されている。

適正な政策運営であると評価することができる。

1987年には日銀政策修正の前に株価暴落が発生して日銀政策修正が中止された。

その結果として「真正バブル」が発生した。

今回はそのような事態に至らない可能性が高い。

この機会に適切な金融政策運営のあり方を確認する必要がある。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3731
「日銀政策運営正常化が進展する」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,980円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2023年11月14日 (火)

日銀の短期金利引き上げ必須

10月31日の金融政策決定会合で日銀は予想通り政策修正に追い込まれた。

長期金利変動の上限を1.0%としていたものを1%超への上昇を容認することを決定した。

政策決定会合と同時に発表された「経済・物価情勢の展望(=展望レポート)」で日銀は今回もインフレ率見通しを上方修正した。

中央銀行がもっとも重要視する物価統計は食品とエネルギーを除く消費者物価指数。

米国ではコア指数と呼び、日本ではコアコア指数と呼ぶ。

日本のコア指数は「生鮮食品を除く総合」である。

このコア消費者物価指数の2024年度上昇率見通しについて、日銀は7月の「展望レポート」で+1.9%としていたが、今回10月レポートでは+2.8%に上方修正した。

日銀のインフレ目標は2%。

これを大幅に上回る見通しが示された。

これまでで初めてのこと。

これまでは、2024年度、25年度のインフレ率見通しについて、コア指数においても、コアコア指数においても、2%を下回る数値を発表してきた。

そして、その数値を盾にして

「2%インフレ率が持続的かつ安定的に達成される見通しは得られていない」

としてきたのである。

人気ブログランキングへ

ところが、今回の10月見通しでは2024年度のコア指数インフレ率見通しを+2.8%とした。

この見通し修正を受けて長期金利上限の1%超え容認の政策修正が決定された。

日銀はなし崩しでの施策修正を実行している。

問題は、日銀のインフレ率見通しが甘いこと。

甘すぎると言ってよい。

2023年度の消費者物価コアコア指数(生鮮食料品及びエネルギーを除く総合)上昇率は本年4回の政策決定会合で次のように改定されてきた。

2023年1月  +1.8%
2023年4月  +2.5%
2023年7月  +3.2%
2023年10月 +3.8%

蜃気楼の逃げ水のようだ。

時間を追うごとに上方修正を繰り返してきた。

日銀の植田和男総裁は11月8日の衆院財務金融委員会で、

「(物価見通しの)上方修正を続けてきた」

「見通しの誤りがあったということは認めざるを得ない」

と述べた。

インフレが加速してしまうとの見通しを示し、政策対応によりインフレ圧力を抑止し、インフレ見通しを下方修正してきたのなら問題はない。

人気ブログランキングへ

ところが、日銀の現実は真逆。

甘い見通しを示すなかで、現実のインフレが加速して、それを後追いしてインフレ見通しを上方修正し続けてきた。

これでは物価安定の責務を担う日銀に対する信頼が根底から揺らぐ。

本年9月のコアコア指数(生鮮食料品及びエネルギーを除く総合)前年比上昇率は+4.2%。

同月の米国のコア指数(食品とエネルギーを除く)前年比上昇率は+4.1%。

日本のインフレ率が米国を上回っている。

米国FRBはインフレ抑止に向けて厳しい政策運営を続けているが、日本銀行はインフレ推進の旗をいまなお振っている。

日銀の抜本的な政策修正が強く求められる。

日銀のインフレ推進=金融緩和政策はインフレ亢進以外にも、もうひとつの重大問題を引き起こしている。

日本円暴落だ。

日本円暴落の弊害が広がっている。

日本円暴落の主因は内外実質短期金利差にある。

日本円暴落を抑止するには日本の実質短期金利を引き上げることが必要不可欠だ。

具体的には日銀が短期金利引き上げを決定することが必要。

日銀は次回12月19日の金融政策決定会合で短期政策金利引き上げ決定に追い込まれることになると考えられる。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3631
「日銀が政策修正に追い込まれる理由」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2023年10月28日 (土)

