健在後手後手小出し右往左往三原則
「過程は大切だ しかし結果がすべてだ」
の言葉がある。
菅義偉氏の首相としての能力に疑問符が付いている。
昨日付けブログ・メルマガ記事で五つの事例を挙げた。
「プロセスと結果が最悪の菅首相判断」
https://bit.ly/3dWEwS8
菅義偉首相の長男である菅正剛氏が主導的役割を担ったと見られる総務省情報流通行政局を中心とする違法接待疑惑事件。
39件もの違法性が疑われる過剰接待が表面化したが、その核心は2018年に情報流通行政局長の地位にあった山田真貴子氏に対する過剰接待。
菅正剛氏が取締役を務める東北新社グループの子会社「株式会社囲碁将棋チャンネル」は、2018年に総務省から「東経110度CS放送に係る衛星基幹放送の業務認定」を受けた。
この認可が極めて不自然だった。
当時、総務省はハイビジョン化を進めるために衛星基幹放送の大幅な組み替えを行なっていた。
認定においてはハイビジョン放送であることが重視された。
実際、このとき認定を受けた12社16番組のうち、11社15番組がハイビジョン放送だった。
ところが、「囲碁将棋チャンネル」番組だけ、ハイビジョンではない標準画質放送であるにもかかわらず基幹放送の業務認定を受けた。
この認定を決定した情報流通行政局のトップが山田真貴子氏だった。
その山田氏が総務省職員ナンバー2の総務審議官の職位に栄達した2019年に翌年に東北新社から過剰接待を受けた。
2018年の認可について山田氏に職務権限があったと考えられ、収賄罪での立件も視野に入る。
山田氏が記者からの質問に晒される立場に居続ければ、追及が長期化することを免れない。
山田氏は内閣広報官として菅首相会見を取り仕切る立場にある。
菅首相の官邸記者会見を開催すれば、質問が山田氏疑惑に集中することは容易に想像できる。
このことがあって菅首相は、緊急事態宣言が一部府県で解除された2月26日の首相官邸記者会見断念に追い込まれたと見られる。
週明けの3月1日に菅義偉首相出席の下で集中審議が開催された。
山田真貴子内閣広報官が参考人として招致されていた。
しかし、結局、予算委員会に姿を現さず、山田氏は辞職した。
昨日ブログ記事に「山田氏更迭に追い込まれることは確実」と記述したが、その通りになった。
菅首相の行動三原則が「後手後手、小出し、右往左往」になってしまっている。
先手で問題を断ち切る対応が取られず、問題を拡大させた挙句に辞任に追い込まれる悪循環が続いている。
与党には菅首相の下で衆院選を戦えるのかとの疑問が生じ、野党には菅内閣を温存させたいとの思惑が生じることになる。
菅内閣発足後の菅首相判断の失敗が切れ目なく続いている。
1.日本学術会議の会員任命拒否問題。
いまだに問題は解決していない。
大きな判断ミスだった。
2.GoToへの固執。
11月21日からの3連休の人流拡大が強く懸念された。
コロナ対策の専門家から「英断を心からお願い申し上げる」と言われたが、菅首相はGoToトラベルを12月28日まで強硬に推進した。
その結果が日本における感染爆発だ。
3.12月に入り、英国で変異株が確認された。
菅首相は12月28日に外国からの入国制限強化を発表したが、ザル対応だった。
菅首相が強硬に主張して入国制限強化を拒絶した。
菅氏が強い批判を受けて方向転換したのは1月13日だった。
4.五輪組織委会長森喜朗氏の女性差別・蔑視発言があったのは2月3日。
森氏は謝罪会見で森氏に対する批判をさらに拡大させた。
国際情勢から辞任不可避に追い込まれた森氏が2月11日に後継者として川淵三郎氏を指名したことが報じられて世間の風圧が頂点に達した。
菅首相が動き始めたのは騒動が頂点に達してからだ。
5.そして、ついに菅首相の親族が関わる問題表面化に至った。
菅内閣存続に明らかに赤信号が点滅し始めた。
「UIチャンネル」第380回放送、鳩山元首相との対談がアップされております。
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