健全なインフレ抑止金融政策
9月15日、16日に米国の金融政策決定会合であるFOMC(連邦公開市場委員会)が開かれる。
FRBが利上げを決定するかどうかが焦点。
金融市場の予想では0.25%の利上げを決定するとの見方が93.5%に達している(「CMEのFed Watch ツール」)。
これを受けるかたちで日銀の金融政策決定会合が9月17日、18日に開催される。
日本銀行は短期政策金利を0.25%引き上げて1.25%にする見通し。
9月10日にはECB(欧州中央銀行)が主要政策金利である中銀預入金利を0.25%引き上げて2.50%とした。
米国のFFレートは0.25%引き上げられると3.75~4.0%水準になる。
9月10日付ブログ記事
「日米欧協調利上げの可能性」
https://x.gd/G5JG8
で予測したように日米欧で「協調」利上げが実施される可能性が高い。
利上げの背景は世界的なインフレ圧力の強まり。
イラン戦争の影響で原油価格が再騰している。
代表油種であるWTI先物価格が再び1バレル100ドルを突破した。
インフレ圧力が再び強まっている。
日本のインフレ率は足元で2%弱の水準に抑制されているが、日銀の短期政策金利の水準は1%。
インフレ率と比較して短期政策金利の水準が低すぎると判定できる。
日銀の利上げ政策を高市内閣は敵視してきた。
トランプ大統領と類似した姿勢を高市首相が示してきた。
ところが状況に変化が生じた。
米国のベッセント財務長官が日銀の利上げ政策を明確に求め始めたのである。
すると、瞬時にして高市内閣の対応が変化。
日銀の利上げを容認する姿勢に転じた。
高市内閣は米国の命令に隷従する。
これが高市内閣の基本である。
米国に隷従するのが高市内閣。
これが「メディアが高市内閣を支援する主因」である。
内外で長期金利も上昇している。
日本の10年国債利回りも3%に到達した。
米国の10年国債利回りは2023年10月以来となる5%を記録した。
長期金利上昇に対する警戒感が強まっている。
日本では長期金利上昇を回避するために日銀が利上げすべきではないとの論も聞かれる。
しかし、これは正しくない。
長期金利に強い影響を与えるのは将来のインフレ見通しだ。
日銀がインフレ抑止のスタンスを明示すれば長期のインフレ予想は低下する。
逆に、日銀がインフレ抑止のスタンスを示さなければ長期のインフレ予想が上昇する。
前者では長期金利が低下しやすくなり、後者では長期金利が上昇しやすくなる。
この意味で、日銀がしっかりインフレ抑止のスタンスを示すことが長期金利上昇を抑制する要因になる。
金利上昇という言葉に条件反射のように警戒する向きがあるが、長い目で見れば中央銀行がインフレリスクに対して予防的に対応することは健全である。
欧米の金融当局は22年から25年にかけてのインフレに適切に対応した。
利上げを敢行してインフレリスクに対応した。
その後、利下げに転じたあとで今回の利上げに移行した。
日銀だけが22年から25年のインフレリスクへの対応が遅れて、今回周回遅れの利上げ対応を示している。
この日銀の対応遅れが日本円暴落という副作用をもたらした。
日銀総裁が植田和男氏に交代して、ようやく日銀の政策対応の適正化が始動したということ。
日銀の利上げ対応を敵対視することは正しいことでない。
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