イラク・ウクライナと白人至上主義
ウクライナ紛争について、米「CBSニュース」のベテラン戦争特派員チャーリー・ダガタ氏が2月25日、ウクライナの首都キエフからこうリポートした。
「ウクライナは、失礼ながら紛争が何十年も続くイラクやアフガニスタンとは違います。
ここは比較的文明化した、比較的ヨーロッパ的な国なのです。
慎重に言葉を選ぶ必要はありますが、ここはこんなことが起こるなんて想像できなかった場所なのです。」
英「BBC」の番組では、ウクライナの元次長検事デビッド・サクヴァレリゼが、自国の被害を前に
「青い目と金髪のヨーロッパ人が、子供たちが殺されているのです」
と語った。
イギリス人で元欧州議会議員のダニエル・ハナンは、英紙「テレグラフ」に寄稿して、ウクライナ人についてこう記した。
「彼らは私たちにそっくりだ。
ゆえに、いま起きていることがたまらなく衝撃的だ。
戦争とはもはや貧困にあえぐ遠く離れた場所に暮らす人々の身に降りかかるものではなく、どこにでも起こり得るのだ。」
これらはクーリエ・ジャポンが伝えたもの。
「「私たちみたいな青い瞳の金髪の人々が攻撃されるなんて」
ウクライナ報道に見える“人種差別”」
https://bit.ly/3sBgIdM
同じクーリエ・ジャポンが別の記事も掲載している。
「シリア難民を拒んだEUが、「白人」ウクライナ人は歓迎
─その矛盾に潜む“人種ヒエラルキー”」
https://bit.ly/3sx1FBM
「ロシアによる侵攻を受けて、大勢のウクライナ人がポーランドをはじめとするEU諸国へ退避している。
そしてEUはこの歴史的な人道危機に、国境を開放してウクライナ難民を温かく迎え入れている。」
しかし、記事は指摘する。
「これまでシリアやアフガニスタンから、地中海を越えてアフリカから難民が押し寄せてきたとき、EUはかなりの抵抗を示してきたではないか。
それが突然、まるで手のひらを返したように、ウクライナ難民は歓迎しているのだ。
米紙「ワシントン・ポスト」は、「突如として歓迎、ヨーロッパは避難してくるウクライナ人に門戸を開いた」と題した記事で、このEUの態度の急変を指摘している。
シリア難民を中心に約200万人が助けを求めてヨーロッパを目指した2015~2016年当時、それは「欧州の難民危機」と表現され、流入しようとする難民を国境で長く足止めしたり追い返そうとしたり、反移民運動が激化する国もあった。」
昨日記事にこう記述した。
「米国はイラクが大量破壊兵器を保持しているとしてイラクに軍事侵攻した。
国連の決議を破るかたちで軍事侵攻した。
しかし、イラクから大量破壊兵器は発見されなかった。
イラク治安部隊および多国籍軍の犠牲者は2万5000人規模とされたが、イラクの民間人の死者は10万人から60万人と推定されている。
今回のウクライナとは比較にならない規模の現地の民間人犠牲者が生み出されている。」
イラクで数十万人の無辜の市民が米軍の軍事侵攻などによって大量虐殺されたとき、メディアはこれを大きく取り上げたのか。
戦争の映像では子どもが使われる。
1990年から91年の湾岸紛争、湾岸戦争のとき。
イラクのクウェート侵攻後、イラク兵が現地の子どもたちをいかに虐殺したのかについて、当時15歳の少女が涙ながらにアメリカ議会で語った。
これをメディアが大々的に報じ、米国は軍事介入を決めた。
しかし、後にこれが「やらせ」であったことが暴露された。
ナイラという少女はアメリカ国内のクウェート大使の娘で、一度も母国には行ったことがなかったのだ。
対米隷属の日本経済新聞は、ブタペスト合意を報じるがミンスク合意を報じない。
ウクライナはロシアに対して真摯な外交姿勢を示してこなかった。
ゼレンスキー大統領はウクライナの放送局1+1のドラマに出演して大統領に就任した。
1+1は中央ヨーロッパの大手メディアであるCME系列の放送局。
CME創設者は世界ユダヤ人会議のロナルド・ローダー氏。
グローバル巨大資本が人為的に創出した大統領なのだ。
このゼレンスキー大統領が米国のバイデン・ヌーランドラインと結託して、ロシアをけしかけた側面を見落とせない。
グローバル巨大資本が伝えるのは、ものごとをひとつの角度から捉えたものに過ぎない。
その視点が中立公正である保証はまったくない。
むしろ、著しく偏っていることがほとんどなのだ。
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