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2024年5月14日 (火)

世間関心を自民裏金から逸らす策謀

つばさの党の選挙活動について警察が公職選挙法違反の疑いで強制捜査を実施した。

異常な現象が広がっている。

地上波がNHKを筆頭に長時間を割いてトップニュース扱いで報じていること。

つばさの党の選挙活動はお世辞にも上品とは言えなかった。

選挙活動が「暗黙の了解」に基づいて行われているとすれば、その暗黙の了解を逸脱するものではあっただろう。

しかし、刑事犯罪として立件するためには近代国家としてクリアしなければならないハードルがある。

そのひとつは「罪刑法定主義」。

刑事罰を科すためには事前に犯罪が法定されている必要がある。

公職選挙法に次の条文が置かれている。

(選挙の自由妨害罪)
第二百二十五条 選挙に関し、次の各号に掲げる行為をした者は、四年以下の懲役若しくは禁錮こ又は百万円以下の罰金に処する。

一 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人に対し暴行若しくは威力を加え又はこれをかどわかしたとき。

二 交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀き棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき。

三 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者若しくは当選人又はその関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の利害関係を利用して選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人を威迫したとき。

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関連があると考えられる事項は

「二 交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀き棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき。」

という条文だろうか。

ただし、つばさの党の根本氏も選挙の候補者であるから、演説を行っていたと見られる。

公共の空間での選挙活動であり、公共の空間に対する占有権は生じていないのではないか。

「紳士協定」に類するもので各陣営の選挙演説が別々の空間で行われることが多いと考えられるが、それぞれの陣営が特定の空間に関する占有権を確保して演説しているのではないのではないか。

そうなると、同じ空間において複数の陣営が選挙演説を行っている場面では、いずれかの陣営に空間の占有権が生じることは考えにくい。

「選挙妨害を受けた」と主張する側の発言が紹介され、

「身の危険を感じた」

との発言が報じられているが、「身の危険をもたらす行為」が存在したのかどうかが検証される必要がある。

「つばさの党」候補者と接触した別陣営の関係者が倒れた映像が流布されているが、別陣営の関係者がつばさの党候補者に対して、接触した上で力を加えており、この力をはねのけようとした際に、別陣営の関係者が自ら大きく転倒したとの見方もある。

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前後の詳細な状況が明らかにされないと「暴力的な行為」が存在したのかどうかを即断することはできない。

「つばさの党」の黒川敦彦氏は、

「多少乱暴であるという認識はある」

としながらも、

「表現の自由の中で、適法なことをやっていると理解している」

と述べている。

元東京地検特捜部副部長で衆院議員も務めた若狭勝弁護士は、

「「候補者の行為のどこからが選挙妨害に当たるかの判断は難しく、警察が恣意(しい)的に判断すれば問題になる。

例えば演説の妨害と判断する際には、音量の数値や、どこからどのくらいの時間実施したかなど、一定の基準を設けたほうがいいのではないか」

と述べている。

公職選挙法第二百二十五条が「選挙の自由妨害罪」を定め、

「交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀き棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき」

と規定しているが、具体的に、どのような行動が同条文の「選挙の自由妨害罪」に該当するのかについての明確な基準は存在しない。

明確な基準が存在しないのに安易に犯罪行為として摘発するのは「罪刑法定主義」に反し、恣意的な刑事司法運営のそしりを免れない。

今回の事案を契機に、具体的な基準を定めることが求められる。

逆に言えば、具体的な基準が存在しない現状で、恣意的に違法であるとの認定を行うことは回避するべきである。

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