混乱拡大主因は第2類相当区分にあり
新型コロナ感染症の陽性者数が急増している。
大きな背景が二つある。
第一は、季節的に感染が拡大しやすくなっていること。
気温の低下に伴い、室内の換気が悪くなっている。
気温の低下に伴い、室内湿度が低下している。
これらの変化が感染を拡大させている。
第二は、菅内閣がGoToトラブルキャンペーンを全面推進していること。
人の移動に連動して感染が拡大している。
メディアは非常事態であるかのように報道するが、被害状況を冷静に見つめる必要がある。
最重要の指標は死者数だ。
日本のコロナ死者数は1900人強。
人口100万人当たり死者数は15人。
欧米・南米とまったく異なる。
欧米・南米の人口100万人当たり死者数は
ベルギー 1294人
スペイン 899人
アルゼンチン 801人
ブラジル 786人
英国 783人
イタリア 781人
米国 772人
である。
日本の人口当たり死者は欧米・南米の50分の1から100分の1である。
日本の死者の80%以上は70歳代以上の高齢者である。
日本の総死者数は例年と比べてまったく増えていない。
コロナによる死者の増加は観測されていないのだ。
報道されている「感染者数」は「陽性者数」のことで、「感染者数」のかなりの部分が「無症状者」である。
重症者数、死者数のいずれも、例年流行が観測されているインフルエンザよりも少ない。
インフルエンザは第5類感染症で感染者数の全数調査は行われていない。
感染が拡大しても大騒ぎはしない。
欧米や南米における新型コロナの被害は深刻である。
この被害が広がる以上、政府は最大の警戒を払う必要がある。
日本においても、被害の実態が判明していなかった本年2月から7月までの時点では、最大の警戒が必要だった。
安倍内閣がコロナ対策よりも五輪開催強行を優先したが、この対応は適正でなかった。
結果的に日本のコロナ被害が軽微であったために、内閣の責任が大きく浮上しなかったが、これは悪運が強かっただけのこと。
現状でのコロナ被害状況を踏まえると、新型コロナを第5類感染症に区分変更することが適切だ。
高齢者、基礎疾患を有する人、医療機関・介護施設関係者の感染防止対策は徹底して実行する必要がある。
しかし、新型コロナ対応は第5類感染症に基づくものに変更するのが適正である。
だが、他方で政府が感染拡大を推進することは間違っている。
現在の感染拡大はGoToトラブルキャンペーンによる面が極めて強い。
新型コロナの被害が甚大ではなくても、感染拡大を抑止するのか、推進するのか、についての答えは自明だ。
政府は感染抑止に努めるべきだ。
菅内閣は新型コロナ感染症の感染拡大を推進している。
そのために死者が増えるのであり、言語道断の政策対応と言うしかない。
ましてや、新型コロナを第2類相当指定感染症の区分に置きながら、GoToトラブルキャンペーンを推進するのは矛盾を絵に描いたようなもの。
菅内閣対応を貫いている矛盾をもたらしている主因は常軌を逸した「利権体質」だ。
GoToトラブルキャンペーンが巨大利権になっている。
政府からの巨大な利益供与を受ける主体が政治へのキックバックを展開する。
第2類相当指定感染症区分で感染症ムラに落ちる財政資金が巨額になる。
同時に、もうひとつの巨大利権である巨大ワクチン予算計上には社会全体を包み込むコロナ大騒動が必要不可欠だ。
この「利権体質」が菅内閣のコロナ対応を根本から歪めている。
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