択捉国後の権利放棄した日本
8月16日のTBS番組『サンデーモーニング』にゲスト出演した加藤登紀子氏が北方領土問題に言及。
加藤氏は
「今『北方領土対して日本の要求は当然』とおっしゃったんですけど、私いろいろ調べましたが、やはり現在北方領土はロシアが領有されているものなので」
と発言した。
この発言をメディアが批判している。
日刊スポーツは次の見出しで報じた。
「「北方領土はロシアが領有…」
加藤登紀子の発言にTBSアナ補足
「正しくは実効支配」」
加藤氏の発言が「間違い」であるかのような批判記事である。
現在の日本政府は択捉島を日本固有の領土であると主張し、ロシアが実効支配していることは不当であるとするが、これはあくまでも日本政府の主張に過ぎない。
他方、ロシア政府は択捉島はロシア領土であると主張している。
どの立場から、何を根拠に述べるのかによって主張は変わる。
「択捉島はロシア領土である」
「択捉島をロシアが領有している」
という主張、見解は存在する。
これを頭ごなしに否定することはできない。
放送事業者は放送法が適用される報道機関であるから、放送法の規定に則り放送を行う責務を負う。
放送法第4条は次のように定める。
第四条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
一 公安及び善良な風俗を害しないこと。
二 政治的に公平であること。
三 報道は事実をまげないですること。
四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。
四に「意見が対立している問題」については、「できるだけ多くの角度から論点を明らかにする」ことと定めている。
「択捉島の領有権は日本にあり、ロシアはただ実効支配しているだけ」
というのは、あくまでも日本政府の現在の主張。
他方、ロシア政府は択捉島の領有権はロシアにあるとする。
TBSが政府の広報機関でないなら、放送法の規定に従い、
「意見が対立している問題」について「できるだけ多くの角度から論点を明らかにする」こと
が求められる。
二つの重要事実がある。
第一は日本がポツダム宣言を受諾したこと。
第二は日本がサンフランシスコ講和条約を批准したこと。
ポツダム宣言に領土規定が置かれている。
第八項に
「日本国の主権は、本州、北海道、九州及四国並に吾等の決定する諸小島に局限せらるべし。」
「吾等の決定する」の「吾等」とは連合国のこと。
日本の主権が及ぶ範囲は
「本州、北海道、九州及四国並に吾等の決定する諸小島に局限」
されることを日本政府は受諾した。
他方、サンフランシスコ講和条約第二条(c)に次の規定が置かれた。
(c) 日本国は、千島列島並びに日本国が千九百五年九月五日のポーツマス条約の結果として主権を獲得した樺太の一部及びこれに近接する諸島に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄する。
「千島列島対するすべての権利、権原及び請求権を放棄する」
と明記されたが、ここにある千島列島の範囲について、講和条約調印直後の1951年10月19日の衆議院平和条約等特別委員会で外務省の西村熊雄条約局長が、
「北千島と南千島の両者を含むと考えている」
と答弁している。
日本政府は択捉島と国後島を「南千島」であるとしており、日本政府は択捉島と国後島に対するすべての権利を放棄することを条約で認めている。
『日本経済の終宴』(ビジネス社)
https://x.gd/yNOSpf
を上梓しました。
大好評販売中です。
ご高読、ならびにアマゾンレビューをなにとぞよろしくお願いいたします。
高市暴政の真実を明らかにするとともに株価・為替の性格予測に基く投資戦略を提案する新著です。
(お願い)
情報拡散を推進するために「人気ブログランキング」クリックをぜひお願いします。
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第4501号
「間違いでない加藤登紀子発言」
でご高読下さい。
この機会にメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」ご購読をぜひぜひお願いします。
『ザイム真理教』(森永卓郎著)の神髄を深堀り、最重要政策争点財務省・消費税問題を徹底解説する新著を上梓しました。
『財務省と日銀 日本を衰退させたカルトの正体』
(ビジネス社)
https://x.gd/LM7XK
ご高読、ならびにアマゾンレビュー、ぜひぜひ、お願いします。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
のご購読もよろしくお願いいたします。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、support@foomii.co.jpまでお願い申し上げます。
価格:1,980円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,870円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,650円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:994円 通常配送無料
出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する
価格:907円 通常配送無料
出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する
価格:994円 通常配送無料
« 『ちいかわ』興収100億突破へ | トップページ | 歴史直視しない愚かな首相 »
「日ロ平和条約」カテゴリの記事
- 択捉国後の権利放棄した日本(2026.08.17)
- 二島返還を喪失した大失策(2026.08.14)








