« 大げさに騒がず普通にすごす代償は甚大 | トップページ | 静岡4区衆院補選野党惨敗現実を直視する »

2020年4月26日 (日)

原子力緊急事態+コロナ対応長期化下の日本

昨年12月1日付ブログ記事
「フクシマ事故と東京オリンピック」
https://bit.ly/2yJOLXw

に東京五輪の背徳性を指摘した。

2013年9月7日、アルゼンチンのブレノスアイレスで開かれたIOC(国際オリンピック委員会)総会。

2020年夏のオリンピック招致に向けて、安倍首相は次のように述べた。

「フクシマについて、お案じの向きには、私から保証をいたします。状況は、統御されています」

英語での表現はこうだ。

“The situation is under control.”

「東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも及ぼすことはありません。」

さらに、安倍首相は質疑応答で次のように答えた。

「汚染水による影響は、福島第一原発の港湾内の、0・3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされています」

記事では小出裕章氏による

『フクシマ事故と東京オリンピック【7ヵ国語対応】』
“The disaster in Fukushima and the 2020 Tokyo Olympics”

(小出裕章著、径書房)
https://amzn.to/2OAIdzO

Photo_20200428002301
を紹介させていただいた。

あとがきで小出氏は次のように記す。

人気ブログランキングへ

「筆舌に尽くしがたい被害と被害者が生まれた。

一方、原発の破局的事故は決して起こらないと嘘をついてきた国や東京電力は、誰一人として責任を取ろうとしないし、処罰もされていない。

絶大な権力を持つ彼らは、教育とマスコミを使ってフクシマ事故を忘れさせる作戦に出た。

そして、東京オリンピックのお祭り騒ぎに国民の目を集めることで、フクシマ事故をなきものし、一度は止まった原発を再稼働させようとしている。

フクシマ事故が起きた当日に発令された「原子力緊急事態宣言」は事故から8年経った今も解除できないままである。

しかし、国民のほとんどはその事実すら知らない。」

安倍内閣は福島第一原発による放射能汚染水海洋放出を強行する構えだ。

小出氏は次の事実を指摘する。

「2017年1月に東京電力は原子炉圧力容器が乗っているコンクリート製の台座(ペデスタル)内部に、いわゆる胃カメラのような遠隔操作カメラを挿入した。」

「圧力容器の底を抜いて溶け落ちてきた炉心が、さらに下まで落ちていることが分かった。」

「人間は全身で8シーベルト被曝すれば、確実に死ぬ。

圧力容器直下での放射線量は一時間当たり20シーベルトであり、それすら大変な放射線量である。

しかし、そこに辿り着く前に530あるいは650シーベルトという放射線が計測された。」

人気ブログランキングへ

「溶けた核燃料が「ペデスタルの外部に流れ出、飛び散ってしまっている」ことを示す。

こうなると、溶け落ちた炉心を回収し、容器に封入することはできなくなる。

炉心を冷やすために水を注入してきたが、

そのため、毎日数百トンの放射能汚染水が貯まり続けている。

東京電力は敷地内に1000基近いタンクを作って汚染水を貯めてきたが、その総量はすでに100万トンを超えた。

敷地には限りがあり、タンクの増設にも限度がある。

近い将来、東京電力は放射能汚染水を海に流さざるを得なくなる。」

安倍首相が述べた

「汚染水による影響は、福島第一原発の港湾内の、0・3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされています」

は真っ赤な嘘なのだ。

日本政府は2011年3月11日に「原子力緊急事態」を宣言した。

この宣言がいまなお解除されていない。

さらに本年4月7日、コロナウイルス感染拡大による「緊急事態宣言」が発出された。

事態収束の見通しは立たない。

五輪どころでないというのが現実だ。

五輪延期にさらに3000億円もの血税を投入することが完全なる間違いであることは明白だ。

国会は2021年五輪中止を決議するべきだ。

政府はコロナウイルス感染拡大収束と国民生活支援に全力を挙げるべきだ。

同時にフクシマ原発被災者を切り棄てる政策を是正すべきだ。

国民生活崩壊を放置して五輪を強行する選択肢は存在しない。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

上記メルマガを初めてご購読される場合、
2ヶ月以上継続して購読されますと、最初の一ヶ月分が無料になりますので、ぜひこの機会にメルマガのご購読もご検討賜りますようお願い申し上げます。

https://foomii.com/files/information/readfree.html

人気ブログランキングへ

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第2614号「2021年東京五輪は中止に追い込まれる」
でご購読下さい。

『アベノリスク』(講談社)
動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。

2011101日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:540円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。

 創刊月201110-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。

 メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.comまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

« 大げさに騒がず普通にすごす代償は甚大 | トップページ | 静岡4区衆院補選野党惨敗現実を直視する »

東京汚リンピック」カテゴリの記事

有料メルマガご登録をお願い申し上げます

  • 2011年10月より、有料メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」の配信を開始いたします。なにとぞご購読手続きを賜りますようお願い申し上げます。 foomii 携帯電話での登録は、こちらからQRコードを読み込んでアクセスしてください。

    人気ブログランキング
    1記事ごとに1クリックお願いいたします。

    ★阿修羅♪掲示板

主権者は私たち国民レジスタンス戦線

  • 主権者は私たち国民レジスタンスバナー

    主権者は私たち国民レジスタンスバナー

著書紹介

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2023年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

関連LINKS(順不同)

LINKS1(順不同)

LINKS2(順不同)

カテゴリー

ブックマーク

  • ブックマークの登録をお願いいたします
無料ブログはココログ