斎藤県政下での新たな死者
兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる問題で設置された百条委委員を務めた元兵庫県議会議員の竹内英明氏が死去したと報道された。
竹内氏は兵庫県議の5期目任期途上の昨年10月に議員辞職した。
百条委委員も務めていた。
報道は竹内氏が自死した可能性を伝えている。
斎藤知事のパワハラ疑惑などを告発した元県民局長も昨年死去した。
これも自死と伝えられている。
元県民局長、ならびに竹内元議員のご冥福を心からお祈り申し上げたい。
元県民局長は斎藤知事の問題を外部に通報した。
兵庫県には内部通報窓口があるが元県民局長は信頼できる窓口ではないと判断したと見られる。
斎藤知事を筆頭とする兵庫県は元県民局長による告発が行われると、直ちに犯人捜しに着手。
元県民局長が発信者であると特定し、公用PCを押収。
その公用PCに保存されていたと見られる元県民局長の個人データを元に元県民局長への揺さぶりをかけたと見られる。
元県民局長が行った告発は「公益通報」に該当する可能性が十分にあるものだった。
したがって、兵庫県は元県民局長に対する対応を慎重に進める必要があったが、現実の対応は真逆だった。
斎藤知事は「嘘八百、公務員として失格」と述べて元県民局長を直ちに懲戒処分した。
この対応が適切ではないとの議論が浮上して百条委が設置された。
百条委に元県民局長が招致されて証言することが決定されたが、斉藤知事サイドの勢力が公用PC押収によって入手した元県民局長の個人データを公開すると脅しをかけたと見られる。
しかし、元県民局長が公用PCに個人データを保存したことが不適切であったとしても、その個人データを外部に漏洩することも、その個人データ内容を公開すると脅迫することも許される行為ではない。
百条委での証言予定期日の直前に元県民局長は死去した。
「死をもって抗議する」との内容の書面が残されていたと伝えられているから自死の可能性が高いと見られている。
今回死去した竹内英明元県議は斎藤知事のパワハラ問題等を追及していた。
このことについて、斉藤知事支援勢力から激しい攻撃を受けてきたと伝えられている。
百条委委員長を務めた奥谷県議に対しても激しい攻撃が展開されてきた。
こうしたことから竹内氏が激しい誹謗中傷を受けて、そのことが影響して自死したのではないかとの憶測も生まれている。
しかし、政治の世界では「自死に見せかけた他殺」が横行していると言われる。
竹内氏の死去についても慎重な原因究明が求められる。
斎藤知事問題については斎藤氏支持勢力と斎藤氏批判勢力との間で真逆の主張が展開されている。
斎藤氏支持勢力は元県民局長の告発が斎藤氏失脚を目的とした「クーデター」であり、悪は斎藤氏を追及する側だと主張する。
これに対して斎藤知事サイドの責任を重視する勢力は、元県民局長の告発に対する斎藤知事を筆頭とする県の対応に重大な問題があったことを重視する。
さらに、出直し知事選において斎藤元彦氏陣営で重大な公選法違反があった疑いを指摘する。
元県民局長の告発は斎藤知事の失脚を狙ったものであった可能性はあるだろう。
しかし、重要なのは目的ではない。
告発事態に正当性があるのかどうかである。
「真実相当性」が問われる。
元県民局長による告発の内容は明らかにされている。
このなかには「公益通報」に該当する内容が含まれているというのが、一般的見解になっている。
ところが、斉藤知事は「嘘八百」の表現を用いて元県民局長の告発内容を糾弾して、十分な調査を行わずに元県民局長に対する懲戒処分を行った。
また、兵庫県は元県民局長が公用PCに保存したと言われる個人データの内容を外部に漏洩するとともに、この個人データを外部に公開するとの「脅迫」を行ったと見られている。
この個人データの外部漏洩を実行したのは兵庫県幹部であると見られ、そのデータを元に「脅迫」を行ったのは斎藤知事支持側の兵庫県議会議員であるとも伝えられている。
さらに、出直し知事選では斎藤氏を知事に選出することを目的に出馬したと明言した立花孝志氏と斎藤元彦氏陣営が連携して選挙戦を展開したとの疑いも生じている。
そして、立花孝志氏が選挙戦で外部漏洩された元県民局長の個人データを、真実でない憶測も含めて有権者に情報流布したと見られている。
これらの経緯を総合して判断すると、斉藤知事サイドの行動に重大な問題があったと判定せざるを得ないと感じられる。
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