政策修正に追い込まれる日本銀行

10月30、31日に日銀が金融政策決定会合を開く。

同時に「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」が発表される。

日銀は政策修正に追い込まれる見通しだ。

9月の政策決定会合後の記者会見で植田和男日銀総裁は「ねばり強く金融緩和を続ける」と述べたが、日銀の政策運営はすでに「金融緩和の修正」に転じている。

しかし、日銀は表向き、インフレ推進の姿勢を崩していない。

足下のインフレ率は日銀目標の2%をはるかに超えている。

2023年9月の全国消費者物価指数(生鮮食品とエネルギーを除く総合)上昇率は前年同月比+4.2%。

同じ9月の米国消費者物価指数(食品とエネルギーを除く)上昇率は前年同月比+4.1%。

日本のインフレ率が米国のインフレ率を上回っている。

その米国ではパウエルFRB議長が

「インフレを長期的に2%に引き下げるため、十分に制約的な政策を達成し、維持することを約束する」

「適切ならさらに金利を引き上げる用意がある」(いずれも9月FOMC後会見)

と述べている。

ところが日銀は、2%インフレが「持続的かつ安定的に達成される見通しが得られていない」ことを根拠に、インフレを推進する政策を続けるとしている。

人気ブログランキングへ

国民生活が苦しめられている最大の原因はインフレの進行である。

「賃上げ」が叫ばれているが、労働者の生活に直結するのは実質賃金の変化。

名目賃金が上昇してもそれをインフレ率が上回るなら実質的な所得は減少する。

実質賃金の変化が重要だが、実質賃金は減り続けている。

本年7月の実質賃金指数伸び率(現金給与総額)は前年同月比2.5%の減少だ。

実質賃金は大幅に減り続けている。

インフレ進行下で名目賃金上昇率がインフレ率を上回ることはない。

また、現在の経済状況下で賃上げを実施できるのは体力の大きな大企業に限られる。

中小零細企業の多くで賃上げが実行されていない。

大企業だけが賃上げを実行すると労働者の賃金格差は一段と拡大する。

日銀は、いまなおインフレ推進の旗を振っている理由として、

「2%インフレが持続的かつ安定的に達成される見通しが得られていない」

ことを上げられているが、その「見通し」は日銀自身の見通しである。

本年7月の展望レポートにおける日銀のインフレ率見通しは、

2024年度 1.7%
2025年度 1.8%
(いずれも生鮮食品とエネルギーを除く総合)

237101723
で、この見通しに基づいて2%インフレが持続的安定的に達成される見通しが得られていないとしている。

人気ブログランキングへ

実は日銀のインフレ率見通しが甘い。

2023年度のインフレ率を日銀はどのように見通してきたか。

2023年度の「生鮮食品とエネルギーを除く総合」の消費者物価上昇率見通しとして、日銀は本年1月の「展望レポート」で以下の数値を提示した。

2023年度物価上昇率 +1.8%

ところが、本年7月の展望レポートで次の数値に書き換えられた。

2023年度物価上昇率 +3.2%

2023101723
そして、2023年9月の実績値が+4.2%である。

今年度のインフレ率見通しについて、日銀は本年1月に+1.8%という見通しを提示した。

それを、わずか半年後の7月に+3.2%に修正した。

日銀のインフレ見通しがいかに甘いものであったのかが鮮明に示されている。

10月31日の展望レポートで日銀は2024年度ならびに2025年度インフレ率見通しを上方改定するのではないか。

甘すぎるインフレ見通しを提示してインフレの旗を振ることは百害あって一利なしだ。

2%を超えるインフレ率見通しを提示すると政策路線を修正せざるを得なくなる。

この状況に追い込まれる可能性が高い。

インフレに対する対応が遅い日本銀行。

この政策の遅さが金融市場の大きな波乱要因になってきた。

インフレ推進の旗を振ってきた日銀の責任は重い。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3618
「インフレ抑止が日銀の本来責務」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2023年10月16日 (月)

