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2025年10月10日 (金)

激震!公明が連立離脱通告

公明党が自民との連立政権から離脱する方針を自民党に伝えて記者会見を開いた。

とりわけ重要視したのが「政治とカネ」問題の取り扱い。

企業献金について政治家個人への寄附は禁じているが政党および政党支部への寄附が行われている。

政党支部は政治家個人とほぼ同じ意味を有しており、企業献金規制の抜け穴になっている。

この部分についての規正強化を求めたが自民からは無回答だった。

これが連立離脱を決める要因になったと公明党の斉藤代表は説明した。

背景にあるのは高市新党首誕生の原動力になった麻生太郎氏の公明党切りのスタンスにあると見られる。

2023年9月の講演で麻生太郎副総裁(当時)は次のように述べた。

「公明党の一番動かなかった、『ガン』だった山口(那津男代表・当時)、石井(啓一幹事長・当時)、北側(一雄副代表・当時)等々の一番上の人たち、そのウラにいる創価学会・・・」

麻生氏は、敵基地攻撃能力を含む安全保障関連3文書の与党協議をめぐり、公明党や支持母体である創価学会を激しく批判した。

公明党はもとより弱者の立場に基盤を政党のはずだが、26年にわたる自民党との連立政権により、公明党の基本は見失われてきた。

自民党は新自由主義の経済政策を基軸に据えて「弱肉強食推進」の政策を遂行してきた。

自民党は企業との癒着を基盤とする政党。

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この自民党との連立によって公明党は本来の基本的立場を見失ってきたと言ってよい。

自民党の新体制の影の主役は麻生太郎氏であり、麻生氏が公明党排除のスタンスを明示してきた経緯を踏まえて公明党が連立からの離脱を決断するに至ったと言える。

公明党が自民党との癒着を断ち切る判断を下したことは高く評価できる。

7月20日の参院選を契機に日本の政局は戦国時代に移行すると指摘してきた。

新たな混乱と波乱が想定される状況に移行したと判断する。

その端緒として公明の自民との連立からの離脱決断を位置付けることができる。

世間では当然のことながら、今後の政権の枠組みがどのように形成されるのかに関心が移る。

衆院では、自公では220議席しか保持しておらず、過半数の233に届かない。

逆に衆院では、公明、立民、維新、国民の4党で237議席を保持しており、過半数233を上回る。

参院では4党議席数が合計で100議席で、過半数125には届かない。

参院の自民議席数は101である。

自民党は衆院で196議席しか保持していない。

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自民党を中心とする政権が樹立されるか一段と不透明になったことは間違いない。

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新たな政権を発足させるための臨時国会の召集時期は当初の14日の予定から先送りされ、20日の週にずれ込むことが確実視されている。

政局は大激動時代に移行した。

党利党略が渦巻く権力争奪戦の様相を示すが、本来は政党が政治理念の基本政策によって分化されるのが正道である。

政治理念と基本政策によって政党が分化されず、単なる権力争奪を競う勢力抗争に陥っている面が強い。

これは自民党の内部の問題でもある。

自民党内に異なる政治理念、歴史認識、政治哲学、基本政策を唱える勢力が同居している。

今回は極右勢力が自民党実権を握ったために公明が連立を離脱したという側面も強い。

これまでの与党勢力は、政治理念と基本政策で、極右、中道、新自由主義の三勢力に分類できる。

この異なる三つの勢力が同居していることが政治を極めて分かりにくいものにしている。

野党勢力では、公明、国民が中道、維新が新自由主義、参政と保守が極右に分類できる。

自民が三つに分裂して、それぞれ同類の野党と合流すると政治は分かりやすくなる。

自民と同じ問題を抱えているのが立民。

立民も中道、新自由主義、革新の三つに分裂するべきだ。

政局戦国時代が本格的に動き始めた。

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