カテゴリー「警察・検察・司法(1)」の10件の記事

2009年6月 5日 (金)

足利事件菅谷さん釈放麻生首相の不熱意発言

「栃木県足利市で1990年、保育園女児=当時(4)=が誘拐、殺害された事件で無期懲役が確定し、再審請求中の菅家利和さん(62)が4日午後、服役先の千葉刑務所から釈放された。91年12月の逮捕から17年6カ月ぶり。東京高裁は今後、再審開始を決定する見通し。」
共同通信配信記事2009年6月4日23時09分)

 無期懲役の刑が確定し、刑の執行中にあった菅谷利和さんが釈放された。心から祝福申し上げたい。しかし、失われた17年6カ月は戻ってこない。

菅谷さんが釈放されたのは、再審請求審で弁護側、検察側がそれぞれ推薦した鑑定人2人が先月、女児の肌着に残った体液のDNA型と菅家受刑者の型について、いずれも「DNA型が一致しない」とする鑑定結果を高裁に報告したことによる。

以下、朝日新聞配信記事から引用する。

「東京高検は4日、女児の肌着に残った体液のDNA型と菅家受刑者の型が一致しないとするDNA型の再鑑定結果を受けて、「新鑑定が無罪を言い渡すべき明らかな証拠にあたる可能性が高いと判断した」とする意見書を東京高裁(矢村宏裁判長)に提出した。あわせて菅家受刑者の刑の執行を停止する手続きを取った。この意見書により、再審が始まることは確定的になった。」

菅谷さんは4日に開かれた記者会見で、取り調べの模様を次のように述べた。

「2件の女児殺害事件を認めたのも、刑事に無理やり体を揺さぶられて「おまえがやったのは分かっている」と言われたから。髪を引っ張られたり、足でけ飛ばされたりもし、どうにもならなくなって「やりました」と言ってしまいました。」
河北新報2009年6月4日

菅谷さんは6月4日夜の日本テレビ「NEWSZERO」に生出演した。菅谷さんは、いま一番やりたいことの質問に対して、
「同じような状況で苦しんでいる方のために力になりたい」
と話された。

フランス人権宣言第9条
「何人も、有罪と宣告されるまでは無罪と推定される。ゆえに、逮捕が不可欠と判断された場合でも、その身柄の確保にとって不必要に厳しい強制は、すべて、法律によって厳重に抑止されなければならない。」

に示される「無罪推定の原則」

 「推定無罪の原則」がデモクラシーの根本原理の一つであるが、これを言い換えたものが、

「10人の罪人を逃しても、1人の無辜(むこ=無実の人)を処罰することなかれ」

の言葉である。「無辜(むこ)の不処罰」と呼ばれる根本原則だ。

 ネット上にある「無辜の不処罰」コラム記事から、重要な指摘を転載する。

「無罪推定の原則」「防御(ぼうぎょ)権の保障」など近代刑事手続きの諸原則はこの原点を実現するためと言ってよい。それゆえ、現代の刑事手続きが語られる場合にしばしば引用される重要なことわざである。

ただ残念なことに、日本では、警察や検察はもとより裁判官や多くの法学者が、このことわざを本当に重要なものと考えているとは思えない。ある裁判官は、無罪判決を出す時に「犯罪者を取り逃がすことになったら」と心配するそうだ。「野放しの犯罪者が犯罪を繰り返したらどうする」と詰め寄られた時に、「それでも無実の者が処罰されるよりましだ」と言い切る者が何人いるだろうか。

それどころか、日本の現状は、「処罰された者が無辜ではあってはならない」とこのことわざを転倒させ、再審の門を固く閉ざして誤判の訂正と無辜の救済を拒否している。

国家権力の規制を目的とする憲法の下に刑訴法(けいそほう=刑事訴訟法)が存在する以上、その目的は「犯罪者」をいかに効率良く処罰するかではなく、十分な証拠もなしに片端から犯人扱いしかねない国家に、でたらめな処罰させないということでなければならない。だから、検挙率や有罪率の高さは日本の刑事手続きの欠陥を示しているのだ。

しかし、日本の刑事手続きの関係者は、そうは考えず、より効果的な捜査のためと称して、警察の拷問的取り調べや職務質問の強制、盗聴など違法な捜査手法を次々に合法化し、防御権を踏みにじってきた。その彼らに、このことわざを語る資格があるだろうか。」

(ここまで転載。太字は本ブログによる。)

法律の専門家の言葉であるようなので、一般の人にはやや難解な部分があるが、極めて重要なことがらを指摘をしている。

無実の人間に罪を着せ、刑罰を科すことはあってはならないのである。しかし、冤罪は後を絶たない。日本の民主化、近代化を考えるのなら、警察・検察・司法の近代化を何よりも優先しなければならない。

菅谷さんに向かって多くの人が「おめでとうございます」の言葉をかけるが、何とも言い表せぬ複雑な思いがする。菅谷さんも「うれしい。良かった」と語るが、記者会見でもふと現実を振り返ると、言葉に表せぬ怒りがこみ上げてくるのが伝わってくる。

「釈放」や再審での無罪確定は、取り返しのつかない「巨大なマイナス」を「ほんのわずかに穴埋めする」ものであって、菅谷さんから奪い取った「巨大なマイナス」に比較すれば、まさに「大河の一滴」にしか過ぎない。

富山でも冤罪事件が明らかになった。このケースでは、刑の執行が終了した後に冤罪が明らかにされた。

菅谷さんがテレビ番組で「同じような状況で苦しむ人のためになりたい」と述べられたが、菅谷さんの「他者を思う心」に心を打たれた。「冤罪」は決して許されないとの強い思いが湧き上がるのだと思う。

「想像力」という言葉があるが、状況を変えるためには、すべての人が「想像力」を持つことが必要だ。

拙著『知られざる真実-勾留地にて-』プロローグに「想像力」について書いた。映画監督の山田洋二氏の言葉をひいた。

「一言で言えば想像力。想像することは、つまり思いやること」

「たとえばイラク戦争の空爆で死んでいく子どもや女性たちがどんなにつらい思いをしているのか。想像することは、つまり思いやること。いまの時代、注意深く相手を観察する能力がとても欠けていると思います。」

 冤罪はこの世に存在する「過ち」のなかでも、見落としてはならない重大な「過ち」のひとつである。人口に対する発生率が小さいから、経験者の力だけではどうにもならない。すべての人が想像力を働かせて、仕組み、制度を変えなければ事態は変わらない。

 取り調べ過程を完全録画、あるいは完全録音する「取り調べの全面可視化」の要請は、この問題意識から生まれている。民主党は「取り調べ全面可視化法案」を国会に上程し、4月24日、参議院で可決された。

 しかし、自民党は反対している。上記「無辜(むこ)の不処罰」のコラム記事の表現を用いれば、
「効果的な捜査のためと称して、警察の拷問(ごうもん)的取り調べや職務質問の強制、盗聴など違法な捜査手法を次々に合法化し、防御権を踏みにじる」
ことを容認する姿勢が感じられる。

