新潟県知事選最大争点は原発再稼働
新潟県知事選が5月12日に告示された。
投開票日は5月29日。
立候補を届け出たのは、いずれも無所属で、
再選を目指す現職・花角英世氏(64)
と、
脱原発団体会長の新人・片桐奈保美氏(72)
の2名。
自民党と国民民主党のほか、公明党の県組織が花角氏を支持。
共産、社民、れいわが片桐氏を推薦。
立憲民主党は自主投票。
立憲民主党が自主投票としたのは連合新潟が花角氏推薦を決めたため。
立憲民主党は連合の軍門に下っているが、その連合は自民党にすり寄っている。
立憲民主党が連合の軍門に下り続けるなら立憲民主党の退潮は加速すると考えられる。
最近の重要選挙では立憲民主党が支援した候補が連戦連敗を演じている。
2月20日実施の長崎県知事選では立憲民主党県連が支持した現職候補が落選した。
3月13日実施の石川県知事選は保守3分裂選挙になったが立憲民主党県連が推薦した候補が落選した。
4月10日実施の京都府議補選では自民、維新、立憲、共産が候補を擁立したが立憲候補は最下位だった。
立憲民主党が支持したり、推薦したりすると候補者は勝利できない。
このような現実が広がっている。
当然の現象だろう。
2017年の衆院選に際して「希望の党」が創設された。
「希望の党」が安倍自公内閣に終止符を打つための希望の灯になることが期待される局面もあったが失望に終った。
安倍内閣を終焉させるための大同団結を掲げることが期待されたが、現実には希望の党が旧民主党を二分割する方針を示したためだ。
希望の党は戦争法制=安保法制への賛成という踏み絵を用意した。
この踏み絵を踏まなかった者が立憲民主党を創設した。
結果として希望の党は惨敗し、立憲民主党が躍進した。
立憲民主党の分離・分割はかねてよりの最重要課題。
旧民主党には「改革派」と「守旧派」が同居している。
戦争法制廃止、原発廃止、消費税減税・廃止を目指す「改革派」が存在する一方、戦争法制容認、原発推進、消費税増税推進を目指す「守旧派」が同居してきた。
この「水と油の同居」を解消することが最重要課題だった。
旧民主党=旧民進党が、紆余曲折を経て立憲民主党と国民民主党に分離・分割されたことで、ようやく問題が解消されることが期待された。
立憲民主党が躍進できたのは、立憲民主党が「改革派」としての基本路線を明確にすると期待されたためだ。
ところが、この立憲民主党が腰砕けになった。
CIAが背後で画策したと見られるが、立憲民主党が右旋回した。
連合の主導権は六産別に握られている。
六産別は大企業御用組合の集合体で、戦争法制容認、原発推進、消費税増税推進を目指していると見られる。
六産別が主導する連合は「守旧勢力」としての本性を露わにし始めており、自民党にすり寄る姿勢を強めている。
立憲民主党がこの連合の軍門に下ってしまった。
これに連動して日本政治刷新を求める主権者が一斉に立憲民主党支持を取りやめた。
この影響が最近の選挙結果に如実に表れている。
新潟県知事選では立憲民主党が片桐候補を支持、推薦しなかったことで、片桐候補に勝機が生まれている。
選挙の最大の争点は原発再稼働だ。
新潟県には東京電力柏崎刈羽原子力発電所がある。
政府はこの原発の再稼働を目論んでいる。
フクシマの事故を経験しながらこの教訓を生かさないことを正当化する理屈は存在しない。
ウクライナの戦乱も原発の存在自体が最大の脅威になる現実を明らかにした。
新潟県民は原発再稼働の是非を軸に全員投票で県知事選に臨むべきだ。
県知事選の結果で原発再稼働NOの意思を明確に示してほしいと思う。
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