カテゴリー「偽装CHANGE勢力」の23件の記事

2009年7月30日 (木)

責任放り出し中田宏市長に重責を委ねられない

無責任な人物に政治を委ねることはできない。

日本では政治家の無責任が横行している。

自民党総裁兼内閣総理大臣は二代続けて総理大臣の要職を放り出した。安倍晋三元首相は健康上の理由が主因だったのだと思うが、福田康夫元首相は政権を無責任に放り出したうえで、「私は行く末を客観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです」と逆切れまでして政権放り出しを正当化した。

政治家が無責任に仕事を投げ出したのでは、選挙で一票を投じた主権者である有権者は救われない。

選挙で有権者に「清き1票を」とお願いするとき、候補者は、もし選出されたら全身全霊を注いで政治家としての職務に邁進(まいしん)することを誓っているはずだ。

任期途中で無責任に仕事を放り出すような人物に、「清き1票」を投じようとは誰も思わない。

政治家の仕事は、主権者である有権者の負託を受けている、非常に重い職責である。有権者に対して、全身全霊を注いで職責を全うすることを誓い、「清き1票」を得て、当選を果たしたならば、個人的な事情で仕事を放り出すことなど許される訳がない。

そもそも、そのような無責任な行動を取る人物に政治など委ねることなどできない。

ところが、言語道断の「無責任族」が政治の世界に横行している。

宮崎県知事に当選した東国原知事。知事に就任して2年しか経たないのに、国政への転出意向を示す騒ぎを引き起こした。

「自民党さんが私を次期総選挙で総裁候補としてお戦いになるお覚悟がおありですか」と自民党古賀誠選挙対策委員長に申し入れたという。古賀誠選対委員長は東京都議選後の自民党総務会で、都議選敗北の責任を取って選対委員長を辞任すると発表したが、その後、自民党選対本部長代理に就任した。

「ぶれる」ことが問題とされる昨今、古賀氏の行動に明快な説明をつけられる人はいない。「究極のぶれ」である。

国政に野心を持つのは自由だが、選挙を通じて宮崎県知事に就任した以上、任期を全うすることは当たり前のことだ。国政に転出するなら、知事職を全うしたのちに検討するべきだ。

さすがに宮崎県の県民も、東国原氏の国政転出意向に対して「NO」の意志表示を示したが、当たり前の反応だ。

東国原氏は世論調査の結果について、「県民の声は、私に県を出ていってほしくない、あるいは、出て行かれたらさびしい、というものだと理解している」と述べたが、おめでたいお方だ。

県民は、東国原氏が知事選に立候補し、知事に当選させていただいた以上、知事職を全うするのが最低限の務めだと考えているにすぎないはずだ。大きな勘違いをしている人物に知事職を委ねたことを後悔している県民も多いだろう。

国政にも無責任人物が存在した。2004年の参議院選挙に比例区から立候補して参議院議員になりながら、2006年9月に突然議員辞職した人物がいた。参議院議員の任期は6年だから、3分の1しか責任を果たさなかった「究極の無責任男」である。

この人物は、小泉政権で経済財政相、金融相、郵政民営化担当相、総務相などの要職を得ながら、2006年9月に任期を約4年も残して議員辞職した。

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つい最近では、中田宏横浜市長が突然、辞任の意向を表明した。来年春まで任期を残している。中途半端に辞職する正当な理由などどこにも存在しない。国政に転じるにしろ、政治活動を展開するにしろ、責任をもってひとつの仕事を全うしてからにすることは、基本の基本だろう。

中田氏は女性問題で大きな訴訟をかかえており、この問題との関係も取り沙汰されている。また、中田氏が推進した横浜開港150年博覧会の入場者数が見込みを大幅に下回り、いずれ大きな責任問題が浮上すると伝えられている。責任問題が浮上する前の敵前逃亡であるとの指摘もある。

いずれにせよ、任期途上での自己都合辞任が許されるはずがない。「私は無責任男です」ということを、内外に公表する行為が任期途上の自己都合辞任の意味である。

有権者は選挙の際に、候補者が「責任感のある人物」であるのか、「責任感など持ち合わせていない人物」であるのかを、しっかりと見極めなければならない。

このような「無責任男」の辞任後の行動を見ると、辞任が「自分の利益だけを考えた選択」であることがよく分かるケースが圧倒的に多い。このような人物を選挙で当選させて被害を蒙(こうむ)るのは有権者である。

それでも、選挙の際には美辞麗句(びじれいく)を並べ、全身全霊で仕事に打ち込むようなことを恥ずかしげもなく話すから、有権者が真贋(しんがん)を見極めるのは難しい。「無責任男」ほど、ぺらぺらと内容のない話をもっともらしくまくしたてるのが上手なことが多いからだ。

次善の策として大切なことは、任期途上で自己都合辞任などをした「無責任男」には、その後、絶対に重要な仕事を委ねないことを徹底することだ。日本人は物忘れしやすいので、すぐに「無責任辞任」のことを忘れてしまう。その結果、「無責任男」に重要な仕事を再び任せてしまいやすい。

だから、しっかりとした市民が中心になって、このような「無責任男」には絶対に重要な仕事を任せない市民運動を立ち上げることが必要だ。

落選運動ブログなどの試みも見られるが、これらの人々を列挙した、絶対に重責を担わせてはならない人物を連ねた「リスト」を作成し、主権者である有権者が物忘れしないように、広報活動を展開するべきだ。

マスメディアは任期途上で職責を放り出すような人物を持ち上げて報道するが、メディアの見識が問われる行動だ。元々、メディアに見識があれば、現在の日本の惨状はもたらされなかっただろうから、ないものねだりではあるが、その分、有権者がしっかりしないといけない。

総選挙に向けて「偽装新党CHANGE」が旗揚げされ、御用メディアが過剰報道する危険がある。「政権選択」、「政権交代」を問う総選挙が実施されるなかでの第三極創設はいかがわしいものでしかない。

第三極に関連して登場する人物はいかがわしい顔ぶれに染め抜かれている。第三極創設は野党に流れる有権者の投票を減少させることに最大の狙いがあると考えられる。この偽装第三極を封じ込めることが、政権交代実現への最後のハードルになると思われる。

民主党などが第三極に対して融和的な対応を示しているのは、政権交代に向けて、すべてに慎重な対応を示しているからだ。政権樹立に向けて、最後は数の勝負になる。意味なく数を減ずる意味はないことから慎重な対応を示しているものと理解できる。しかし、本筋が野党連合にあることは明確である。筋の悪い勢力とは適切な間合いを取ることが重要であると考える。

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2009年7月28日 (火)

偽装新党CHANGE創設とメディア支援に警戒

次期総選挙を通じての「政権交代」実現は、我が国の歴史上、初めての「市民革命」が成立することを意味する。

「官僚」、「大資本」、「外国資本」の利益を追求する政治を排除し、主権者である国民の幸福を追求する政府を樹立することが「政権交代」の意義である。

この歴史的大事業を成就させるために、政権交代実現を希求する野党勢力は結束して全力を注がなければならない。

「政官業外電の悪徳ペンタゴン=既得権益勢力」は本格的政権交代を阻止しようと死にもの狂いになっている。「悪徳ペンタゴン」は最後の瞬間まで利権死守を諦めないだろう。十分な警戒が必要である。

7月20日付記事

「各社世論調査と総選挙に向けての三大警戒事項」

に記述したように、政権交代を希求する勢力は以下の三点に警戒しなければならない。

偽装新党CHANGE

御用メディアの偏向報道と民主党攻撃

政治謀略

の三点だ。

 「偽装新党CHANGE」については、昨年来、警戒を呼び掛けてきた。

 「偽造新党CHANGE」は以下の五つのグループにより編成されると考えられる。

①自民党内小泉一家

 小泉純一郎氏-中川秀直氏-武部勤氏-塩崎恭久氏-石原伸晃氏-小池百合子氏

②小泉チルドレン

③官僚OBグループ

 渡辺喜美氏-江田憲司氏-高橋洋一氏

④自民別働隊地方首長グループ

⑤民主党内市場原理主義者

 この5グループが結集して「偽装新党CHANGE」を結成するだろう。

いくつかのグループの合流は総選挙後になるだろう。

 このグループは

①地方分権

②霞が関改革

を唱える点で、民主党の二番煎じである。二番煎じなら民主党に合流すればよいのだが、その選択が示されない。なぜなら、このグループは「自民別働隊」であると考えられるからだ。

 民主党の政策と異なる点が二つある。

①市場原理主義を基礎にすえること

②対米隷属主義を基本に据えていること

だ。

 「偽装新党CHANGE」創設の狙いは、民主党に向かう投票を「偽装CHANGE新党」に振り向けることにあると考えられる。

 自民対民主の戦いにおいては、

自民プラス公明獲得票VS民主獲得票

が勝敗を決することになる。

 この問題については、

7月21日付記事

「衆議院解散と油断できない政権交代情勢」

に記述した。以下にその一部を引用する。

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 2000年以後の総選挙における比例区得票率と獲得議席数を、自民+公明と民主で比較すると以下の通りになる。

2000年6月25日総選挙

得票率  議席
自民+公明 41% 264
民主    25% 127

2003年11月9日総選挙

得票率  議席
自民+公明 50% 271
民主    37% 177

2005年9月11日総選挙

得票率  議席
自民+公明 52% 327
民主    31% 113

これに対して、本年7月12日の都議選では、

得票率  議席
自民+公明 39%  61
民主    41%  54

であった。

 民主党に対する強い追い風が吹いているが、自民+公明票と民主票は拮抗している。野党が共闘体制を強め、社民、国民、共産支持者の多数が小選挙区で民主党候補者に投票すれば政権交代は実現するだろう。しかし、まったく油断はできない。風向きの変化で情勢はいつでも変化するからだ。

 _72 「悪徳ペンタゴン」の狙いは、「偽装CHANGE新党」を立ち上げて、民主党に向かう投票を「偽装CHANGE新党」に吸収することにあると考えられる。

 重要な問題は、

①偽装新党CHANGE

②御用メディアの偏向報道と民主党攻撃

が結びついて展開されることである。

 テレビメディアを見て気付くことがある。

a.官僚礼賛番組の増加

b.官僚に関する特集企画の増加

c.自民別働隊地方首長の突出したテレビ番組への出演

 テレビドラマ「官僚たちの夏」などは、官僚に対するイメージを向上させるための番組である。現在の現実と程遠いドラマはいまの日本を考える材料にはならない。

 「偽装新党CHANGE」は「官僚OB」が軸になる。この新党を

④自民別働隊地方首長グループ

が絶賛して支持に回る。そして、

②小泉チルドレン

④自民別働隊地方首長グループ

⑤民主党内市場原理主義者

から総選挙候補者が実際に参加する。

 ②から山内康一氏、④から中田宏氏、⑤から浅尾慶一郎氏が参加するだろう。中田宏氏は総選挙に出馬しないと断言したので、中田氏が万が一、総選挙に出馬するなら中田氏は「嘘つき」ということになる。中田氏は民事訴訟をかかえているが、もし、中田氏が「嘘つき」ということになれば、訴訟での中田氏の主張の信憑性(しんぴょうせい)も揺らぐことになるだろう。

③官僚OBグループでは、江田憲司氏が軸になり、渡辺喜美氏が新党を代表するのだろう。

 御用メディアは「日本新党」が結成された当時のように「偽装新党CHANGE」を持ちあげるだろう。

 自民党内小泉一家は、総選挙後に「偽装新党CHANGE」と合流するだろう。

 しかし、「国民の幸福を追求する政府」樹立を目指す、政権交代を希求する国民は、決して騙されてはならない。

 理由は以下の三つだ。

①「偽装新党CHANGE」は、「悪徳ペンタゴン」が既得権益=利権構造を死守するため、本格的な政権交代実現を阻止するために樹立するものだと考えられること。

「偽装新党CHANGE」の政策基本方針に「市場原理主義」と「対米隷属主義」が据えられると考えられること。

③過去の実績から判断して「偽装新党CHANGE」が「官僚利権根絶」を実現できるとは、到底考えられないこと。

である。

 「悪徳ペンタゴン」の一角を占める御用メディアは、8月30日の投票日まで、民主党を攻撃し続け、「偽装CHANGE新党」を支援するだろう。

 しかし、国民本位の政治体制確立を希求する国民は、決して「偽装CHANGE新党」に投票してはならない。偽装新党の「知られざる真実」を徹底的に有権者に伝えなければならない。

 これまで政治謀略を繰り返してきた「悪徳ペンタゴン勢力」は、今後も政治謀略を仕掛けてくるだろう。冷静に見れば、悪徳ペンタゴンの狙いは一目瞭然だが、御用メディア報道を鵜呑み(うのみ)にすると、判断を惑わされる。私の発言が封じられることを極めて遺憾に思うが、有権者には確固たる信念を持って、本格政権交代実現の方向に向かって行動してもらいたい。

 山内康一氏離党、浅尾慶一郎氏離党・立候補表明、中田宏氏辞任、などきな臭い動きが加速している。

 また、御用メディアと橋下徹氏などによる民主党マニフェスト批判も加速している。自民党はマニフェストを発表もせずに、他党のマニフェストを批判する資格を持たない。

 主権者である国民は、御用メディアを含む「悪徳ペンタゴン」が総力をあげて政権交代阻止に向けて活動している事実を正確に洞察し、確実に「政権交代」に向けて駒を進め、日本の歴史上初めての「市民革命」を実現しなければならない。

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2009年7月 6日 (月)

静岡で民主・社民・国民連合が価値ある勝利

Photo_2 7月5日に実施された静岡県知事選で民主、社民、国民新党が推薦した川勝平太氏が激戦を制して当選を果たした。今回の選挙では、民主党が候補者の一本化に失敗した。海野徹氏の立候補には、自民、公明が推薦した坂本由紀子氏への援護射撃の意味合いが含まれていたと考えられる。

海野徹氏陣営には元自民党議員の渡辺喜美氏が応援に入った。自公VS民主・社民・国民の対立に、第三極が割り込む図式が示された。

共産、および第三極候補の出馬は、民主・社民・国民の得票を減少させる効果を有するから、自公への援護射撃の意味を持つ。知事選は当選者が1名であるから小選挙区制度の下での選挙と共通する特徴を持つ。

渡辺喜美氏が応援した海野徹氏の立候補は、次期総選挙に向けて創設が予想される「偽装CHANGE新党」の存在と重なる部分が強い。野党勢力と似た政策を掲げる「第三極」の創設は、野党勢力の議席を減ずる効果を持つ点で、十分な警戒が求められるのだ。

保守勢力の強い静岡県で、民主党元参議院議員が立候補したことにより、自公が推薦した坂本由紀子氏に圧倒的な有利な状況が生み出された。このなかで、民主・社民・国民の野党連合推薦候補が勝利した意義は限りなく大きい。

各候補者の得票数は以下の通り。

川勝 平太(60)民主・社民・国民推薦 728,706

坂本由紀子(60)自民・公明推薦        713,654

海野 徹 (60)無所属             332,952

平野 定義(59)共産               65,669

 33万票が海野氏に流れた。川勝氏と海野氏を合わせた得票は100万票を突破し、坂本氏の70万票を大幅に上回った。

 保守王国の静岡県で、野党連合に極めて不利な図式で選挙が実施されたなかで、野党連合が推薦した候補者が勝利した意義は極めて大きい。川勝氏が勝利した大きな要因のひとつは、投票率が大幅に上昇したことである。投票率は前回選挙の44.49%から61.05%に上昇した。

 渡辺喜美氏が海野徹氏の応援に静岡入りした事実を見落とすことはできない。海野氏の立候補は、自公候補への援護射撃の意味が強かった。

 次期総選挙に向けて「偽装CHANGE新党」が創設される場合、その最大の目的が自民党への援護射撃になることを忘れてはならない。その第三極新党が野党連合と敵対しない存在となるためには、綿密な選挙協力が不可欠になる。野党連合が候補者を立てない選挙区にだけ候補者を立てるのでなければ、選挙協力は成立しない。

 しかし、ほとんどの選挙区ですでに候補者は確定しており、「第三極新党」と野党連合による選挙協力が成立する可能性はほとんど存在しない。

 1996年10月20日に実施された総選挙では、消費税増税が最大の争点になった。自民党と新進党が対立した。

 比例区での得票率は自民32%に対し、新進28%だった。しかし、議席数では自民239対新進156の大差がついた。その最大の理由は、この年の9月29日に民主党が結成されたことであった。民主党は比例区で14%の得票を確保し、52議席を確保したが、新進と民主の合計議席数は208議席で、自民党の239議席を大幅に下回った。

 新進および民衆の比例区得票率合計は42%で、自民の32%を圧倒したが、議席数では自民が圧倒的多数を確保したのである。

 これが、小選挙区制度下での総選挙の大きな特徴である。

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 民主・社民・国民に流れるはずの投票の多数が第三極新党に流れ、民主の得票が自民の得票を下回ると、野党連合に極めて不利な結果が生まれる。

 しかし、第三極政党が登場しても、民主の得票が自民の得票を上回れば、圧倒的多数の議席は野党連合に流れることになる。

 今回の静岡県知事選挙では、33万票もの票が第三極に流れたが、それにもかかわらず、野党連合が自公連合の得票を上回った。総選挙でこの図式が成り立つなら、野党連合が過半数を確保する可能性が極めて高くなる。

 保守地盤の強い静岡県で、第三極の揺さぶりがあったにもかかわらず、野党連合が勝利したことは、この意味で極めて重要なのである。

 「小泉一家」・「小泉チルドレン」・「官僚OBグループ」・「自民別働隊知事グループ」・「市場原理主義者」が「偽装CHANGE新党」を設立しても、新党に小泉チルドレンなどの多数が参加するとすれば、新党の候補者の多くは自民党候補者と競合し、票を喰い合うことになる。

 したがって、野党連合は「偽装CHANGE新党」を恐れる必要がなくなる。

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重要なことは、野党連合による本格政権交代を実現することである。「偽装CHANGE新党」に本格的な政治刷新を委ねることはできない。「偽装CHANGE新党」創設の狙いが「悪徳ペンタゴンによる利権政治の死守」にあることを、正確に知っておかねばならない。

 静岡県の有権者が賢明な判断を下した意味は極めて大きい。「悪徳ペンタゴン」は利権政治を死守するために、断末魔の叫びのように、さまざまな工作活動を展開し続けているが、政治刷新を求める国民は決して負けてはならない。

 鳩山由紀夫民主党代表の政治資金問題を「悪徳ペンタゴン」と御用メディアが針小棒大に報道しているが、二階俊博氏、与謝野馨氏、森喜朗氏、尾身幸次氏などの政治資金の不透明さの方がはるかに重大な問題である。鳩山代表には攻撃の風圧をはねのけて、総選挙での大勝利を誘導してもらいたい。

 7月12日には東京都議会選挙がある。日本政治の刷新を求める有権者は、野党連合に属する候補者に投票を集中させ、決戦の総選挙での本格政権交代実現に向けて、もう一歩、大きく駒を前進させなければならない。

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2009年7月 5日 (日)

国政縮図の静岡県知事選と偽装CHANGE勢力

7月5日、大型地方選第4弾となる静岡県知事選が投票日を迎えた。

自公・民社国・第三極・共の四者が闘いを演じている。

 焦点は第三極の影響だ。第三極候補は元民主党参議院議員である。私もこの候補の後援会で講演したことがある。

 民社国が候補者を一本化していれば、民社国が問題なく当選している。しかし、一本化は成功しなかった。第三極からの立候補は、民社国候補の得票を減らす効果を有する。つまり、第三極の立候補は自公候補の援護射撃の意味合いが極めて強い。

