野党の腐敗が日本を絶望的にしている
圧倒的多数の日本国民が認識していないが、2011年3月11日の16時36分に発令された
「原子力緊急事態宣言」
はいまも解除されていない。
日本はいまも「原子力緊急事態」の下にある。
コロナウイルス感染が拡大して新型インフルエンザ対策特別措置法が改定された。
緊急事態宣言を発令し、私権を制限できるように法律が改悪された。
コロナウイルス感染拡大の混乱に乗じて民主主義の根幹を破壊する法改定が強行されたことに主権者は抗議しなければならない。
危機に乗じて国家が権力を増大させる。
「ショック・ドクトリン」だ。
法改定を受けて安倍首相が記者会見したが、現在は緊急事態宣言を発する局面ではないという。
ほとんど審議もせずに拙速な法改定を強行する意味はなかったことが明らかにされた。
問題の根幹は野党の対応にある。
野党は安倍内閣に独裁権限を付与する法改定になぜ協力したのか。
森法相の暴言で国会審議には応じられないとしながら、安倍首相が森法相に厳重注意しただけであっさりと本会議開催に応じた。
附帯決議に速やかに国会に報告することが盛り込まれたが、附帯決議に法的拘束力はない。
立憲民主党の山尾志桜里衆院議員が造反したが、山尾氏の主張が正当である。
TPPの日米版である日米自由貿易協定の批准はTPP批准と同等の意味がある。
TPPは日本を米国化するための条約であり、日本のTPP参加への反対運動が全国に広がった。
しかし、そのTPPから米国が離脱したから、日本の米国化の危機はいったん後退した。
しかし、トランプ大統領は日本に二国間協議を要求し、安倍内閣がこれに応じた。
安倍首相は国会審議で、日米FTAはやらないと国会で何度も繰り返しておきながら、米国が日米FTAを要求すると、一切の反対を示さずに米国の命令に服従した。
完全な対米隷属だ。
その日米FTA協定の第一弾である日米自由貿易協定が昨年の臨時国会で批准された。
安倍首相の桜疑惑が拡大し、安倍首相出席の下での集中審議が求められた。
野党は安倍内閣がこれに応じなければすべての国会審議に応じられないとの対応を取ることが出来た。
ところが、立憲民主党、国民民主党は自公と連携して日米自由貿易協定の委員会採決、本会議採決に抵抗なく応じたのである。
今回も森法相の暴言を受けて、森首相の辞任を要求できたはずだ。
ところが、実体上の抵抗を示さずに新型インフルエンザ等対策特別措置法の改悪に協力した。
日本共産党とれいわ新選組は反対した。
少なくとも国会での事前承認を義務付けることが必要だ。
法改定が強行されたが、安倍首相が緊急事態を宣言しなかった。
拙速な国会審議を行う理由すらなかったのだ。
時の内閣に独裁権限を与えることは議会の自死行為である。
そもそも日本国憲法は国会を国権の最高機関として位置付け、権力の暴走をチェックする権能を国会に付与している。
その国会が行政権力に無条件の独裁権限を与えることは議会制民主主義の根幹を破壊するものである。
少なくとも国会の事前承認を義務付けることは不可欠だ。
ところが、立憲民主党、国民民主党はこの法改定に賛成した。
速やかな国会への報告という附帯決議は、単なるつじつま合わせのものだ。
腐っているのは与党だけではない。
安倍首相が緊急事態宣言を発令しなかったのは、この期に及んでなお、東京五輪開催強行を目論んでいるからだ。
WHOがパンデミックを宣言した。
パンデミックが解除されるには最低でも一年はかかる。
もはや東京五輪開催は絶望的な状況なのだ。
安倍首相は日本では感染が拡大していないと主張するが、これは虚偽である。
日本の感染拡大が隠ぺいされているだけなのだ。
国民の生命と健康を考慮せずにひたすら利権五輪開催に執着する安倍内閣には天誅が下される必要がある。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
のご購読もよろしくお願いいたします。
上記メルマガを初めてご購読される場合、
2ヶ月以上継続して購読されますと、最初の一ヶ月分が無料になりますので、ぜひこの機会にメルマガのご購読もご検討賜りますようお願い申し上げます。
https://foomii.com/files/information/readfree.html
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第2576号「東京五輪開催が絶望的である理由」
でご購読下さい。
『アベノリスク』(講談社)
の動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。
2011年10月1日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:540円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。
創刊月2011年10-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.comまでお願い申し上げます。
価格:1,650円 通常配送無料
出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する
価格:994円 通常配送無料
出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する
価格:907円 通常配送無料
出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する
価格:1,620円 通常配送無料
あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)
価格:1,620円 通常配送無料
価格:994円 通常配送無料
出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する
価格:1,620円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,512円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)
価格:1,728円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,728円 通常配送無料
出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する
« 消費税コロナ安倍大恐慌の到来 | トップページ | 相撲協会は発熱力士に直ちにPCR検査を実施せよ »
「新型肺炎感染拡大」カテゴリの記事
- 現実に素直に対応して明るく暮らす(2021.04.12)
- 新コロダブルスタンダードをやめろ(2021.03.21)
- 「コロナ敗北宣言」の発出(2021.03.18)
- 感染拡大推進に舵切り替える半狂乱政権(2021.02.24)
- Stop&Goコロナ政策が経済に最悪(2021.02.08)