6月4日のぶら下がり記者会見で麻生首相は次のように述べた。朝日新聞配信記事から転載する。

――総理、この件を受けて、冤罪防止のためにさらなる取り調べの可視化を求める議論が強まると思いますが、総理のお考えをお聞かせ下さい。

 
麻生首相「あ、可視化が、かの、必ずしも、それにつな、可視化にしたからといって途端に、あの、よ、それが良くなるという感じはありません」

――総理、そうは言っても、無実の人が捕まって刑に服することはあってはならないことだと思いますが…。

 
麻生首相「それ今答えた通りです」 

――そういった国家のあり方を考える上で…。

 
麻生首相「国家のあり方ってどういう意味です?」 

――冤罪が起きないような国にするために、総理は被疑者の言い分や自白がちゃんと録音されている可視化というのは必要だと思いませんか。

 
麻生首相「僕は、基本的、基本的には、一概に、可視化すれば直ちに冤罪が減るという感じがありません」

(ここまで転載)

 「可視化すれば直ちに冤罪が減るという感じがしない」が、可視化に「反対する」理由になると考えているのだろうか。

 全面的な「可視化」は欧米諸国だけでなく韓国、香港、台湾、モンゴルなどでも導入されている。「可視化」は人権に配慮したうえで、「被害者」や「目撃証人」にも適用されなければならない。被害者や目撃証人の供述調書がどのように作成されたのかが、事実認定での重要な判断要因になる場合があるからだ。

 「国策捜査」「冤罪」について、広く「真実」が伝えられる必要がある。そのうえで、制度、仕組みを根本的に改める必要がある。

 DNA鑑定に関連して、見落とせないもうひとつの重大事案がある。詳細については、改めて記述したいが、被疑者が一貫して犯行を否認し、無罪を主張したにもかかわらず、DNA鑑定が決め手となって死刑が確定した「92年飯塚事件」である。

被疑者が無実を訴え続けるなかで昨年10月28日、死刑が執行されてしまった。

 DNAの鑑定方式は足利事件と同じMCT118型だった。「週刊現代2009年6月13日号」が詳しく伝えている。事件があったのは福岡県飯塚市、麻生首相のお膝元である。

 私は当事者でもあるが、無辜の人間に罪を着せ、罰することは決してあってはならない。

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2009年4月26日 (日)

警察・検察の前近代性是正が日本の急務

拙著『知られざる真実-勾留地にて-』第4刷が品切れとなり、ご購読ご希望の皆様には大変ご迷惑をおかけしております。4月28日には第5刷が出来上がる予定ですので、なにとぞご理解賜りますようお願い申し上げます。

拙著『知られざる真実-勾留地にて-』第一章「偽装」第7節「摘発される人・されない人」に、警察、検察権力の裁量権と恣意性を記述した。

公権力の最たるもの。それが警察、検察権力である。逮捕の有無、犯罪として立件するか否か、これらは間違いなく人間の運命を変える。また、警察や検察がメディアにリークする、「本人のもの」とされるさまざまな発言。メディアは警察、検察リーク情報を右から左へ垂れ流すから、この「本人発」とされる言葉によって世論の被疑者に対するイメージが変化する。

逆にいえば、警察、検察はこのリーク情報を操作することによって、被疑者に対する世論を操作することが可能なのだ。

警察、検察に関する問題を改善してゆくには、まず、法律の条文が明確であることが求められる。法律解釈にグレーゾーンが存在すれば、「裁量」の余地が大きくなる。もっとも、実際には法律の条文が明確であるにもかかわらず、法の運用において、条文を無視した運用が行わることも多く、こうなると、「法律」は意味をなさなくなる。

証拠が不十分で犯罪が行われたのかどうか明確でない場合、犯罪として立件するケースと立件しないケースが生じると、水平的な公平が保たれない。

日本の警察、検察における「法の運用」は重大な問題を抱えている。

日本国憲法第14条は「法の下の平等」について、以下の通り記述している。
「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」

この規定には刑罰の適用について具体的には触れていない。この点、フランス人権宣言は、もっとも根源的な自由権である「身体の自由」を拘束する公権力の行使に関連して、法律を執行するに際しての基準を明確に定めている。以下に引用する。

第6条(一般意思の表明としての法律、市民の立法参加権)
法律は、一般意思の表明である。すべての市民は、みずから、またはその代表者によって、その形成に参与する権利をもつ。法律は、保護を与える場合にも、処罰を加える場合にも、すべての者に対して同一でなければならない。すべての市民は、法律の前に平等であるから、その能力にしたがって、かつ、その徳行と才能以外の差別なしに、等しく、すべての位階、地位および公職に就くことができる。

第7条(適法手続きと身体の安全
何人も、法律が定めた場合で、かつ、法律が定めた形式によらなければ、訴追され、逮捕され、または拘禁されない恣意的(しいてき)な命令を要請し、発令し、執行し、または執行させた者は、処罰されなければならない。ただし、法律によって召喚され、または逮捕されたすべての市民は、直ちに服従しなければならない。その者は、抵抗によって有罪となる。

第8条(罪刑法定主義)
法律は、厳格かつ明白に必要な刑罰でなければ定めてはならない。何人も、犯行に先立って設定され、公布され、かつ、適法に適用された法律によらなければ処罰されない。

第9条(無罪の推定)
何人も、有罪と宣告されるまでは無罪と推定される。ゆえに、逮捕が不可欠と判断された場合でも、その身柄の確保にとって不必要に厳しい強制は、すべて、法律によって厳重に抑止されなければならない
(転載ここまで)

フランス人権宣言には刑事罰の適用に関する基準が明瞭に示されている。フランス人権宣言は1789年に定められている。220年前にこのような基準が明瞭に定められているのだ。

細かな話になるが、刑事事件が発生して、被疑者が警察署に拘置されたとする。被疑者は検察庁に送致され、そこで検察官の取り調べを受ける。検察庁への送致に際して多数の被疑者とともに送致されるのが通常であるが、ケースによっては単独での送致となる。この「差別」も恣意的に決定されている。

このした措置ひとつをみても、「法の下の平等」は守られていない。

刑法その他の法律に明確な規定が設けられているとき、まったく同様の事案が存在していても、刑事罰が科せられる場合と科せられない場合が存在する。小沢氏の秘書のケースも典型的だ。

①警察、検察が「天下り」などを中心とする「利権」によって、さまざまな民間組織、企業等と関係を有すること、②警察、検察が行政組織として、内閣総理大臣の指揮下にあり、警察、検察の行動が、「政治的に利用される」ことが考えられること、などが「法の下の平等」を歪め、「法律の不正な運用」などをもたらす主因になっていると考えられる。

民主主義にとって、警察、検察のあり方は、根源的に重大な意味を帯びる。小沢代表の秘書が逮捕されながら、他の自民党議員の政治資金管理団体がまったく捜査も受けないこと。

麻薬犯罪においても、明確な基準がないのに、警察の取り扱いに大きな差が生じること。

昨年10月26日の「渋谷事件」での警察による一般市民の不当逮捕、勾留の現実。

一方で、犯罪は存在せず、当然、被疑者が否認しているにもかかわらず、被疑者を犯罪者として取り扱い、身柄を長期勾留したうえで、有罪の判定を下すことなども後を絶たない。

フランス人権宣言第7条が定める「適法手続き」が日本では、ほとんど無視されている。逮捕等にかかる手続きが、警察官によってねつ造されていたことは私が巻き込まれた冤罪事件でも明らかにされている。

