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2026年4月18日 (土)

イラン情勢急転二つの背景

イランのアラグチ外相が4月17日、イスラエルとレバノンの10日間の停戦合意を受けて商業船舶に対しホルムズ海峡を開放するとXに投稿した。

外相は投稿で停戦の残りの期間中、すべての商業船舶に対してホルムズ海峡が開放されるとした。

ただし、

「イランが指定したルートで」

と条件を付した。

これに対してトランプ米大統領は同日、自身のSNSでホルムズ海峡が開放されたとして謝意を示す一方、

「イランとの取引が100%完了するまで、海上封鎖は引き続き完全に実施され、効力を持つ」

と投稿。

いくつかの問題点は残るが米イランの戦闘終結に向けた協議が前進する可能性が高まった。

米ニュースサイト「アクシオス」は17日、米国とイランによる戦闘終結に向けた次回協議がパキスタンで19日に開催される見通しだと報じた。

この協議について、イランがウラン濃縮を放棄する見返りに、米国が200億ドル(約3兆1700億円)規模の資産凍結解除に応じる案も検討されていると伝えた。

イスラエルとレバノンによる一時停戦は、米東部時間16日午後5時(日本時間17日午前6時)に発効。

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仲介したトランプ米大統領はSNSに

「双方が平和を望んでいる」

と投稿。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とレバノンのジュゼフ・アウン大統領を「ホワイトハウスに招待する」と明かした。

トランプは両首脳の対面会談が1~2週間以内に実現するとの見通しを示した。

イラン情勢の新たな動きを受けて原油先物価格が急落。

代表的な指標である米WTI先物は一時1バレル=80ドルを割り込んだ。

原油価格急落を受けて日経平均先物価格が夜間取引で急騰。

一時6万円台に上昇した。

懸念されてきたイラン戦争が終結する見通しが広がり始めている。

細部での米・イラン両国の合意形成が成立するか懸念は残されているが、事態が収束に向かう可能性が高まりつつある。

戦争終結が実現する方向に動いた大きな事情が二つある。

第一はトランプ大統領のTACO行動様式。

イランの体制転換が瞬時に実現するとの甘い見通しで軍事侵攻に突き進んだが想定通りにいかなかった。

中間選挙を控えてトランプが挙げた拳を降ろす指向を強めた。

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第二は中国がイランに対して交渉妥結に向けての誘導を行ったと見られること。

イランと中国は関係が深い。

中国は原油消費量の7割を輸入に頼る。

タンカーで輸入する原油の半分がホルムズ海峡を通過する。

海峡が完全に封鎖されて原油輸入が滞れば中国経済に重要な影響が発生する。

イランは中国籍船舶のホルムズ海峡航行を容認していたが、米国が海峡封鎖行動を取り、中国にも影響が出ることが懸念された。

他方、中国はイラン産原油の9割を輸入する。

イランにとって中国が最重要の原油輸出先である。

トランプ大統領は訪中日程を延期して5月中旬に定めたが、イラン戦争が長期化すればトランプ訪中が先送りされる可能性も生じる。

中国はイランへの武器支援を慎重に抑止し、事態鎮静化を一貫して訴えてきた。

米国とイランの交渉を仲介したのはパキスタンだが中国はイランとパキスタンの両国を通じて戦争を終結させるための条件整備に尽力したと見られる。

米国とイスラエルによるイランとレバノンに対する一方的な軍事侵攻が終結を見るとすれば吉報である。

しかし、類似した事態が今後発生しないとも限らない。

事態の本質を衝く総括が行われなければならない。

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