 政権交代、日本政治刷新を望む有権者は、民社国候補に投票しなければ、その目的を実現することができないことを熟慮すべきである。

 第三極候補の応援に渡辺喜美氏が駆け付けた。本ブログで警告を呼びかけ続けている「第三極」=「偽装CHANGE新党」の効果が、静岡県知事選で測られることになる。

 偽装CHANGE勢力は、①小泉竹中一家、②小泉チルドレン、③官僚OBの会、④自民別働隊の地方首長グループ、⑤市場原理主義者、に存立基盤を置く。

 その主張は、①霞が関解体、②地方分権、③市場原理主義、に特徴がある。

①霞が関解体、と②地方分権、は民主党の提案の二番煎じである。この主張を掲げるなら、民主党に合流すれば良いはずである。それを、民主党に合流せずに「第三極」とするところがみそである。

「偽装CHANGE勢力」は「天下り根絶」を実行しないと思われる。「偽装CHANGE勢力」の中核に位置すると見られる中川秀直氏は、小泉政権の中枢にいるときに、天下り根絶に前向きの姿勢をまったく示さなかった。小泉竹中政権は、財務省を基盤に置く政権で、財務省の権益拡大に熱心だったのだ。いまさら、「天下り根絶」と言っても私はまったく信用しない。

繰り返すが、「偽装CHANGE勢力」創設の狙いは、国民の投票が民主・社民・国民の野党に集中することを阻止することにある。野党による過半数獲得を阻止できれば、自民を軸にする連立政権を樹立することが可能になる。

「偽装CHANGE新党」は自民党と連立を組んで、これまでの「政官業外電=悪徳ペンタゴン政治」を継続するのだ。

2007年の政治家別政治資金収入金額ランキングは以下の通り。

1中川秀直(自)  44955万円
2亀井静香(国)  37725万円
3平沼赳夫(無)  29512万円
4古賀 誠(自)  27879万円
5山田俊男(自)  27695万円
6松木謙公(民)  27695万円
7森 善朗(自)  27021万円
8麻生太郎(自)  23383万円
9鳩山邦夫(自)  23182万円
10
鳩山由紀夫(民) 22194万円

鳩山由紀夫氏の政治資金が問題にされているが、政治資金を最も多く集めているのは自民党の中川秀直氏である。

「偽装CHANGE新党」の基本政策は、「市場原理主義」である。セーフティネットを破壊し、弱肉強食を奨励し、弱者を切り捨て、格差社会を形成してきたのが「市場原理主義」である。

民主党内に市場原理主義者が存在することが、民主党の最大の問題であり、政権交代実現後にこれらの反党分子を除去することが求められる。

静岡県の有権者がこの基本構造を見抜くことができるかどうかが問題になる。日本の政治を刷新するには、「偽装CHANGE新党」ではなく、民・社・国の野党勢力が衆議院の過半数を確保し、本格的な政権交代を実現しなければならない。

テレビ朝日は、「偽装CHANGE新党」を全面支援しているように見える。フジサンケイグループ、日経グループも積極支援している。目的は、「悪徳ペンタゴンによる利権政治の死守」である。

TBSは連続ドラマ「官僚たちの夏」の放映を始める。官僚を美化するドラマだが、官僚OBによる「偽装CHANGE新党」を援護するものであると考えられる。

また、テレビ朝日は、石原裕次郎氏の23回忌法要を放送し、石原プロダクション作品を積極的に放送している。石原慎太郎都政を問う7月12日の東京都議選への支援活動であると解釈することができる。

マスメディアは、自民党の二階俊博氏、与謝野馨氏などの政治資金疑惑をまったく追及せず、鳩山由紀夫氏の政治資金問題だけを追及している。

また、何の意味もない地方知事の何の意味もない行動に公共の電波が占領され続けている。

日本は前近代国家だから、野党が総選挙で勝利するハードルはイランよりも高いと考えられるが、心ある国民が力を結集して、このハードルを越えなければならない。それにしても、総選挙を目前にしたこの時期のマスメディア偏向報道は目を覆うばかりである。私の言論活動を遮断することも卑劣である。

しかし、真実は必ず勝利しなければならない。

大型地方選第4弾の静岡県知事選は本日深夜には結果が明らかになる。静岡県の有権者が賢明な判断を示すことが望まれる。

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2009年7月 3日 (金)

総選挙前哨戦:官僚派・売国派・国民派の闘い

7月3日、東京都議選が告示された。衆議院総選挙の前哨戦となる大型地方選5連戦の最終戦になる。

4月名古屋市5月さいたま市6月千葉市に続き、7月5日に静岡県知事選、7月12日に東京都議選が実施される。

名古屋、さいたま、千葉と民主党を中心とする野党が3連勝した。また、6月28日に実施された横須賀市長選では、小泉純一郎元首相が全面支援した現職市長が33歳の新人候補に敗北した。

政治の潮流に大きな変化が生じている。総選挙に向けて、この大きなうねりをさらに拡大させてゆかねばならない。

横須賀市長選についてマスメディアは、民主党が相乗りで現職市長を支援したと伝えたが、正確には民主党市議の一部が現職市長を支援しただけであった。細かな違いだが報道のイメージはまったく異なる。こうしたイメージ操作が日常的に繰り返されている。

大型地方選5連戦の最後に実施されるのが静岡、東京の選挙である。

静岡では、民主党系候補の一本化が実現しなかった。民主党は民主、社民、国民新が推薦する川勝平太氏への一本化を試みたが民主党元参議院議員の海野徹氏が立候補し、民主が分裂選挙になった。

このため、自公が推薦する坂本由紀子氏が圧倒的に有利な状況で選挙戦が展開されている。

海野氏の立候補は、坂本由紀子氏への援護射撃の意味合いを含んでいると考えられる。海野氏に対しては、元自民党議員の渡辺喜美氏が応援に入った。

この意味で、静岡県知事選は、総選挙に向けての選挙戦術を考察する上で極めて重要な意味を持つことになる。

昨年から本ブログで取り上げてきた「偽装CHANGE新党」の構想。

「天下り禁止」や「地方分権」を掲げる「自民党別働隊」の旗揚げがあるのではないかとの見方である。

①「小泉純一郎氏-中川秀直氏-小池百合子氏-塩崎恭久氏-石原伸晃氏」などを中心とする自民党内市場原理主義グループ、

②小泉チルドレン、

③「渡辺喜美氏-江田憲司氏-高橋洋一氏-岸博幸氏-上山信一氏」を軸とする「脱藩官僚グ-プ」、

④「東国原宮崎県知事-橋下徹大阪府知事-中田宏横浜市長」を軸とする自民党別働隊地方首長グループ、

⑤「竹中平蔵氏-屋山太郎氏-テリー伊藤氏-北野たけし氏-江口克彦氏」などを軸とする外野グループ

による「偽装CHANGE新党」の創設だ。

「偽装CHANGE新党」の特徴は二つある。

第一は、自民党別働隊であること。「偽装CHANGE新党」創設は、日本政治の刷新を求める国民の投票が野党勢力に集中して流れるのを防ぐことに最大の狙いがあると考えられる。

第二は「偽装CHANGE新党」が「市場原理主義」を基礎に据えていることだ。セーフティネットを排除し、弱肉強食を容認する。弱者切り捨てが「偽装CHANGE新党」の特徴のひとつである。

「偽装CHANGE勢力」が最近になって「天下り禁止」を提示し始めているが信用できない。中川秀直氏などは、小泉政権の中枢にいた人物である。しかし、小泉政権は「天下り禁止」に完全に背を向けていた。「天下り」を徹底的に温存した実績を持つ。

麻生政権も「天下りや渡りの禁止」を打ち出しているが、「あっせん」は禁止するが、天下り機関が独自に官僚OBを受け入れることを容認する。まったく無意味な「天下り・渡り禁止」なのだ。

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地方分権について、渡辺喜美氏らのグループが「道州制」を主張するが、これは行政改革にならず、行政改悪になる。

中央政府に代わって、新たに道州の行政組織を作ると言うのだ。

日本全国を人口40万人の単位地方自治体約300団体に区分し、この単位団体に強い自治権を与えることが望ましい。日本のような狭い国土の国では、単位団体と国の間に中間団体である道や州を設置する必要性は低い。

国が担わねばならぬ仕事を国が担い、それ以外を単位地方公共団体が担うようにすればよい。地方の財政自主権を確保するには、直轄事業の地方負担金制度を廃止しなければならない。

ただし、財源の地域間格差が大きいから、財政調整制度は維持すべきである。

「偽装CHANGE新党」が登場すると有権者は戸惑うと思われる。政治の刷新を求める国民が「偽装CHANGE新党」に投票してしまいがちになる。これが、「偽装CHANGE新党」設立の狙いである。

「偽装CHANGE新党」の基本性格を明確に把握することが不可欠である。既得権益を保持する「悪徳ペンタゴン」勢力は、次期総選挙での最重要課題を「本格政権交代阻止」に置いている。「偽装CHANGE新党」は、この目的に沿って創設されることを認識するべきだ。

_72 「政・官・業・外・電」のうち、「偽装CHANGE新党」が「政・外・電」のトライアングルを担う。この勢力を「売国派」と位置付けることができる。

「政・官・業・外・電」のうち、旧来の自公勢力が「政・官・業」のトライアングルを担う。この勢力を「官僚派」と位置付けることができる。

これに対して、本格政権交代実現を目指す野党勢力は、「政・民・労」のトライアングルを担う。政治が生活国民、地域住民、そして勤労者、労働者と結束するのだ。「国民派」と言い換えれば分かりやすい。

「偽装CHANGE新党」が創設されると、次期総選挙は「官僚派」、「売国派」、「国民派」の三つ巴で闘われることになる。

このうち、「官僚派」と「売国派」は裏でつながり、選挙が終わると合体して、元の「政官業外電=悪徳ペンタゴン」利権政治を復活させる。

したがって、国民本位の政治実現を目指す国民は、「偽装CHANGE新党」に投票してはならない。「偽装CHANGE新党」への投票は、「売国派」への投票を意味し、「悪徳ペンタゴン政治」温存につながる。

「官僚派」、「売国派」、「国民派」の三つ巴の闘いの前哨戦になるのが静岡県知事選挙である。国民本位の政治実現を目指す有権者は、誰がどの派であるかを示すことはしないが、「売国派」にではなく「国民派」に投票しなければならない。

静岡県知事選で「偽装CHANGE新党」創設がどの程度の影響を生み出すかの調査が行なわれる側面を十分に留意しなければならない。

東京都議選では、①新銀行東京、②築地市場移転、③オリンピック利権、の三点が最大の争点になる。石原軍団に惑わされない冷静な投票行動が求められる。この問題については、改めて記述する。

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2009年6月26日 (金)

東国原知事が“新党・偽装CHANGE”創設を誘導

 東国原知事にしても橋下知事にしても、世間の関心が高いのはテレビメディアが両氏を頻繁に画面に登場させるからだ。メディアが両氏に関する報道を最小限にとどめるなら、両氏の動向が世間の強い関心を呼ぶことはない。

つまり、東国原氏と橋下氏の行動がクローズアップされる背景に、マスメディアの「意図」が存在し、その裏側にメディアを支配する巨大権力の「意図」が存在すると考えられる。

東国原氏の報道を見ると、奇妙な点が浮かび上がる。

東国原氏の行動を批判する人々を「抵抗勢力」と描く演出が施されているのである。

「アホらしい」との感想を述べた笹川尭自民党総務会長、「東国原君、顔を洗ってくれたまえ」と発言した松浪健四郎議員の映像は、守旧派勢力として描かれ、悪いイメージを被せられている。

東国原氏を支持する意見を誰が述べているか。

武部勤氏、中川秀直氏、町村信孝氏などである。

自民党清和政策研究会、とりわけ小泉竹中一家、「郵政××化ペンタゴン」に連なる人々が、知事グループに好意的な対応を示している。

昨年来、本ブログで警戒を呼び掛けてきた「偽装CHANGE」勢力が、いよいよ正体を現し始めたと考えられる。

鳩山由紀夫民主党代表が述べたように、これらの人々が本当に「地域主権」、「地方分権」を唱えるなら、この主張を明確に示している民主党に合流すればよいだけのことだ。ところが、これらの人々は、民主党に合流しようとしない。

「霞が関改革」、「地方分権」は有権者の声を反映するスローガンだ。この方針を明確にマニフェストに盛り込んでいるのは民主党である。ところが、二番煎じと言えるこのスローガンを持ちだして、新たな政治勢力を創設しようとしている。

小泉純一郎氏-中川秀直氏-竹中平蔵氏-武部勤氏-小池百合子氏からなる「市場原理主義ペンタゴン」、

渡辺喜美氏-江田憲司氏-高橋洋一氏-岸博幸氏-屋山太郎氏からなる「脱藩官僚ペンタゴン」、

東国原宮崎知事-橋下徹大阪知事-中田宏横浜知事-露木順一開成町長-中村時広松山市長からなる「首長ペンタゴン」、

らが結集して、第三極を編成しようとしている。

 有権者は目くらましに騙されてはならない。この第三極は自民別働隊の「偽装CHANGE」勢力である。

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 _72_2  

 既得権益の死守を至上命題とする既得権益勢力=「悪徳ペンタゴン勢力」は、本格的な政権交代実現により、既得権益を破壊されることを力づくで阻止しようとしている。 

 民主党を中心とする野党勢力が衆議院の過半数を確保すれば、本格的な政権交代が実現する。官僚利権、大資本との癒着、メディアの支配、外国勢力への利益供与、すなわち「政官業外電の悪徳ペンタゴン」が維持し続けてきた巨大政治利権が破壊されてしまうのである。

 巨大利権構造を破壊されないためには、民主党に向かう投票を、第三極に分散しなければならない。「霞が関改革」、「地方分権」の旗を掲げる「第三極」を立ち上げることによって、有権者の目から見ると、民主党を中心とする野党勢力とこの第三の勢力との区別がつきにくくなる。

 この結果、野党に向かうはずの票が分散され、民主党が打撃を受けて、自民党が漁夫の利を得る。これが小選挙区制の最大の特徴である。

 多数の自民党内「小泉チルドレン」は、どちらにしても消滅する運命を背負っている。どうせ消滅するなら、自民党別働隊として民主潰(つぶ)しに貢献できれば、いずれまた浮かぶ瀬もあると考える。第三極で立候補すれば、比例復活当選の道も開ける。

 また、この第三極は、民主党右派との大連立を誘うものでもある。民主党内の前原誠司氏-渡部恒三氏-長島昭久氏-渡辺周氏-馬渕澄夫氏の「民主党内市場原理主義ペンタゴン」は、自民党小泉一家との連携を視野に入れていると考えられる。

中川秀直氏は「霞が関改革」を掲げるが、小泉政権中枢に位置していたときに、「天下り根絶」に向けて行動した形跡がまったくない。小泉政権は財務省利権を拡大させることに尽力したのであり、中川秀直氏が財務省利権の根絶に動くとは到底考えられない。

この勢力の人々に共通する思想は、「市場原理主義」である。市場を通じる「競争」が「進歩」を生み出し、「競争」の結果もたらされる「格差」は各個人が甘んじて受け入れるべきとの考えを有する。

セーフティネットを強化するのでなく、セーフティネットを簡素化することに軸足を置いている。

同時に、いま声をあげている地方自治体の首長は、すべて自民党の支援によって知事に当選した面々である。とりわけ、小泉一家との距離が近い。

いまの日本政治の課題は「小泉政治との訣別」、「小泉政治が破壊した社会の連帯の修復」にある。

また、「かんぽの宿」疑惑は、小泉政治の「売国性」の本質を浮かび上がらせた。同時に小泉改革は「霞が関利権」にまったく手を入れず、「天下り利権」を温存し続けたのである。

次期総選挙で政権交代を実現して達成しなければならない課題は、

①セーフティネット強化による連帯の回復

②天下り官僚利権の根絶

③売国政策の排除

である。

「小泉一家ペンタゴン」=「脱藩官僚ペンタゴン」=「地方首長ペンタゴン」=「民主党内市場原理主義ペンタゴン」の目指す方向は、上記三方向と逆なのだ。

昨年夏に放送されたフジテレビ月九ドラマ「CHANGE」は、本来、民主党への投票集中を回避するための「偽装CHANGE」勢力旗揚げにタイミングを合わせるものであったはずだ。実際、「脱藩官僚の会」が発足し、その後、「日本の夜明け」なる運動体が始動したが、まったく大きな動きにはならなかった。

総選挙日程が丸1年ずれたために、「偽装CHANGE」勢力の正式な旗揚げが1年遅れたが、いよいよ総選挙が迫り、自民党大敗が免れない状況が生まれ、最終的に第三極発足に動かざるを得ない情勢となった。

この動きは、必ず「渡辺喜美氏-江田憲司氏」、「中川秀直氏-武部勤氏-小泉チルドレン」、「東国原氏-橋下徹氏-中田宏氏」の三者が結合する「新党」に向かうはずである。新党は「自民別働隊」であり、名称を「新党・偽装CHANGE」とすれば、内実が分かりやすくなる。

この勢力が仕切るテレビ朝日「TVタックル」は、この勢力に所属する屋山太郎氏と北野たけし氏が、「新党・偽装CHANGE」を全面支援するメッセージを発することになるだろう。

新党設立の目的は、「本格政権交代の阻止」である。本格政権交代を希求する有権者は「新党・偽装CHANGE」に惑わされてはならない。この勢力に投票しても、日本政治の刷新は絶対に生じないと考えられる。

なぜなら、この新党設立の目的が「本格政権交代を実現させないこと」にあるからだ。これらの人々が本格的な政治刷新を目指すなら、民主党に合流すれば、それで済むのである。その方がはるかに国民にとって分かりやすい。

「新党・偽装CHANGE」設立の目的が本格的政権交代阻止にあることを全有権者に正しく伝え、「新党・偽装CHANGE」への投票回避を徹底的に呼び掛けてゆかねばならない。

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2009年1月24日 (土)

リフォーム詐欺は「96年総選挙-増税」再現を狙う

麻生首相が提示した2011年度消費税増税問題は「玉虫色」の取り扱いで決着した。

2009年度税制改正関連法案の付則に消費税率の引き上げを含む税制抜本改革について「11年度までに必要な法制上の措置を講ずる」と明記する一方、引き上げの実施日については別の法律で定める「2段階方式」を採用することになった。

1月23日付記事「消費税増税:選挙にマイナスだから知らん顔ですか」に記述したように、今回の決着は二つの意味を持つ。

第一の意味は、2011年度消費税増税の布石を打ったことである。増税を実現するには総選挙前に増税の痕跡(こんせき)を残す必要がある。「アリバイ工作」と表現するのが適切だろう。

増税を実施する場合、財政当局は国政選挙の日程を最重視する。国政選挙直前の増税実施は難しい。増税実施は国政選挙の直後ということになる。2010年に参議院選挙があるため、政府にとって増税実施のベストタイミングは2011年度ということになる。

1986年の衆参同日選挙に際して、当時の首相だった中曽根康弘氏は「投網をかけるような増税はしない」と発言した。中曽根政権は総選挙で大勝した国会の新勢力を背景に「売上税」導入を試みたが、総選挙前の発言が障害となって、「売上税」断念に追い込まれた。

麻生首相は増税で歴史に名を残したいと考えているのだと考えられる。中曽根政権の教訓を踏まえて、麻生首相は消費税増税明記にこだわったのだと考えられる。

自公政権が維持される場合には、2011年度に消費税大増税が強行される可能性が高い。「景気回復等を見極めて増税を実施する」とされているが、政権が維持される場合には、「千載一遇の増税チャンス」と捉えられて、増税が強行されるだろう。