裁判員制度が開始され、国民の司法制度に対する関心が高まっているが、同時に、警察、検察の捜査の現状、問題点、その是正のあり方についても、十分な論議が求められる。

フランス人権宣言第7条が、わざわざ
恣意的(しいてき)な命令を要請し、発令し、執行し、または執行させた者は、処罰されなければならない
との規定を置いているのは、警察、検察権力が恣意的に利用されることが存在したからであろうし、また、その危険が常に存在するからであると考えられる。

拙著『知られざる真実-勾留地にて-』のamazonサイトに、4月23日、「どんぐり」様が、新しいレビューを掲載下さった。大変恐縮だが、以下に転載させていただく。

「政治資金規正法に関連する、東京地検の異常な捜査と意図的リーク、テレビ、新聞の報道のあち方に疑問をもち、ネットをさ迷っているうちに、植草一秀先生のブログを知りました。

ブログの内容の確かさや豊かな教養から、どんな方かと思っていましたが、いつかテレビで報道された、植草さんとは、別の人だと思っていました。ブログを毎日読んでいるうちに、植草先生が痛ましい冤罪に巻き込まれたことを知りました。拘留地を読み進むうちにいろんな背景が解ってきました。

そして、現在衆議院議員選挙を控えて、次の日本の首相に一番近いといわれていた方が、ある日突然、なんの咎もないのに、片腕の秘書を逮捕されてしまうという、事件を現実に見てから、日本は恐ろしい国だと思うようになりました。そして、いろいろ、調べたり、勉強するようになりました。

植草先生の拘留地にては、もっと、もっとたくさんのかたにも読んでもらいたいと思います。最後に植草先生のブログは毎日読んでいます。そして、先生の受けられた受難にたいして、国家権力に激しい怒りを覚えます。身をていして、新しい日本の為に書き続けておられる先生を陰ながら応援します。必ず名誉回復して、日本再生のために活躍される日が来ると確信します。」

ありがたいコメントを賜り、心から感謝している。

警察、検察制度の問題点は、警察、および検察と関わることのない大多数の国民にとっては、普段、まったく注意の及ばない分野であると思う。

また、御用メディアは警察、検察から情報を入手する立場にあり、また、それぞれの御用メディアは、警察や検察との関わりを持つ際に便宜を受けることを念頭に置いているからか、警察、検察批判をまったく行わない。テレビドラマやドキュメンタリーで警察、検察を絶賛する報道に専心する。

このため、国民が問題を認識することがなくなり、問題が放置されたままになる。しかし、現実には極めて重大で深刻な問題が横たわっている。日本の警察、検察制度の全面的な改革は喫緊(きっきん)の課題である。

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2009年4月25日 (土)

人間の運命を左右できる警察・検察の「裁量権」

法とその運用に関連するさまざまな事案が生じており、その考察が求められる。

 小沢一郎民主党代表の公設第一秘書である大久保隆規氏は政治資金規正法違反の罪で逮捕、起訴された。保釈されたとの報道がないから、今も勾留され続けているのではないか。不当な長期勾留である。

 小沢氏の政治資金管理団体は西松建設と関係のある「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」の二つの政治団体から受け入れた企業献金を、二つの政治団体からの献金であると収支報告書に記載した。政治資金規正法の規定に則った適法処理であると考えられる。しかし、会計責任者の大久保氏の行為が「虚偽記載」だとされて摘発された。

 まったく同じ事務処理をした、森喜朗元首相、二階俊博経産相、尾身幸次元財務相をはじめ、多数の自民党議員の政治資金管理団体に対しては、これまでのところ、まったく捜査が進展していないようだ。

 数十万円の金品を窃盗した容疑で拘束された元財務相職員の高橋洋一氏は逮捕されず、書類送検されたことが報道されたが、その後、検察庁がどのように対応したのかが報道されていない。

 大麻所持で摘発された大相撲力士の若麒麟は逮捕され、起訴されて執行猶予つきの有罪判決を受けた。同様に大麻所持で摘発された中村雅俊氏の長男中村俊太氏は、現行犯逮捕されたが起訴猶予処分で釈放された。

 千葉県知事に当選した森田健作氏は、自民党籍を持ちながら選挙に際して、「完全無所属」であることを強調し、自民党と関わりのない候補であることを強調して当選した。

 公職選挙法第235条は「当選を得る目的をもつて政党その他の団体への所属に関し虚偽の事項を公にした者」を処罰することを定め、第251条はその場合に「当選人の当選は無効になる」ことを規定している。

千葉県の多数の有権者が、森田健作候補が公表し、強調した「完全無所属」について、自民党と関わりのない候補者であると認識して森田氏に投票したと考えられる。

 公職選挙法第235条を

「一般人の普通の注意と読み方を基準として解釈した意味内容」で捉える限り、森田氏の行為は同条文に抵触すると考えられる。千葉県の有権者が中心になって結成した「森田健作氏を告発する会」は、4月15日に、森田健作氏こと鈴木栄治氏を千葉地方検察庁に刑事告発した。

 また、森田健作氏が代表を務める自民党政党支部が、政治資金規正法で禁止されていた外国人持ち株比率が50%を超える企業からの企業献金を、2005、2006年に受けていたことが明らかになった。

 SMAPのメンバーである草なぎ剛氏が公然わいせつ罪の現行犯で逮捕されたことが報道されたが、検察は草薙氏を処分保留のまま釈放した。

 私が巻き込まれた冤罪のケースでは、98年に足に湿疹があり掻いたことが犯罪とされた。2004年には、エスカレーターで立っていただけのところを警官に呼び止められ、罪を着せられた。私は防犯カメラ映像の検証を求め続けたが、警察は防犯カメラ映像を証拠として提出しなかった。また、被害者とされる女性から検察庁に、「被害届を出した覚えもない。起訴しないでほしい」との上申書が提出されたが、私は起訴され有罪とされた。

 取り調べが開始される段階で、区検察庁の副検事が、「この件は地検が起訴する方針だ」と発言していた。はじめから起訴、有罪の方向が定められていたのだと思う。

 2006年の事件は、現在、最高裁で公判係争中である。先日、最高裁で痴漢冤罪事件に関して、逆転無罪判決が示されたが、主な理由は、
①証拠が女性の供述だけである
②被害者が被害を回避する行動を示していない
③繊維鑑定の結果が有罪を示していない
ことなどであることが示された。

 私が巻き込まれた冤罪事件では、
①被害者が犯行および犯人を直接目撃していない
②被害者が被害を回避する行動を示していない
③検察側目撃者が犯罪を立証する証人であるが、証言に著しい矛盾があり、その証言を信用することができない
④弁護側目撃証人が被告人の無罪を立証する証人であるが、証言は詳細な部分についてまで事実に即しており、極めて信憑性が高い
⑤繊維鑑定の結果が有罪を示していない
との構造が明らかにされている。

 最高裁が、適正な判断を示すことが求められる。

 日本国憲法は、罪刑法定主義(第31条)、法の下の平等(第14条)を定めているが、現実の法の運用において、広範な「裁量権」が警察および検察に付与されていることが、これらの原理、原則との関係で問題になる。

 警察、検察は巨大な「天下り利権」を保持しているが、この「天下り利権」が警察・検察の巨大な「裁量権」と密接に関わっていることが推察される。

 また、政治的な敵対勢力に対して、警察、検察権力が不正に、また、不当に利用されることも考えられる。

 法律の定め以上に重要と考えられるのが、「法律の運用」である。とりわけ刑事事件における身体の拘束などの強制力行使、あるいは、刑事事件としての立件の判断などにおいては、「デュープロセス」の厳格な運用と、「法の下の平等」の確保が不可欠である。

