萩生田文科相は学校教育で逆ギレ推奨?
東京五輪組織委の森喜朗会長の引責辞任が確定的になった。
極めて対応が遅い。
2月4日の時点で辞任の意思を固めていたのであれば辞意を表明すればよかったはずだ。
辞意を固めたが回りに遺留されたというのは自分で作った居座りの口実に過ぎない。
出処進退は自分で決する。
これが基本。
周囲に何かを言われて撤回するのは職を辞する決意がなかったことの表明だ。
体裁を取り繕ろってポストにしがみつく姿が醜悪だ。
ハフポスト日本版は森氏の過去の発言について以下の二例を取り上げた。
毎日新聞などによると、森氏は2003年6月に鹿児島市内で開催された公開討論会で少子化に言及し、
「子どもを一人もつくらない女性が、好き勝手とは言っちゃいかんけど、まさに自由を謳歌して楽しんで、年取って税金で面倒見なさいちゅうのは、本当はおかしい」
と発言したという。
子どものいない女性を問題視するかのような暴言。
朝日新聞2007年7月12日朝刊が、森氏が富山市内で講演した際に、新幹線の新駅建設を「もったいない」とした嘉田由紀子・滋賀県知事(当時)に対して
「女の人だなあ。やっぱり(視野が)狭いなあ」
などと発言したと報じたことを伝えた。
今回の発言は言い間違いではない。
森氏の考えを述べたもの。
本人はなぜ問題になっているのか理解できないのだろう。
謝罪会見でも反省の姿勢は見られなかった。
典型的な「逆ギレ」会見。
森氏の発言が五輪憲章にあるオリンピズムの根本原則に反していることは明白。
このことで、世界中からの森氏への批判が沸騰している。
本ブログ、メルマガで利権追求のIOCがこの問題に蓋をするならIOCが批判の対象になると指摘した。
指摘が届いたのかどうかは分からないが、IOCが態度を翻して森氏発言を「完全に不適切」とする見解を公表した。
東京五輪が女性差別主義者によって統率されているとの理解が世界に広がった。
森氏の引責辞任は回避しようがない。
2月12日の組織委員会会合で森氏の辞任と後任会長の選出が行われることになる可能性が高い。
この騒動のなかで組織委員会、菅内閣、自民党の対応があまりにも遅い。
これらの組織がすべて森氏と基本的な考え方を共有していることが背景だ。
問題の重大性をまったく認識できていない。
菅内閣の萩生田光一文科相は次のように発言した。
「『反省していないのではないか』という識者の意見もあるが、森氏の性格というか、今までの振る舞いで、最も反省しているときに逆にあのような態度を取るのではないか」
驚きの発言。
森氏「謝罪」会見の動画を閲覧した上での発言だとしたらなおさらだ。
「最も反省しているときに逆にあのような態度を取るのではないか」
と萩生田氏が考えるとして、萩生田氏は学校教育を司る文科相の長として、その考えを学校教育の場に適用する考えを有しているのか。
過ちを犯して、その過ちを認めて反省して謝罪する。
謝罪は謝罪が謝罪として受け止められなければ意味がない。
そのために謝罪には謝罪の流儀がある。
「逆ギレ」して悪態をつくことを「最も反省しているときに取る態度」として認めることを普遍的に適用する考えがあるのか。
森氏が清和政策研究会(細田派)の重鎮であるから媚びを売っているだけに過ぎないのではないか。
自分の利害得失、損得を優先して正論を述べることができない、正論を述べない、男社会の醜悪さを鮮明に示している。
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