小池都知事は卒業証明書現物を公開すべき
7月5日に投票日を迎える東京都知事選が6月18日に告示される。
小池百合子都知事は都議会が閉幕する6月10日に再選出馬会見を行うと見られたが先送りした。
都議会自民党が、小池氏に学歴詐称の疑いがあるとして、カイロ大の卒業証書の提出などを求める決議案を提出したことに小池氏が反発し表明を見送ったとみられる。
小池氏の学歴詐称疑惑については作家の石井妙子氏が
『女帝 小池百合子』(文藝春秋)
https://amzn.to/2ME3VkS
を刊行して大反響を呼んでいる。
アマゾンでは品切れ状態になり増刷分が今月下旬に供給される見通しだ。
この新著についての石井妙子氏とジャーナリスト・近藤大介氏による対談が公開されている。
「「学歴詐称疑惑」再燃の小池百合子…その「虚飾の物語」を検証する
『女帝 小池百合子』著者が真相を語った」
https://bit.ly/30gKir6
都知事選で投票に臨む有権者にとっては必読書と言える。
学歴詐称が事実であるなら重大だ。
公選法にも違反することになる。
すでに6月8日付ブログ記事で紹介したが、元検事で弁護士の郷原信郎氏がこの問題について法律専門家としての見解を記述されている。
「小池氏「卒業証明書」不提示は、「偽造私文書」“行使罪”との関係か」
https://bit.ly/2XJWUFD
このなかで郷原氏は検察が犯罪を立件する上で障害になる点について記述している。
「検察が虚偽事項公表罪を適用する上で最大のネックになるのは、黒木氏が
【徹底研究!小池百合子「カイロ大卒」の真偽〈5〉カイロ大学の思惑】
https://bit.ly/2XMOEEz
で指摘しているように、カイロ大学の権力を完全に掌握しているのは軍部・情報部で、日本からのメディアの取材に対して、カイロ大学が卒業を認めることを繰り返してきた背後には、カイロ大学文学部日本語学科長のアーデル・アミン・サーレハ氏らハーテム人脈を頂点とするエジプトの軍部・情報部と大学の権力階層構造があるという政治的背景だ。
カイロ大学側が「小池は卒業した」と言い通せば、その説明がどんなに怪しくても、「カイロ大学卒業」が虚偽であることを立証するのは容易ではない。
そういう意味では、虚偽事項公表罪による刑事責任追及には、高い「壁」があると言える。」
現に、エジプトのカイロ大学は10日までに、小池百合子東京都知事が「1976年10月にカイロ大学文学部社会学科を卒業したことを証明する」との学長の声明を公表している。
郷原氏はこれとは別に、2016年6月30日放送の「とくダネ!」で、「卒業証明書」を提示したことについて、偽造有印私文書の「行使罪」が成立する可能性についての検証を行っている。
「卒業証明書」は「カイロ大学文学部長」の作成名義の文書であると見られるが、学部長欄の署名が、学部長として証明書を作成する権限がない者によるものであったとすれば、学部長の作成名義を偽ったということであり、「有形偽造」に該当し、「偽造有印私文書」に該当することになると指摘する。
こうした疑惑が存在することを踏まえれば、小池氏が都知事選出馬を表明する際に、「卒業証明書」の現物を提示することが有効だ。
卒業証明書を提示して、証明書が紛れもない本物であることを提示すれば疑惑は解消する。
卒業証明書の現物を提示することを拒む理由が存在しない。
現物を提示しないから疑惑が解消しないのだ。
安倍首相の「桜を見る会前夜祭」疑惑とまったく同じ構図だ。
ホテルニューオータニの前夜祭明細書を提示すれば、疑惑は消滅する。
存在するはずの明細書を公開しないから疑惑が残存するのだ。
恐らく、公開できないから公開しないのだろう。
このことから、疑惑は限りなく黒に近いと判断されるのだ。
日本政治刷新の可否を占う上で東京都知事選の意味は重い。
弱肉強食推進、1%のための政治を続けるのか、それとも、共生重視、99%のための政治に刷新するのか。
この基本方向を定める選挙になる。
共生重視、99%のための政治への刷新を訴えるのが宇都宮健児氏である。
安倍政治打破を掲げる市民と政治勢力が連帯して宇都宮氏の都知事就任に力を結集するべき局面だ。
小池氏の学歴が問題なのではない。
重要事実について虚偽を提示することが問題なのだ。
小池氏があらぬ疑いを向けられていると考えるなら、直ちに卒業証明書の現物を公開するべきだ。
その行動が取られなければ疑惑を払拭することは困難であると思われる。
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