日本の現状は、望ましい状況から程遠いと言わざるを得ない。

警察、検察は「取り調べの完全可視化」にも消極的であるが、先進国のなかで日本の警察、検察制度には、多くの前近代的な諸制度が残されている。

警察、検察行政は人間の運命を変える爆発的な力を有している。その運用が不透明であることは許されない。

「天下り」を中心とする巨大利権、警察、検察権力の政治利用の問題がとりわけ重大である。国民全体の問題として現実を検証し、必要な修正を実現してゆかなければならない。

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2008年10月31日 (金)

「渋谷事件」と総選挙の争点

自民党が実施した総選挙情勢調査で自民党惨敗予想が示されたために、麻生首相は月刊誌で明言した衆議院の解散総選挙を先送りすることを決定した。自民党の細田博之幹事長は、総選挙の早期実施を公言していたが、麻生首相と示し合わせて三文芝居を演じていたのだと思われる。

総選挙実施となれば候補者は選挙事務所開設などの対応を迫られる。当然、経費もかさむ。野党候補を疲弊させるための姑息な三文芝居が演じられたのだろう。また、総選挙実施に向けて、すべての国民に対する「給付金支給」、高速道路料金の引き下げが提案されている。

「政治権力を維持するためには手段を問わない」行動が示されている。日本経済は急激に悪化し、国民の生活は日を追って苦しさを増している。たしかに、給付金も高速道路料金引き下げも朗報には違いない。

しかし、有権者は次の総選挙で、より重要な判断を下さなければならない。目先の利益誘導政策に惑わされてはならない。

時代は重要な潮流変化の局面に差しかかっている。1980年以来、30年にわたって主要国を覆ってきた「市場原理主義」=「新自由主義」が馬脚を表し、転換の局面を迎えている。米国でもこのタイミングで大統領選挙が実施される。イラクへの侵略戦争にも終止符が打たれることになるだろう。

麻生首相は、支持率回復に必死だが、有権者は麻生政権の政治理念、哲学を吟味しなければならない。小手先の買収的手法、バラマキ政策に惑わされてはならない。

現在の日本政治を考察する際、10月26日の「渋谷事件」を曖昧に処理するわけにはいかない。「渋谷事件」には、いまこの国を覆っている、政治権力と警察権力との暗い不透明なつながり、警察の腐敗、メディアと政治権力との癒着の構造の片鱗が、くっきりと浮かび上がっているからだ。

野党は国会でこの問題を糺さなければならない。野党がその責任を放棄するなら、野党も現状への責任を負うことになる。

「渋谷事件」の概要は以下の動画をじっくりと見ることにより、明確に捉えることができる。問題を風化させないために、改めて動画にリンクを張る。

①麻生首相私邸へのウォーキングツアーを計画した若者が、渋谷警察署職員の指導と了解を得ている場面

②信号待ちを終えて歩き始めた若者グループ先頭の男性に、帽子をかぶった公安警察職員が接触して、先頭男性を「公務執行妨害」だとして逮捕した場面

③若者グループを逮捕する直前の信号待ちの時点で、公安職員と見られるグループが打ち合わせをし、帽子をかぶった公安職員に耳打ちした直後、若者に公安職員が接触して「公務執行妨害」だとして逮捕した場面

これらの動画により、事件の全容が明らかにされている。

なお、①の動画で、若者グループが渋谷警察署職員の了解を得ている場面では、右後方に公安職員の姿が明確に映し出されている。

問題はマスメディアが、事実とは異なる警察発表の情報をそのまま報道していることだ。一般の国民は、マスメディア情報を真実として理解してしまう傾向が強い。国民は不当逮捕の真実を知ることができず、逮捕された人々の重大な人権侵害が不問に付されてしまう。

麻生政権は10月30日に追加景気対策を発表した。総額2兆円の定額給付金、高速道路料金引き下げ、中小企業向け融資の緊急保証枠拡大などの措置が盛り込まれた。総額2兆円の定額給付金は年度内に実施する方針が示された。

定額給付金では、夫婦と子供2人のモデル世帯では6万4千円の給付になる見通しである。麻生政権はこれらの施策を含む補正予算案を国会で審議し、野党が反対する場合、補正予算の是非を問う形で解散総選挙に向かう戦術を描いているのだと考えられる。

また、第2子以降の未就学児に対しては、年間3万6千円の「子育て応援特別手当」を支給する方針も固めている。民主党が創設を公約に掲げた「子ども手当」を模倣した政策が盛り込まれている。

麻生首相は「解散につきましては、私が決めさせていただきます」の言葉を繰り返し、解散権が首相の特権であるかのような発言を示すが、日本国憲法に「衆議院の解散が首相の大権である」との規定が存在しているわけではない。憲法第7条に「天皇の国事行為」が規定されており、そのなかに「衆議院の解散」が掲げられている。

「天皇の国事行為」は「内閣の助言と承認」による、との規定があることから、内閣が解散の決定権を有し、したがって、首相が解散の大権を握ると解釈されているのだ。

しかし、もとより議会制民主主義は主権者である国民が、社会契約によって政治権力を創出しているのであり、首相が国民の意思と無関係に、私的な理由で行動することを認めているわけではない。重要問題に直面し、解散総選挙で国民の意向を確認する必要がある局面で、首相が「公の目的」を達成するために衆議院を解散するものなのだ。

自公政権は1年間に2度も政権を放り出した。2度目の政権放り出しに際して、福田前首相は、国民の審判を受ける必要があるとの認識を示し、後継首相が直ちに解散総選挙を行うことを前提に置いて、首相を辞任した。

麻生首相も『文藝春秋2008年11月号』に臨時国会冒頭での解散を記述した。その解散総選挙を、首相の地位に執着して先送りするのは、あまりに姑息である。

国民は、総選挙に際して、争点を明確にして投票に臨む必要がある。

問われている問題が三つある。

第一は、「誰のための政治であるか」だ。小泉政権以来の自公政権は、「市場原理主義」=「新自由主義」を基軸に据えて、「弱肉強食奨励」=「弱者切り捨て」=「セーフティーネット破壊」の政策を推進した。年金問題、後期高齢者医療制度、働く貧困層、非正規雇用、障害者自立支援法、生活保護圧縮、などの苛政が国民を苦しめてきた。

選挙に向けて、目くらましの政策が提示されても、政策の基本路線は変化しない。目先の利益誘導策ではなく、政策の根幹をしっかりと見極めなければならない。枝葉ではなく幹をしっかり見て、投票しなければならない。

第二は、官僚利権が完全に温存されることだ。高級官僚の天下り機関には、年間12.6兆円もの国費が投入されている。「天下り」を根絶すれば、膨大な資金節約が可能である。また、100兆円もの外貨準備を野晒しにしているために、10円の円高が生じると10兆円もの損失が生まれる状態が放置されている。

日本政策投資銀行、国際協力銀行、日本政策金融公庫人事では、財務省からの天下り特権が完全温存された。麻生政権は天下り廃止の考えをまったく保持していない。「天下り利権」が完全擁護されることを、明確に認識しなければならない。

麻生政権は3年後に消費税大増税を実施する。消費税は10%にまで引き上げられる。国民に過酷な負担を押し付ける前に、特権官僚の「天下り」利権を根絶するべきである。与野党の政策の決定的な相違がこの部分にある。