インフレ率日米逆転と誤謬政策

2023年9月の米国消費者物価指数が発表された。

総合指数は8月と変わらず前年同月比3.7%の上昇。

食料品とエネルギーを除くコア指数は前年同月比4.1%の上昇となった。

8月の4.3%上昇から低下した。

Cpi101223
米国FRBはインフレ率を前年比2%の水準に引き下げることを目標に掲げている。

米国のインフレ現状をFRBは容認しない。

米国のインフレを鎮圧するためにFRBは厳しい姿勢で臨んでいる。

9月20日のFOMC(連邦公開市場委員会=米国の金融政策決定会合)後の会見でパウエルFRB議長はインフレに対峙する姿勢を鮮明に示した。

・インフレを2%に戻すことに強くコミットする
・インフレを長期的に2%に引き下げるため、十分に制約的な政策を達成し、維持することを約束する
・適切ならさらに金利を引き上げる用意がある
・インフレ率が2%に低下すると確信できるまで、金利を制約的な水準に維持する方針である

と明言した。

インフレを鎮圧することこそ持続的成長のための最重要要件になる。

パウエル議長はインフレを抑止しなければならない理由についても明確な考え方を示した。

「インフレによって最も打撃を受けるのは固定収入のある人で、そのような人のために可能な限り迅速に価格の安定を取り戻す必要がある」

人気ブログランキングへ

FRBは中央銀行の責務を誠実に履行している。

対極に位置するのが日本銀行だ。

日本の2023年8月の消費者物価上昇率。

総合指数上昇率は前年同月比3.2%だったが、生鮮食品とエネルギーを除く総合指数上昇率は前年同月比4.3%を記録した。

Cpi093023_20231016013501
中央銀行が重視するインフレ率は変動の激しい食品とエネルギーを除く「コア指数」。

コア指数上昇率で日本のインフレ率が米国のインフレ率を上回った(日本では生鮮食品を除く指数をコア指数、生鮮食品とエネルギーを除く指数をコアコア指数と称している)。

日本銀行が掲げるインフレ率目標値は前年比2%上昇。

日本の足下のインフレ率4.3%は日銀目標値をはるかに上回っている。

このインフレが日本国民の生活を苦しめている。

ところが、驚くことに日本銀行はいまなお、「インフレ誘導」を推進している。

インフレを推進するために「ねばり強く金融緩和政策を維持する」と宣言している。

インフレで国民生活が窮乏化しているときに日本銀行がインフレ推進の旗を振っている。

日銀はその理由を次のように述べている。

「2%のインフレ率が持続的かつ安定的に達成される見通しが確保されていない。」

人気ブログランキングへ

日銀が「2%インフレが持続的かつ安定的に達成される見通しが確保されていない」とする理由は、日銀の2024年度、2025年度のインフレ率見通しが2%以下になっていることにある。

生鮮食品とエネルギーを除く消費者物価指数上昇率の日銀見通し数値は本年7月の「展望レポート」において

2024年度 +1.7%
2025年度 +1.8%

とされている。

これを根拠に日銀は「2%のインフレ率が持続的・安定的に達成される見通しは得られていない」としている。

しかし、日銀のインフレ率見通しはまったく信頼に値しない。

2023年度のインフレ率見通し(生鮮食品とエネルギーを除く総合)を日銀は本年1月に+1.8%とした。

ところが、これを7月に+3.2%に修正。

2023年度のインフレ率見通しが1月の+1.8%から7月に+3.2%に跳ね上がった。

2%に届かないとする日銀の2024年度、25年度インフレ率見通しは完全なるフェイク。

インフレが燃えさかるように工作しているとしか思われない。

インフレの亢進は労働者の実質賃金を減少させる。

パウエルFRB議長が明言したように、「インフレによって最も打撃を受けるのは固定収入のある人で、そのような人のために可能な限り迅速に価格の安定を取り戻す必要がある」。

