検事総長クビにしないなら金はやらん
ウクライナ・ゲート問題に再び関心が集まっている。
ウクライナ・ゲート問題ではトランプ前大統領に対する弾劾裁判がまず思い浮かぶ。
トランプ大統領がウクライナに圧力をかけたことが権力濫用にあたるというのが弾劾訴追の理由だった。
しかし、この問題の拡大は両刃の剣。
バイデン現大統領が表に出してほしくないテーマなのだ。
どういうことか。
トランプ前大統領はバイデン元副大統領の不正を暴こうとした。
そのためにウクライナに圧力をかけたことが問題にされた。
トランプ大統領の弾劾決議は米国議会上院で否決された。
しかし、そもそもの発端であるバイデン元副大統領の疑惑は解明されていない。
ここにバイデン大統領にとっての「不都合な真実」がある。
すでに紹介済みだが、拓殖大学教授の名越健郎氏が2020年11月に発表した論考に、この問題が記されている。
「次男は月収500万円」バイデン父子がウクライナから破格報酬を引き出せたワケ」
https://president.jp/articles/-/40870
バイデン元副大統領はウクライナと深い関わりを持つ。
2014年の政権転覆を主導したのがバイデン-ヌーランドラインであると見られることを再三記述してきた。
詳しくは、オリバー・ストーン監督映画『ウクライナ・オン・ファイヤー』を閲覧されたく思う。
名越氏は、バイデン副大統領のウクライナ訪問には、次男のハンター・バイデン氏が必ず同行してきたと指摘する。
そのハンター氏が、政権転覆直後の2014年4月、ウクライナのエネルギー最大手、ブリスマ社の取締役に就任した。
名越氏は、ハンター氏が2019年4月までの5年間、ブリスマ社の取締役を務め、非常勤ながら月5万ドル(約500万円)の報酬を受けたと記述している。
名越氏は「エネルギーの知識もないハンター氏がいかに破格の報酬を得ていたかがわかる」と記述する。
プリスマ社について名越氏は、
「ブリスマ社は脱税や資金洗浄の疑いがあり、ウクライナ検察当局が同社とオーナーのズロチェフスキー氏を捜査していた。
在ウクライナ米大使館も徹底捜査を求めており、米政府内には、ハンター氏が札付き企業の役員を務めることに批判の声があったという。」
と指摘している。
名越氏の指摘は続く。
「バイデン副大統領20155年、ポロシェンコ大統領に対し、同社を捜査していたショーキン検事総長の解任を要求した。
解任しないなら、ウクライナへの10億ドルの融資を撤回すると警告していた。
これに応じる形で、ポロシェンコ大統領は検事総長の解任を決めた。
議会も承認し、米国の融資は実行された。
検事総長は解任後、バイデン副大統領が圧力をかけてきたとメディアで告発した。」
この告発を受けてトランプ大統領がウクライナ政府に事件の捜査を求めた。
どちらが悪いかよく考える必要がある。
この事実をバイデン氏自身が語っている貴重なYoutube動画を読者が教えてくれた。
極めて貴重な動画映像である。
もちろん、直ちに削除される可能性が高い。
直ちに、合法的に動画を保存されることを推奨する。
発言の字幕を文字起こししたのでよく読んでいただきたい。
「バイデンが一番削除したい動画の一つ」
https://bit.ly/3wJ6IS7
「ウクライナへの融資保証をするために、
関係者を説得しに足を運んだよ
キエフを訪問するのは12~13度目だった
10億ドルの融資保証をすると発表する予定だった
ポロシェンコ大統領とヤツェニュク首相は
検事総長を解任すると約束したのに、
実行していなかったんだ
彼らはそのまま記者会見に臨もうとしていた
私は
「それなら10億ドルはやらないぞ」
と言った
すると彼らは「あなたにそんな権限はない、
大統領ではないのだから」と言った
私は、「じゃあ大統領に電話してみろ、
10億ドルはやらないと言っているんだ」と言った
そして
「私はあと6時間で出発するからな」
と念押しした
「検事総長をくびにしないなら金はやらん」とね
案の定、あのクソ野郎はクビになった
そして、
代わりにマシな人間を任命したのさ」
ウクライナ問題にも詳しく解説している
『日本経済の黒い霧
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