特権官僚の「天下り」利権を根絶しないままでの消費税大増税を絶対に許してはならない。次期総選挙で自公が過半数を確保し、政権を維持する場合、3年後の消費税増税は国民の了解を得たこととされる。「天下り」根絶がまず優先されるべきだと考える国民は、自公に過半数の議席を付与してはならないということになる。

第三は、いつまで対米隷属を続けるのかだ。アメリカ自身が11月4日の大統領選挙で“CHANGE”する可能性がある。インド洋での給油活動の是非を問う問題も、米国は強大な国だから日本は、戦略戦争であっても米国に加担するのかどうかが問われることがらなのだ。対米隷属から脱して自主独立外交を樹立するのか、今後も対米隷属を続けるのかが問われる。

今回の金融危機に際して、欧米首脳から日本の外貨準備活用、日本の資金負担を求める声があがっている。11月15日のワシントン首脳会議で、麻生首相が日本国民の利益を守り、安易な資金提供に応じない姿勢を貫けるかが注目される。

これまでの自公政権では、「政治」、「大資本」、「特権官僚」、「外国資本」、「メディア」が癒着し、「政官業外電の利権互助会」の利権を維持し、拡大することを目的に政治が運営されてきた。一般国民が搾取され、果実がこの利権互助会に吸い尽くされる構造だった。

政権交代を実現して、一般国民の幸福を実現する政府を樹立することが求められている。適正な所得再分配を実施して、すべての国民が健康で文化的な生活を送ることのできる、利権を排除した新しい政治を打ち立てることが求められている。

「渋谷事件」は警察権力の実態、メディア報道の実態を鮮明に映し出す氷山の一角である。麻生首相が逆切れしたぶらさがり記者会見の詳細なやり取りが、隠蔽されることも、国民の知る権利を妨げるものだ。日本政治の暗黒体質も排除しなければならない。

「政官業外電=悪徳のペンタゴン」は必死だ。心ある国民は、このことをしっかり認識して、不撓不屈の精神で、世直しを実現しなければならない。ネットの草の根から、真実の情報を発信し続けなければならないと思う。

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2008年10月29日 (水)

警察の実態を映し出す証拠映像

10月26日に渋谷から麻生首相の私邸までのウォーキングツアーを実施した若者グループの3人が警察に突然逮捕された。このことは、昨日付記事「麻生首相非正規雇用労働者蔑視発言ほか」で伝えた。

TBSがニュース報道した内容は以下の通り

10月26日20:00のTBSニュース

「麻生首相宅を見学」と称し無届けデモ

26日午後、東京・渋谷で、麻生総理の自宅を見学するツアーと称して無届のデモ行進が行われ、参加者の男3人が警視庁公安部に逮捕されました。

26日午後4時頃、「渋谷区にある麻生総理の自宅を見よう」という、ネットなどでの呼びかけに集まった市民グループおよそ50人がハチ公前から行進を始めました。

しかし、事前に集会やデモ行進の申請をしていなかったため、警視庁公安部は市民活動家の男1人を逮捕、さらに、それを妨害しようと警察官に暴行するなどした男2人を公務執行妨害の現行犯で逮捕しました。

公安部は、再三警告を行ったにもかかわらず、行進などを行ったとしています。

2620:00

このニュース報道の末尾に、以下の表現がある。

「公安部は、再三警告を行ったにもかかわらず、行進などを行ったとしています。」

 警察発表では、無届けのデモであるので、中止するように再三警告したが、市民グループは警告を無視してデモを実施したため逮捕したということになる。

 ところが、若者の市民グループはウォーキングツアーを始める前に、警察と話をし、警察も了解を与えていたことが明らかになった。

 「低気温のエクスタシーbyはなゆー」様「カナダde日本語」様「雑談日記(徒然なるままに、。)」様をはじめ、多くの方が動画を提供してくださっている。

 若者たちが警官グループにウォーキングの内容を説明して、了解を得ている場面がビデオに撮影されていた。

 「低気温のエクスタシーbyはなゆー」様が提供してくださった動画から、若者グループが警察の了解を得ている場面をご高覧いただきたい。

 ところが、この後、ウォーキングツアーを開始しようとした若者グループが突然逮捕された。

 若者グループは警察と協議し、車道を歩かないことなどの了解を取り、警察もウォーキングを認めている。

 同じく「低気温のエクスタシーbyはなゆー」様が提供してくださった逮捕場面である。

 先頭を歩く若者に手前横から帽子をかぶった男性が近づき、そのままぶつかった途端に逮捕されている。その後「こうぼうだ!こうぼうだ!」と叫び、「逮捕しろ!」と叫んでいる男性が公安の私服警官であると見られている。「こうぼう」とは「公妨」=「公務執行妨害」のことである。

 若者が警官に暴力を振るった形跡はまったくない。公安職員と思われる帽子をかぶった男性が、一方的に男性に接近し、接触した直後に「逮捕」の怒声が飛び交っている。

 若者が警察に拘束されようとするところ、同僚メンバーが必死に助け出そうとした。ところが、左からライトブルーのYシャツにグレーのベスト、肩からカメラらしきものを提げた男性が走って体当たりして、拘束した男性を助けようとする同僚から切り離した。この男性も公安職員なのだろう。

 若者が警官と話をしている動画を見たとき、私はすぐに逮捕の動画に登場する公安職員と見られる男が画面右奥に映っていることに気付いた。警官の了解を得てウォーキングを始める場面から、公安職員は把握していたのである。若者が警官と協議している動画を改めて確認していただきたい。

 このことを「雑談日記(徒然なるままに、。)」様が詳しくブログで解説してくださっている。

 (追記)「KNのブログ」様がウォーキングツアー先頭の若者に接触した防止をかぶった男性、「公妨」と叫び逮捕を指示した男性、仲間を救出しようとした同僚に体当たりしたライトブルーのYシャツとグレーのベストの男性が相談しながら歩く動画を掲示くださいましたので、その動画にリンクを張らせていただきます。これで、全体の流れが非常によく分かります。(追記ここまで)

 これらの一連の経過をたどると、TBSほかマスメディアが報道している内容と、真実には「天地の開き」が存在していることがよく分かる。

 TBS報道は「再三警告を行ったにもかかわらず、行進などを行った」と報道している。この報道が、ぎりぎりのところで救われるのは、「公安部は・・・としています」と表現していることだ。

 メディア報道の大きな問題は、警察当局の発表をそのまま垂れ流すことだ。何も知らない一般国民は、垂れ流された情報をそのまま鵜呑みにしてしまう。

 しかし、警察は一般に想定されているような善良な存在ではない。私は深くその真実を知っている。私が巻き込まれた冤罪(謀略?)事件では、私の無実潔白を証明する決定的証拠であった防犯カメラ映像が警察によって消去されてしまったが、今回の渋谷事件では、決定的証拠を市民が撮影していたため、真実を広く国民に知らせることができる。

 渋谷のウォーキングツアーの事例でも、若者は警察と協議し、警察の了解を得たうえでウォーキングツアーを開始しているのだ。「再三警告を行ったにもかかわらず、行進をした」との公安部の説明は、現在得られている動画情報などから得られる状況とは、明らかに食い違っている。