日銀は直ちに政策基本スタンスをインフレ推進からインフレ抑止に転換する必要がある。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3609
「財政金融政策の抜本転換急務」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

2023年9月30日 (土)

国民経済破壊する日銀インフレ誘導

日本の消費者物価指数上昇率=インフレ率は本年8月時点で前年同月比3.2%。

日銀の目標は前年同月比2%上昇。

これをはっきりと上回っている。

とりわけ重要な数値は生鮮食品とエネルギーを除く総合指数の上昇率。

こちらは本年8月に前年同月比4.3%上昇を示している。

日銀のインフレ誘導目標をはるかに超えている。

            消費者物価上昇率推移(日本、%)

Cpi093023
しかし、日銀は現在、インフレ誘導政策を遂行している。

理由は

「2%インフレが持続的かつ安定的に実現する見通しが得られていない」

というものだという。

7月の政策決定会合で日銀が公表した「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」で日銀は2023年度の消費者物価上昇率を3.2%(生鮮食品とエネルギーを除く総合)とした。

本年4月時点での見通しは2.5%上昇だった。

大幅上方修正だ。

この見通し修正を背景に日銀は7月政策決定会合で政策修正を行った。

長期金利上限をこれまでの0.5%から1.0%に引き上げた。

当然の対応と言える。

しかし、9月政策決定会合で政策を現状維持し、インフレ目標が実現するまでは「ねばり強く金融緩和を続ける」とした。

人気ブログランキングへ

日銀が「2%インフレが持続的かつ安定的に実現する見通しが得られていない」とする根拠として日銀インフレ率見通しが提示されている。

7月展望レポ-トでの日銀インフレ率見通しは以下のもの。

コアコア指数(生鮮食品とエネルギーを除く総合)
2024年度 +1.7%
2025年度 +1.8%

2024年度、25年度のいずれも2%を下回っている。

これを根拠に日銀は

「2%のインフレ率が持続的・安定的に達成される見通しは得られていない」

としている。

しかし、日銀のインフレ見通しは甘い。

本年1月18日に公表した「展望レポート」で日銀が示した2023年度インフレ率見通しは次のもの。

コア指数(生鮮食品を除く総合) +1.6%
コアコア指数(生鮮食品とエネルギーを除く総合) +1.8%

これが本年7月の「展望レポート」で次のように改定された。

コア指数   +2.5%
コアコア指数 +3.2%

本年8月のコアコア指数上昇率は4.3%に達している。

人気ブログランキングへ

2024年度、25年度のインフレ率が2%を大幅に超えることは間違いないだろう。

つまり、日本においてもインフレは完全に警戒水準を超えている。

日銀は「インフレ誘導」でなく「インフレ抑止」に政策路線を転換する必要がある。

ところが、日銀はインフレ誘導政策を改めようとしない。

この結果、被害を蒙るのは一般労働者だ。

労働者の実質賃金指数は本年7月に前年比2.5%減少。

物価が下落していた2021年5月には実質賃金が前年比3.1%増加を示したのに、つるべ落としに転落した

労働者1人あたり実質賃金指数増減率推移(現金給与総額、前年同月比、%)

092323
本年春には岸田内閣が高水準の賃上げが実現したと騒いでいたが、結果を見れば実質賃金の減少継続なのだ。

インフレが進行するときにインフレを上回る賃上げは実現しない。

日銀は来年の春闘での賃上げが重要と主張するが、賃金は日銀の政策対象でない。

名目の賃金が増えるときに、その賃金が実質で減少することがないよう、物価上昇を抑止するのが日銀の役割=責務である。

インフレを推進すれば実質賃金は減少する。

日銀によるインフレ推進は国民に対する背信行為。

そもそもインフレ誘導は企業の賃金コストを減らすため、すなわち、実質賃金を減らすことを目的に提唱された政策である。

インフレが勢いを増しているときに、そのインフレがさらに加速するように政策を運営するのは国民に対する暴虐行為である。

日銀は直ちに基本方針をインフレ抑止に転換する必要がある。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3598
「政府保有米国債売却で一律給付金」