第二の意味は、次期総選挙に際して、自民党議員の多数が2011年度の増税実施について、否定的な発言を示すと予想されることだ。総選挙に際して増税を明示すれば、惨敗を免れない。個別の候補者は、「景気回復を確認できない限り増税を実施しない」ことを強調することになるだろう。

しかし、自民党が与党にとどまる場合には、自民党は増税を強行実施することになるだろう。谷川秀善参議院議員が公言するように、「選挙にマイナスになるようなことは知らん顔する」のだが、選挙さえ済んでしまえば、選挙に際しての言葉は効力を失うことになる。国民は年金問題での教訓を忘れてはならない。

このなかで、総選挙に際して予想されることは、渡辺喜美新党が設立されることだ。「偽装CHANGE新党」である。この「偽装CHANGE新党」は、①「天下り根絶」と、②「消費税増税反対」を公約に掲げることになる。

「偽装CHANGE新党」を構成するのは、
①中川秀直氏-小池百合子氏-山本一太氏-竹中平蔵氏などに連なる「小泉一家」=「上げ潮派」
②飯島勲氏-武部勤氏に連なる「小泉チルドレン」
③江田憲司氏-高橋洋一氏-寺脇研氏-岸博幸氏などの「脱藩官僚の会」
④大阪府、宮崎県などの自民系知事グループ
⑤前原誠司氏をはじめとする民主党内市場原理主義者
と考えられる。

渡辺喜美氏が「消費税増税反対」と「天下り根絶」を主張するなら、民主党に移籍すればよいだけのことだ。ところが、渡辺氏は民主党と連携しようとしない。渡辺氏の言葉を言葉通りに受け取るわけにはいかない。

また、渡辺氏に対するマスメディアの異常な偏向報道は、マスメディアもこの「偽装CHANGE新党」に深く関わっていることを明白に物語っている。

「偽装CHANGE新党」の狙いは、民主党を中心とする野党勢力による本格政権樹立を阻止することにある。反自民票が民主党に集中することを防いで、共産党を除く野党単独での衆議院過半数を力づくで阻止することだ。

1996年10月20日に小選挙区制度の下での最初の総選挙が実施された。橋本政権の消費税増税提案が最大の争点だった。結果は自民党が勝利して、97年に消費税増税が実施された。

実はこの選挙で自民党は勝利していない。比例区の得票率は自民党が32%、新進党が28%、民主党が14%だった。反自民票が新進党と民主党に割れた。新進党と民主党の得票率は合計で42%に達し、自民の32%を大幅に上回った。

しかし、小選挙区制度の特性で、最大の得票率を獲得する政党が多数の議席を確保する。選挙の投票率は約60%だったから、自民党は有権者全体の2割弱の得票しか獲得しないのに、国会で過半数を獲得し、消費税増税を強行実施したのである。

総選挙に向けて渡辺新党を創設すると、反自民票が民主党と偽装CHANGE新党に分散する。また、共産党が得票を伸ばせば、共産党以外の野党の議席数は減少する。民主党は1996年に創設されて、新進党の政権獲得を結果的に妨害してしまった。96年の民主党が果たした役割を「偽装CHANGE新党」が担うことが期待されているのだ。

マスメディアは昨年なかばから、「偽装CHANGE新党」創設に向けて、着々と広報活動を展開してきている。日本テレビ-フジテレビ-テレビ朝日-テレビ東京が連携して、渡辺喜美氏の過剰報道を展開して現在に至っている。

総選挙で共産党を除く野党が衆議院の過半数を確保しない場合、2011年度に消費税大増税が実施されることになる。もちろん、「天下り根絶」など実行されるはずがない。

「政官業外電=悪徳ペンタゴン」はこのシナリオで着々と動いている。麻生政権と渡辺氏の対立も「出来レース」の疑いさえある。マスメディアの偏向報道については、回を改めて説明する。渡辺喜美元行革相が「天下り根絶」ではなく「天下り温存」を強行したことを突くテレビ番組は存在しない。日本のマスメディアは腐り切っている。「ゴミ」より酷(ひど)い。

次期総選挙で「消費税問題」をクローズアップし、野党による本格政権を樹立しない限り、「悪徳ペンタゴンによる利権政治」は終焉しない。「偽装CHANGE新党」による「リフォーム(改革)詐欺」を防止するための国民運動が不可欠な情勢になった。

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2009年1月17日 (土)

「リフォーム詐欺」防止の国民運動を発足させよう

渡辺喜美議員が政策グループを結成した。メンバーには江田憲司衆議院議員、評論家の屋山太郎氏、PHP総合研究所社長の江口克彦氏が名前を連ねた。

テレビ朝日番組「TVタックル」が、常に民主党の小沢一郎代表批判を展開してきたことは、これまで繰り返し記述してきた。江田氏は同番組の常連出演者の一人であり、屋山太郎氏はVTR出演で小沢代表批判、民主党批判を表明し続けてきた。

1月19日放送で、同番組が渡辺氏の政策グループをどのように報道するかを注視しなければならない。テレビ番組が常に特定の政治勢力を攻撃し、他方で特定の政治勢力の宣伝活動に注力することは、放送法第三条が定める「政治的公平」に反すると考えられる。

渡辺氏が主張してきた
①補正予算案の臨時国会への提出
②早期の解散総選挙実施
③公務員天下りでの「渡り」の禁止
④政令に記載された「渡り」容認規定の撤回
⑤定額給付金政策の撤回
のすべては、民主党が主張してきたことで、目新しい内容は何ひとつ含まれていない。

渡辺氏が行革相に在職していたときに取りまとめられた国家公務員制度改革では、「天下り」が制度的に確立され、「特権官僚」を生み出す源泉である第一種国家公務員制度が基本的に温存された。

渡辺氏は「渡り」の禁止を強調しているが、「天下りの根絶」を実現する具体的提案をまったく示していない。

新政策集団がこの時期に立ちあげられ、マスメディアが異常な過剰報道を展開している理由は、次期総選挙での本格的な政権交代実現を阻止することにあると考えられる。

次期総選挙での政策対立軸は以下の三点であると考えられる。
①「市場原理主義」VS「人間尊重主義」
②「官僚利権温存」VS「官僚利権根絶」
③「対米隷属外交」VS「自主独立外交」
 小泉政権以来の自公政権は、①「市場原理主義」、②「官僚利権温存」、③「対米隷属外交」を基本に据えて政策を運営してきた。

「市場原理主義」の経済政策は、「資本の論理」に沿って規制を撤廃し、あらゆる分野で資源配分や所得分配を「市場原理」に委ねるものである。「市場原理主義」は「結果における平等」を軽視するから「所得再分配政策」は縮小され、「セーフティネット」の破壊が推進された。

経済政策における「市場原理主義」推進が、日本社会の構造を変質させた。

大企業は常に、
①労働者の賃金が低く、
②労働者をいつでも解雇でき、
③労働者に対する福利厚生負担が低く、
④法人税負担が低く、
⑤株主と経営者の分配所得が高いこと、
を望む。

小泉竹中政治の「市場原理主義」政策は、製造業への派遣労働を解禁するなど、労働行政の規制撤廃を推進したが、その結果、「分配の格差」が著しく拡大するとともに、労働者の生存権までもが脅かされる状況が生み出された。また、障害者、高齢者、母子世帯、生活困窮世帯などに対するセーフティネットが冷酷に切り込まれた。

次期総選挙での第一の争点は、一般国民である労働者の生活を支えるために、諸制度の根本的見直しを進めるかどうかである。大資本は小泉竹中政治によって獲得した、「資本」にとって好都合な諸制度を変革されたくない。本格的な政権交代が実現して、労働者の権利保障が拡充することを阻止したいと考えている。

渡辺喜美氏に連なる人脈は、①小泉元首相-中川秀直氏-小池百合子氏-山本一太氏-竹中平蔵氏などの「小泉一家」、②武部勤氏-飯島勲氏-小泉チルドレン、③前原誠司氏を中心とする民主党内「市場原理主義者」、④江田憲司氏-高橋洋一氏-岸博幸氏-寺脇研氏らの「脱藩官僚の会」、⑤橋本徹大阪府知事-東国原宮崎県知事-橋本大二郎高知県知事などの自民系知事グループ、などである。

渡辺喜美氏は、わずか4ヵ月前に実施された自民党総裁選で小池百合子氏支持陣営に所属した。小池陣営が「小泉一家」であることは言うまでもない。「小泉一家」の基本政策路線は、①「市場原理主義」経済政策、②「官僚利権温存」、③「対米隷属外交」である。

麻生政権は製造業への登録型派遣労働の禁止に消極姿勢を貫いている。「大資本」は労働者を機械部品のように取り扱える、安価で使い捨て可能な「派遣労働」制度を死守しようとしている。「小泉一家」が基本に据えてきた「市場原理主義」経済政策は、基本的に「資本の論理」に則っており、渡辺氏らの政策グループも、労働行政の基本路線転換には消極的であると考えられる。

また、渡辺喜美氏は、日本の外貨準備資金をサブプライム金融危機対策に流用することなどを提唱してきた。日本郵政資金をサブプライム金融危機対策に流用すべきと主張してきた竹中平蔵氏などとともに、日本の国民資産を安易に米国に献上する政策を提唱してきた。

自公政権の利権追求構造を私は「悪徳ペンタゴン」と表現してきた。「特権官僚(官)」、「大資本(業)」、「外国資本(電)」、「マスメディア(電)」が「政治権力(政)」と癒着して、相互の利権を温存する「利権互助会」を形成しているとの理解である。

渡辺喜美氏は行革相の立場にありながら、官僚利権を実質的に温存するスタンスを維持し続けた。国家公務員制度改革においては、カメラの前で「涙を見せる」パフォーマンスを演じたが、内容は「天下り制度の確立」でしかなかった。

「振り込め詐欺」と同様に「リフォーム詐欺」被害は根絶されていない。渡辺氏が「見せ涙」の三文芝居を演じた時も、「TVタックル」はこのパフォーマンスを誇大宣伝した。

マスメディアの誇大宣伝によって、渡辺氏が「特権官僚の天下り利権根絶」を追求していると錯覚しまう国民が多数発生してしまう可能性がある。マスメディアは「振り込め詐欺」防止に取り組むが、「リフォーム詐欺」では詐欺行為を支援する側に回っている。

小泉竹中政治も天下り廃止に動く権力を持ちながら、徹底して「天下り」温存に注力した。霞が関官僚の「天下り利権」は、堅固に維持されている。民主党は「天下り根絶」を明確に政権公約に掲げているが、渡辺氏および「小泉一家」は「天下り根絶」を明確に示したことがない。

「小泉一家」-「米国資本」-「マスメディア」は一気通貫でつながっているように見える。マスメディアではとりわけ、「テレビ朝日」の偏向ぶりが際立っている。

次期総選挙に向けて、「官僚利権根絶」の「偽装CHANGE」=「リフォーム詐欺」を実行しなければ、反自公政権票は民主党を中心とする野党に集中してしまう。マスメディアが本当に「官僚利権根絶」を追求するなら、民主党の政策を紹介すれば済むことなのだ。

①「市場原理主義」から決別し、「人間尊重主義」を基軸に据えて「セーフティネット」再構築に注力すること
②「特権官僚」の「天下り利権」を根絶すること
「対米隷属外交」を廃して「自主独立外交」を構築すること
を明確に掲げる野党に投票を集中させ、本格的な政権交代を実現しなければならない。

 「悪徳ペンタゴン」が次期総選挙での本格政権交代回避を目的に、渡辺氏を中心に国民運動を開始させた。「悪徳ペンタゴンによる利権互助会政治」を打倒するためには、「『偽装CHANGE新党』による『リフォーム(改革)詐欺』被害に注意しましょう」のキャッチフレーズによる救国国民運動を直ちに発足させる必要がある。

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2009年1月15日 (木)

渡辺喜美氏第三極の狙いは本格政権交代の阻止

国民は政治の本質の“CHANGE”を求めているのであって、政治権力を私物化する勢力の“CHANGE”を求めているわけではない。

「カナダde日本語」の美爾依さんには、いつもアクセス解析でありがたいご紹介を賜っている。本ブログにおいても「カナダde日本語」様からの逆アクセスは常に多数カウントされている。機会があればアクセス解析を紹介させていただきたい。

小泉政権以降の自公「政」権は
特権「官」僚の「天下り利権」を死守し、
「業」=大資本の利益極大化を追求し、
「外」=外国資本による日本収奪に全面協力してきた。

小泉政権はこうした特定利害関係者の利権維持拡大政策を、「電」波=マスメディアを完全コントロールすることによって推進した。

小泉竹中政治は労働市場の規制緩和を推進した。大企業=資本にとっては、
①労働者の賃金が低く、②労働者をいつでも解雇でき、③労働者に対する福利厚生負担が低く、④法人税負担が低く、⑤株主と経営者の分配所得が高いこと、が常に望ましい。小泉竹中政治の「改革」政策が、非正規雇用労働者と働く貧困層を激増させ、日本を世界有数の格差社会に変質させる原動力になった。

急激に悪化する日本経済の下で、派遣切り被害者が激増して「年越し派遣村」が設置されたのも、小泉竹中政治の「市場原理主義政策」が基本背景だった。

渡辺喜美氏の自民党離党は、自民党内で権力中枢から「窓際」に追いやられた自民党内「市場原理主義者」の権力回復活動と表裏一体をなしていることを、十分に認識しておくべきである。

麻生政権を早期解散・総選挙に追い込む上では、麻生内閣に造反する与党議員が多数生まれることが望ましい。渡辺氏が主張する「早期の解散総選挙」、「天下り根絶」は正論であるが、民主党は渡辺氏の行動を、警戒感を持って見極めるべきである。

民主党が政権を獲得して、これまでと代わり映えのしない政治を行うのなら、政権交代を実現する意味はない。国民が政権交代に期待するのは、政治の主役を転換し、「利権互助会のための利権政治」を「すべての一般国民を幸福にする政治」に転換することだ。民主党が数合わせの論理に陥り、政権交代を実現しながら現在の自公政権の政治を引き継ぐなら、新政権は瞬く間に支持を失うことになるだろう。

 「政官業外電=悪徳ペンタゴン」の「利権追求政治」は
①「市場原理主義」に基づく「資本」による「労働」からの収奪を支援し、「生存権」を保障する「セーフティネット」を破壊して深刻な「格差社会」を生み出し、
②「特権官僚」の天下り利権を死守し、
③「対米隷属」を外交の基本に据えて、外資による「日本収奪」および「郵政民営化」、外貨準備を通じる巨額資本供与を実行、
するものだった。

 政権交代によって実現するべき基本政策の方針は、
「人間尊重主義」に基づいて「セーフティネット」を構築するとともに労働者の生活を防衛する諸制度を確立すること、
②「特権官僚」の「天下り特権の根絶」、
③対米隷属を排して自主独立外交を確立すること、
である。

 渡辺喜美氏は安倍政権および福田政権で行革相の職にあった。国家公務員制度改革を取りまとめたのは渡辺氏である。渡辺氏はインタビューで涙を見せる「三文芝居」を演じたが、実現した公務員制度改革は完全な「骨抜き」だった。

マスメディアは渡辺氏を「改革の旗手」として絶賛し、渡辺氏をヒーロー扱いして報道してきた。マスメディアがかつて小泉元首相を不自然に絶賛した手法が再現されている。

これらの諸点について「チラシの裏」様がいつも奥の深い考察を示されている。メディア情報に踊らされることなく、多くの国民が真実を洞察しなければ、世直しは実現しない。真実を見つめる貴重な情報がより多くの国民に行き渡る方法を考えてゆきたいと思う。

渡辺氏が取りまとめた制度改革は「天下りの根絶」ではなく、「天下りの制度的確立」だった。渡辺氏は小泉元首相-中川秀直氏-武部勤氏-小池百合子氏-山本一太氏-竹中平蔵氏などの「小泉一家」と深い関係を有してきているが、この「小泉一家」は「天下り根絶派」ではなく、「天下り温存派」である。

「小泉一家」が財務省の「天下り御三家」をどのように取り扱ったかを見ればすべてが分かる。「天下り御三家」とは、「日本政策投資銀行」、「国際協力銀行」、「日本政策金融公庫」であり、「小泉一家」は財務省の「天下り御三家」への「天下り利権」を完全擁護した。

「脱藩官僚の会」の高橋洋一氏が中川秀直氏や竹中平蔵氏が提唱する政策の起案者と見られるが、高橋氏が「天下り根絶」を目指しているとは考えられない。「小泉一家」は「天下り根絶」を実行できる立場にありながら、終始一貫して「天下り」擁護に回った。

飯島勲氏は著書に「敵を欺くにはまず味方を欺く。これ権謀術数の第一歩と心得よ」と記述したが、高橋洋一氏は財務省と敵対する風を装いながら、財務省利権の温存に動いていると考えられる。

「特権官僚」を根絶するには、第一種国家公務員制度を廃止することが不可欠である。民間企業では多数の入社社員のなかから、入社後の競争によって幹部が登用される。大学卒業時点で将来の幹部職員への登用を約束する第一種国家公務員制度が、不遜(ふそん)で、公僕である本質を忘れ、自分を国家の主権者と勘違いする「特権官僚」を生み出す原因になってきた。渡辺氏は第一種国家公務員制度の廃止も提案しなかった。

渡辺元行革相は、竹中平蔵氏などとともに、郵貯資金での米国金融危機への資金提供、日本における政府系ファンド(SWF)創設、外貨準備による金融危機対応策への資金拠出、などを提言してきた。これらの施策が日本国民に巨大な損失を与える「売国政策」であることは明白である。

日本経済が未曾有(みぞう)の不況に突入し、日本政治の歴史的転換が求められる現在、渡辺氏が基本に据える政策方針は、否定されるべき政策方針そのものである。

こうした基本政策に対する吟味をおろそかにして、民主党が「敵の敵は味方」の単純図式に基づいて渡辺氏との提携による国会での多数派工作に動くなら、民主党の行動も「権力獲得優先の背信行為」と言わざるを得なくなる。

「政官業外電=悪徳ペンタゴン」は、本格的政権交代実現による巨大利権喪失の重大な危機に直面している。麻生政権の誕生により「窓際」に追いやられた「小泉一家=市場原理主義勢力」は、渡辺喜美氏を軸にする新勢力を、利権維持を目的とする次期総選挙に向けての「秘密兵器」として始動させた可能性がある。

「悪徳ペンタゴン」にとっては、大連立でも、新勢力と野党勢力との連立でも、巨大利権を維持できるのなら、何でも構わない。「悪徳ペンタゴン」広報部隊のマスメディアは、渡辺喜美氏をヒーローに祭り上げる過剰報道を実行して、民主党の地すべり勝利阻止に全力を投入し始めたのではないか。

渡辺氏はつい最近まで自公政権中枢で閣僚職にあった人物だ。麻生首相の失態が続く現状において渡辺喜美氏は、本来連帯責任を負うべき立場にある。その渡辺氏を英雄として祭り上げるところに、マスメディアのいかがわしさがある。

景気対策の早期実施、定額給付金の撤回、天下りの根絶、「渡り」の禁止は、すべて民主党が主張してきた政策だ。適正なロジックを辿るなら、マスメディアは政権交代待望論を打ち出すべき局面だ。

「派遣労働の見直し」において、民主党は「資本の論理」から「分配の公正」に明確に舵を切らなければならない。民主党が目先の数の論理に惑わされて「悪徳ペンタゴン」=「市場原理主義者」と手を結ぶことがあれば、日本政治刷新のチャンスは水泡(すいほう)に帰す。渡辺喜美氏の第三極構築に向けての行動が「偽装CHANGE新党」工作である可能性に特段の警戒が求められる。

