中道というまやかし
中道の分裂が確定した。
中道改革連合は2月の衆院総選挙に向けて創設された。
自民との連立から離脱した公明。
小選挙区での勝利を見通せぬ立民。
二つの勢力が合流すれば活路を見出せるかもしれない。
この思惑で創設された。
だが、新党創設会見に登場してカメラに収まったのは
野田、斎藤、安住、西田、馬淵の5名。
5Gが前面に出て有権者を一気に遠ざけた。
最大の問題は綱領と基本政策において公明案を丸呑みしたこと。
これが立民の「ゆ党化」を決定付けた。
中道が崩壊した主因がここにある。
政党の核心は基本政策だ。
2017年に創設された立民が野党第一党に浮上できたのは基本政策に対する期待が最大の要因。
かつての民主党、民進党と変遷を続けてきたが、この間に存続し続けた問題は「水と油の同居」。
一つの政党に「革新」と「守旧」が同居してきた。
2009年に樹立された鳩山由紀夫内閣を破壊したのが民主党内の「守旧」勢力だった。
民主党、民進党の最重要課題が「水と油の同居解消」だった。
2017年に「希望の党」騒動があった。
総選挙に向けて安倍内閣打倒勢力を結集するということなら意味はあった。
今回の中道創設と類似した動きだった。
しかし、小池百合子氏が「踏み絵」を用意して安保法制に賛成しない者を排除した。
この結果として誕生したのが立憲民主党。
旧民進党が「守旧」と「革新」に分離されることになった。
主権者は「革新」政党としての立民を支援した。
この結果、立民が野党第一党に躍進した。
このまま立民が「革新」路線を貫いていれば立民が二大政治勢力の一翼を担ったはずだ。
ところが、この立民が変質した。
2021年10月総選挙に際して枝野幸男代表が共闘の対象は国民民主と連合で、共産、れいわ、社民は共闘の対象ではないと宣言した。
立民が「革新」から「守旧」に路線を変えた。
この瞬間から立民の凋落が始動した。
結局、立民が再び「革新」と「守旧」の同居体に戻ってしまった。
私は2009年の鳩山内閣を破壊した民主党勢力の「守旧派」を「悪徳十人衆」として明示した。
藤井裕久、渡部恒三、仙谷由人、菅直人、岡田克也、野田佳彦、前原誠司、枝野幸男、安住淳、玄葉光一郎
の各氏だ。
立民の凋落は立民内の「守旧派」が立民を支配したことによっている。
公明と合流する際に綱領と基本政策を詰める必要があったが、公明案を丸呑みした。
安保法制を容認し、改憲を容認し、原発推進を容認する。
選挙まで時間がなく、暫定的なものであるなら、選挙後に徹底討議が必要だった。
しかし、選挙後に綱領と基本政策を見直した形跡はない。
結局、悪徳十人衆が主導して「中道」が創設されたということ。
この中道が主権者から支持されるわけがない。
基本となる政治哲学、そして、基本政策には明確な対立がある。
「中道」が「足して2で割る」を意味するなら邪道だ。
対立する基本理念、基本政策を足して2で割ることなど不可能だからだ。
いま求められているのは「たしかな野党」の結集。
この意味で「中道」の分裂、消滅は歓迎するべきこと。
重要なことは、これを契機に「たしかな野党」結集を図ることである。
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