でご購読下さい。


メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

2010年9月民主党代表選 2010年沖縄県知事選 2014東京都知事選 2014沖縄県知事選 2016年参院選 2016年総選挙 2016東京都知事選 2016米大統領選 2017-18衆院総選挙 2017年東京都議選 2017年総選挙 2018年沖縄県知事選 2019年統一地方選・参院選 2020年政治大決戦 2020年東京都知事選 2020年米大統領選 2021年政治大決戦 2022年政治決戦 2022年沖縄県知事選 2023年政治大決戦 2024年政治決戦 2024年都知事選 2024米大統領選 23・24衆院総選挙 911ボーイングを探せ DBM=断末魔ビジネスモデル Go to Trouble JKTY NHK問題 PCR検査妨害 TPP TPPプラスを許さない 「ぐっちーさん」こと山口正洋氏 「弱肉強食」VS「弱食強肉」 「戦争と弱肉強食」VS「平和と共生」 「東の豊洲」「西の豊中」 「柳に風」になれない「週刊新潮」 「貞子ちゃん」こと藤井まり子氏 『日本の独立』 おすすめサイト かんぽの宿(1) かんぽの宿(2) かんぽの宿(3) すべてがあいマイナカード ふるさと納税 れいわ新選組 アクセス解析 アベノミクス アベノミクス失政 アベノリスク アルファブロガー・アワード ウィキペディア「植草一秀」の虚偽情報 ウクライナ紛争 オミクロン株 カルロス・ゴーン ガーベラ・レボリューション キシダノミクス グローバリズム サブプライム危機・金融行政 ジャニー喜多川性暴力事件 スガノミクス スポーツ利権・五輪利権 スリーネーションズリサーチ株式会社 ダイレクト・デモクラシー トランプ政権 ハゲタカファースト パソコン・インターネット マイナンバー・監視社会 メディアコントロール リニア中央新幹線 ワクチン接種証明 主権者国民連合 人物破壊工作 令和六年能登半島地震 企業献金全面禁止提案 伊勢志摩サミット 価値観外交 偏向報道(1) 偏向報道(2) 偽装CHANGE勢力 働かせ方改悪 入管法改定=奴隷貿易制度確立 共謀罪・新治安維持法 内外経済金融情勢 冤罪・名誉棄損訴訟 処理後汚染水海洋投棄 出る杭の世直し白書 分かち合いの経済政策 利権の支出VS権利の支出 利権の財政から権利の財政へ 原発を止めた裁判長 原発ゼロ 原発・戦争・格差 原発再稼働 原発放射能汚染マネー還流 反グローバリズム 反戦・哲学・思想 反知性主義 合流新党 国家はいつも嘘をつく 国民の生活が第一 国葬 国際勝共連合 地球環境・温暖化 増税不況 外国為替資金特別会計 多様な教育機会を確保せよ 天下り・公務員制度改革 安倍政治を許さない! 安倍晋三新政権 安倍暴政 家庭教育への介入 対米自立 対米隷属派による乗っ取り 小池劇場 小沢一郎氏支援市民運動 小沢代表・民主党(1) 小沢代表・民主党(2) 小沢代表・民主党(3) 小沢代表秘書不当逮捕(1) 小沢代表秘書不当逮捕(2) 小沢代表秘書不当逮捕(3) 小沢代表秘書不当逮捕(4) 小沢代表秘書不当逮捕(5) 小泉竹中「改革」政策 尖閣問題 尖閣海域中国漁船衝突問題 山かけもりそば疑惑 岸田文雄内閣 市場原理主義VS人間尊重主義 平和人権民主主義 幸せの経済 後期高齢者医療制度 悪徳ペンタゴン 悪徳ペンタゴンとの最終決戦 憲法 戦後史の正体 改元 政治とカネ 政治・芸能・メディアの癒着 政治資金規正法改正 政界再編 政界大再編の胎動 政策連合 政策連合(平和と共生)=ガーベラ革命 断末魔ビジネスモデルDBM 新55年体制 新・帝国主義 新国対政治 新型コロナワクチンは危険? 