政治資金規正法を抜本改正する
筋道を通さなければすべてが崩壊に向かう。
これが2023年の年運だった。
自民党の混乱は2024年の崩壊に向けての序章を描いているように見える。
政治資金の入りと出を公明正大に公開する。
これが政治資金規正法の目的。
パーティーの収入があれば事実に即して記載すればよい。
「出」についても事実に即して報告すればよい。
この単純な事務プロセスを意図して排除した。
パーティー券販売収入を議員に戻し、収支報告書に記載しない。
安倍派だけでその金額は5年間で5億円に達するという。
安倍派の資金不正が突出して大きい。
収入と支出を規則通りに収支報告書に記載して報告していれば何の問題もない。
違法な処理を行ったのには理由があると考えられる。
裏金創作は事務上の間違い=ミステイクによって生じたものではない。
意図的かつ組織的に実行されたもの。
だから犯罪になる。
意図して犯罪行為に手を染めたのには理由がある。
資金使途を明らかにできない金が必要だったということだと推察される。
2022年夏の参院選に際して巨額の裏金が作られたと見られる。
そうなると公選法違反の疑いも生じるとのこと。
これを指揮したのは安倍晋三氏ということになる。
岩田明子氏は懸命に安倍晋三氏を擁護するが、現実には政治資金犯罪行為を主導したのは安倍晋三氏であったとの疑いが生じることになる。
検察の適正な捜査が強く求められる。
安倍派だけで5年で5億円の裏金が創作されていたと見られる。
明らかな違法行為=犯罪であり、検察は適正に立件すべきである。
自民党の乱脈ぶりが明らかになっているが岸田首相は適正な陣頭指揮を執らない。
内閣支持率の下落に歯止めがかからない。
内閣府不支持率は既往最高値を示している。
だが、他方で政権を刷新するとの野党の熱気がまったく感じられない。
野党人気が沸騰して政権交代の気運が一気に高まる現象も観察されていない。
政治資金規正法の抜本改正を断行すべきだ。
現行の政治資金規正法は「ザル法」と言われている。
元検事で弁護士の郷原信郎氏は政治家本人が直接受領した「裏献金」は、違法な個人宛ての献金か、あるいは団体・政党支部宛ての献金かが特定できないと、政治資金規正法違反としての犯罪事実を特定できず、適用する罰則も特定できないと指摘する。
これが「政治資金規正法の大穴」である。
そこで郷原氏は、国会議員について、個別の団体・政党支部ごとの会計帳簿とは別に、当該国会議員に関連する政治資金の収支すべてを記載する「総括政治資金収支報告書」の作成・提出を義務付けることを提案している。
これを政治資金規正法改正の一つの柱に位置付けるべきだ。
同時に見落とせないのが政治資金規正法第21条の2の2項である。
同法は政治家個人への寄附を禁止しているが、政党からの寄附を除外している。
この「抜け穴」を使って巨額の政治資金が政党から政治家個人に流され、その使途が明らかにされていない。
郷原氏が提案する「総括政治資金収支報告書」の作成・提出を義務付けること
同法21条の2の2項を削除すること
を盛り込んだ政治資金法改正を直ちに実行すべきだ。
岸田首相は相変わらず何もしない。
何もしないから支持率は下がり、不支持率は際限なく上昇し続ける。
この局面で存在感を示すべきは野党だ。
野党が政治資金規正法改正の提案を示すべきだ。
ところが、一部の野党が法改正に消極的だ。
不透明な政治資金の流れを温存しようとする思惑が鮮明に浮かび上がる。
政治資金規正法改正の国民運動を起こすことが必要だ。
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