いつまで米国のポチを続けるのか
内閣支持率が3割を割り込んだ岸田内閣。
2006年に発足した安倍晋三内閣以来8代の内閣は、内閣支持率が3割を割り込んでから、すべてが10ヵ月以内に終焉している。
この意味で岸田内閣終焉の秒読みが始動したと言えるが、凋落する岸田首相が、わらにもすがる思いで握りしめるのは米国が吊り下げる蜘蛛の糸。
1947年以降、日本の政治は米国に支配され続けてきた。
戦後民主化が実行されたのは1945年から47年までの2年間に過ぎなかった。
たった2年の間に日本民主化が一気に断行された。
その集大成が日本国憲法だった。
日本のもっとも偉大な2年間だった。
しかし、黄金の時間は短かった。
1947年、米国は外交基本方針を転換した。
「ソ連封じ込め」が米国外交の基本路線に据えられた。
連動して対日占領政策の基本がすげ替えられた。
「日本民主化」は終焉し、「日本反共化」、「日本属国化」が実行された。
爾来、米国による日本政治支配が確立され、現在まで引き継がれている。
対米隷属国家=日本が構築された。
この「対米隷属日本」を構築した日本側主人公の二人が吉田茂と岸信介である。
米国は日本政治を支配し、日本の為政者の大半が率先して米国の僕になった。
何人かの政治家が米国への隷従に異を唱えた。
米国に対して「言うべきを言う」姿勢を示した為政者は少なからず出現した。
しかし、対米自立を目指した為政者は、ことごとく米国によって攻撃され、失脚させられた。
こうした歴史的経緯を踏まえて、圧倒的多数の政治屋は、自ら望んで対米隷属の姿勢を顕示するようになった。
米国に隷従していれば我が身の安全と社会的経済的処遇を保障される。
残念ながら、これが日本与党政治屋の基本指針になっている。
内閣支持率3割割れに直面した岸田首相はなりふり構わず、対米隷属の姿勢を鮮明にしている。
米国政府が日本に指令していることが三つある。
第一は米国が推進する戦争創作事業への全面加担。
第二は米国が求める原発の全面稼働。
第三はこれらの事業を実現するための庶民課税強化。
米国にひれ伏す日本。
米国のポチを喜んで演じる日本。
岸田首相の行動から、この基本路線がくっきりと浮かび上がる。
戦争は必然によって生じない。
戦争は必要によって創作される。
その「必要」とは米国軍産複合体の「産業事情」という必要だ。
世界最大の産業と化す軍事産業。
軍事産業存続に必要不可欠なのが10年に一度の中規模以上戦争である。
ウクライナ戦乱はこの「必要」によって人為的に創作された。
同時に軍産複合体は未来への備えを怠らない。
世界各地に新たな戦争の火種を創出することに余念がない。
現在、最大の力が注がれているのが極東での緊張創出だ。
緊張を創出することにより関係国軍事予算の膨張を誘導する。
岸田首相は米国の歓心を買うために日本の軍事予算倍増を推進している。
原発稼働にも全力注入し、その財源調達を庶民に押し付ける方向性を鮮明に示し始めた。
これだけけなげな「ポチ度」を示しているのに、米国の岸田首相への接遇はあまりにも冷たい。
ワシントンでの米日首脳会談がセットされたが共同記者会見も設営されなかった。
また、岸田首相が夕食の時間を確保したのにもかかわらず、バイデン大統領はワシントンを去り、駐米日本大使館が夕食を設営する事態に追い込まれた。
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