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2009年1月13日 (火)

自民離党の渡辺喜美氏をめぐる権謀術数

自民党の渡辺喜美元行革相が1月13日午後、自民党に離党届を提出し、記者会見を行った。麻生首相の政権運営に対して反対の意向を表明したが、麻生首相が真摯(しんし)に批判を受け止めなかったことに抗議し、政治家としての「義命」により自民党を離党することを決意したとのことだ。

「義命」とは「大義よりも重い道徳の至上命令」を意味するとのことだが、渡辺氏が本当に「天下り根絶」などの「大義」を追求しているのか。「天下り根絶の大義」なる「偽名」により離党した可能性はないのか。慎重な見極めが求められる。

渡辺氏が麻生首相を批判する対象は、
①国民がまったく評価していない定額給付金を強行実施しようとしていること
②官僚の「天下り」について、「渡り」を容認する姿勢を示していること
③「天下り」の「渡り」を容認する文言が政令に書き込まれたことを容認していること
などである。

麻生首相が「景気対策のポイントはスピード、迅速に」と主張しながら、第2次補正予算案の国会への提出を2009年にまで先送りしたことについても、渡辺氏は、年内に提出すべきだったこと、提出しないなら総選挙を実施すべきだったことを主張してきた。

渡辺氏の主張は正論である。私が本ブログで主張してきたこととも基本的に重なる。

定額給付金の撤回、天下りの根絶は、民主党をはじめとする野党の主張とも重なる。

素朴な疑問が浮かび上がる。そうであれば、渡辺氏は自民党を離党して民主党と連携することが自然である。小選挙区制の選挙制度の下で、政治勢力は二大政党に収斂(しゅうれん)する傾向を有している。渡辺氏が自民党に見切りをつけ、同時に渡辺氏が主張する政策の基本方向が民主党と同一であるなら、渡辺氏は民主党に移籍するのが自然である。

ところが、渡辺氏の口から民主党との連携が明確には示されていない。「離党」は「復党」の道を閉ざすものでないことも伝えられている。いずれまた、自民党に復党する可能性も取りざたされている。

渡辺氏を中心に「偽装CHANGE新党」を創設し、反自民票が民主党に集中して流れることを妨害する策略が企(くわだ)てられている可能性を否定できない。

渡辺氏は「天下りの根絶」と発言するが、渡辺氏が安倍政権や福田政権の下で実行しようとした制度改革は「天下り根絶」からは程遠いものだった。各省庁があっせんする「天下り」は禁止するが、官民人材交流センターに天下りあっせんを移し、この人材センターによる「天下り」あっせんを公式に認めるものだった。

「特権官僚」を制度的に根絶するには第一種国家公務員制度を廃止するしかない。しかし、渡辺元行革相がそのような抜本策を実現させようとした痕跡(こんせき)はない。

渡辺氏が「天下り」根絶への第一歩として、改革の端緒を開いたのなら理解できる。民主党が国家公務員制度改革に賛成したのも、抜本的な制度変更への第一歩として当面の制度改正を位置付けたからだ。

渡辺氏が本当に「天下り根絶」を目指すなら、民主党と合流して、天下り根絶実現を目指すべきだ。次期総選挙で野党が圧勝すれば、「天下り根絶」を実現することは十分に可能になる。渡辺氏の今後の行動がきわめて重要になる。

福田政権の末期に、小泉元首相が自民党と民主党を横断するメンバーでの会合を開いたことがあった。「小泉一家」、「小泉チルドレン」、「民主党内市場原理主義者」を束ねたものだった。

「小泉一家」とは小泉元首相-中川秀直氏-武部勤氏-小池百合子氏-山本一太氏-竹中平蔵氏に連なるグループである。「小泉チルドレン」を取りまとめているのは飯島勲元秘書である。「民主党内市場原理主義者」とは前原誠司氏を中心とするグループである。これらに江田憲司氏-高橋洋一氏-岸博幸氏-寺脇研氏などによる「脱藩官僚の会」および橋下徹大阪府知事-東国原宮崎県知事などの「自民系知事グループ」が連携して、「第三極」の創設を目論む動きが存在すると考えられる。

民主党は党としての方針として、「市場原理主義」を排除して「セーフティネット再構築」を重視するスタンスを明確にした。次期総選挙における第一の争点は「市場原理主義VS人間尊重主義」であり、民主党は「人間尊重主義」に軸足を置くことを明確に定めた。しかし、民主党内部に少なからず「市場原理主義者」が存在する。これらの民主党内「市場原理主義者」は民主党を離脱して、「小泉一家」と合流するべきだ。

「小泉一家」を中心とする自民党内「市場原理主義者」勢力は、米国資本と手を結び、外国勢力に巨大な利益を供与する政策を実行してきた。「市場原理主義」と「対米隷属外交」がこの勢力の政策基本方針になっている。また、小泉一家は2001年から2006年にかけて政権を担いながら、「天下り」を完全に擁護してきた。「改革」の言葉とは裏腹に、小泉一家は「天下り温存」の政策スタンスを示し続けたのだ。

渡辺喜美氏は「天下り根絶」と口にしながら、実際の行動では「天下り温存」を確実に確保してきた。こうした経緯を踏まえて、渡辺氏が「小泉一家」、「小泉チルドレン」、「民主党内市場原理主義者」、「脱藩官僚の会」、「自民系知事グループ」と連携して第三極を形成するなら、その狙いは間違いなく「本格的政権交代阻止」に置かれることになるだろう。

「政官業外電の悪徳ペンタゴン」はこれまでに築いた巨大な「利権構造」を死守しようと懸命である。次期総選挙で小沢一郎代表が率いる民主党が大勝し、本格的な政権交代が実現すれば、「悪徳ペンタゴン」が築いてきた巨大利権構造が根幹から破壊される可能性が高いのだ。この本格的政権交代の阻止が「悪徳ペンタゴン」の至上命題になっている。

敵を欺くにはまず味方を欺く-これ権謀術数の第一歩と心得よ」とは、「小泉一家」参謀を務めた飯島勲氏の言葉だ。行革相時代の渡辺喜美氏の行動は「天下り廃絶を唱えるように装いながら天下りを温存しようとするもの」だった。

次期総選挙で本格的な政権交代が生じる可能性が高まるなかで、「悪徳ペンタゴン」が「偽装CHANGE新党」を立ち上げ、反自民票が民主党に集中するのを阻止し、「自公+偽装新党の連立政権」を樹立して、巨大利権構造の本格破壊を回避しようとしているとの仮説を否定することが出来ない。

「偽装新党」は民主党などの野党との連立さえ視野に入れている可能性がある。その目的も、巨大利権の本格的破壊の回避である。

渡辺氏が本当に「天下り根絶」を追求するなら、「天下り根絶」方針を明確に提示している民主党に合流するか、民主党と提携するべきだ。これが渡辺氏の行動が「真正CHANGE」を追求するものか、「偽装CHANGE」の「偽名によるもの」であるかを見極める「踏み絵」になる。

渡辺氏が民主党との協調を否定するなら、渡辺氏を中心とする行動は「偽装CHANGE」である可能性が確実である。マスメディアが渡辺喜美氏をヒーロー扱いすることも、「偽装」であることを示唆(しさ)するものだ。渡辺喜美氏の今後の行動を、最大の警戒感をもって注視することが求められる。

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2009年1月 7日 (水)

「偽装CHANGE」売国勢力のくせ球に警戒を

「あのころと時代が大きく変わってしまった」

「高額所得者は辞退するのが当然」が明言していた麻生首相が、こんどは定額給付金を高額所得者も受け取り、消費に回すことを主張し始めた。理由は
「あのころとは時代が大きく変わってしまった」
からだという。

麻生首相はかつて高額所得者が定額給付金を受け取るのは「さもしい」と表現し、「矜持(きょうじ)の問題」だと話していた。
大辞林によると、「矜持」とは、
「自信と誇り。自信や誇りを持って、堂々と振る舞うこと。きんじ。プライド。」
時代が大きく変わった「あのころ」とはいったいいつのことなのか。

重要問題についての首相発言がころころ変わるのが「矜持の問題」だ。

坂本哲志総務政務官は、
「年越し派遣村には本当にまじめに働こうとしている人が集まっているのか」と発言したが、
「麻生政権には本当にまじめに働こうとしている人が集まっているのか」
との感想を漏らすべきだった。

「低気温のエクスタシーbyはなゆー」様が紹介してくださったが、坂本哲志氏のHPには、
 「最近は派遣社員が増えています。企業の生き残りを考えるといつでも首を切れる社員が一番便利です。」
と記述されている。

文脈としては、「しかし、派遣労働者の社会保障の充実、企業の社員に対する責任が重要」と続くが、「市場原理主義者」が派遣労働を製造業にも拡張した背景が端的に示されている。

「年越し派遣村」が大きく報道され、派遣切り被災者が都内の4箇所の公共施設に期限付きで収容されたが、「年越し派遣村」の支援活動を、雇用問題に対する単なる「ガス抜き」の話題に終わらせてはならない。

日本政治の基本路線が問われている。小泉竹中政治が主導した「市場原理主義」の諸施策は「資本の論理」を追求して、「セーフティネット」を次々に破壊した。「財政再建」の美名の下に実施した政策は、「教育」、「社会保障」、「公的扶助」、「弱者保護」の諸施策の破壊だった。一方で「官僚利権」である「天下り」は温存されて現在に至っている。

郵政民営化は「外国資本」の要請に沿って強行された。民営化された郵貯資金について、竹中平蔵氏は2008年4月21日放送のBS朝日番組で、「民営化された日本郵政はアメリカに出資せよ」と発言した。この問題をElectronic Journal」様「チラシの裏」様などが指摘されてきた。

竹中氏は次のように発言している。
「翻って考えると、日本にはかつてとんでもなく巨大なSWF(ソブリン・ウェルス・ファンド=政府系ファンド)がありました。それが今の日本郵政なんです。資金量でいうと300兆円。他のSWFとは比べ物にならないほどのSWFがあったんです。民営化したので、今はSWFではない。だからアメリカから見ると安心して受け入れられる、民間の資金なんです。アメリカに対しても貢献できるし、同時に日本郵政から見てもアメリカの金融機関に出資することで、いろいろなノウハウを蓄積し、新たなビジネスへの基礎もできる。」

日本の外貨準備を米国金融危機対策に流用する、郵貯資金を流用する、など、日本の国益を損なう可能性の高い重大な問題である。竹中氏の提言に従って、300兆円の郵政資金を米国金融危機に投入していたら、すでに数十兆円単位の損失が生まれているはずだ。

竹中氏が金融相の時代に激増させた日本の外貨準備100兆円では、すでに23兆円の為替評価損失が発生している。

「かんぽの宿」をオリックスに一括譲渡することが内定し、麻生内閣閣僚から異論が噴出しているが、日本は「売国市場原理主義者」たちに蹂躙(じゅうりん)されている。

Electronic Journal」様が1月6日付記事「福田首相が辞任した本当の理由」で重大な疑惑を記述された。浜田和幸氏の記述を紹介されたのだが、米国が日本の100兆円の外貨準備をそっくり流用することを求めたというのである。

麻生首相は11月15日の金融危機サミットで日本の外貨準備から10兆円を金融危機対策に流用することを、国会の承認も得ずに決めてしまった。

元旦のテレビ朝日番組「朝まで生テレビ」では、堀紘一氏がSWF創設を民主党議員に強く迫っていた。日本の外貨準備の流用、SWF創設を強く主張してきた国会議員の一人が渡辺喜美氏である。

話があちこちに飛んだが、日本政治の基本路線が問われている。

これまでの基本路線が小泉竹中政治の
①「市場原理主義」経済政策=「資本の利益」の追求=「セーフティネット」破壊
②「官僚利権温存」=「特権官僚の利益」の追求
③「対米隷属外交」=「外国資本の利益」の追求
であったことをしっかりと認識しなければならない。

小泉竹中政治は「大資本(業)」、「特権官僚(官)」、「外国資本(外)」の利益を実現する政策を、「マスメディア(電)」を完全支配下に置くことによって実現した。これを私は「政官業外電=悪徳ペンタゴンの利権互助会政治」と呼んでいる。

「市場原理主義」の帰結として発生した「サブプライム金融危機」がもたらしている日本の「非正規雇用労働者の生存権危機」も、小泉竹中政治がもたらした「政治災害」である。

政権交代を実現し、
①「人間尊重主義」経済政策=「国民の利益」の追求=「セーフティネット」再構築
②「官僚利権根絶」=「国民の利益」の追求
③「自主独立外交」=「国民の利益」の追求
の基本路線に転換することが求められている。

「政官業外電の悪徳ペンタゴン」は、この意味での本格的政権交代阻止に全力を注いでいる。

渡辺喜美氏は自民党内「小泉一家」=「市場原理主義者」に連携するポジションを維持してきた人物である。中川秀直氏-武部勤氏-小池百合子氏-竹中平蔵氏-山本一太氏との強い連携関係が存在する。

①「小泉一家」を軸に、②飯島勲氏&小泉チルドレン、③高橋洋一氏-江田憲司氏-岸博幸氏らの「脱藩官僚の会」、④東国原宮崎県知事-橋下徹大阪府知事らの知事グループ、⑤前原誠司氏を軸とする民主党内「市場原理主義者」グループ、が渡辺喜美氏と連携する可能性がある。

これが「偽装CHANGE新党」である。狙いは反自民票を分断することである。民主、社民、国民新党の野党三党に衆議院の過半数を付与させないことが目標になっている。「悪徳ペンタゴン」の指令により、マスメディア(電)は共産党を支援するとともに「共産党と民主党との対立」を促進する。共産党が得票を伸ばすことが、民主・社民・国民新党の得票を減らす効果を発揮するからだ。

自民党内の麻生内閣造反者が増加することは、解散総選挙の早期実施の環境を整備する意味で歓迎されることだが、「悪徳ペンタゴン」の利権維持に向けての執念を甘く見ることはできない。

「偽装CHANGE新党」を立ち上げて、「偽装CHANGE新党」が一定の集票能力を確保する時点が解散解禁の時期になる。

「大資本」、「特権官僚」、「外国資本」の利益を追求する政治に終止符を打ち、「国民」の利益を追求する政府を樹立することが「真正の改革」=「真正のCHANGE」である。「偽装CHANGE勢力」の繰り出す「くせ球」に、十分な警戒を払わなければならない。

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2008年12月26日 (金)

渡辺喜美氏をメディアがヒーロー扱いする深層

「大資本(業)」、「特権官僚(官)」、「米国(外)」の利権構造を維持することが「自公政権(政)」の至上命題である。利権互助会の一角に組み込まれた「マスメディア(電)」が利権互助会の利権維持に全面協力している。これが「政官業外電=悪徳ペンタゴン(五角形)だ。

民主党を中心とする野党が総選挙に勝利して政権交代が実現すると、これまでの利権構造が根底から破壊される。最大の脅威は小沢一郎民主党代表である。2006年4月に小沢一郎氏が民主党代表に就任して以来、「悪徳ペンタゴン」は小沢一郎氏の影響力を排除することに注力してきた。

2007年7月の参議院選挙に際して、マスメディアは小沢氏がかつて自民党を支配した田中派の中心に位置したことを強調するなどのネガティブ・キャンペーンを展開した。

2007年秋には、自民・民主大連立構想が浮上したが、これも小沢氏の影響力を排除するために仕組まれた工作であったと考えられる。

2008年前半の与野党対立の象徴になった日銀総裁人事では、密かに民主党小沢代表の権威失墜(けんいしっつい)が画策(かくさく)されたと見られる。小沢代表がNHK日曜討論に単独出演して渡辺博史元財務省財務官の副総裁就任に反対する見解を表明した局面で、民主党内で渡辺氏の副総裁就任を認める工作が展開されていた。渡辺氏の副総裁就任が実現していたなら、小沢氏の権威は失墜し、民主党は一気に弱体化したはずだ。

2008年9月の民主党代表選では、与党とマスメディアが複数候補による代表選実施を執拗に要請した。全国紙は社説で繰り返し複数候補による代表選を求める力の入れ方を示した。公明党も太田昭宏代表の無投票再選を決めたが、マスメディアはまったく批判しなかった。

小沢氏の対立候補が発する小沢氏批判を針小棒大に報道することが画策されていたと考えられる。結局、民主党は小沢氏の無投票三選を決めた。小沢氏が民主党代表に就任した2006年4月以降、民主党は重要な国政選挙で連戦連勝を収め、2007年の参議院選挙では第一党の地位確保と野党による過半数制覇に成功した。年内にも総選挙が実施される状況で、不要な党内対立をもたらしかねない代表戦を回避したのは当然のことだった。

自民党は民主党の複数候補による代表選実施工作に失敗すると、福田前首相の政権放り出しに伴う自民党総裁選を総選挙対策に全面活用した。「政権担当能力を備えた開かれた政党である自民党は堂々と総裁選を実施して、新総裁を選出し、挙党一致体制を作り上げる」と宣伝した。

たらい回し政権の後継首相に就任した麻生首相の唯一の自慢は、「首相にふさわしいのは誰」の世論調査で小沢代表よりも高順位に位置されることだった。麻生首相は党首討論でも小沢代表に勝てると思い込んでいたのだろう。11月28日に実施された初めての党首討論でも、「やっと国民の見ている前で堂々と討論できることを喜ばしく思う」と述べた。

国民は初めて麻生氏と小沢氏の言動を自分の目で見て比較することになった。小沢氏に対する印象は、マスメディアの情報操作によって歪(ゆが)められてきた。「剛腕」、「独裁」、「強権」などの印象操作が繰り返され、そのためにこれまで世論調査で高得点が付与されてこなかった。

しかし、現実にこの二人の政治家の言動を見て、国民の評価は急変した。麻生氏よりも小沢氏が首相にふさわしいと考える国民が急増したのである。

「悪徳ペンタゴン」がもっとも恐れる事態が現実化している。麻生内閣の支持率は暴落し、総選挙後の政権では民主党を中心とする勢力による政権樹立を求める声が圧倒的多数を占めつつある。本格的な政権交代が実現してしまう可能性が高まりつつある。

自民党議員の一部が、総選挙での政権交代実現を視野に入れた行動を開始し始めた。また、「悪徳ペンタゴン」も総選挙での自民党敗北を視野に入れた政界工作を開始し始めた。自民党は9月の総裁選に際して、堂々と総裁選を実施し、新総裁を選出したあとは挙党一致で国政に臨むと明言していたが、総裁選から3ヵ月しかたたないのに、自民党内で麻生首相批判が噴出(ふんしゅつ)している。

「悪徳ペンタゴン」は総選挙での自民敗北を視野に入れ始めた。自民敗北を前提に次善の目標は、野党単独での衆議院過半数確保阻止である。そのための工作が、「共産党と他の野党との対立促進」と、「偽装CHANGE新党」創設である。

テレビ朝日は衆議院解散決議案に賛成し、麻生内閣に反旗を翻(ひるがえ)した渡辺喜美元行革相をヒーローに仕立て上げる演出を執拗に繰り返している。渡辺氏が改心、転向して自民党を離脱して民主党に入党するなら、独自の判断で行動すればよい。ただしこの場合、渡辺氏は自身の政治洞察力不足を率直に認め、支持者に謝罪する必要がある。

しかし、渡辺氏の行動は次期総選挙での自民党敗北予想を踏まえた、政治的打算に基づいた政治行動である可能性が極めて高い。渡辺氏の行動は自民党内「小泉一家」の先兵としての役割を担うものであると考えられる。「小泉一家」の先兵であることは、同時に外国資本の先兵であることを意味する。

