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2021年3月 6日 (土)

放送法違反のNHK原発放射能汚染報道

NHKニュースウォッチ9がフクシマを取り上げたが偏向が著しい。

放射線被ばくの影響については専門家の間でも見解が割れている。

ICRP(国際放射線防護委員会)は低線量の被曝でも有害な影響があるとするLNT(Linear Non-Threshold)仮説を採用し、低線量被ばくへも警戒を呼び掛けている。

ICRPの勧告に基づいて日本では一般公衆の被曝上限を、原子炉等規制法および放射線障害防止法によって年間線量1ミリシーベルトと定めている。

ただし、累積線量100ミリシーベルト以下の被曝においては、発がんリスクの有意な上昇は認められていない。

逆に言えば、累積線量100ミリシーベルト以上の被曝については、発がんリスクが確率的に上昇するとされて認定されている。

これは被曝の確率的影響と表現される。

ICRPは

「自然被ばく以外での累積線量100ミリシーベルトの被曝でがん死亡リスクが確率として0.5%上昇する」

としている。

NHKニュースが取り上げた専門家は、この影響を「たいしたことがない」との主旨で発言したが、極めて不適切な評価だ。

人口100万人で考えれば、累積線量100ミリシーベルトで5000人の人ががん死に追い込まれるという計算になる。

被曝がなければ死なずに済む人が被曝によって死亡する。

確率的に有意な差が認められるようになる水準が累積線量100ミリシーベルトの放射線被曝だ。

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放射線被ばくによってがん死亡リスクが確率的に0.5%も上昇することは重大だ。

政府の最大責務は国民の命と暮らしを守ること。

この視点の上に法律が制定されている。

現在、菅内閣は年間線量20ミリシーベルトの地域に住民の居住を強制している。

20ミリシーシーベルトの被曝は5年で100ミリシーベルトの被曝をもたらす。

そのことによって人口100万人当たり5000人ががん死に追いやられることになる。

政府による放射線殺人だ。

したがって、原子力を研究する研究者のなかに、一般公衆の被曝を回避させるべきだと主張する良識派の学者が多数存在する。

しかし、原子力研究の学者は原発推進の立場を取ると研究費が提供される構図の中に置かれる。

そのために、多くの専門家が原発推進のための意見提示を行っている。

金の力になびくのが多数の学者の実態だ。

逆に放射線の危険性を適正に摘示し、原発反対の主張を示す学者は冷遇される。

そのような弾圧を受けてもなお、良心に従い、学者として適正な見解を示し続ける学者も存在する。

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どちらの学者が人間として適正であるかは明白だ。

金になびいて良心を捨て、政府や業界の手先となって行動する学者が多数派を占める。

放射線被ばくによる「確率的影響」は放射線被ばくによるがん死リスクが「有意」に上昇することが認められるという「科学的知見」である。

それを、0.5%の上昇だから「たいしたことはない」と住民に説明する姿勢は人間としての良心、良識を疑わせるものだ。

「0.5%しか」ではなく「0.5%も」上昇する。

人口100万人当たり5000人もの死者を生み出すことを肯定して良いわけがない。

NHK番組では出演した学者が、説明を続けると住民の対応に変化が表れたとコメントしたが裏付けなど存在しない非科学的な思い込みでしかない。

正しい知識を持つ者は0.5%のがん死リスク上昇を軽視しない。

十分な知識を持たない者は「たいしたことはない」、「心配することはない」との言葉に左右されることもあるだろう。

重要なことは、

「人口100万人であれば、そのなかの5000人ががんで殺されることになる」

との「科学的知見」を正確に伝えること。

それをどのように評価するかは主権者である国民に委ねられる。

「たいしたことはない」や「心配するな」などの主観的感想を除いて「科学的知見」を人々に伝えるのが科学者として正しい姿勢だ。

NHKは放送事業者として

「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにする」

責任があるが、これをまったく果たしていない。


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