山口香JOC理事が森氏後継最適任者
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「山口香JOC理事が森氏後継最適任者」
の後半部分をブログ記事として公開する。
森氏が辞任しても営利優先=利権優先の五輪開催強行論が引き継がれるなら組織の問題は解消しない。
責任を持つべきは政府。
政府が国民の命と暮らしを最優先に考えて五輪開催の是非を判断する必要がある。
森氏引責辞任を五輪開催強行の原動力に仕立て上げる愚を断じて許容してはならない。
後任五輪組織委会長の第一の仕事はこの点の明確化。
森氏が発した
「コロナがどういう形であろうと必ずやる」
の言葉を否定することが最優先責務だ。
体操選手の内村航平氏が昨年11月の体操国際大会閉会式で
「『できない』ではなく、『どうやったらできるか』を皆さんで考えて、どうにかできるように、そういう方向に変えてほしい」
と述べた。
この言葉が組織委員会で利用されてきた。
内村氏発言の心情はよく理解できる。
切実な心情であると思う。
しかし、世の中は五輪を中心に回っているわけではない。
オリンピズムの根本原則にこう記されている。
2. オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることである。
五輪のために世の中が存在するのではなく、世の中のためにスポーツを役立てることがオリンピズムの根本原則だ。
日本は国民主権の国である。
その主権者である国民の代表者が集う国会が国権の最高機関とされている。
主権者である国民が現下の情勢を踏まえて、2021年五輪開催は見送るべきだと判断している。
主権者である国民は、現下の最優先課題がコロナ感染収束だと判断している。
多くの主権者は五輪そのものを否定していない。
スポーツの価値も否定していない。
しかし、現下の情勢を踏まえて、最優先課題は五輪開催強行でなく、コロナ感染収束だと判断している。
五輪組織委が日本主権者の判断を無視して、ひたすら開催強行に突き進むなら、その姿勢はオリンピズムの根本原則を踏みにじるもの。
オリンピズムの目的は
「人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てること」
「人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進」のために、五輪開催を「できない」と判断することはあり得る。
この点を無視して、ただひたすら「どうやればできるか」だけを追求するのはアスリートや関係者のエゴと言わざるを得ない。
JOC理事の山口香氏はこの点を踏まえている。
山口氏は
「国民は疲弊し、医療現場はひっ迫…去年よりも状況が悪くなっているという実感です。
世論調査によると、国民の約8割が『五輪を開催すべきではない』と考えています。
このことは重要視すべきです。」
と指摘する。
さらに、
「IOCのバッハ会長は『選手の安心・安全は担保します』と言っていますから、アスリートたちにはリスクが少ないかもしれない。
でも、五輪後の日本は、どうなるのでしょうか。
変異種を含めたウイルスが一気に持ち込まれて、冬に向かって感染が再拡大する可能性も十分に考えられます。
そうした事態をみんなが恐れていて、そのことが世論調査『反対8割』として表れているんだと思います。
現時点で『開催国・日本の立場に寄り添う』という発想がIOCは希薄です。
だから日本も、そのことをしっかりと訴えていく必要があります。」
卓越した見識の持ち主である。
森喜朗氏の後任会長にもっともふさわしいのは山口香氏であると思う。
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