静岡県知事選にどう臨むか
静岡県知事選が明日5月26日に投票日を迎える。
立憲、国民が推薦する前浜松市長の鈴木康友氏と自民が推薦する元静岡県副知事の大村慎一氏が競り合っていると報じられている。
政権に近いメディアは選挙戦の最終局面で大村氏が追い上げて鈴木氏に迫っていると報じているが信憑性が低い。
大村氏への投票を増やすために虚偽情報を流布していると見られる。
2010年9月に実施された民主党代表選。
菅直人氏と小沢一郎氏の一騎打ちだった。
このとき、日本経済新聞経済部長を経てテレビ東京副社長に就任していた池内正人氏がウェブサイト「あらたにす」に寄せた記事に次のように記述した。
「大新聞が得意の世論調査をやればいい」
民主党代表選で小沢一郎氏が選出されないように世論調査を「活用」することを考えるべきだと主張した。
新聞社が「世論調査」を特定の目的実現のために恣意的に「利用」していることを窺わせる内容。
このようなことを平然と述べるから「マスゴミ」と揶揄される。
静岡県知事選で自民党推薦候補が敗北すると自民党は4月28日の衆院3補選を合わせて4戦全敗になる。
岸田首相にレッドカードが突き付けられる。
これを回避するためにメディアに協力を要請し、「偽りの情勢調査結果」が流布されているのだと思われる。
5月のJNN(TBS系列)世論調査で岸田内閣支持率が上昇したとの報道も同類と思われる。
日本のメディアの腐敗は救いようのないレベルである。
川勝平太知事は4月1日の入庁者へのあいさつで失言した。
この失言をメディアが執拗に追及して川勝平太知事は知事を辞職した。
しかし、辞職に伴う選挙の応援で演説した上川陽子外相も失言した。
「産まずして何が女性か」
「産みの苦しみは本当にすごい」
と述べた。
「産まずして何が女性か」の発言は、子を産まぬ女性に対する侮辱発言。
川勝知事を辞職に追い込んだメディアが公平なら、上川陽子外相も辞職に追い込むのが順当。
しかし、政治権力側の失言は追及しない。
川勝平太氏に対しては失言前から激しい攻撃が繰り返されてきた。
理由は単純明快。
川勝知事が中央リニア新幹線建設を阻止してきたからだ。
中央リニア新幹線は静岡県を通過する。
その経路が大井川上流を横切る。
河川法の規定でJR東海は河川の管理者である静岡県の許可を得なければ静岡工区の建設を行うことができない。
川勝知事はリニア新幹線工事が「命の水」に与える影響を重視してリニア新幹線建設工事を許可してこなかった。
このために、リニア新幹線工事が進捗していない。
JR東海は2027年開業の予定を提示してきたが、これを正式に断念し、リニア開業が2034年以降にずれ込むことを公表した。
リニア新幹線建設は中止するべきである。
私はそう考える。
多数の市民、そして静岡県民がそう考えている。
この意味で川勝平太知事の行動は高く評価されている。
しかし、リニア新幹線建設を強行したい勢力にとって川勝平太知事は邪魔な存在だった。
このことから、川勝平太知事に対する不当な攻撃が続いてきた。
その川勝知事を辞職に追い込んだ手法が同様に用いられるなら、上川陽子外相も辞職に追い込まれるのが当然。
しかし、主要メディアは上川外相を追及しない。
この国の歪んだ現実が改めて浮き彫りになった。
5月26日に実施される知事選にリニア建設反対を明示する候補者が出馬した。
共産党推薦の森大介氏。
森氏の当選が望ましいが、当選を勝ち取ることができる情勢にはないとされる。
そうであれば、次善の策として、リニア建設に前のめりの候補者を落選させることが重要になる。
トップをめぐりせめぎ合っているとされる鈴木康友氏と大村慎一氏の両氏を比較すると、大村氏がリニア建設に前のめりである。
したがって、明日26日の投票においては、大村慎一氏への投票を極力阻止し、鈴木氏への投票を増大させる対応が求められる。
この投票行動は岸田首相に対する不信任の意思表示を兼ねるから一石二鳥の効果を発揮する。
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