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2022年12月 2日 (金)

軍事費激増半端ないって

国民は政府を作り、政府が行政を担う。

しかし、主権者は国民だ。

主権者は代表者を選び、国民の代表者が国会を構成する。

この国会に「国権の最高機関」の地位が付与されている。

国会は内閣総理大臣を選出し、内閣が組織される。

行政権を担うのは内閣である。

内閣が担う行政の基本は「法律による行政の原理」。

内閣が勝手に行政を行うのではなく、国権の最高機関である国会が定めた法律を執行するのが行政の基本なのだ。

国会が担う最大の責務は法律を定めることと国家予算を制定すること。

財政活動とは国民から税金を徴収し、その税財源を政府の施策に配分するもの。

財源が不足する場合には国債を発行して財源を賄うこともある。

法律の制定と予算編成ならびに予算の執行。

これが政治の最大の役割である。

国の財政活動によって巨大な資金が動く。

この巨大な資金の流れを支配しているのが政治機能の核心。

政治活動の中核だと言ってよい。

その財政活動に関して重大な動きが表面化している。

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2022年度当初予算で国の歳出は、一般会計と特別会計を合わせて総額約270兆円。

そのうち約93兆円が国債費。

国債費とは国債の利払い並びに償還費のこと。

そして約97兆円が社会保障関係費。

年金、医療、介護を中心に、失業給付、生活保護、子育て関連の支出が含まれる。

地方に対する交付税が約20兆円。

財政投融資が約26兆円。

全体からこれらを差し引いた残りの約34兆円が国の政策支出全体を意味する。

この政策支出の中に、公共事業、文教および科学振興 防衛関係、食料安定供給、エネルギー対策、中小企業対策、その他のすべての政策が含まれる。

歳出純計での歳出規模は270兆円と巨額だが、社会保障以外の政策運営に充てられる支出は1年間の総計で約34兆円なのだ。

「財政活動に関して重大な動きが表面化している」と記述したのは防衛費のこと。

政府・与党は、2023年度から5年間の中期防衛力整備計画(中期防)に盛り込む防衛費総額を40兆~43兆円で調整していると報じられている。

2019年度から5年間の現中期防の防衛費総額は約27兆4700億円である。

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防衛費の激増が推し進められようとしている。

最小値の40兆円で計算しても45%増になる。

日本経済が疲弊し、国民が経済的苦境にあえいでいる。

物価が高騰し、電気料金の暴騰も生じている。

庶民に政府は何を求めているのか。

寒い冬を乗り切るために布袋の中に足を差し入れて暖房を抑制することなどを推奨している。

諸物価高騰の折、国民は生活必需品さえ切り詰めなければならない状況に追い込まれている。

2021年度の日本のGDPは542兆円。

これが、日本人全体が1年間に生み出す経済的果実だ。

財政は270兆円ものお金を動かしている。

国債費の93兆円の多くは国債償還費で、償還する資金の多くは新しい国債の発行で賄われる(借り換え国債)から、この数字は見かけ上のものに過ぎない。

また、社会保障支出のうち、国費を投入している部分は約36兆円で、多くは年金保険料、健康保険料などの保険料収入によっている。

社会保障支出以外のすべての政策経費が1年間で約34兆円なのだ。

このなかで、防衛費だけが突出して激増される。

この論議の先に国民負担の増額、増税も浮上すると見込まれる。

国防費を増やすのは何が目的なのか。

国防費を増やす必要など存在するのか。

国民全体の徹底論議が求められている。

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