 若者はこうした経緯を経て「逮捕」されている。「逮捕」は基本的人権である「身体の自由」を奪う、極めて重大な国家権力の行使である。渋谷の事例が不当逮捕であるなら、国民の生活の安全を守るはずの警察権力が、極めて重大な人権侵害を犯していることになる。

 この動画を広く流布する必要がある。警察の行動の一端を国民が知ることが可能になる。警察は権力に迎合し、不当に権力を行使する存在であるとの仮説を、これらの動画は説得力をもってわれわれに迫る。

 「雑談日記(徒然なるままに、。)」様が主張されるように、野党はこの問題を重大な問題として国会で取り上げるべきである。渋谷警察署の警官と公安警察が事前に連絡し、ウォーキングツアーを実施させるように仕向けたうえで逮捕した可能性もある。

 マスメディアは続報をまったく伝えないが、日本の民主主義、警察の実態を知るうえで、この問題は極めて重要である。特別公務員暴行凌虐罪の適用も含めて、事件の徹底的な検証が求められる。

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2008年10月22日 (水)

日本政府は三浦和義氏他殺疑惑を米国に糺せ

10月22日発売の『月刊日本』2008年11月号の巻頭特集「「脱米」こそ「救国」への道!!」に拙稿「市場原理主義の終焉-小泉元首相退場とサブプライム金融危機-」が掲載された。

見開き8ページの小論で、以下に小見出しを紹介する。

・「改革」に逆行する世襲支援要請

・破たんした「財政再建原理主義」

・利権まみれの民営化と天下り温存

・「市場原理主義」で「カジノ」と化した金融市場

・検証求められる「売国政策」の実態

・言論弾圧を打破せよ

小論では、「小泉改革」の経済政策が、①財政再建原理主義、②「歪んだ官と民」政策、③市場原理主義、の三つの柱によって運営されたことを明らかにした。

さらに、「小泉改革」を論じる際に見落としてはならない、「対米隷属」、あるいは「売国外交」と呼ぶべき外交政策の問題点を示した。最後の論じたのは、小泉政権の権力濫用である。

巻頭特集では、政治評論家の森田実氏と中央大学大学院客員教授の稲村公望氏による対談「米国経済の破綻は、日本自立のチャンスだ!-日本は新自由主義を超克し、世界新秩序形成を主導せよ-」、大阪大学名誉教授の丹羽春喜氏の論文「今こそ、政府貨幣発行権発動を!-政府貨幣と日銀券の本質的な違いに着目せよ-」が、併せて掲載された。

森田実氏も、小泉政権の言論封殺、弾圧によってテレビ番組から締め出された人物である。日本の議院内閣制は、内閣総理大臣が権力濫用に暴走すると、独裁者になり得るという、制度的な欠陥を内包している。本来は政党が首相の暴走を抑止する牽制力を働かせなければならないが、政党の良識が欠落すれば、間違いが生じ得る。

日本から独裁者が生まれる危険を制度的に排除しなければならない。すべては、政権交代の実現から始まる。官僚が実権を握り、大資本と外国資本の利益増大を目指す政府を打倒し、国民の幸福を追求する政府を樹立しなければならない。メディアを支配し、言論空間を歪めることは、民主主義の死をもたらす亡国の対応である。

本ブログでは、日本の外貨準備について、繰り返し記事を掲載してきた。日本経済が疲弊し、財政赤字の累増が重大な問題になっている。人口構成の急激な高齢化進展により、今後の日本では、医療、介護、年金の問題が最重要事項となることが確実だ。国民生活の安定を考えもせず、官僚利権の温存だけに腐心する財務省は、財務省の天下り利権死守に膨大なエネルギーを注ぐ一方で、社会保障支出の切り込みだけを優先している。

政府の政策基本方針には、社会保障費の増額を毎年度2200億円削減することが明記されている。2200億円の切り込みは、国民の死活問題に直結する重要性を帯びている。

ところが、ふと目を外貨準備に振り向けると、そこには100兆円の外貨資産が完全無防備な状態で放置されている。円ドルレートが1円変動するだけで、1兆円の評価損益が発生する。2200億円の社会保障支出削減を巡って国会が激論を交わしている横で、100兆円の外貨準備を野放しにしていることに対して、国民は怒りの声をあげなければならない。

日本政府がこのようなリスクを抱える合理的理由は存在しない。浮かび上がるのは、小泉竹中政権の対米隷属姿勢なのだ。2002年10月から2004年3月の1年半の期間に、日本政府は47兆円の資金を米国に拠出した。日本を倒産価格で買い占めるための資金であった疑いが濃厚だ。

日本政府の最高幹部は、日本国民のために行動する責務を負っている。国民を犠牲にし、外国資本に利益を供与した事実が存在するなら、真実を明らかにし、国民を裏切った人々を断罪しなければならない。

ロス事件に関連した疑いで三浦和義氏が米国警察当局に逮捕された問題は、当初から、不自然さと不透明さに包まれていた。私が10月12日付記事タイトルを「三浦和義元社長死亡の深層」とし、「自殺」と表記しなかったのは、三浦氏の「死亡」が「自殺」によるものと断定できなかったからである。

三浦氏の代理人であるゲラゴス弁護士は10月19日、AP通信に対し、病理学者に依頼して独自の調査を行った結果、「自殺ではなく、他殺だった、との結論が出た」と語ったと伝えられている。

報道によると、遺体を検査した結果、のどに首を絞められてできたとみられる血腫、背中に殴られてできたとみられる傷が見つかったとのことだ。病理学者は「首つり自殺では、こういう傷や血腫はできない」と判断した、という。

最大の問題は日本政府の対応である。そもそも、サイパンで三浦氏が逮捕された段階で、日本政府は、米国警察当局に対して緊張感を持った対応を示すべきであった。一事不再理の大原則が存在する。日米捜査当局は、国境を越えて一事不再理の原則を認めているのであり、米国の対応が、この原則に反している可能性について、邦人保護の視点から、適切な対応を示さなければならなかった。

三浦氏が死亡したのであれば、政府が米国政府に対して、適切な対応を求めるのは当然のことである。米国に対して、言うべきことを言えない政府であるなら、日本国民はそのような政府には退場してもらう以外に選択肢を持たない。

原理原則の根幹を踏みにじる政府に対して、まったく批評も批判もできないメディアは目を覆うばかりだ。首相が海外で逮捕されたのであれ、無名の民間人が逮捕されたのであれ、三浦氏が逮捕されたのであれ、日本政府の対応に差異が生じることは間違っている。

米国は確かに強力な国である。現在の世界情勢を見つめたとき、米国と良好な関係を維持することは重要であると思う。しかし、米国を重要視することと、米国に隷属することとは、まったく違う。

日本政府が日本国民を第一に考えた対応を示さないことに、国民は敏感にならなければならない。米国の機嫌をとるために日本国民を犠牲にしてしまうような政府を、国民は支持してはならない。

2月22日の三浦氏逮捕は、2月19日のイージス艦漁船轟(ごう)沈事件と深く関わっていると考えられる。三浦氏の釈放が長期間たな晒しにされたのは、両者を結び付ける憶測が広がることを恐れたからだろう。三浦氏を他殺する動機は歴然と存在している。メディアがその疑惑に触れようともしないことが、疑惑を一段と深いものにしている。