次期総選挙で自民党と民主党がいずれも過半数を獲得しない場合、「偽装CHANGE」新党がキャスティングボートを握る可能性が生まれる。この可能性を念頭に置いていると考えられる。民主党を中心とする野党が過半数を確保する場合も、野党勢力と連立して政権の一端に食い込むことも計算されている。

「小泉一家」の特徴は、「機を見るに敏」、「変節」、「米国資本の代理人」であり、渡辺喜美氏の行動は、「小泉一家」=「偽装CHANGE勢力」の利害と打算を背景にしたものと考えられる。

テレビ朝日、テレビ東京を中心に、「偽装CHANGE勢力」を「反麻生」=「改革派」として賞賛する報道姿勢を強めている。狙いは次期総選挙で地すべり現象が予想される「反麻生票」を民主党を中心とする野党にではなく、「偽装CHANGE新党」に振り向けさせることにある。

もうひとつの工作は、共産党と民主党との対立を促進することである。共産党は反麻生票が民主党に集中する傾向に焦燥感を強めている。野党共闘よりも民主党との違いを際立たせようとする共産党の行動は、次期総選挙での党勢拡大を目指す目的から導かれていると思われる。

最近のテレビ番組が共産党の党勢拡大を大きく取り上げている背景に、「悪徳ペンタゴン」の計算が働いていると見られる。「共産党」をアピールして、反麻生票が民主党を中心とする共産党以外の野党に集中して流れることを阻止しようとしているのだと考えられる。

国民は「悪徳ペンタゴン」の意図を正確に読み取らなければならない。「悪徳ペンタゴン」は次期総選挙での野党による単独過半数確保を深刻に恐れているのである。「偽装CHANGE勢力」こそ、いまの日本の「格差問題」、「労働者の生存権危機」、「日本の植民地化」をもたらした元凶なのである。麻生政権は「小泉一家」=「偽装CHANGE勢力」の負の遺産を引き継いだために窮地に追い込まれている。

「偽装CHANGE勢力」の基本路線は、①市場原理主義、②官僚利権温存、③対米隷属、である。①人間尊重主義、②官僚利権根絶、③自主独立外交を基本路線とする「真正CHANGE勢力」とは、文字通り「水と油」の関係にある。

共産党がどれだけ党勢を拡大させても、政権交代が実現しなければ日本の現状、構造は変わらない。日本の現状を変革するには「本格的な政権交代」が、まずは何よりも求められる。共産党のアピールが自民党の政治的計算によって利用されることの弊害を熟慮(じゅくりょ)することが求められる。

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2008年12月 9日 (火)

麻生政権みぞうゆの危機と偽装(CHANGE)新党

麻生政権がみぞうゆの危機に直面している。内閣支持率が軒並み危険水域の30%を下回った。「晴天とら日和」様各社世論調査を網羅してくださっている。国民は2009年年明けまでの解散総選挙実施を求めている。

「麻生太郎対小沢一郎、太郎対一郎の戦い」だとマスメディアは報じてきた。各社調査では首相にふさわしいのは麻生太郎氏ではなく小沢一郎氏であるとの世論調査結果を公表した。

「政権交代を求める有権者」が世論調査結果を中立公正の立場から伝える論評であるはずだ。ところが、主要メディアの報道は屈折している。

「カナダde日本語」の美爾依さんが偏向産経新聞客員編集委員の花岡信昭氏の偏向論説記事について的確な解説を示してくださっている。また、「私好みのimagination」様が偏向読売新聞の「自民ダメ、民主もダメ論」への強引な誘導記事を紹介してくださった。

1年間に2度も無責任に政権を放り出して、国民に宣言した解散総選挙を自己都合で先送りしても謝罪の一つ示さず、「100年に1度の暴風雨」が吹き荒れて年末の企業の資金繰りが厳しくなっていると説明し、「スピードと迅速さがポイント」の景気対策を発表したきり、来年まで補正予算案を国会に提出しない「サボタージュ首相」を国民が支持しないのは当然だ。

昨年7月の参議院選挙では安倍晋三首相が「安倍総理を選ぶのか小沢総理を選ぶのかを問う選挙」だと明言した。政権交代を求める世論が大きなうねりとなり始めた。民主党を中心とする野党に、政権交代に備えて政策研究の深化を求めるのがメディアの役割であるはずだ。

ところが、メディアは執拗に民主党攻撃、小沢氏攻撃を繰り返し、自民党の「偽装CHANGE集団」の広告宣伝活動に注力し始めた。

「憂き世の日々に埋もれて、たまには温泉へ」様「ラサ#lhasaのブログ」様「杉並からの情報発信です」様およびJANJANニュースに寄稿くださいました山崎康彦様、ありがたい記事の掲載をありがとうございました。心より感謝申し上げます。

また、「神州の泉」様ならびに「ギャラリー酔いどれ」様、過分なお言葉をありがとうございます。皆様の温かいお心に深く感謝申し上げます。不当な弾圧に見舞われておりますが、天に向かって恥じるところはなく、堂々と進んで参りたいと思っております。今後ともよろしくお願い申し上げます。

また、「~山のあなたの空遠く幸い住むと人の言う_」様には、いつもビジュアルな記事を掲載くださいまして、心よりお礼申し上げます。

テレビ朝日、テレビ東京、日本テレビを中心に、自民党内の「偽装CHANGE集団」に光を当てる活動が活発化し始めた。

本ブログでは、6月3日付記事「「敵を欺くにはまず味方を欺く」手法に警戒すべし」以降、「偽装CHANGE集団」の動向に警戒すべきことを訴えてきた。「国際評論家小野寺光一の政治経済の真実」主宰者の小野寺光一氏が、いち早くフジテレビドラマ「CHANGE」の政治的背景を鋭く指摘されてきた。

「敵を欺くにはまず味方を欺く。これ権謀術数の第一歩と心得よ」の言葉は、小泉元首相の元秘書であった飯島勲氏の著書『代議士秘書-永田町、笑っちゃうけどホントの話』(講談社文庫)に記述されている。小野寺光一氏はこの点も指摘された。

麻生内閣の支持率が暴落して、テレビメディアが一斉に画面に登場させているのが渡辺喜美元行革相である。渡辺氏は自民党からの離党も匂わせている。しかし、自民党はわずか2ヶ月半前にお祭り騒ぎの総裁選を実施したのだ。「自民党は開かれた政党で、総裁選を堂々と実施し、透明に総裁を選出する。福田政権の政権放り出しで国民に迷惑をかけたが、総裁を選出すれば一致団結して国民のために尽力する」と説明していたのではないか。

麻生首相が総選挙を先送りして、迅速に成立させるべき補正予算案の国会提出を来年まで先送りすることが、国民に対する背信行為であることを皆が知っている。しかし、そのような意思決定をする総裁を選出したのは、自民党自身なのだ。

渡辺氏は自分は麻生氏には投票しなかったと言うが、多数決で総裁を決定するルールが採用されているのだから、渡辺氏は自民党所属議員の一人として、麻生総裁を選出した責任を負っている。自民党の外部に対して麻生首相批判を示すなら、自民党を離脱するのが先だ。自民党にとどまりつつ批判をするなら、それは自民党の内部で行うのが正しい手順だろう。

マスメディアが渡辺氏を過剰露出するのは偏向であるが、その背景には既得権益を死守しようとする「政官業外電=悪徳のペンタゴン」の至上命題がある。

「小沢民主党に政権を渡してはならない」ことが至上命題である。麻生首相は総選挙を2009年秋まで先送りしたいとの意向を有していると考えられるが、状況はそれほど甘くない。麻生首相が第2次補正予算の臨時国会提出を拒否したため、2009年1月召集の通常国会は冒頭から与野党が全面対決モードに突入する。補正予算、2009年度本予算の成立が大幅に遅れる可能性が極めて高い。

麻生首相は民主党を批判するだろうが、2008年10月30日に決定した景気対策を具体化する補正予算案の提出を麻生首相は2009年まで先送りした。麻生首相は民主党を批判できる立場にない。

また、予算は衆議院の優越で成立するが、一般の法案は参議院が否決すると、衆議院で3分の2以上の多数で再可決しないと成立しない。自公から17名の造反者が出ると、法律は成立しない。衆議院自民党内で反麻生の行動を共にする議員が17名以上集まると、麻生政権の政策運営は完全に立ち行かなくなる。

この場合、麻生首相は自暴自棄解散、自爆テロ解散に打って出るだろう。造反議員に対して「バカヤロー」と怒鳴って解散を決するかもしれない。

また、政党助成金は年末までに政党としての届出を済ませると、翌年に交付を受けられる。渡辺氏を含む「偽装CHANGE」集団は年内に「偽装CHANGE新党」を結成する可能性が高い。マスメディアは「偽装新党」を政界再編の目玉として、全面的な広告支援活動を展開することになるだろう。

問題は「偽装新党」の政策路線だ。次期総選挙の対立軸は次の三つである。
①弱肉強食奨励VSセーフティーネット重視
②官僚利権死守VS官僚利権根絶
③対米隷属外交VS自主独立外交

12月8日付記事に記述したように、


①は「大資本の利益VS国民の利益」
②は「官僚の利益VS国民の利益」
③は「外国(資本)の利益VS国民の利益」
と置き換えることが出来る。

「政官業外電=悪徳ペンタゴン」の利権互助会は既得権益を死守することを至上命題にしている。「既得権益を死守する」ことと「小沢民主党に政権を渡すな」は同義なのだ。民主党を中心とする野党による本格的な政権交代が実現する場合、特権官僚の天下り利権は本当に根絶される可能性が高い。

霞ヶ関特権官僚を軸とする「政官業外電の悪徳ペンタゴン」がこれまで維持し続けてきた既得権益が、根本から破壊される可能性が生じている。12月1日のテレビ朝日番組「TVタックル」における江田憲司議員の指摘は正しいと思われる。

「偽装新党」は「悪徳ペンタゴン」が既得権益を死守するために放つ「最終兵器」と言ってもよいだろう。「偽装新党」の基本政策は
①弱肉強食奨励
②官僚利権死守
③対米隷属外交                 
であると考えられる。

「偽装新党」は
「大資本の利益」
「官僚の利益」
「外国(資本)の利益」
を追求する政党と考えられる。

「偽装新党」が「官僚の利益」を擁護することに疑問を感じる人が多いだろう。渡辺元行革相や「脱藩官僚の会」が官僚利権根絶を目指していると勘違いしている人が多いからだ。

ここで、「敵を欺くにはまず味方を欺く。これ権謀術数の第一歩と心得よ」の言葉を思い起こさなくてはならない。国民を欺くために、まず官僚を欺いているのだ。「偽装新党」は間違いなく官僚機構と通じていると思われる。

小泉元首相、中川秀直氏、渡辺喜美氏、竹中平蔵氏は、「改革」の言葉を念仏のように唱えながら、官僚利権を最後まで徹底擁護した。「偽装新党」の官僚利権根絶方針は「偽装」であるとしっかりと認識しておかなければならない。

民主党内部に「偽装新党」と基本政策を共有する議員勢力が存在する。「偽装新党」の結成に合わせて、これらの議員は民主党から「偽装新党」に移籍することが望ましい。他方、自民党議員で「セーフティネット重視」、「官僚利権根絶」、「自主独立外交」の基本政策を共有し得る議員および議員候補者は民主党に移籍することが望まれる。

政府の最大の役割は国民の幸福実現である。国民にとって最も重要な状況は、安定的な雇用情勢の確保である。「生き抜く力」様が指摘するように、「労働は命そのもの」なのである。

「偽装新党」は小泉政権の政策路線をそのまま継承する集団である。小泉政権(政)こそ国民生活の安定を切り捨てて、「大資本(業)」、「特権官僚(官)」、「外国資本(外)」の利益だけを徹底して追求し、多くの国民を生活不安の地獄に突き落とした元凶なのである。「偽装新党」がその政策路線をそのまま継承することを忘れてはならない。小泉政権の政策強行を全面支援したのが「マスメディア」=「電波(電)」だった。

「大資本」、「官僚」、「外国資本」、「電波」の利益だけを追求する「政治」を排して、「一般国民」の生活の安定、「一般国民」の幸福実現を追求する政治を実現しなければならない。そのためには、「偽装」を排して、「真正の改革」=「本格的な政権交代」を実現しなければならない。

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2008年12月 8日 (月)

支持率暴落の麻生政権と「偽装CHANGE集団」の蠢(うごめ)き

麻生政権の支持率を問う各社世論調査が出揃った。
共同 支持21% 不支持67%
読売 支持21% 不支持67%
朝日 支持22% 不支持64%
毎日 支持21% 不支持58%
産経 支持28% 不支持58%
日経 支持31% 不支持62%

政権維持の危険水域とされる支持率30%を軒並み下回った。不支持率は支持率の2倍から3倍に達している。

世論調査では、半数以上の国民が年明けまでの解散総選挙を望んでいる。また、麻生太郎氏と小沢一郎氏のどちらが首相にふさわしいかとの質問に対しては、小沢氏がふさわしいとの回答が、麻生氏がふさわしいとの回答を上回った。

100年に1度と言われる経済危機が日本経済を襲っているのに、日本の政治対応が停滞している背景に国会のねじれ現象がある。衆議院では与党が圧倒的多数を確保しているが、参議院では野党が過半数を制している。与野党の意見が対立すると、法案を成立させることが困難になっている。

直近の有権者の審判結果は参議院の議席構成に示されている。参議院では野党が多数を占めている。与党は衆議院で多数を確保しているが、直近の民意は与党を支持していない。したがって、政策運営にあたっては、野党の意向を尊重し、謙虚な姿勢で行動することが求められる。

2007年の参議院選挙で、安倍晋三元首相は参議院選挙を首相選択の選挙と位置付けた。自民党は惨敗し、民主党が参議院第一党の地位を確保した。安倍首相の退陣は避けられなかった。安倍元首相は進退の判断を誤り、臨時国会で所信表明演説を行ない、代表質問を受ける直前に政権を放り出した。

後継首相に就任した福田康夫首相は、野党の意向を尊重して政権を運営する責務を負っていたが、日銀幹部人事では、財務省からの天下り人事をゴリ押ししようとして行き詰まった。給油法案、ガソリン税暫定税率復活などで、参議院の意向を無視して、衆議院の数の力で法律成立を強行した。しかし、結局、政権を引き継いで1年もたたぬうちに、またしても、無責任に政権を放り出してしまった。

自民党は1年の間に2度も政権を無責任に放り出した。国民不在の無責任政治の極みと言わざるを得ない。重要問題が山積するなかで無責任に政権を放り出してしまったのだから、自民党は直ちに後継総裁を選出し、政治空白を作ることを回避しなければならなかったが、3週間にわたるお祭り騒ぎの自民党総裁選を実施した。

複数候補による代表戦を実施しなかった民主党を攻撃し、「開かれた自民党は総裁選で正々堂々と論戦を繰り広げて、政権担当能力を明らかにする」との大義名分を掲げて総裁選を実施した。その自民党が総裁選から2ヵ月しか経(た)たぬのに、内乱状態を示している。自民党議員に麻生首相を批判する資格はない。

自民党は、総裁選を実施して内閣支持率を浮上させ、その勢いで解散総選挙を実施することを計画した。政権を放り出したことに対する責任を痛感して、国民のために全身全霊を注ぐとの、政治に求められる基本姿勢は微塵(みじん)も存在しなかった。これまで維持してきた政治権力を、何が何でも離さないとの「党利党略」だけが行動の基本原理だった。

麻生首相は10月10日発売の月刊誌に解散総選挙を宣言する手記を発表した。臨時国会冒頭の解散総選挙のシナリオが確実に進められていた。

ところが、自民党が実施した選挙予測調査で自民党惨敗予想が示されたために、総選挙実施が先送りされた。その矛盾を覆い隠す隠れ蓑(みの)に、世界的な金融危機が利用された。麻生首相は「100年に1度の暴風雨が荒れている」と述べて、いまは「政局より政策」と訴え、総選挙を先送りして追加景気対策を発表した。

「政局より政策」と訴えた以上、全力をあげて景気対策の実施に突き進むことが求められるのに、麻生首相は補正予算案の国会提出を来年に先送りする姿勢を示した。民主党の小沢代表は麻生首相に党首会談開催を要請して補正予算案の国会提出を要請した。

11月28日に初めて実施された党首討論で小沢代表はこの問題を追及した。麻生首相は年内の景気対策は第1次補正予算で十分であることを力説した。小沢氏は、それでは年内に総選挙を実施するのが筋ではないかと述べた。麻生首相は明確な説明を示せなかった。

衆参の支配勢力が異なっているため、政権が野党に歩み寄らない限り、政策運営は必ず行き詰まる。この問題を解消するには、解散総選挙を実施して、国民の負託を受けた本格政権を樹立するしかない。

総選挙の結果、現在の与党が衆議院で再び多数を確保するなら、野党は与党の政策運営に協力すべきである。参議院で多数を確保していても、直近の有権者の審判が衆議院の議席構成に反映されるのだから、その意向を尊重すべきだ。

総選挙の結果、現在の野党が衆議院でも多数を確保すれば、政治のねじれ現象は解消する。政権交代が実現し、新たな政権が大胆に政策を実行してゆけばよい。

日本経済は未曾有(みぞう)の経済危機に直面している。年末を控えて、多数の国民が雇用不安、生活不安に脅えている。失業した場合のセーフティーネットが最も脆弱(ぜいじゃく)な非正規雇用労働者が、いま最も深刻な事態に直面している。政治が全力をあげて危機に対応するべき局面だ。

国民の視点に立てば、「総選挙をしないなら補正予算を提出しろ、補正予算を提出しないなら総選挙を実施しろ」となる。麻生首相は「選挙を先送りしたのに、補正予算も先送り」した。「国民より自分」、「政策より政局」、「公より私」の基本路線を明確に示した。世論調査結果は国民の正しい認識を示した。

国民の利益に反する、党利党略優先の政治行動がまかり通っている大きな原因は、マスメディアがこのような歪んだ政治行動を厳しく糾弾しないことにある。

二つの事例を示しておく。

テレビ東京は土曜日昼に「ニュース新書」と題する番組を放映している。MCは日経新聞政治部に所属していた田勢康弘氏だ。日経新聞は社長が鶴田卓彦氏から杉田亮毅氏に交代して以降、小泉元首相支援の色彩を鮮明に示して現在に至っている。

経緯は拙著『知られざる真実-勾留地にて-』をご高覧賜りたいが、現在もその延長上で、小泉元首相-中川秀直元自民党幹事長-小池百合子氏-渡辺喜美氏-竹中平蔵氏などに連なる、いわゆる「偽装CHANGE集団」支持のスタンスを維持している。

「ニュース新書」でも日経新聞の基本路線に沿った放送内容が示されている。MCの田勢氏は、衆議院の解散総選挙の時期について、福田政権の時代から任期満了の可能性を一貫して主張してきた。現在でも、任期満了の選挙の可能性が高いことを述べている。

問題はその理由だ。田勢氏は自民党にとって最も有利な時期を考察する結果として解散時期の予測を述べている。確かに純粋に予測の精度を競うのなら、この手法で構わないのだろう。しかし、全国紙の政治担当ジャーナリストとしての役割を考えたとき、政治専門家とされる田勢氏のような立場の人間は、自分の言葉の持つ意味をもっと重く考えるべきである。

政治家が国民の幸福を第一と考えず、自らの利権、利益、党利党略ばかりを考えるようになったことが、日本の政治の貧困を象徴している。政治は国民のために存在するのであって、政治家のために存在するのではない。

