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2023年11月19日 (日)

岸田首相SF駆け足移動の背景

11月15-17日の日程でアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催された。

すでに閉幕し、会議に出席した岸田首相も帰国した。

APECに参加する21の国と地域にはロシアのほか、イスラム教徒が国民の多数を占めるインドネシアやマレーシアが含まれる。

首脳宣言が採択されたが、首脳宣言には、ウクライナにおける戦乱や中東情勢についての言及が盛り込まれなかった。

米国一極支配の構図は崩れつつある。

世界は「一極支配構造=ワン・ワールド構造」から多極構造に移行しつつある。

この方向性がより鮮明になりつつある。

APEC首脳会議と並行して米中首脳会談、日米首脳会談、日中首脳会談、日韓首脳会談、日米間首脳会談などが行われた。

開催国である米国がとりわけ気を遣ったのが対中国への対応。

サンフランシスコ市内の警備では米国のバイデン大統領と中国の習近平主席への警備に最大の力が注がれ、その余波として岸田首相は車での移動が不可能になり、日韓首脳会談や日中首脳会談に徒歩や駆け足で移動することを強いられた。

米中首脳会談はサンフランシスコ郊外の伝統的建造物で開催され、用意されたレッドカーペットの前でバイデン大統領が出迎える厚遇ぶりが示された。

米中首脳会談後のスピーチで習近平国家主席が強調したのは米国と友人になること、米国とパートナーの関係を構築することだった。

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米国のトランプ政権時代に、米国は対中国貿易戦争を仕掛けた。

中国はその影響を少なからず受け続けている。

しかしながら、影響は一方的なものではない。

米国産業も中国との取引を完全に失うことをまったく望んでいない。

政治体制は異なるが、経済上の結びつきは強く、相互依存の関係は極めて深い。

互恵関係の再構築が課題になっている。

もとより、米国のバイデン大統領は中国と極めて深い関係を有してきた。

中国は冷静に情勢を見極め、短絡的な行動を示さない傾向を強めている。

米中貿易戦争に際しても、政治的基盤の強さにおいて習近平氏がトランプ氏を凌駕しているとの見極めから、一方的譲歩を取りやめ、米国に対して一歩も引かぬ対応を取ることを決定し、結果として中国が交渉を有利に展開してきたという経緯を有する。

台湾をめぐって米中の緊張関係は高まっているが、今回の首脳会談実施により、緊張関係のエスカレーションは回避される可能性が高まったと言える。

日本政府はAPEC首脳会議に並行して日中首脳会談の実現に注力し、会談を実現させることに成功した。

しかしながら、懸案の処理水問題の解決は実現しなかった。

日本政府は処理水放出が科学的根拠に基づいており、日本の処理水放出に対する中国の対応を批判してきたが、その批判も封印せざるを得なかった。

日中両国が建設的な協議と交渉を通じて処理水の問題を解決する適切な方法を見つけることで合意したと報じられている。

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「日本は科学的根拠に基づいて処理水を放出しているのだから文句を言うな」との日本の高飛車な姿勢は封印され、中国の主張に耳を傾けることを正式に求められる状況に移行した。

処理後の放射能汚染水の海洋投棄を周辺国が懸念するのは当然のこと。

最大の問題は処理後汚染水の海洋投棄事業が東電に丸投げされていることにある。

東電は原発問題に関連して、多くの隠蔽、改ざんを繰り返してきた「黒歴史」を有する。

その東電に丸投げして処理後放射能汚染水の海洋投棄が行われていることに対する不安は根強い。

あらゆるデータの完全開示と汚染水処理、処理後汚染水などに関する試料とデータの完全公開が求められている。

中国等に対して納得を得るための日本政府の事前説明が十分であったとは言い難い。

中国をはじめとする近隣諸国、大洋州諸国の不安は依然として大きく、払拭されていない。

中国は日本からの海産物輸入を停止しており、日本の水産関連事業への打撃は極めて深刻だ。

また、コロナ禍が明けてインバウンド需要の拡大が期待されているが、中国訪日客の回復の鈍さは国内景気にも重い影を落としている。

日中首脳会談が実現したことで、事態打開への第一歩が記されたと言えるが、問題はまだ何も解決していない。

「日中両国が建設的な協議と交渉を通じて処理水の問題を解決する適切な方法を見つけること」が合意されたため、「中国が悪い」とするこれまでのスタンスは修正されることになる。

これまでの日本の対応を反省する必要がある。

日本経済の回復力が鈍い重要な背景が日中関係の悪化である。

その責任は岸田首相にある。

風前のともしびと化す岸田内閣の問題改善への積極的な取り組みが求められている。

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