日本財政の恐るべき実態
週明けの10月5日に臨時国会が召集される。
会期は69日で会期末は12月12日。
国会論戦を前に週刊誌が高市内閣追及材料を提供している。
高市首相は2月総選挙で自民党が多数議席を獲得したことを背景に天下を獲った気分でいるようだが、そもそも自民党衆議院多数議席の正統性が低い。
国会の議席配分は民意を正確に反映するものでなければならない。
ところが、現実の議席配分は民意とかけ離れている。
比例代表選挙で示された得票率が民意の表出と言える。
2月総選挙における自民比例代表得票率は37%。
これに対して獲得議席は316で占有率は68%。
比例代表選得票率37%で議席を配分するなら自民議席数は171。
衆院過半数は233。
民意を反映する議席配分なら自民議席は単独過半数に遠く及ばない。
国会は抜本的な選挙制度改革を断行すべきだ。
最重要の視点は「民意を正確に議席配分に反映させること」。
多党乱立・一強多弱の政党存立状況下での小選挙区選挙制度は弊害が大きすぎる。
小選挙区制を廃止して、全議席を比例代表選挙で選出する制度改革を速やかに実現すべきだ。
「週刊新潮」は9月の内閣改造で農林水産大臣に起用された簗(やな)和生氏が、本年5月に開かれた非公開会合で、総選挙で自身を支援しなかった地元自治体を“恫喝”する発言を行っていたと報じた。
「週刊新潮」は入手した音声データを公開している。
同誌によると、5月24日に非公開で催された自民党大田原支部の総会後の懇親会で数十名の自民党員らを前に簗氏は次のように述べたという。
「(栃木県)那須烏山市と那珂川町の令和8年度の道路予算については、大幅にカットをしました」
「自民党の議員に頼っていくらの予算が必要だというところに、多く回すのが当たり前の話ですから」
「那須烏山市については前年比で64%減、3分の1にしました。そして那珂川町は54%減にしています」
同誌は、実際に両自治体への「社会資本整備総合交付金」が大幅に減っていることを示す。
「令和8年度の要望額は7208万円で、(国交省からの)内示額は2262万4000円です」(那珂川町建設課)
前年度は「要望額6585万3900円・内示額は4934万2000円」で、令和8年度内示額は「前年比約54%減」となり、簗氏が述べた数字と一致するとのこと。
簗氏の懇親会での発言の3ヵ月前に実施された2月衆院総選挙で、簗氏が出馬した栃木3区は保守分裂となり、簗氏は無所属の渡邊真太朗氏に敗れて比例復活。
同区に属する那須烏山市や那珂川町などの首長が渡邊氏を支援していたという。
「週刊新潮」は
「「簗氏の発言は、自分に投票しなければどうなるかを知らしめる“恫喝”と言われても仕方がない」(自民党関係者)」
の声を紹介する。
高市首相は2月の総選挙で簗氏の応援に入り、簗氏を
「私の知恵袋のやなちゃん」
と紹介したという。
問題は国民の血税が政治利用されていること。
沖縄県知事選では、自民党などが推薦した古謝玄太氏が初当選したことを受けて、政府は2027年度の沖縄振興予算を当初の概算要求2897億円)から3000億円超に増額する方向で調整に入ったと報じられている。
日本財政最大の問題は財政資金が政治利用=私物化されていること。
首相が誕生すると出身自治体の道路や公共施設の整備状況が格段に上がる。
「簗氏の恫喝」通りに政府予算の配分が変化したというのが事実なら、「政治の裁量」で予算配分は自由自在に改変されることになる。
およそ民主主義国家の所業でない。
日本政治は単なる利権収奪戦の場に堕している。
利権まみれの金権腐敗政治が日本政治の根幹。
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