衆議院の解散総選挙という、最も重要な政治決定は国民の幸福実現という一点のみに立脚して決定されるべきものであって、政治家の打算、利害得失によって決定されることは邪道である。田勢氏のような立場の論者が、利害得失、党利党略による解散時期決定の思考プロセスを肯定することは許されない。世辞評論家がいささかの批判的論評も加えずに、党利党略の行動を是認して評論することが、政治家の党利党略行動を助長している。

政治のあるべき姿、政治家としてのあるべき行動を論じない政治評論は、単なる「予想屋」の論評に過ぎない。政治を論じる識者は日本の政治を糺(ただ)す視点からの論評を示す責任を負っている。

第二の事例は、テレビ朝日番組「サンデープロジェクト」MCの田原総一郎氏の行動だ。これまでも記述してきたように、田原氏の偏向ぶりには目に余るものがある。テレビ朝日の会長が日経新聞会長の杉田氏と同様に、小泉元首相と極めて近いことも大きな要因であると考えられる。

「サンデープロジェクト」では、「偽装CHANGE集団」を著しく優遇して取り扱っている。この傾向は同テレビ「TVタックル」にも共通している。

次期総選挙で民主党を軸とする野党勢力が勝利して、本格的な政権交代が実現する場合、日本の「官僚主権構造」は崩壊する可能性が高い。これまでの「官僚主権構造」によって利権を維持し続けてきた「政官業外電=悪徳ペンタゴン」は、政権交代実現阻止に向けて総力を結集している。

この「悪徳ペンタゴン」の最終秘密兵器が「偽装CHANGE集団」である。私は次期総選挙の争点が
①弱肉強食奨励VSセーフティーネット重視
②官僚利権死守VS官僚利権根絶
③対米隷属外交VS自主独立外交
であると述べている。

三つの対立軸の
①は「大資本の利益VS国民の利益」
②は「官僚の利益VS国民の利益」
③は「外国(資本)の利益VS国民の利益」
と置き換えることが出来る。

「偽装CHANGE集団」は「大資本の利益」、「官僚の利益」、「外国(資本)の利益」の代弁者である。「官僚利権根絶」を掲げるが、だまされてはならない。「小泉一家」は5年半も政権を維持しながら、官僚利権を廃絶しようとはまったくしなかった。「小泉一家」直系の「偽装CHANGE集団」は、「官僚利権根絶」の面をかぶった「官僚利権擁護者」であると考えるべきだ。

「真正の改革」=「真の政権交代」を阻止するために「偽装CHANGE集団」を創出して、改革を求める国民の清き1票をかすめ取ろうとしている。その目的は「真正の改革」=「官僚主権構造の破壊」を回避することである。その詳細については回を改めて論じたい。

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2008年12月 2日 (火)

小沢氏批判&偽装CHANGE集団報道の深層

昨日12月1日記事「麻生内閣支持率急落と高まる金融恐慌リスク」に以下のように記述した。
「米国がシティグループ救済を発表し、FRBが8000億ドルの追加金融支援を発表したことを受けて、NYダウと日経平均株価が一時的に反発しているが、日米の株価チャートは、もう一度、株価が下落に転じることを暗示する危険な状況を示している。」

12月1日のNY市場ではNYダウが前日比679ドル安の8149ドルに下落した。本日12月2日の東京市場では日経平均株価が前日比533円安の7863円に下落した。米国のGMがチャプター11の適用を申請して破たんすれば、株価下落はさらに進行することになるだろう。経済金融市場の見通しの詳細ならびに投資環境分析については、『金利・為替・株価特報』をご高覧賜りたい。

11月20日に「麻生政権の致命傷になる第2次補正予算提出先送り」と題する記事を掲載した。年末にかけて、日本経済の悪化がさらに加速することは確実な情勢だ。世界の主要国が全力をあげて政策対応を進めているときに、日本の麻生政権だけが長期のサボタージュを決め込んでしまった。日本の政策対応は本年12月から来年3月末まで、完全な空白期間となる。

100年に1度の金融災害に見舞われているから、「政局より政策」だと発言し、国民に宣言した解散総選挙まで先送りしたのに、来年になるまで景気対策に手をつけずに、サボタージュを決め込むのだから、内閣支持率が急落するのは当然だ。

自民党は、わずか2ヶ月前に党をあげて祭り騒ぎを演じて麻生氏を首相に祭り上げた。その自民党議員に麻生氏を批判する資格はない。民主党に政権を委ねるか、総選挙を実施して国民の審判を仰ぐのが正道である。

ところが、「政官業外電=悪徳ペンタゴン」に組み込まれるマスメディアは、麻生政権は問題が多いが、小沢民主党も問題が多いと不自然な主張を展開する。

11月28日の党首討論も、客観的に評価して小沢民主党代表の圧勝だった。このことは、「きっこのブログ」様緊急アンケートでも、大手メディアの世論調査でも明らかにされている。フジテレビ番組「サキヨミ」では、麻生首相の岩手県での街頭演説に合わせて、岩手での麻生氏支援の街の声まで紹介して、小沢氏批判を展開したが、党首討論の勝者を問う視聴者投票では、小沢氏が圧勝した。

「サキヨミ」の視聴者投票にはひとつの意図が込められていた。選択肢を「麻生氏の勝利」、「小沢氏の勝利」の二択とせずに、「引き分け」を含めた三択としたことだ。党首討論の内容からして麻生氏勝利はありえなかった。そこで、投票結果を「引き分け多数」に持ち込むことが意図されたのだと考えられる。「引き分け」を印象付ける放送を繰り返して、視聴者の回答を「引き分け」に誘導しようとしたのだと考えられる。しかし、結果は「小沢氏勝利」が圧倒的多数を占めた。

麻生氏の言動、政策、資質に対する評価はほぼ固まってしまった。内閣支持率が3割を切り、不支持率が6割に達している。渋谷の街で社会科見学しても、レジを担当する女性に「レジやってんの?レジで正社員って珍しいな」、「だんなはいくらかせいでいるの」、したり顔で社長に質問して「やっぱりな。そこまで分かっているんならたいしたもんだ」と意味不明な虚勢を張る、などの言動をカメラに撮らせるのだから、支持率低下に歯止めがかかるはずがない。

「悪徳ペンタゴン」の一角のマスメディアにとっての最優先事項は、民主党を中心とする政権樹立を阻止することに転換している。麻生政権を浮上させることが不可能と判断した以上、いま、最も力を入れなければならないことは、民主党の人気浮上を阻止することである。

二つの手法が取られている。ひとつは、民主党を攻撃することだ。小沢代表に対する個人攻撃と、民主党に対する誹謗中傷が繰り広げられている。

もうひとつの方法は、自民党内の反麻生勢力=「偽装CHANGE集団」をクローズアップすることだ。

12月1日のテレビ朝日番組「TVタックル」に出演した江田憲司議員が重要な指摘を提示した。①国会議員を霞ヶ関に100人送り込み、②天下りを廃止し、③特別会計や独立行政法人を抜本的に見直す改革を、民主党を中心とする新しい政権が実行すれば、霞ヶ関には驚天動地(きょうてんどうち)の変化が起こる。江田氏はこのような見解を表明した。

中川秀直氏、渡辺喜美氏、小池百合子氏、小泉チルドレン、高橋洋一氏に連なる「偽装CHANGE集団」は、官僚利権廃絶を装いながら、実態は官僚利権の温存を狙っていると見るべきである。国土交通省、旧郵政省などの利権縮小には熱心だが、財務省利権の廃絶には熱意を示さない。むしろ、財務省利権の擁護を図っていると思われる。

そのなかで、江田憲司氏の発言はこれまでの枠を超えるものであった。江田氏は高橋氏と連携しているが、高橋氏とは同床異夢(どうしょういむ)であるのかも知れない。江田氏のスタンスが客観情勢の変化に連動して揺れ動いているが、明確に官僚利権根絶の路線を選択するなら、「偽装CHANGE集団」とは明確に一線を画すべきである。

「小泉一家」=「偽装CHANGE集団」と連携するテレビ朝日、日本経済新聞は、小沢民主党代表批判に注力すると同時に、「偽装CHANGE集団」を頻繁(ひんぱん)に画面に登場させ始めている。竹中平蔵氏、飯島勲氏、渡辺喜美氏、高橋洋一氏などがこの系譜に属する。「偽装CHANGE集団」の基盤は「市場原理主義」=「新自由主義」=「対米隷属(れいぞく)主義」である。「官僚利権廃絶」は「偽装」の疑いが濃厚だ。

「TVタックル」で民主党の長妻昭議員が指摘したように、渡辺喜美氏が主張している「天下り斡旋機関」の一元化は、天下りを根絶するものではなく、天下りの方式を変更するものに過ぎない。「えせ改革」=「偽装CHANGE」の典型であって、国民はこの種の偽装による「目くらまし」に十分警戒しなければならない。

「悪徳ペンタゴン」は「真正の改革」が実行されることを阻止するために、「偽装の改革」の旗を立てて、国民の目をくらまそうとしているのだと思われる。

麻生首相批判は国民のコンセンサスとなりつつある。このなかで、麻生氏支持を主張しても視聴者に受け入れられない。そこで、「悪徳ペンタゴン」が発する次善の策は「麻生氏は悪いが小沢氏も悪い」とのプロパガンダである。

テレビ番組を注意してみると、番組に登場する司会者やコメンテーターが無理やりこの方向に論議を誘導していることがよく分かる。NHKの日曜討論では、司会の影山日出夫氏が民主党の行動を、意図的に「戦術」、「政局」、「政略」などの用語を用いて説明する。「TVタックル」では、司会の阿川佐和子氏が必ず民主党批判の言葉を重ねる。同番組のVTR出演の常連である屋山太郎氏も麻生氏を批判するが、必ず小沢氏批判を強調する。

タレントのテリー伊藤氏の発言は常に偏向していると感じられる。テレビ朝日番組「サンデースクランブル」が麻生首相と小沢代表の党首討論を取り上げた際も、懸命に小沢氏批判を展開していた。最近コメンテーターとして登場頻度の高い勝間和代氏も、懸命に小沢氏批判、民主党批判を展開する姿勢が鮮明である。

麻生政権の失速が明確になり、政権交代阻止を至上課題とする「政官業外電=悪徳ペンタゴン」は、メディア報道における「小沢民主党批判」、「偽装CHANGE集団のクローズアップ」に注力し始めた。しかし、「偽装」はしょせん「偽装」で、ものごとを本質的に変革する力を持たない。

メディアは懸命に小沢氏批判、民主党批判を展開するが、冷静に、客観的に考察して、小沢氏や民主党の行動に重大な問題点は見出せない。
・自公政権が1年に2度も政権を放り出し、無責任を極めているから、総選挙で国民に信を問うことを求めた
・麻生首相が臨時国会冒頭の解散総選挙を月刊誌で宣言したから、その実行を求めた
・麻生首相の解散総選挙に踏み切るとの宣言を信用して、国会での早期審議完了に協力した
・経済環境が急変し、麻生首相が「政局より政策」と唱えたから、景気対策の早期実施に協力した
・麻生首相が「政局より政策」と唱えて総選挙を先送りする意向を示したから、補正予算案の臨時国会への提出を求めた
・党首討論で麻生首相が第1次補正予算で年内の景気対策に支障は生じないと断言したから、それでは12月に総選挙を実施するのが筋ではないかと主張した

これが、小沢代表および民主党の主張であり、中立・公正の立場から判定して、不当な主張はほとんど存在しない。あえて問題点を抽出(ちゅうしゅつ)するなら、①テロ特措法の審議を短期間で終結させようとしたこと、②麻生政権が第2次補正予算案を国会に提出するまで、テロ特措法と金融機能強化法の参議院での採決を見送ると表明したこと、の2点が、立場によっては問題にされうる。

しかし、日本経済がみぞうゆの経済危機に直面している現状を踏まえて、総選挙で本格政権を樹立して、経済危機に本格的に対処することが重要だと判断し、早期の総選挙実施を実現するために上述の戦術を採用したと考えれば、それはひとつの容認される選択であると思われる。

党首討論の冒頭で小沢氏は、「政権運営に行き詰まる麻生首相が危機を打開するための方策が二つある」ことを明言した上で、麻生氏に対する質問を展開した。

小沢代表はまず、麻生首相が「政局より政策」と主張するなら、補正予算案を国会に提出するのが筋ではないかと主張した。これに対して、麻生首相は年内の景気対策としては第1次補正予算で十分だと繰り返し力説した。

次に小沢代表は、麻生首相の見解に賛同はできないが、麻生首相がそこまで問題なしと主張するなら、首相就任時の宣言に基づいて、12月に総選挙を実施するのが筋ではないかと追及した。

極めて単純な論理構成だが、見事な論理の展開だった。小沢氏の理詰めの追及に麻生氏はぐうの音も出なかった。欲を言えば、小沢代表が日本経済悪化の現状をもう少し細かく説明し、全力をあげての政策対応が不可欠であることを強調して欲しかったが、論理の展開としては完璧だった。

麻生氏の「第1次補正で年内の対応は十分」の答弁を受けて小沢氏が、「それだったら12月に十分、総選挙を実施できるじゃないですか」と質した瞬間に、小沢氏が「一本勝ち」で勝利を収めた。この論評を示した御用コメンテーターはいない。

「私好みのimagination」様が指摘するように、麻生氏批判に小沢氏批判が添付されるマスメディア報道は、意図的な情報操作である。今後、小沢氏批判と「偽装CHANGE集団」報道が目立って増加するはずだ。悪徳ペンタゴンの意図を正確に見抜き、官僚主権構造=対米隷属構造を打破するために、必ず本格的な政権交代を実現しなければならない。

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2008年9月 6日 (土)

自民党の分裂と「上げ潮派」の詭弁

「政党」についてWikipediaは以下のように説明している。

「政治において政策や主張に共通点のある者同志が集まって、意見の集約と統一された政策の形成を図り、政策の実現に向けての活動として、政権を担当もしくは目標とし、議会の運営の基本単位になるなどを行う組織または団体のことを指す」

自民党は福田首相の「政権投げ出し」=「職場放棄」に伴い、不況深刻化の危機に直面して待ったなしの政策対応を求める日本経済を横目に、「不祥事」を「広告宣伝活動」に転化する言語道断の「総裁選騒ぎ」にうつつを抜かしている。

老若男女の候補者が乱立し、正反対の主義主張を表明して戦うのが、「開かれた総裁選」なのだそうだ。しかし、政策や主張が全面的に対立する者の間で総裁選が戦われるなら、本来、そのような候補者が同じ政党に所属して、集約された意見と統一された政策を有権者の前に提示することは困難である。

「上げ潮派」のブレーンを自任する元財務省職員の高橋洋一氏が、2008年9月5日付日経新聞「経済教室」に「福田首相退陣と自民党総裁選 経済政策論争の舞台に」と題する文章を発表した。麻生太郎氏を「オールド・ケインジアン」、与謝野馨氏を「財政重視主義者」に分類し、高橋氏が提唱する経済政策を掲げる人物を「上げ潮派」と分類している。

「財政重視主義者」と「上げ潮派」が財政再建を重視するのに対して、「オールド・ケインジアン」は財政再建にこだわらないとする。また、「オールド・ケインジアン」と「財政重視主義者」が「大きな政府」を指向するのに対して「上げ潮派」は「小さな政府」を目指し、公務員制度改革や地方分権に積極的であるとする。

「経済成長と景気回復」について、「財政重視主義者」がこだわらないのに対して「オールド・ケインジアン」と「上げ潮派」は「重視」するのだという。

「上げ潮派」の政策を提案する中川秀直氏が日経新聞出身であるからとはいえ、露骨に紙面を提供して「上げ潮派」を支援する日経新聞の偏向報道ぶりに改めて驚かされるが、財政政策を重視する主張を「オールド・ケインジアン」とひと括りに取り扱うところは、高橋氏が依然として財務省の近視眼的思考方式に支配されていることを象徴する。

これまで、本ブログでも記述してきたように、1997年や2001年の「近視眼的緊縮財政」結果として財政赤字の激増をもたらした。2003年から2007年にかけての財政収支改善は景気回復が税収増加をもたらしたことによって実現した。財政政策活用は成長重視、成長優先の発想に由来するものであり、「財政再建にこだわらない」とする高橋氏の指摘は当を得ていない。財政再建にとって不可欠の要素は健全な成長実現なのだ。

経済状況を無視してひたすら財政収支均衡化を追求した小泉政権が、逆に財政赤字を急増させた歴史的事実を踏まえずに、財政政策を論じる姿勢が、誤りを繰り返す原因になる。そもそも、「上げ潮派」に属する人々は2001年から2003年にかけて「近視眼的財政収支均衡至上主義」を唱えて、実際に実行した人々だ。その政策失敗の教訓を経て「成長重視政策」重視主義者に「転向」したのだ。「上げ潮派」の人々は、過去の政策失敗を隠ぺいしている。

私は財政政策の活用を否定しないが、麻生氏が主張するような「バラマキ」には反対する。財政政策活用に際して最重要の視点は、「どのような方法で財政政策を活用するのか」だ。「財政の資源配分機能」を重視しなければならないのだ。

利権に直結する公共事業、個別補助金政策を排し、社会保障給付、失業補償、障害者支援、高齢者支援、教育などの分野における制度変更に伴う財政支出拡大を検討するべきである。経済状況に応じて財政政策を積極的に検討することは必要だが、財政政策の内容を十分に検討することが求められるのだ。

「オールド・ケインジアン」の呼称は「財政政策重視主義者」に訂正されるべきで、この「財政政策重視主義者」と「財政重視主義者=増税派」の違いは明確だが、「上げ潮派」の主張は不明確だ。

そもそも「上げ潮」なる用語がいかなる意味で用いられているのか判然としない。海の満ち干で考えると、「上げ潮」があれば必ず「下げ潮」、「引き潮」があるから、「経済に循環がある」ことを訴えているとも考えられる。

あるいは、「上げ潮」にはどこか「元気が増大する」響きがあるから、「声の大きい元気な人々の集まり」の意味で使用しているとの仮説にも説得力がある。

高橋氏によると「上げ潮派」は、①歳出削減による「小さな政府」を目指し、②財政再建を重視し、③他方、経済成長を重視して、④財政政策には埋蔵金を活用することを、特徴とする。さらにひとつ付け加えると、⑤日銀の超金融緩和政策を主張する。

「上げ潮派」の主宰者である中川秀直氏は著書のなかで、官僚利権排除を述べているが、まったく信用することができない。中川氏や竹中平蔵氏は小泉政権の中枢に位置し、官僚利権を排除し得る立場にあったが、官僚利権排除の行動を一切取らなかった。政策金融機関に対する財務省からの天下り排除が最も分かりやすい試金石になったが、小泉政権は天下り利権を完全擁護した。「上げ潮派」の掲げる「天下り廃止」は間違いなく「偽装」であると思う。

「上げ潮派」は「市場原理主義」によって成長率を高められると主張するが、幻想にすぎない。この問題は改めて論じたいが、「市場原理主義」の行き過ぎが日本経済の根幹を崩壊しつつあることに対する認識が、近年急速に強まっている。

「上げ潮派」は埋蔵金を活用しての財政政策を主張するが、経済学的に見ればまったくナンセンスだ。政府資産売却・流用による財源調達と、国債発行による財源調達との間に、政府純債務に与える影響の差は生じない。2001年度に小泉政権が見かけの国債発行金額を実態の33兆円から30兆円に粉飾したが、「上げ潮派」の主張は「粉飾」の勧めにすぎない。