日本の国民は、日本政府が米国にまったくモノを言えない状態に陥っている現実を、直視しなければならない。多くの国民が真実を知らないまま、背徳の政府を支持してしまっている。ネットの草の根からの情報を、すべての国民に伝達しなければならないと思う。

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2008年10月12日 (日)

三浦和義元社長死亡の深層

ロサンゼルス銃撃事件で米当局に逮捕された三浦和義元社長(61)の自殺が報じられた。三浦元社長が逮捕されたのは、2008年2月22日金曜日だった。

この直前、2008年2月19日に海上自衛隊イージス艦「あたご」が、千葉県の漁船「清徳丸」に衝突し、「清徳丸」が船体をまっぷたつに切断され、乗船していた2名の漁師が死亡する事件が発生した。

自衛隊によるインド洋での米軍への給油活動を定める旧テロ特措法は、2007年11月1日に有効期限が切れた。海上自衛隊はいったんインド洋から撤退した。政府が2007年10月17日に提出した法案は2007年11月13日に衆議院で可決されたが、2008年1月11日に参議院本会議で否決された。

福田政権は同法案を同日再可決して法律が成立し、自衛隊によるインド洋での給油活動が再開されることになった。日本国内では、政府が衆議院の数の力に頼り、参議院の決定を無視して給油法案を可決成立させたことに対する批判が渦巻いた。

海上自衛隊のイージス艦衝突事件は、こうした状況下で発生した。インド洋での給油活動を日本に強制しようとしていた米国にとって、最悪のタイミングでの事件発生だった。

事件が発生したのは火曜日だった。日本のメディアは連日イージス艦事件をトップニュースで伝えた。石破防衛相の引責辞任も当然の流れになった。週末の情報報道番組はイージス艦事件、給油法の是非をめぐる論議一色に染まることが確実な情勢だった。

そこに、突如降ってわいたニュースが三浦元社長のサイパンでの逮捕だった。テレビ報道はイージス艦事件報道から、三浦元社長逮捕報道に全面転換した。単なる偶然とは考えられない。

三浦氏の逮捕は、一事不再理の原則から判断して、明らかに無理筋だと考えられる。三浦氏は常識的な法律解釈からすれば、当然釈放されるべきものであったと考えられるが、早期に釈放すれば、不自然な逮捕の背景に対する疑惑が取りざたされる可能性が高かった。米国は三浦氏を早期に釈放できない状況に追い込まれたと考えられる。

時間をかけて審理しても、有罪立証するには、あまりにも無理があり過ぎたと考えられる。釈放もできず、有罪にもできない、難しい情勢のなかで、三浦氏自殺の突然の報道が伝えられた。

私の2005年裁判における第2回公判では、事件の数多くの不自然な事実と疑惑が明らかにされた。疑惑を伝える大規模な報道が予想されたが、公判当日の朝、突然、国松元警察庁長官狙撃事件の容疑者が逮捕された。報道はこの逮捕報道に完全に占領された。結局、逮捕された容疑者は勾留期間を経過して、証拠不十分で釈放された。事件発生から長い年月を経た段階での逮捕で、結局、証拠不十分とされた逮捕は、不自然さを象徴するものだった。

三浦元社長は、イージス艦による漁船轟(ごう)沈事件、あるいはテロ特措法の犠牲になったのではないだろうか。政治権力は恐ろしい存在であることを知っておかなければならない。

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2008年8月14日 (木)

警察・検察の「裁量」と「天下り」

「カナダde日本語」の美爾依さんが8月12日付記事「「1600年体制」からの脱却」を紹介してくださるとともに、警察官僚の天下りについての貴重な情報を紹介してくれた。7月のアクセス解析でも丁重なコメントをいただき、心から感謝している。

総選挙が迫り、利権死守に血道をあげる自公政権は目くらましの「偽装3兄弟」新政策(「偽装景気対策」、「偽装無駄ゼロ政策」、「偽装消費税増税封印」)を用いて国民を幻惑する可能性が高い。

また、福田改造内閣中枢から排除された「小泉一派」が「脱藩官僚の会」や「自民党別働隊知事グループ」などと連携して「偽装CHANGE」勢力を立ち上げるかも知れない。

しかし、国民は騙されてはいけない。自公政権の狙いは「権力=利権」維持だけなのだ。小泉政権以来、日本と日本の国民を食いものにして利権をむさぼってきた、政治屋(政)、特権官僚(官)、大資本(業)、外国(外)、マスメディア(電)は、利権構造を死守するために必死だ。

「偽装」の向こう側に利権集団の高笑いが隠されている。「偽装」を暴き、国民本位の政権、政治を実現するために正しい情報を発信して国民を誘導しなければならない。同時に、被支配者の地位に安住せずに自分たちの手で政治の実権を利権集団から奪い取る気概を、国民自身がしっかりと持たなければならないことを国民に気付いてもらわなければならない。

利権集団=「悪徳のペンタゴン」有権者多数を「B層」と蔑視している。利権集団=「悪徳のペンタゴン」にとって国民は「利権維持の観点から選挙で与党に投票させる対象」であり、「権力を維持するための道具」にすぎないと彼らが考えていることを正確に知らなければならない。

韓国ではマスメディアの一角を担うKBSやMBCが政権批判の報道を展開し、政治権力がマスメディアを完全支配する日本と比較すれば健全な状況が残されているが、支持率低迷にあえぐ李明博(イ・ミョンバク)政権は8月11日、鄭淵珠(チョン・ヨンジュ)KBS(韓国放送公社)社長を解任した。

これに対して国際記者連盟(IFJ)は「韓国メディアに対する政府の政治的干渉を非難する」とする声明を出し、MBC報道番組「PD手帳」に対し、検察が「事実歪曲」を主張していることにも触れながら、憂慮の意を表明した。

政治権力がマスメディアを支配し、情報操作によって世論誘導を図ろうとするのは各国共通の現象だ。日本ではマスメディアが身も心も政治権力に迎合してしまっており、ジャーナリズムの健全な非難精神が消滅してしまっている。このなかで世論を喚起することは至難の業であるが、ネット社会の草の根から正しい情報を発信してゆかねばならないと思う。

志を同じくする情報発信者が「大きな目標」を実現するために力を合わせることが不可欠だと思う。

さて、美爾依さんが紹介してくださったMy News Japanの記事「警察天下りを受け入れるダメ企業393社リスト」は非常に重要だ。拙著『知られざる真実-勾留地にて-』第一章「偽装」7「摘発される人・されない人」にも記述した。

企業が摘発されるとき、当事者が「逮捕」されるか「在宅」で書類送検されるのかとの間には天と地の開きがある。拙著に紹介した2004年3月26日の森ビル・六本木ヒルズで起きた6歳男児の回転ドア死亡事件。六本木ヒルズの回転ドアでは2003年4月から2004年2月までに32件の事故が発生していたことが明らかにされた。森ビル側の管理責任は極めて重大だった。

森ビルの役員ら3名と回転ドアの販売元「三和タジマ」の役員ら3名の計6名が書類送検されたが「逮捕」されなかった。森ビル社長の森稔氏も責任を問われなかった。

船場吉兆の湯木正徳前社長らは書類送検されたが逮捕されていない。しかし、北海道「ミートホープ」、秋田「比内鶏」の社長は逮捕された。「詐欺罪」容疑が逮捕の根拠かも知れないが、「不正競争防止法」と刑法の「詐欺罪」適用の区分は「裁量」による。

