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2026年8月15日 (土)

反省もお詫びもない高市式辞

ポツダム宣言受諾が国民に発表された1945年8月15日から81年が過ぎた。

政府の全国戦没者追悼式が開催され、高市首相が式辞を述べた。

「反省」の言葉はなく

「アジア諸国の人々に損害と苦痛を与えた」の表現もなかった。

高市氏は

「今日のわが国の平和と繁栄は、戦没者の皆さまの尊い命と、苦難の歴史の上に築かれたものであることを、私たちは決して忘れません。

改めて、衷心より、敬意と感謝の誠をささげます。」

と述べた。

1995年の村山談話の表現と比較してみよう。

村山首相は次のように述べた。

「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。」

このことについて村山首相は

「疑うべくもないこの歴史の事実」

と表現した。

式典は戦没者追悼式である。

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高市氏は戦没者として

1.祖国の行く末を案じ、愛するご家族の幸せを願いながら、戦場にたおれた方々

2.広島と長崎での原子爆弾投下、各都市での爆撃、沖縄における地上戦などにより犠牲となられた方々

3.終戦後、遠い異郷の地で亡くなられた方々

を明示した。

しかし、これらの人々が亡くなった原因に言及しない。

この点で村山首相の談話は明確だった。

原因について

「わが国が、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んだ」

こととした。

村山首相は、この歴史の事実を踏まえて

「わが国は、深い反省に立ち、独善的なナショナリズムを排し、責任ある国際社会の一員として国際協調を促進し、それを通じて、平和の理念と民主主義とを押し広めていかなければなりません。」

と宣言した。

歴史に向き合い、非を非として認め、反省し、お詫びするとともに未来に向けての決意を述べた。

これこそが、追悼式での式辞にふさわしいものだ。

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戦争で亡くなられた人々の大半は

「わが国が、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んだ」

ことによって本人の意思に反して犠牲になった方々だ。

その犠牲者の多数は日本人でないアジアを中心とする外国の人々である。

日本が国策を誤り、戦争への道を歩んだために、他国の市民も多数犠牲になった。

その最大の責任は日本にある。

日本の戦争責任に向き合い、反省し、お詫びをすることによって和解が成立する。

そして、二度と「過ち」を繰り返さぬことのないよう、不戦の誓いを確認することが求められる。

だが、高市氏の式辞には最重要の事項が脱落している。

過去の「過ち」についての言及がない。

「反省」の言葉もない。

近隣諸国に対する「お詫び」の言葉もない。

極めつけは次の言い回し。

「戦争の惨禍を、二度と繰り返させない。」

戦争の惨禍を招いた責任ある当事者は日本政府であるから、「繰り返させない」ではなく「繰り返さない」であなければおかしい。

「繰り返させない」は戦争の惨禍を招いた責任を「他者=他国」に転嫁するもの。

これでは国策の誤りによって意に反して命を奪われた人々がまったく浮かばれない。

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