財政赤字拡大=財政バランス悪化を伴わなければ、短期的な成長率浮揚効果は得られない。「財政赤字を拡大させずに景気拡大策を発動する」などの「詐欺的」手法を経済政策に用いることは極めて不健全である。

さらに重大な問題は、「上げ潮派」が提唱する「超金融緩和政策」が、「下落するドルに対する過剰な買い支え介入」の形で実践され、「日本売国」の主要政策として実行された歴史的事実が存在することだ。日銀による「超金融緩和政策」と「ドル買い過剰外為介入」は表裏一体をなし、小泉政権は外国資本がより低いコストで日本資産を買い占めることを支援し、また、日本資産取得の原資を50兆円の単位で海外に提供したのである。

詳しくは9月1日記事「「日本売国=疑惑の外為介入」政策の深層」、ならびに9月5日付記事「国難と総裁選にうつつを抜かす自民党」を参照いただきたい。「上げ潮派」の真相・深層を有権者は正しく知らねばならない。

自民党総裁選は自民党内の政策や主張において、集約された意見も統一された政策も存在しないことを白日の下に晒す結果をもたらすだろう。自民党は政権与党であり、自民党総裁はそのまま、政治の最高責任者である内閣総理大臣に就任するのだが、有権者からすると、どのような政策や意見を持つ人物が首相に就任するか、まったく見当もつかないとの状況がもたらされていることになる。

衆議院の解散総選挙を経ることなく、首相は三たび取り替えられる。自民党内にまったく方向の異なる主義主張を唱える人々が多数存在し、有権者が直接に関与できないところで、最高責任者が次々に職場放棄しては、まったく属性の異なる人と入れ替わるのだ。

あえて、共通点を見出すとすれば、

①一般国民の生活、幸福に直結する「セーフティーネット」破壊が一貫して推進されていること、

②官僚の天下り利権が完全に擁護されていること、

③日本の国民ではなく、外国資本の利益が追求され、日本国民には不幸が押し付けられていること、

の三点は「ブレる」ことなく一貫して実行され続けている。

 幸い、次期総選挙の争点が上記三点の是非になる。

①国民の生活、生存権を守る「セーフティーネット」を再構築して強化する、

②特権官僚の天下り利権を根絶する、

③「外国資本の利益のために存在する政治」を「日本国民の幸福を実現するための政治」に転換する、

ことを主張する野党勢力が政権交代を実現し、新しい政府を樹立することが次期総選挙の目的になる。

 「御用マスゴミ」が「焼け太り総裁選」を過剰報道し、政権交代阻止に全力を挙げているが、有権者は自民党総裁選の実情から「自民党分裂の実態」を正確に知り、次期総選挙での政権交代実現の必要性を再確認しなければならない。

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2008年7月14日 (月)

「偽装CHANGE」VS「真正CHANGE」

  

フジテレビの政治プロパガンダドラマ「CHANGE」が最終回を迎える。

  

洞爺湖サミットが終わり、政局は次期総選挙に向けてヤマ場にさしかかる。福田政権の支持率は低迷し、政党支持率では民主党の支持率が自民党と拮抗ないし上回っている。

権力維持を最重要課題と位置付ける既成の政治権力はマスメディアを総動員して国民を誘導しようとしている。解散・総選挙は情勢が変化するまで先送りされる。国民世論の誘導が実現すれば、総選挙が実施されるだろう。

  

郵政民営化に際して、小泉政権は竹中平蔵氏の秘書が関係していると見られる「有限会社スリード」という会社に1億5000万円規模の政府広報業務を随意契約で発注した。

  

この政府広報は、竹中氏とタレントのテリー伊藤氏を起用したB4サイズ、二つ折り4ページ・フルカラーの「郵政民営化ってそうだったんだ通信」と題する新聞折り込みチラシを作成し、2005年2月20日に全国の約1500万世帯に配布したものだ。

「有限会社スリード」が提示した「郵政民営化・合意形成コミュニケーション戦略(案)」には、「B層にフォーカスした、徹底したラーニングプロモーションが必要と考える」との総括が示されてあった。

  

「B層」はグラフによって説明されていた。タテ軸がIQ(知能指数)、ヨコ軸が構造改革への肯定(右)、否定(左)の度合いを示した。下半分のIQの低いゾーンが四角で囲まれ、「小泉政権支持層=B層」と記載された。

内容は、「主婦層&子供を中心」、「シルバー層」で、「具体的なことはわからないが、小泉総理のキャラクターを支持する層、内閣官僚を支持する層」と説明された。

   

国民をIQで分類し、IQの低い層にターゲットを絞ったPR戦略が実行されていた。国民を侮蔑する世論操作が現職大臣の指揮の下に実行されていた事実を多くの国民が知らずにいる。詳しくは拙著『知られざる真実-勾留地にて-』第一章「偽装」28「蔑視されていた国民」を参照いただきたい。

   

フジテレビ政治プロパガンダドラマ「CHANGE」が本日7月14日に最終回を迎える。飯島勲氏が監修、渡辺喜美行革相の秘書田中良幸氏が政治指導を担当していることを知っておかねばならない。公共電波の政治利用にあたる疑いが濃厚だ。

   

IQの低い「B層」を誘導して、自らの目標を達成した小泉政権。小泉政権が国民をどのように位置付けていたのかがよく分かる。国民の意思を尊重し、汲み取って政治に反映させたのではない。国民を何も分からない層と位置付け、その国民を洗脳して、自らの目的達成のために「利用」したのだ。

  

郵政民営化は国民のために強行実施された施策ではない。郵政利権を私物化しようとする外国資本と、外国資本と癒着し利権の分け前にあずかろうとするハイエナのような政商および政商政治屋によって推進された政策なのである。

民主党が池尾和人氏の日銀審議委員就任に反対の意向を固めたのはやむを得ない。郵政民営化に反対する国民新党が、民主党が郵政民営化を積極支持した池尾氏の人事に同意するなら、民主党との統一会派を解消すると通告したためだ。次期総選挙での政権交代を実現するために、国民新党の正当な主張を尊重することは順当な判断であるからだ。

   

国民を侮蔑する政治権力は、政治プロパガンダドラマ「CHANGE」を利用して、国民を誘導しようと企んでいる。

①官僚利権打破の旗を掲げる中川秀直氏を軸とする自民党「上げ潮派」、

②小池百合子氏を軸とするTPLおよび小泉チルドレン、

③竹中氏の影武者である高橋洋一氏を軸とする「脱藩官僚の会」、

④橋下徹知事を軸とする知事グループ、

⑤民主党分断工作を担う前原誠司氏を軸とする民主党「凌雲会」グループ、

これらの各勢力を政治プロパガンダドラマ「CHANGE」で連結し、次期総選挙での反自民票の受け皿にしようとの策略が練られている。

国民の幸福を目的とする政治行動ではない。政治権力を維持するために国民を利用しようとするプロジェクトである。飯島勲氏がプロジェクトリーダーである。

  

しかし、参謀であるはずの飯島氏が自ら表舞台に躍り出始めて、シナリオに誤算が生じ始めている。謀(はかりごと)は隠密裏に進めなければ成功しない。飯島氏が自らの存在をアピールするほどに、謀(はかりごと)が露見しやすくなった。「悪事千里を走る」。

  

選挙後に、「偽装CHANGE」勢力が自民党と決別して「官僚主権構造」を根絶する可能性はゼロである。「偽装CHANGE」勢力のミッションは、「真正CHANGE」を阻止することにある。「偽装CHANGE」勢力は必ず自民党と連携する。「既得権益維持」が唯一最大の目的なのだ。

  

支持獲得を呼び掛ける対象を「B層」と蔑む勢力が、国民の幸福を真剣に考えるわけがない。詳しいことなど分からない国民を、イメージ戦略で誘導し、政治的に利用しようと考えているだけなのだ。

   

上記の5つの政治勢力の裏側には、小泉元首相、中川秀直氏、小池百合子氏、渡辺喜美氏、石原伸晃氏、武部勤氏、飯島勲氏、竹中平蔵氏、などが連なり、テレビメディアの田原総一郎氏、みのもんた氏、北野たけし氏、テリー伊藤氏、などがミッションを請け負っていると見られる。

   

小泉劇場の二の舞を演じてはならない。国民を侮蔑し、国民を利用して政治を私物化しようとする勢力に政治の実権を渡してはならない。

   

「日本の政治を変える」ことが必要で、

「あなたの1票が、政治を、世の中を変える」のは確かだが、

国民の幸福をもたらす「真正CHANGE」を実現するためには、「偽装CHANGE勢力」の本性を見抜き、「真正CHANGE勢力」に1票を託すことが必要だ。

   

「偽装CHANGE」勢力が国民を蔑みながら、三文芝居によって国民を引き寄せようとしている現実を認知しなければならない。

「偽装」は「告発」によって暴かれる。洞察力と発言する勇気を持つすべての国民が偽装を告発すれば、多数の国民が偽装に欺かれることを阻止できる。

    

「偽装CHANGEの真実」を草の根から広めてゆかねばならない。  

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2008年7月13日 (日)

「CHANGE」最終回-偽装に欺かれてはならない-

  

フジテレビの政治プロパガンダドラマ「CHANGE」が最終回を迎える。

  

朝倉首相は解散・総選挙を行うことを国民に直接語りかける。

  

「この解散は、朝倉内閣の実績を皆さんに問うためのものではありません。子どもたちに希望ある未来を用意するための解散です。」

  

「あなたの1票が、政治を、この世の中を変えることができる」

 

「権力に一切執着せず、理想と信念に燃えて働く政治家がいる」

 

「官僚と呼ばれる人たちの中に、本当にこの国のことを考え、必死で働くひとたちがいる」

 

「熱く、強い気持ちがなければ政治はできない」

   

キャッチコピーは『日本の政治を変える』

    

 8月にも旗揚げが予想される脱藩「官僚」の会。

 「子供が笑顔の大阪」をスローガンに掲げて知事選を戦った橋本大阪府知事

 ドラマと現実には天地の開きがあるが、視聴者は無意識のうちに、現実をドラマと重ね合わせてしまう。ドラマによって美しくない現実が美化される

 これが、テレビの「サブリミナル効果」だ。

   

 フジテレビドラマ「CHANGE」の監修者である飯島勲氏は、洞爺湖サミットから一夜明けた7月10日以降、本格的に動き始めた政局の裏側で蠢いている。

    

 小池百合子元環境相、猪口邦子議員、佐藤ゆかり議員のTPL、および小泉チルドレン

 中川秀直氏を中心とする「上げ潮派」

 「脱藩官僚の会」

 前原誠司氏および民主党凌雲会を中心とする反小沢代表派議員

 自民党別働隊の色彩に染め抜かれる橋下徹大阪府知事を筆頭とする知事グループ  

 これらの政治新勢力の裏側に飯島勲氏が存在し、小泉元首相、中川秀直氏、武部勤氏、渡辺喜美氏、竹中平蔵氏、田原総一郎氏がネットワークを形成している。ドラマ「CHANGE」が放送法に抵触しないかどうかは、国会で論議が求められる。

   

 7月12日記事CHANGE最終回-小沢民主党代表を無投票再選すべし-も合わせて参照いただきたい。

     

 民主党代表選について、時期を同じくして天木直人氏記事を掲載された。天木氏も小沢代表の無投票再選を主張された。

  

 私も、現在の民主党のすべてが正しいと考えているわけでない。党内議員の思想、哲学の個人差は非常に大きく、重要な政策について意思を統一できるのか、強い懸念を感じる。また、政権を樹立した時に官僚利権や政治利権を本当に根絶できるのかについて、大きな不安を残しているとも言わざるを得ない。

   

しかし、「弱肉強食奨励」、「官僚利権温存」、「対米隷属外交」を基本政策とし、「官僚主権構造」を支え続けている日本の政治状況を根幹から「CHANGE」するために、政権交代が不可欠であると確信している。

  

自民党および自民党別働隊が選挙に際して、いかなる美辞麗句を並べようとも、「官僚主権構造」を支え続けてきた既存の政治権力の基本性格を変えることが不可能であることを知っている。

  

小泉政権は「改革」を標榜したが、「官僚主権構造」にはまったく手をつけなかった。「天下り」利権を最後まで死守した。この小泉政権の直系にあたる「上げ潮派」、飯島勲氏や竹中平蔵氏に直結する政治グループが「官僚主権構造」を根絶することは絶対にあり得ないと確信する。

   

次期総選挙に向けて、再び壮大な「偽装」が仕掛けられていることに対して、私は全力をあげて国民に注意を喚起しなければならないと感じている。

 

『日本の政治を変える』ためには、既得権をいったん白紙に戻さなければならない。既得権の中核である自民党と連携して真の改革が実現されることはあり得ない。したがって、民主党による自民党との連立は完全に否定されなければならない。

 

「政権交代」こそ、日本の政治を「CHANGE」する唯一の方法だ。次期総選挙まで最大で1年3ヵ月の時間しか残されていない現時点で、「政権交代」を求めるすべての国民は、民主党に重大な役割を託さなければならない。政権交代実現に中核的役割を果たすことのできる政治勢力は現状で民主党しかないのだ。

   

民主党に代表選挙で党内対立を深める余裕は存在しない。民主党は次期総選挙に向けての戦術実行に全精力を注ぐべき時期にある。次期総選挙に向けての戦術として以下の3点を提案する。

  

①次期総選挙に向けての政策綱領=選挙公約=マニフェストを迅速に決定し国民に提示する。

②「政権交代」の目標を掲げて、すべての野党との共闘体制を盤石なものにする。

③自民別働隊による「偽装CHANGE勢力」の実態を白日の下に晒し、権力維持を目的とする既存権力の権謀術数に国民が嵌らないための啓蒙活動を大規模に展開する。

  

既存権力は「第一の権力」であるマスメディアを総動員して、国民の誘導に血道をあげている。野党勢力が与党の戦術を知り、全精力をあげて偽装を暴いてゆかなければ、国民は偽装によって欺かれてしまう可能性が高い。

   

野党勢力が次期総選挙で過半数を確保するには、自公勢力と、自民別働隊となる「偽装CHANGE勢力」とを合計した獲得議席を野党勢力が上回らなければならない。  

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2008年7月 2日 (水)

民主党に忍び寄る危機

朝日新聞が6月14、15日に実施した世論調査では、福田内閣の支持率が5月調査の19%から23%へ上昇した。不支持率は65%から59%に低下した。政党支持率は5月には民主26%、自民22%だったが、6月は民主、自民ともに22%で横に並んだ。

  

民主党に対する支持が低下し、福田政権の支持率が回復している。ガソリン暫定税率、後期高齢者医療制度、年金記録問題で国民の不満は爆発し、福田政権は末期症状を示したが、マスメディア報道が四川大地震や秋葉原での殺傷事件にシフトし、参議院での福田首相に対する問責決議案可決もほとんど報道されないなかで、民主党支持率上昇の流れがストップした。

  

自公政権は権力維持に手段を問わない行動に出ていると考えられる。権力迎合のマスメディアは政権に都合の悪い情報を極力報じない姿勢を強めている。与党は次期総選挙での政権交代阻止に向けて、次々に戦術を繰り広げる可能性が高い。民主党が手をこまぬいていれば、政権交代実現の最大のチャンスは潰えるだろう。

  

衆議院の任期が2009年秋までであるから、総選挙は今後1年3ヵ月以内に必ず行われる。福田政権が持続して福田首相の下で次期総選挙が戦われるのか、首相が交代して選挙が実施されるのかが、まず焦点になる。福田首相が辞任する場合、後継首相の第一の候補は麻生太郎前自民党幹事長だが、自民党派閥領袖の古賀氏、山崎拓氏、二階氏などは麻生首相誕生に消極的である。

  

総選挙のタイミングに大きな影響を与えると見られているのが、来年7月の都議会選挙である。公明党は都議会選挙を最重要視しており、来年春以降の総選挙には強い難色を示している。また、任期満了での総選挙では、政権は選挙に良いタイミングを選べない。状況が与党に不利になっても選挙をせざるを得なくなる。

  

政権がイニシアティブを発揮して選挙を実施するとなると、今年の秋か来年1月ということになる。日本経済は昨年末を転換点に景気後退局面に移行したと考えられ、時期が遅れるほど不況の認識が広がるため、来年春以降の解散総選挙はこの面からも敬遠される可能性が高い。

  

問題は、福田首相が残留するか首相交代があるかだ。残留する場合には、洞爺湖サミット終了後、9月までに内閣改造が行われることになる。しかし、次期総選挙での自民党の議席大幅減少は避けられず、議員からは福田首相では総選挙を戦えないとの声が強い。サミット終了後に福田首相が速やかに内閣改造を実施しない場合には、首相交代を求める自民党内の動きが本格化する可能性が高い。

 

そのなかで、注視を怠れないのが新党結成の動きである。「喜八ログ」様が6月30日付記事で、謎の憂国者「r」さんからのメッセージとして「改革新党「CHANGE」を予測する」との興味深い論考を提示された。以下はその引用である。

  

(引用開始)

橋下徹大阪府知事はカイカク派にとって最後の切り札である」

私「r」はそのように考えています。
それを念頭においてお読みください。

ジャニーズ事務所所属タレント「木村拓哉氏(通称:キムタク)」主演のフジテレビドラマ「CHANGE」がネオリベ新自由主義思想のプロパガンダドラマである、と数多くの識者やブロガーが指摘しています。
小泉純一郎
氏の元秘書である「飯島勲氏」や「渡辺喜美行革大臣」の関係者が深く関与している、と一部メディアやブロガーが指摘しています。
そのような状況を鑑《かんが》みると決して「陰謀論・謀略論」で片付けられないものがあるように思います。

フジサンケイグループと言えば先の「郵政解散総選挙」における民放各局の「偏向報道合戦」において「テレビ朝日」同様に重要な役割を演じてきました。
言うまでもなく「小泉構造改革」に盲従した報道姿勢を終始貫きましたね。

「朝日新聞と産経新聞の『論調が一致』したら危険信号」
「テレビ朝日の報道で『世論操作の傾向と対策』がわかる」

私「r」の「鉄則」に見事なまでシンクロした報道姿勢
それを鑑みるとただ単に「視聴率至上主義」とは思えぬ胡散臭さときな臭さを感じるのは私「r」だけでしょうか?

フジサンケイは永い事「愛国保守」を錦の御旗に掲げ「右派的報道スタンス」をとっていたかに見えます。
しかし「新自由主義」と「愛国保守」が両立、そして共存できないことは既に佐藤優氏によって証明されました。
勿論、新自由主義と左翼思想も両立・共存は出来ないでしょう。
もし仮に両立・共存出来たとするならばそれは

「偽右翼思想」(保守亜流)
「偽左翼思想」(革新亜流)

と言う事になります。
そう考えると朝日新聞と産経新聞が一致することはある意味、至極当然なのでしょうね。

さて

大阪府において「橋下徹氏」が大暴れしています。
橋下府知事は全ての新聞テレビと共同で大阪府職員を叩き捲くっています。
その構図は嘗ての「小泉政権」の手法と酷似していますね。

「改革派 vs 抵抗勢力」

この図式です。
大阪府職員も職員で新聞テレビと橋下氏が「用意した土俵」に乗せられサンドバッグ状態です。
新聞テレビが入ると言う事は「好き勝手に編集されて偏向報道される事」を意味する、と大阪府職員は自覚すべきでしょう。

「自治労幹部は改革派とつながってるのでは?」

連合が怪しい動きをしている事を鑑みると穿《うが》った見方をしてしまいます。

「ネオリベ改革新党」

この動きは一部週刊誌・月刊誌やブログなどでかなり前から囁かれています。
私「r」もその可能性について追求してきました。

前原誠司氏」
小池百合子史」
小泉純一郎氏」

「自民党清和会(清和政策研究会)」
「民主党凌雲会
松下政経塾出身者」
小泉チルドレン(83)」

これらの「ネオリベ構造改革派」としか思えない人々が結集する、と皆が皆予測しています。
確かにそうでしょうね。
でも、構造改革の正体が日常生活から感じられるようになった現在の状況においてテレ朝など新聞テレビの偏向報道だけで「改革新党」が成功するでしょうか?