警察、検察行政の「裁量権」がいかに重大であるかを考える必要がある。私は面識のあった森ビルの森稔社長から「小泉政権を批判するな」と強く要請された。

森ビルは森・小泉政権以来の自民党清和会政権に強い関係を有していた。六本木ヒルズのオープニングパーティーには小泉首相が駆けつけ祝辞を述べている。新潟中越地震が発生した時刻も、小泉首相は六本木ヒルズで開催された東京国際映画祭に出席していた。

日本国憲法が定めた「法の下の平等」を考察する際、警察官僚の民間企業への「天下り」と刑事事件捜査における「裁量」との関係を全面的に洗い直す必要がある。

すべての省庁が「天下り」全面禁止に猛反対すると予想されるが、警察の「天下り根絶」反対への動きも熾烈を極めることが予想される。これまで指摘されることが少なかったが、「警察捜査と天下りの因果関係」は徹底究明されなければならない重大テーマである。

美爾依さんが紹介された、月刊『宝島』(3/25発売号)に掲載されるはずだった特集『警視庁「天下り企業」これが全リストだ!!』(6ページ)が『宝島』のスポンサー企業である松下電器産業(10月からパナソニックに社名変更予定)からの圧力で掲載取りやめになったとの一件からも、問題の氷山の一角が垣間見られる。

「天下り」を存続させる一因になっている国民の側の意識を私は「お上と民の精神構造」と呼び、「1600年体制」が存続していると見ているのだが、拙著『知られざる真実-勾留地にて-』にもその見解を記述したので紹介しておきたい。

以下は第一章「偽装」21「天下り全廃なくして改革なし」からの引用である。

「「お上」と「民」の「支配・被支配の精神構造」を「1600年体制」と表現した。支配者である「お上」に従順に従う「民」。この精神構造が江戸時代以降、脈々と引き継がれて現在に至っている。

 徳川時代は相互監視社会だった。身分関係が固定され、幕府は反逆を許さなかった。「民」は身の安全のために「お上」に刃向うことを忌避した。幕府は民を「依らしむべし、知らしむべからぬ」存在と捉え、民は「お上」への反逆を「見ざる、言わざる、聞かざる」で対応した。圧政下での生活の知恵だったと思う。反逆する「民」への「お上」の仕打ちを見て、民は恭順の意を示すことで保身をはかった。

 明治維新で統治者が「将軍」から「天皇」に代わった。天皇制では「官僚」が実質的支配者に位置付けられた。明治の官僚は「天皇の官僚」として統治者の地位を付与された。明治時代に「高文試験」が創設された。合格者は「高等文官」として支配者の地位を獲得した。

 第二次夫戦後に統治システムが変更された。「民生主義」が導入され、「主権在民」が定められた。公務員は「全体の奉仕者であって、一部の奉仕者でない」(日本国憲法第15条)と定められた。憲法の上では国民が統治者になった。

だが、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は過ちを犯した。戦前の官僚制度を温存した。日本統治の実行部隊が必要だったためだと思う。だが、戦前の官僚は「全体の奉仕者」でなく特権階級に位置する「統治者」だった。

 GHQは特権階級の「高級官僚」を温存した。「国家公務員上級職」、「第一種国家公務員」と名称が変わったが本質は変わらなかった。「特権的官僚制度」がいまも行政機構の根幹に横たわる。

 日本の民主主義、国民主権は国民が闘い、勝ち取ったものでない。国民の意識変革が不十分だ。明治以降、大正デモクラシーや1947年の労働者運動拡大などがあったが、米ソ対立の東西冷戦が深刻化し、1950年に朝鮮戦争が始まり、共産主義者が追放された(レッド・パージ)。1960年には日米安保改定反対を唱える安保闘争が広がったが、公権力が国民運動を鎮圧した。国民の心にいまも「お上と民の精神構造」が染み付いている。この精神構造が高級官僚の特権=「天下り制度」を支えている。

(中略)

経済復興期には官僚のリーダーシップが有効だったかも知れない。しかし、高度経済成長実現以後は官僚の支配権の正当性が消滅した。公務員を名実ともに「全体の奉仕者」にする制度変更が必要だ。勤勉な一般公務員を鮮雇するのが改革ではない。高級官僚の利権を撤廃することが真の改革だ。」(引用終了)

 警察・検察行政が歪んでいることが現代日本の前近代性の象徴だ。警察・検察の「裁量権」と「天下り」利権との関わりにメスを入れることは「タブー」への挑戦だが、日本を近代化するために避けることのできない検証項目である。

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2008年7月20日 (日)

長銀事件逆転無罪判決の闇(2)

旧長銀粉飾決算事件における異例の最高裁逆転無罪判決の裏側に、財務省主軸「官僚主権構造」の闇が存在することは、確かであるように思われる。

旧日本長期信用銀行の粉飾決算事件で最高裁判所は7月18日、1、2審で執行猶予付き有罪判決を受けた元頭取ら3人に逆転無罪を言い渡した。この問題に関連する追記。

   

担当裁判官の一人である、津野修最高裁判所判事の経歴は以下の通り。

   

1961 国家公務員採用上級試験合格

1961 司法試験合格

1962 京都大学法学部卒業

1962 大蔵省入省 

1967 板橋税務署長

1971 日本貿易振興会フランクフルト事務所駐在員

1978 内閣法制局参事官

1983 大蔵省主税局税制第三課長

1985 福岡財務支局長

1986 内閣法制局第三部長

1992 内閣法制局第一部長

1996 内閣法制次長

1999 内閣法制局長官

2003 弁護士登録(第一東京弁護士会所属)

2004 226- 最高裁判所判事

(出典 Wikipedia

津和野氏は正真正銘の元大蔵官僚である。

財務省(大蔵省)による内閣法制局支配は、「財務省(大蔵省)主軸官僚主権構造」を支える根幹のひとつである。

  

今回の判決には財務省の意向が深く関わった可能性が高い。

判決の真の狙いは、「日債銀事件」の被告人の一人である、旧大蔵省最高幹部で国税庁長官を務めた窪田弘氏の無罪獲得にあると考えられる。 

日本は暗黒権力の下に統治されている。

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2008年7月19日 (土)

長銀事件逆転無罪判決の闇

旧日本長期信用銀行の粉飾決算事件で、最高裁判所は7月18日、執行猶予付き有罪とした1、2審判決を破棄、元頭取ら3人に逆転無罪を言い渡した。

刑事事件で最高裁が逆転無罪判決を出すのは極めて異例である。

日本の三権分立はおとぎ話である。内閣総理大臣が三権を掌握し得るのが実態である。政治権力は司法、警察、検察に対しても支配力を及ぼすことが可能である。

今回の最高裁判決の真のターゲットはこの事件にはないはずだ。旧長銀と類似した事案で裁判が行われている「日債銀事件」が謎を解く鍵である。

「日債銀事件」では大蔵省OBで国税庁長官を務めた窪田弘氏が起訴され、1審、2審で執行猶予付き有罪判決が出されている。

大蔵省、財務省は、同省最高幹部を経て日債銀に天下りした窪田氏の有罪確定を回避することを最重要視してきた。

長銀事件が最高裁で逆転したことが、日債銀事件に影響する。

日債銀事件で同様の逆転無罪判決が出されるなら、ここに示した仮説が間違いでないことが判明すると考える。

日本の権力構造の闇は限りなく深い。

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