岩手知事選で始動の政局冬の陣
秋の政局に向けての動きが本格化する。
9月3日に岩手県知事選が実施された。
投票率は56.63%。
選挙結果は
達増拓也 336,502 現職 当選
千葉絢子 232,115 新人 落選
となった。
自公が千葉候補を支援、立民、共産、社民の県組織が達増候補を支持、国民民主県連も連合岩手と連携して達増氏を支援した。
事実上の与野党一騎討ちの選挙戦になった。
自民は2021年の衆院選岩手3区、昨年の参院選岩手選挙区を制した勢いに乗り県政刷新を狙ったが、野党共闘に支えられた現職の厚い壁に阻まれた。
達増氏は5選を果たした。
多選批判が存在したが、達増氏の県政を県民が高く評価していることが達増氏勝利の背景になったと見られる。
毎日新聞が投票を済ませた人を対象に実施したインターネット調査では、達増県政について「大いに評価する」と「ある程度評価する」との回答が合計で全体の86%に達した。
千葉氏に投票した人でも6割強が肯定的に評価した。
達増県政に否定的な評価は全体の13%だった。
岩手県の主権者の賢明さが証明されたと言える。
56.63%の投票率は前回選挙を3.17%上回った。
8月6日に実施された埼玉県知事選の投票率は23.76%。
本格的な選挙戦にならなかったことも背景だが、このような選挙では主権者の総意が反映されると言えない。
8月18日付ブログ記事
「弛んだ自公政治岩手県民の評価」
https://x.gd/HR8gd
同メルマガ記事
「自公政治審判の岩手県知事選」
https://foomii.com/00050
にこう記した。
「岸田暴政、血税でフランス観光旅行を堪能する自公政治に対して岩手県の主権者がどのような審判を下すのかが注目される。
最後に問われるのは岩手県民の良識、矜持である。」
「いま、もう一度挑まねばならない課題は対米隷属の打破である。
米国、官僚機構、大資本が支配する日本政治の構造を打破し、自主独立の主権者国民のための政治を再確立しなければならない。
今回の岩手県知事選はこうした歴史的経緯を踏まえての重要性を帯びる。
日本における政治刷新の火を消してはならない。
米国が支配する日本政治構造を打破する、官僚、大資本が支配する日本政治構造を打破する必要がある。
国民をないがしろにする放蕩三昧自公政治を否定することが今回知事選の最重要課題である。」
選挙戦では「自民党研修旅行」と称する実態としての「フランス観光旅行」に嬉々として参加した、昨年の参院選で当選した広瀬めぐみ議員も千葉候補の応援を展開した。
国民生活が窮乏を極めるなかで議員特権濫用の象徴とも言える公費海外旅行について主権者の納得を得るのは難しかっただろう。
費用は自己負担と党費であって、公費を含まないとの反論があったが納得する主権者はいない。
政党活動費の半分以上が血税による政党交付金で賄われている。
岸田内閣支持率が3割を下回るなかで岸田氏は首相続投、自民党総裁続投を目論んでいるのだろうか。
来週にも自民党人事、内閣改造が想定されている。
人事一新と旧統一協会に対する解散命令発出要請実行によって内閣支持率を引き上げて年内衆院解散・総選挙を挙行。
勝利の実績で来年9月の自民党総裁任期満了を無投票再選に持ち込みたいと考えていると見られる。
しかし、主権者の怒りは沸点に近付いている。
対する野党が混乱し、衰退を続けているため、結局は与党が選挙を乗り切ってしまうのではないかとの観測が強いが、事態打開の方策として、まずは反自公勢力の結集による選挙戦勝利に目指す戦術に、主権者が関心を強める可能性がある。
政策の乖離などの大きな問題は存在するが、まずは、現政権に対してレッドカードを突き付けることを優先するべきと考える主権者は激増している。
岩手県知事選での野党圧勝は岸田内閣に対する主権者の「不信任表明」の意味を有する。
次の衆院総選挙を「岸田内閣への不信任表明選挙」にすることでの合意形成が進展する可能性がある。
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