対米隷属を競う首相志願者
戦後日本の政治を支配し続けてきたのは米国。
米国を支配する勢力が日本をも支配してきた。
米国を支配するのは米国の巨大資本。
軍事資本・金融資本・多国籍企業。
最近ではディープ・ステイトと呼ばれている。
敗戦後日本の統治を行ったのはGHQ。
実質的に米国である。
占領当初のGHQ支配権を確保していたのはGS(民政局)。
GS主導で画期的な日本民主化が断行された。
GS主導の日本民主化措置がなければ日本の現在は存在しない。
GS主導日本民主化の最大の遺産=レガシーが日本国憲法だ。
米国の日本占領政策は1947年に急変した。
トルーマン大統領が米国の新しい外交政策を発表。
「ソ連封じ込め」が米国外交政策の基本に据えられた。
連動して日本民主化措置に激しいブレーキがかかった。
米国の日本占領政策の基本は「民主化」から「非民主化」・「反共化」に転換した。
日本民主化に急ブレーキがかかり、時代の針は逆行し始めた。
これを「逆コース」と呼ぶ。
この「逆コース」の延長線上に現在がある。
敗戦後日本における日本民主化措置の結果として「革新政権」が日本に誕生した。
1947年に樹立された片山哲内閣、1948年に樹立された芦田均内閣だ。
しかし、これらの革新政権は外交基本政策を転換した米国政府にとって邪魔な存在になった。
芦田均内閣は謀略によって破壊された。
同時にGHQの主導権を担っていたGS幹部も謀略工作の標的にされた。
GHQ主導権はGSからG2=参謀2部に移行した。
ここから米国に隷従し、民主化にブレーキをかける政権が樹立され、現在にまで引き継がれている。
G2を率いたのがウィロビー少将。
ウィロビー少将と連携して日本の逆コースを主導したのが吉田茂。
米国は戦利品の日本を手放さない。
米国に隷従する日本の維持がCIA対日工作の主目的である。
CIAは片山哲内閣、芦田均内閣の再来を阻止することに注力し続けてきた。
しかし、そのなかで、日本政治の変化が二度生じた。
一つが1993年の細川護熙内閣樹立。
もう一つが2009年の鳩山由紀夫内閣樹立だ。
2006年の小沢一郎氏の民主党代表就任以来、小沢一郎氏に対する徹底的な失脚工作が展開され続けた。
2009年には遂に検察権力まで動員しての人物破壊工作が展開された。
2009年5月の小沢一郎代表辞任に際して、ディープ・ステイトは岡田克也氏を民主党代表に就任させようとした。
ところが、小沢一郎氏は引責辞任ではなく、次の総選挙への影響を考慮しての辞任と説明し、後継代表に民主党幹事長だった鳩山由紀夫氏が就任した。
そして、激しい妨害工作をかいくぐり、8月30日の総選挙を通じて鳩山由紀夫内閣が樹立された。
敗戦後に片山哲内閣を誕生させて以来となる、日本の民衆が自らの意思で実現した新政権誕生だった。
鳩山内閣は、
1.対米隷属からの脱却
2.官僚支配構造の打破
3.大企業による政治支配の打破
の基本路線を明示した。
しかし、そのために、日本支配勢力=ディープ・ステイトの総攻撃の対象になった。
米国は日本の対米隷属からの脱却を許さない。
米国に隷従する日本を永遠に維持しようとしている。
そして、この米国支配勢力の手先になる人間が日本国内に多数蠢いている。
この構造を直視して、本当の意味の日本政治刷新を実現しなければならない。
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