間違いだらけの経済政策論議
日本の経済政策についての論議がかまびすしい。
経済政策の論点として浮上しているのは三つ。
第一に金融政策
長期金利上昇と日銀の利上げ政策。
第二に財政政策
高市内閣が「積極財政」の路線を掲げている。
しかし、「積極財政」の一言で括るべきではない。
積極財政の手法が二つあるからだ。
財政支出拡大と減税。
さらに、財政支出拡大においてもどのような財政支出を拡大するのかが論点になる。
減税も消費税減税なのか所得税・法人税減税なのか。
第三は為替政策。
日本円は暴落している。
日本円の実質実効レートは1970年水準を下回る。
当時のドル円は1ドル360円。
このときの日本円よりもいまの日本円が弱い。
海外旅行に出かける日本人はめっきり減少した。
外国人が大挙して日本を訪問している主因は日本円暴落にある。
論点山積なのだが、メディアが日本の経済政策を盛んに報じる。
報じられている日本の経済政策論議の代表的なものはつぎのもの。
1.利上げが長期金利上昇を招き、住宅ローン金利の上昇につながる。
2.日本の長期金利上昇が米国長期金利上昇につながり、米国経済、ひいては世界経済に悪影響を及ぼす。
3.日本の積極財政は日本の財政破綻の不安を増大させる。
4.「無責任な積極財政」が日本の財政破綻リスクを高めて更なる円暴落を招く。
5.消費税減税を提示するなら減税財源を明確化することが必要不可欠だ。
6.これ以上の日本円暴落を阻止するには「無責任な積極財政=消費税減税」を見直すことが必要だ。
7.米国のベッセント財務長官も日本の財政政策運営における「規律重視」を主張している。
メディアが流布している主張の中心は上記のもの。
しかし、これらの論評のほとんどが正鵠を射ていない。
これらの言説は財務省が意図的に流布しているものだ。
私たちは正しい理解を知る必要がある。
正しい理解とは以下のものになる。
1.日銀はインフレ抑止を基本に置いて必要な利上げを躊躇なく断行するべき。
2.日銀がインフレ抑止のスタンスを明示し、これと平仄(ひょうそく)の取れた政策運営を実行すれば、先行きのインフレ悪化予想が後退して長期金利は逆に低下しやすくなる。
金融政策は住宅ローン金利を低位に保つために存在しているのではない。
そして、その住宅ローン金利は日銀がインフレ抑止に真剣に取り組み、短期金利引き上げ策を断行することによって低下しやすくなる。
3.21年度から25年度まで続いた「緊縮財政運営」を「中立」ないし「やや積極」に修正すること自体は間違っていない。
4.しかし、財政政策運営で最重要なのはどの方法で積極財政を実行するのかである。
5.日本政府が採るべき正しい財政政策は
利権財政支出・軍事費の排除
社会保障財政支出の拡大
消費税減税
富裕層・大企業課税の強化
である。
6.経済的安全保障の視点から重大な危機をもたらしている日本円暴落を是正することが極めて重要
7.日本円暴落を是正するには日銀が利上げ政策を断行することが適正。
これが正しい政策対応である。
メディアが流布する政策論議とはかけ離れている。
『日本経済の終宴』(ビジネス社)
https://x.gd/yNOSpf
を上梓しました。
大好評販売中です。
ご高読、ならびにアマゾンレビューをなにとぞよろしくお願いいたします。
高市暴政の真実を明らかにするとともに株価・為替の性格予測に基く投資戦略を提案する新著です。
(お願い)
情報拡散を推進するために「人気ブログランキング」クリックをぜひお願いします。
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第4517号
「利上げ・高市財政・円暴落全解説」
でご高読下さい。
この機会にメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」ご購読をぜひぜひお願いします。
『ザイム真理教』(森永卓郎著)の神髄を深堀り、最重要政策争点財務省・消費税問題を徹底解説する新著を上梓しました。
『財務省と日銀 日本を衰退させたカルトの正体』
(ビジネス社)
https://x.gd/LM7XK
ご高読、ならびにアマゾンレビュー、ぜひぜひ、お願いします。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
のご購読もよろしくお願いいたします。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。
価格:1,980円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,870円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,650円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:994円 通常配送無料
出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する
価格:907円 通常配送無料
出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する
価格:994円 通常配送無料
« 沖縄の近未来を定める選挙 | トップページ | 為替市場で生じている重大変化 »
「経済政策」カテゴリの記事
- 経済政策に関する風説の流布(2026.10.09)
- 間違いだらけの経済政策論議(2026.09.05)
- 日銀短観が意味する経済深層(2025.12.16)
- 財務省の経済政策敗戦②(2025.04.10)
- 財務省の経済政策敗戦①(2025.04.07)








