« 埼玉で接種証明店クラスター多発か | トップページ | 壊される民主主義 »

2022年1月27日 (木)

一党二制度の立憲民主

立憲民主党が昨年10月の衆院総選挙についての総括を決定した。

しかし、大惨敗の本質をまったく見つめようとしていない。

総括を決定する過程では共産党との共闘が敗北の原因であるとの方向に総括を誘導しようとする動きも表面化した。

しかしながら、客観的な事実はこの見解を否定するものになっている。

直近2回の総選挙での「立憲+希望」と「立憲+国民」の獲得議席数は

2017年 選挙区36  比例69
2021年 選挙区63  比例44

自民党の獲得議席数は

2017年 選挙区218 比例66
2021年 選挙区189 比例72

立憲大惨敗の主因は比例代表選挙での議席大幅減にある。

選挙区での獲得議席数は大幅に増やした。

選挙区で議席を増やせたのは共産党を軸とする選挙協力が主因。

共産党の選挙協力がなければ選挙区での獲得議席数は大幅に減少していたと考えられる。

比例代表選挙で得票を減らした原因として「共産党の共闘で票が逃げた」との主張があるが、これも正しくない。

そのために減った票より、野党共闘に背を向けたことで減った票の方がはるかに多いと考えられる。

人気ブログランキングへ

枝野幸男氏は選挙戦が展開されるなかで次のように述べた。

「「野党共闘」というのは皆さんがいつもおっしゃっていますが、私の方からは使っていません。

あくまでも国民民主党さんと2党間で連合さんを含めて政策協定を結び、一体となって選挙を戦う。

共産党さんとは(共産、社民、れいわの3党と一致した政策に)限定した範囲で閣外から協力を頂く。」

枝野氏は、共闘の対象は国民民主と連合であって、共産、社民、れいわとは共闘しないことを宣言した。

10月23日に都内で行われた市民団体のイベントでは、立憲民主党の枝野幸男代表が共産党の志位和夫委員長との記念写真撮影を拒絶した。

枝野氏は野党共闘を推進したのではなく、野党共闘に背を向ける対応を示し続けたというのが実態である。

日本政治刷新を求める主権者と政治勢力が連帯して自公政治打倒に向かう流れに、冷水が浴びせられた。

日本政治刷新に向かう運動の中核的役割を立憲民主党に期待した主権者が一斉に離反した。

私はこのことから立憲民主党が衆院選で敗北するとの見解を示し続けた。

現実はその洞察とおりになった。

問題の根源がどこにあるのかを見つめなければ事態打開はない。

問題の根源は立憲民主党の「一党二制度」にある。

人気ブログランキングへ

自公政治を刷新しようとする「改革勢力」と自公政治を肯定する「守旧勢力」が同居を続けていることが問題の根源。

自公政治を肯定する「守旧勢力」を代表する存在が「連合」だ。

「連合」は旧総評系組合と旧同盟系組合を軸に統合されて創設された組織。

しかし、現状では旧同盟系組合が支配権を握っている。

「六産別」だ。

「六産別」とは電力、電機、自動車、鉄鋼、機械・金属、繊維・流通等の六つの産業分野の御用組合連合のこと。

かつての同盟系の流れを引いている。

同盟は、CIAが革新勢力のなかに隠れ与党勢力として創設した民社党の支持母体として創設された労働組合組織。

大企業御用組合連合である。

この「六産別」が連合を支配している。

その最大のミッションは革新勢力=改革勢力の一枚岩での連帯を阻止すること。

旧民進党が分裂して、守旧勢力の国民民主と改革勢力の立憲民主とに、分離されかかった。

しかし、これを放置すると革新勢力=改革勢力としての立憲民主党が大きく伸長する。

そこで、CIAの指揮に従う連合が立憲民主に介入し、立憲民主の「守旧化」を強引に推進したと見られる。

何よりも求められることは「一党二制度」の解消。

立憲民主内の守旧勢力は国民民主と合流すればよい。

立憲民主内の改革勢力は立憲民主から離脱して中核となる改革野党を新規に創設するべきだ。

鳩山友紀夫元首相との対談(アジア共同体研究所主宰YouTube動画「UIチャンネル」)
https://bit.ly/39BTgmd

10月5日発売の鳩山友紀夫元首相、孫崎享氏、前川喜平氏との共著『出る杭の世直し白書(ビジネス社)
https://amzn.to/3hSer8a

のご高覧も賜りたい。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

上記メルマガを初めてご購読される場合、
2ヶ月以上継続して購読されますと、最初の一ヶ月分が無料になりますので、ぜひこの機会にメルマガのご購読もご検討賜りますようお願い申し上げます。

https://foomii.com/files/information/readfree.html

人気ブログランキングへ

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3139号「腐ったミカンの法理」
でご購読下さい。

『アベノリスク』(講談社)
動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。

2011101日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:540円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。

 創刊月201110-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。

 メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.comまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

« 埼玉で接種証明店クラスター多発か | トップページ | 壊される民主主義 »

民進党・立憲民主党・連合の分解」カテゴリの記事

有料メルマガご登録をお願い申し上げます

  • 2011年10月より、有料メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」の配信を開始いたします。なにとぞご購読手続きを賜りますようお願い申し上げます。 foomii 携帯電話での登録は、こちらからQRコードを読み込んでアクセスしてください。

    人気ブログランキング
    1記事ごとに1クリックお願いいたします。

    ★阿修羅♪掲示板

主権者は私たち国民レジスタンス戦線

  • 主権者は私たち国民レジスタンスバナー

    主権者は私たち国民レジスタンスバナー

著書紹介

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2023年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

関連LINKS(順不同)

LINKS1(順不同)

LINKS2(順不同)

カテゴリー

ブックマーク

  • ブックマークの登録をお願いいたします
無料ブログはココログ