大野知事三村会頭認知能力に不安
破綻した接種証明を延命させる画策が表面化している。
日本商工会議所の三村明夫会頭が1月20日の定例会見で、政府が「ワクチン・検査パッケージ」を原則として当面適用しないとしたことについて、
「医療体制はこの2年間で充実している」
と述べて、「ワクチン・検査パッケージ」を原則継続するよう求めた。
三村氏は80歳を超える高齢だと思われるが、このような要職についていた大丈夫なのか心配になる。
「ワクチン・検査パッケージ」が何をするものであるのか理解できていないとしか思われない。
「ワクチン・検査パッケージ」は政府の利益供与策を受ける条件、あるいは、各種行動規制を緩和する条件として、
「接種証明」または「陰性証明」の提示を求めるもの。
「陰性証明」の有効期限は抗原検査なら1日、PCR検査なら3日とされている。
「接種証明」については有効期限を定めない。
つまり、ワクチン2回接種を終えている人は、それだけで政府の利益供与策や行動制限緩和を受けることができるという制度。
ところが、重大な問題が明らかになった。
ワクチン接種してもコロナに感染するし、他者を感染させることが明らかになった。
オミクロン株への感染はワクチン接種を受けていても受けていなくても変わらない。
したがって、ワクチンを接種したことが感染を抑止する効果を持たないことが明白になってしまったのだ。
埼玉県の大野元裕知事や日本商工会議所の三村明夫会頭は反知性主義を前面に押し立てているが、すべての人の認知能力が失われているわけではない。
同じ知事でも鳥取県の平井伸治知事は正常な判断力を有していると見られる。
平井伸治全国知事会会長は1月19日、新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」の適用拡大を受けて談話を発表し、
ワクチン2回接種者らの行動制限緩和に利用する「ワクチン・検査パッケージ」を国が原則停止したことを評価した。
平井氏は
「2回接種後も感染事例が相次ぐ実情に即し、現場の声に柔軟に対応したものだ」
と指摘。
オミクロン株ではワクチン2回接種済みの感染者が目立っている。
この事実を踏まえて知事会は、「専門的・医学的見地からの取り扱いの見直し」を求めていた。
その結果、政府もようやく「ワクチン接種2回」の証明で行動制限を緩和するべきでないとの判断を示した。
ワクチン接種を受けていてもワクチン接種を受けていない人と同様に感染するし、他者を感染させる。
したがって、接種したという証明を持っていても何の意味もないことになる。
遅ればせながら、まともな判断が示されたということ。
大野元裕氏や三村明夫氏はこれに異を唱えている。
「ワクチン検査パッケージ」そのものをやめて社会を動かしてゆくべきだとの主張なら理解可能。
しかし、両氏は意味のない接種証明を活用しろと主張している。
だが、接種証明は意味を持たない。
コロナに感染し、他者を感染させることについて、ワクチン接種者とワクチン非接種者との間に差異がない。
したがって、接種証明を用いる意味がない。
接種証明を用いることは感染拡大を防ぐどころか感染拡大を放置することと同義と言える。
市民はワクチン検査パッケージを活用する飲食店やイベントを忌避するだろう。
接種証明をやめて陰性証明一本に統一するというなら理解可能。
しかし、飲食店を利用するたびに全員に対して毎回検査するというのはいささか手間も費用もかかる。
それにもかかわらず「接種証明」を使うというのは、感染拡大は放置してワクチン非接種者に嫌がらせをすることにしか意味がないもの。
そもそも、ワクチン接種したくないと考えた人は多かったはずだ。
しかし、ワクチン接種しておかないと「接種証明」制度で不利益を蒙る。
この点を考慮して筋を曲げてワクチン接種を受けた人も多い。
しかし、ワクチン接種が感染防止に有効でないことがはっきりしてしまった。
現実的には入り口で体温を測り、必ず手指消毒するのが適正な現実的対応だ。
社会を回したいと考えるなら、大野氏も三村氏もこの提案を示すべきだ。
論理的な正当性を持たない接種証明活用を訴える主張は、発言する者の認知能力に対する疑念を強めさせる意味しか持たない。
鳩山友紀夫元首相との対談(アジア共同体研究所主宰YouTube動画「UIチャンネル」)
https://bit.ly/39BTgmd
10月5日発売の鳩山友紀夫元首相、孫崎享氏、前川喜平氏との共著『出る杭の世直し白書(ビジネス社)
https://amzn.to/3hSer8a
のご高覧も賜りたい。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
のご購読もよろしくお願いいたします。
上記メルマガを初めてご購読される場合、
2ヶ月以上継続して購読されますと、最初の一ヶ月分が無料になりますので、ぜひこの機会にメルマガのご購読もご検討賜りますようお願い申し上げます。
https://foomii.com/files/information/readfree.html
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第3133号「不良在庫一掃目的接種強要は重罪」
でご購読下さい。
『アベノリスク』(講談社)
の動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。
2011年10月1日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:540円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。
創刊月2011年10-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.comまでお願い申し上げます。
価格:1,650円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,650円 通常配送無料
出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する
価格:994円 通常配送無料
出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する
価格:907円 通常配送無料
出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する
価格:1,620円 通常配送無料
あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)
価格:1,620円 通常配送無料
価格:994円 通常配送無料
出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する
価格:1,620円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,512円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)
価格:1,728円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,728円 通常配送無料
出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する
« 欧州医薬品庁が追加接種に警告 | トップページ | 埼玉接種証明対応店舗の危険最大 »
「無意味な接種証明」カテゴリの記事
- 接種証明ドタキャンで県民割パニック(2022.03.30)
- V/T制度が未接種者への不当な差別(2022.03.24)
- ワクパス検査自己負担は憲法違反(2022.03.22)
- 日本衰退主因の反知性主義(2022.03.18)
- 接種証明制度の廃棄急務(2022.02.22)