新型肺炎感染拡大 日中関係 日本の独立 日本の真実 日本の黒い霧 日本学術会議 日本経済分析 日本財政の闇 日本郵便保険不正販売 日米FTA交渉 日米経済対話・FTA 日銀総裁人事 日韓問題 朝鮮戦争・拉致問題 東京汚リンピック 桜疑惑 森田健作氏刑事告発 検察の暴走 検察審査会制度の不正利用 橋下徹大阪府知事 橋下維新暴政 民主党の解体 民進党・立憲民主党・連合の分解 決戦の総選挙(1) 決戦の総選挙(2) 決戦の総選挙(3) 決戦の衆院総選挙 沖縄県知事選2014 消費税増税白紙撤回 消費税大増税=大企業減税 消費税減税・廃止 激甚災害 無意味な接種証明 猛毒米流通事件 疫病Xとワクチン強要 監視社会 真野党共闘 知能不足の接種証明 福島原発炉心溶融 福田政権 科学技術・スポーツ利権 竹中金融行政の闇 第二平成維新運動 築地市場移転問題 米中貿易戦争 経済・政治・国際 経済政策 維新とCIA 習近平体制 自主独立外交 自民党壊憲案 自民党総裁選 自民大規模裏金事件 菅コロナ大失政 菅・前原外交の暴走 菅直人政権の課題 菅直人選挙管理内閣 菅義偉内閣 菅義偉利権内閣 著書・動画配信紹介 裁量財政からプログラム財政への転換 西川善文日本郵政社長解任 言論弾圧 警察・検察・司法(1) 警察・検察・司法(2) 警察・検察・裁判所制度の近代化 財政再建原理主義 財政危機の構造 資本主義の断末魔 資本主義対民主主義 軍備増強 辺野古米軍基地建設 連合の解体 郵政民営化・郵政利権化(1) 郵政民営化・郵政利権化(2) 野田佳彦新代表 野田佳彦財務省傀儡政権 金利・為替・株価特報 金融政策 金融行政 関西万博中止 集団的自衛権行使憲法解釈 食の安全 高橋洋一氏金品窃盗事件 鳩山友紀夫政治 鳩山民主党の課題 麻生太郎氏・麻生政権(1) 麻生太郎氏・麻生政権(2) 麻生太郎氏・麻生政権(3) 麻生太郎氏・麻生政権(4) 齋藤元彦知事「嘘八百」問題 2010参院選(1) 2010参院選(2) 2010参院選(3) 2012年東京都知事選 2012年総選挙 2013年参院選 STAP細胞

有料メルマガご登録をお願い申し上げます

  • 2011年10月より、有料メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」の配信を開始いたします。なにとぞご購読手続きを賜りますようお願い申し上げます。 foomii 携帯電話での登録は、こちらからQRコードを読み込んでアクセスしてください。

    人気ブログランキング
    1記事ごとに1クリックお願いいたします。

    ★阿修羅♪掲示板

主権者は私たち国民レジスタンス戦線

  • 主権者は私たち国民レジスタンスバナー

    主権者は私たち国民レジスタンスバナー

著書紹介

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2024年7月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

関連LINKS(順不同)

LINKS1(順不同)

LINKS2(順不同)

カテゴリー

ブックマーク

  • ブックマークの登録をお願いいたします
無料ブログはココログ