「非常に厳しい」

そう考えるのが普通ですね。
「構造改革派」自身がそれを一番実感しているはず。
となれば、彼ら彼女らは生き残りを賭けて「最後の大勝負」に出ること必定。
だからこそ

「冒頭の政治的ドラマ」

なのかも知れませんね。

前置きが長くなりましたが、結論に行きます。
以下は私「r」の勝手な予測ですので予《あらかじ》めご了承願います。

(但し私「r」の予測は外れる事を願って書いています。万一的中したら日本人にとって極めて重大な事になってしまいます。だからこそ、本気で外れる事を願っています)

改革新党の名称は

「カイカク新党『CHANGE』」となります。

スローガンは

「カイカクから変革へCHANGE!」

思想は「ネオリベ:新自由主義(市場原理主義急進派)」です。
外交に関しては「米国至上主義」です。
防衛は「9条改正」です。
「国際貢献」と称する米国追従主義がそのドグマ(教義)であり「日米同盟がうまくいけばすべてがうまくいく」と考えます。

改革新党の構成員ですが

党首候補として有力なのは「橋下徹大阪府知事」でしょうか?

(他の「某知事」が党首になる可能性もあると思います)

仮に橋下氏が党首になったとしましょう。
その場合

橋下氏が大阪府で実行しようとしている「緊縮財政政策」は正に小泉政権時の「骨太の方針」に近いものを感じます。
但し、橋下徹氏は現役の「大阪府知事」です。
党首にはなれても「内閣総理大臣」にはなれません。

(その件は後ほど・・・)

他には「東国原英夫宮崎県知事」など多くの「改革派知事」が結集するでしょう。
堂本千葉県知事や片山元鳥取県知事、浅野元宮城県知事などでしょうか?
当然

「せんたくメンバー」「脱藩官僚の会」

この方々も結集するでしょう。
そして前述の

「前原誠司氏」
「小池百合子女史」
「小泉純一郎氏」
「自民党清和会」
「民主党凌雲会」
「松下政経塾出身者」
「小泉チルドレン」

が結集するのではないでしょうか?

(但し小泉純一郎氏は自民党に残留すると思うのです。目的は自民党を封じ込める為でしょうね。代わりに「ご子息」が参加するかも?)

他には「石原慎太郎 with 石原ファミリー」でしょうか。

そして史上かつてないほど多くの「タレント・芸能人」も参加するかも知れません。
特に最近「キャスター」として売り出し中の「若手お笑い芸人」は参加の可能性が高いかも知れませんね。
多分、大手芸能プロダクション所属の「イケメンタレント」も数多く参加するかも知れません。

当然、新聞テレビはテレ朝を中心にNHKまでもが「偏向報道」を実行するでしょう。
そして一番肝心なのは

「自作自演のホニャララ」

これに便乗したプロパガンダに警戒せねばなりません。
まじめな話、自作自演のホニャララが「決行」されたら新聞テレビはそれ一色になります。
そうなったら間違いなく朝から晩まで「カイカク新党・党首」の勇ましい姿が活字に、そして映像に登場するでしょう。
それも「郵政解散総選挙」以上にです。

そして目出度く辛うじて「カイカク新党」が衆院で過半数を維持したら
参院野党は間違いなく分裂してカイカク新党に靡くでしょう。
その時です!

「カイカク新党・党首」

この人は新聞テレビを通じて国民に向かって絶叫するのです。

「私は知事であります、よって総理大臣になる資格はありません!されど民意が私を総理にしたい、と訴えている。でも私は筋を通したい!知事選挙区から衆院代議士候補に立候補して有権者のみなさんの声が聞きたい!」

そこでタイミングよく「知事選挙区」の衆院代議士が議員辞職するのです。
その形態が

「選挙違反による国策捜査による辞任なのか
「知事の熱いメッセージに呼応しての辞任なのか

何なのかはわかりません。
そして「劇場選挙第二弾」が始まるのです。

そして

「日本は世界最大の新自由主義国家に生まれ変わる」

その後の「阿鼻叫喚」は

読者の皆さんのご想像にお任せします。

(引用終了)

  

  

私は基本的に「r」さんの上記予測に同意する。この流れを阻止できなければ、日本の未来は潰えることになると思う。

  

6月30日午後10時「NHKスペシャル」は「大阪コストカット論争 借金5兆円・橋本知事の荒療治」はほぼ完璧な自民党広報番組だった。橋本知事は時代劇のヒーロー並みの取り扱いを受けていた。橋本知事は知事就任直後、NHK番組に30分遅れて到着したことを司会者に注意されたことに逆上してNHK番組出演拒否を宣言したから、その修復の意味もあったのかも知れないが、より大きな背景の下で番組は制作されたのだと考えられる。

  

橋下知事は大阪の財政再建に向けて文字通り粉骨砕身の努力を注ぐが、障害者への補助金や府民の安全にかかわる事項に関する予算維持要求に対しては真摯に耳を傾けて、きめ細かい対応を示していることなど、美談だけが強調されて描かれていた。NHKが完全に政治権力の広報部門に堕していることを鮮明に示す番組に出来上がっていた。

  

財政赤字深刻化の原因として、三つの要因を提示することができる。①府職員の人件費、②天下り機関などへの支出、大型プロジェクトへの投資、③歳出規模に対して歳入規模が構造的に小さいこと、の三つだ。

  

府知事として財政再建に取り組むのなら、②と③に力点を置くべきだと私は考える。一般府職員の給与水準が高いことよりも、高級官僚の天下り、天下り機関の整理を優先するべきだ。また、特定企業や政治家の利権の温床となっている大型プロジェクトを根本から見直すべきである。

  

天下り機関などへの支出を切り込み、歳出をスリム化して残存する赤字は構造的なもので、そのしわ寄せを府民に押し付けるのは正しくない。国家財政にも共通する問題だが、歳出入のバランスを確保するための制度変更が求められる。

  

橋下氏の手法は財政再建の焦点を府職員の給与カットに集中させているところに大きな特徴がある。府職員の給与カットによる財政赤字削減案を府民が歓迎するのは当然だ。府民に痛みは生じることなく、赤字だけが減るのだから。公務員はしっかり仕事もせずに高い給与を得ているとの怨嗟は一般府民の間に渦巻いており、府職員と対峙して給与減らしに奮闘する橋本知事をマスメディアが白馬の騎士として描けば、拍手喝さいが生じるのは当たり前だ。

  

しかし、一般府職員の所得水準決定においては、府職員の労働者としての権利が尊重されなければならないはずだ。民間企業の場合でも、労働者の賃金は労働者の権利が尊重されるなかで、労使の交渉によって決定されることが、憲法上の労働者の権利として保障されている。弁護士である橋本知事が、マスメディアの翼賛報道と府民感情にのみ依存して、労働者の権利を軽視して横暴に振る舞うことは是認されるべきでない。

  

府職員の給与は府職員の生活を支える糧である。府職員が職場で勤勉に働き、窓口での対応を改善して、府民に対するサービスを充実させるために橋本知事が奮闘するなら、その努力は歓迎される。やみくもに給与引き下げをごり押しする前に、府職員の労働の質を高めることが検討されるべきだと思う。このような対応では、職員の労働モラールは低下するばかりであろう。優れた民間企業経営者は賃金カットを絶叫する前に、雇用者のインセンティブや労働の質の改善に注力するはずだ。

  

橋下知事は府職員の労働コストに照準を合わせている。「十分勤勉に働かずに賃金要求だけに熱心な府職員」のイメージを府民や国民に印象付けて、知事はこうした「抵抗勢力」と闘う「白馬にまたがる正義の騎士」であるとアピールするのだ。

  

橋下知事が府職員の給与カットを断行するなら、自らの所得水準もその水準に引き下げるべきだ。交渉にあたる労働組合関係者から、知事は公務以外のタレントとしての収入を得ているではないかとの質問が飛ぶのは順当である。

  

話がやや横道にそれたが、政府与党は、次期総選挙に向けて、一般公務員をスケープゴートにして、国民の支持を確保しようと企んでいると考えられるのだ。一般公務員は換言すれば「自治労」ということになる。社会保険庁の杜撰な年金記録問題も、その責任は政府が負うべきであるが、政府与党は職員である一般労働者に責任を転嫁しようと考えているのだと思われる。

  

8月に「CHANGE」を標榜する勢力が新党を立ち上げる可能性が高い。自民党内では中川秀直氏が「上げ潮派」として「官僚利権打破、歳出削減優先、成長促進政策」の旗を掲げ、小池百合子元環境相、渡辺喜美行革相、武部勤自民党元幹事長、小泉チルドレンが連携する動きを強めている。

  

自民党外部では、江田憲次衆議院議員、高橋洋一氏、岸博幸氏などを中心に「脱藩官僚の会」が結成される見通しだ。これらの動きの背後に小泉純一郎元首相、竹中平蔵氏、飯島勲氏などが蠢いている。

  

「r」さんが指摘するように、前原誠司氏を中心とする「民主党凌雲会メンバー」、「松下政経塾出身者」が民主党から脱藩する気配を示し始めている。ここに、橋本大阪府知事が名前を連ねる可能性は十分に考えられる。

  

しかし、気をつけなければならないことは、これらの新勢力が目指す方向が小泉政権が指し示した「弱者切り捨て-弱肉強食容認-拝金主義礼賛の市場原理至上主義」であると同時に、対米隷属路線であることだ。

  

新勢力は自民党と連携することが確実だ。新政党と自民党との連立によって政権を維持することが目指されている。新勢力は官僚利権根絶の旗を掲げる可能性があるが、自民党との連立政権で官僚利権根絶が実現する可能性はゼロである。

  

しがし、これらの新しい動きは国民の目を引く可能性がある。権力迎合のマスメディアは、新勢力を礼賛する翼賛報道を大規模に展開する可能性が高い。民主党から新政党に脱藩する者が多数発生すれば、秋に小沢一郎氏が民主党代表に再選されても、民主党は勢いを完全にそがれる。新党の人気が高まれば、秋に総選挙を実施しても、自民党と新政党で過半数を確保することが可能になる。

  

しかし、これらの見かけ上の変化は、実態的な変化を国民生活にまったくもたらさない。むしろ本当に必要な変化が実現するチャンスは半永久的に閉ざされる結果をもたらすに違いない。

 

格差は放置され、障害者、高齢者、母子世帯、生活困窮者など、生存権が脅かされている人々に対する政治の責任は一段と無視されることになるだろう。ごく一部の特権階級の企業および人間と外国資本だけが優遇され、日本古来の潤いのある社会風土は根絶されることになるだろう。

  

民主党を中心とする野党勢力は、次期総選挙に向けて、政策綱領を早急にまとめて国民に提示しなければならない。人間性を崩壊させる市場原理至上主義の政策に代えて、人間尊重の政治、独立自尊の外交、官僚利権根絶の政策を明確に打ち出すべきである。残された時間は限られている。早ければ決戦の火ぶたは今秋にも切って落とされる。野党の行動開始が求められている。

  

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2008年6月20日 (金)

劇場型政治手法の再来

神州の泉様ミクロネシアの小さな島・ヤップより様こわれたおもちゃをだきあげて様高原千尋の暗中模索様空に向かって様オホーツクの詩季様、貴重なご高見、ならびに記事の紹介ありがとうございました。深く感謝申し上げます。

  

自民党内の政策論争が激化しているように見える。「財政再建派」と「上げ潮派」の意見対立である。

  

  

福田首相に対する問責決議案が憲政史上初めて参議院で可決され、有権者の多数が衆議院の解散総選挙を求めている。マスメディアが国民世論を尊重して、解散総選挙を求める論調を強めれば、政治は国民の意思を問う総選挙に向かう局面だ。

  

  

しかし、マスメディアは解散総選挙を求める論陣をまったく示していない。政治権力は現時点での総選挙を封印しようと強い意志を持ち、政治権力に支配されたマスメディアは政治権力の意向を代弁して、解散総選挙への流れを阻止するための情報操作を実行している。

  

  

自民党は次期総選挙までの時間を少しでも多く稼ぎ、その期間に支持率回復を図る考えを有している。そのための基本戦術は、政治論議の劇場化、壮大な三文芝居の再演であるように感じる。

 

  

私は6月3日付記事「「敵を欺くにはまず味方を欺く手法」に警戒すべし」に、以下のように記述した。

  

「小泉政権以来の常套手段は、与党内に反対論を存在させ、政府決定がその反対を押し切って決定されたように装うことである。政権が与党内の強い反対を押し切って新制度を導入したとの演出を凝らす。政府御用の報道番組はその装いの上に「報道」の装飾をさらに重ね合わせる

  

自民党内でこれから「財政再建派=増税派」VS「上げ潮派=歳出削減派」の対立が演出されることになる。「上げ潮派」は消費税の増税よりも歳出削減、「小さな政府」を主張し、財務省とも対立する素振りを示すと考えられる。

   

財政再建派は社会保障制度の安定性確保のための消費税増税を主張する。だが、総選挙を控えて与党が増税方針を最終的に決定する可能性はゼロである。最後は「歳出削減派」が勝利する。小泉元首相と中川秀直氏を中心とする新しい政治勢力が自民党を最終的に代表することになるだろう。麻生氏が担がれる可能性もある。同時に自民党は選挙に不利な増税も真剣に論じる政党であることをアピールする。」

   

 

また、6月17日付記事「「政治的」テレビドラマと今後の政治日程」には、以下のように記述した。

   

「現在、自民党内部で「官僚権力温存」と「官僚権力打破」の対立が存在するかのような演出が進められつつある。月9ドラマ『CHANGE』は、この対立図式で描かれる自民党内の二つの勢力のうち、「官僚権力打破」を装う勢力にとっての推進力として活用されようとしているのだと考えられる。

  

小泉元首相、中川秀直元自民党幹事長、小池百合子元環境相、そして小泉チルドレン、さらに旗揚げされた「脱藩官僚の会」が連携する可能性がある。6月16日の朝日新聞は、「脱藩官僚の会」が8月下旬の臨時国会召集前に設立総会を開く予定であると報じている。

   

月9ドラマ『CHANGE』は、通常の4月スタートでなく異例の5月12日スタートになったが、1クール=3ヵ月で最終回を迎えると、8月上旬が最終回になる。「脱藩官僚の会」設立総会開催に向けてドラマ最終回が準備されるとも読み取れる。

   

「敵をあざむくにはまず味方をあざむく。これ権謀術数の第一歩と心得よ」の言葉をもう一度、吟味する必要があるようだ。」

  

  

  

「官僚利権の根絶。経済成長による税収の確保。消費税増税などの増収措置は官僚利権を根絶したうえで着手すべし。財政再建目標は経済成長の促進と無駄な政府支出の排除によって達成可能である。」

  

この主張は私の持論である。2001年に小泉政権が発足した時、私はこの主張を掲げて小泉政権に対峙した。小泉政権は「成長率引き上げによる税収増大の主張は空論である」として、徹底的な超緊縮財政に進んだ。

  

  

官僚利権の中核は「天下り」であって、「天下り根絶」こそ「改革の本丸」であるとの私の主張に対して、竹中平蔵氏は「天下り問題は瑣末な問題」と議論に応じることもしなかった。

  

  

  

ところが、いま、この持論が、そっくりそのまま「上げ潮派」と呼ばれる人々によって使用されている。私は8月に設立総会が開かれる予定の「脱藩官僚の会」が自民党の「上げ潮派」と結託する可能性が高いとにらんでいる。

  

  

フジテレビ月9ドラマ「CHANGE」最終回はこの政治新勢力結成に照準を合わせているように考える。小泉元首相、中川秀直自民党元幹事長、小池百合子元環境相、武部勤自民党元幹事長、渡辺喜美行革相、小泉チルドレンが連携する可能性が高い。

  

  

脱藩官僚の会に名を連ねる高橋洋一氏、岸博幸氏らの裏側には竹中平蔵氏が位置している。そして、全体の裏側にフジテレビドラマ「CHANGE」を監修している飯島勲元首相秘書官が位置すると考えられる。

  

  

  

  

新勢力結成に際して、民主党から「脱藩」する議員が出る可能性もある。民主党凌雲会の前原誠司元民主党代表は小沢一郎民主党代表への批判を強めており、小泉元首相との勉強会にも名前を連ねている。民主党を分裂させる構想を有している恐れもある。

  

  

「経済成長重視」、「増税よりも歳出削減優先」、「天下り根絶」の組み合わせは私が永年主張してきた政策の骨子であり、対極に位置していたのが小泉政権だった。小泉政権の政策を全面的に支持してきたのが、中川秀直氏であり、竹中平蔵氏だった。これらの人々が、経済政策の基本路線を全面的に転換したことは驚きである。

  

  

過去の経緯はどうであれ、正しい政策が実行されることが大切だから、この政策方針が実行に移されることは望ましい、しかし、私はさらに二つの重要な柱が加えられなければならないと考えている。

  

 

「弱者の適正な保護」と「独立自尊外交」だ。この点に関して上記の政治勢力に多くを期待することは残念ながらできない。「弱者切り捨て」は容赦なく進められており、外交政策路線は完全な「対米隷属外交」である。

 

  

「官僚利権根絶」の主張も疑わしく思う。実現した国家公務員制度改革は改革の名に値するものではない。キャリア官僚制度が官僚利権自己増殖の大きな背景だが、新制度では名称が変更され、微小に人事運営が変更されるだけである。天下りの決定部局は変更されるが、天下りが逆に制度として固定化されるリスクの方が高い。

  

  

  

自民党内での路線対立を演出して、マスメディア報道を自民党に集中させる。自民党内の異論を押し切って、国民本位に見える政策を自民党の政策として決定させる。反対する勢力が「抵抗勢力」で推進する勢力が「改革勢力」=「正義の勢力」との図式をイメージ化し、正義の勢力が勝利を収めることによって、国民の支持を吸収する。

  

  

小泉政権の劇場型政治演出がいま、再現されようとしている。繰り返すが、官僚主権構造と自民党支配の政治構造とは表裏一体をなしている。小泉氏-中川秀直氏-竹中平蔵氏が実権を保持していた期間に、官僚利権は排除されず、増強された事実を忘れてはならない。

  

   

 

民主党の真の改革推進勢力が軸となり、本当の意味の「改革路線」を明確に打ち出さなければならない。「官僚利権根絶」=「天下り根絶」、「弱者保護」、「独立自尊外交」を基軸に据えた「真の改革」政策プログラムを提示し、国民に真実を知らせてゆかなければならないと思う。

 

  

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2008年6月18日 (水)

「政治的」テレビドラマと今後の政治日程

6月3日記事および6月10日付記事に記述したフジテレビ月曜9時ドラマ『CHANGE』について、「週刊ポスト」2008年6月27日号(小学館)が「キムタク総理『CHANGE』は飯島勲元秘書官に操られている!?」と題する記事を掲載した。

 

この問題を早くから指摘してきたのは、まぐまぐメルマガ大賞政治部門1位の「国際評論家小野寺光一の「政治経済の真実」」で、直近のメールマガジンでもこのことを指摘している。小野寺氏の情報は非常に早い。