国民の怒りあまりある老舗和菓子店羊羹と紙袋
安倍内閣が強行に推進しているIR(統合型リゾート)事業をめぐる汚職事件で、逮捕された衆議院議員の秋元司氏が受領した現金300万円は2017年10月に実施された衆院総選挙に向けての「陣中見舞い」名目だったと報じられている。
内閣府副大臣でIR担当だった衆議院議員の秋元司氏は、IRへの参入を目指していた中国企業「500ドットコム」側から、現金300万円などの賄賂を受け取った疑いで逮捕された。
報道によると、秋元氏は2019年9月の衆議院解散当日に衆議院議員会館の秋元氏事務所で「500ドットコム」の顧問・紺野昌彦氏と仲里勝憲氏からから選挙の「陣中見舞い」として現金300万円を受け取ったという。
その際、現金は老舗和菓子店のようかんと一緒に紙袋に入っていたという。
安倍政治の腐敗ぶりが改めて明らかになった。
安倍政治の金権体質、政治私物化の堕落ぶりに対する主権者国民の怒りは察するに余りある。
余りあると言えば甘利という議員がいたことが思い起こされる。
甘利明という名前の議員がいた。
大臣の地位に引き上げられ、公約違反のTPP推進の旗を振っていたこともあった。
この人物が閣僚辞任に追い込まれ、病気と称して入院し、人前から姿を隠していたことがある。
そのまま政界を引退したのかと誰もが思ったが、最近になって安倍首相がこの人物を自民党税制調査会長の要職に就任させたと伝えられた。
さすがは政治私物化の総帥安倍晋三氏だけのことはある。
ほとぼりが冷めれば何食わぬ顔で傲岸無恥な行動を押し通す。
この甘利明という人物は、「口利きの見返りで1200万円受領」と伝えられた。
千葉県の建設業者「薩摩興業」元総務担当の一色武氏が、独立行政法人都市再生機構(UR)が行っている道路建設の補償を巡り、甘利事務所に口利きを依頼した。
3年にわたって甘利大臣や地元の大和事務所所長で公設第一秘書の清島健一氏や政策秘書の鈴木陵允氏に資金提供や接待を続けたという。
その総額は証拠が残るものだけで1200万円に上ると伝えられた。
甘利氏や元秘書2人は2013~14年にかけて、一色氏から現金600万円を受領したことも明らかにされた。
一色氏は2013年11月14日に大臣室で甘利明大臣に面会した。
その際、桐の箱に入ったとらやの羊羹と一緒に封筒に入れた現金50万円を「これはお礼です」と渡したという。
甘利明氏は2016年1月28日、記者会見を行って2013年11月に大臣室で、2014年2月に神奈川県の地元大和事務所で、千葉県内の建設業者の関係者からそれぞれ50万円を受領していたことを認めた。
その上で大臣を辞任することを明らかにした。
この問題について2016年3月に弁護士グループが、甘利氏と元公設秘書をあっせん利得処罰法違反の疑いで東京地検に刑事告発した。
薩摩興業が有利な契約を結べるよう甘利氏側がURに違法な口利きをした疑いがあるとしての刑事告発だった。
ところが、東京地検特捜部は2016年5月31日、甘利氏と元秘書2人を嫌疑不十分で不起訴処分とした。
安倍内閣が不当に長期存続している理由として、1.安倍内閣がマスメディアを不当支配していること、2.安倍内閣が刑事司法を不当支配していること、3.主権者国民がゆるいこと、の三つを挙げているが、もっとも深刻なのが刑事司法の問題だ。
刑事司法が完全に腐敗し切ってしまっている。
刑事司法の腐敗の原因は、
1.警察、検察に不当に巨大な裁量権が付与されていること
2.日本の刑事司法において基本的人権が無視されていること
3.裁判所裁判官が人事権を通じて政治権力に支配されてしまっていること
にある。
今回の事件に登場する羊羹のメーカーがどこであるかは報じられていないが、「老舗和菓子店のようかん」で真っ先に浮かぶのは「とらやのようかん」だろう。
わいろの定番がとらやのようかんとなると、このお菓子を手土産にすると受け取る者が勘違いをすることが生じる可能性も浮上する。
逮捕されて年末年始を東京拘置所で過ごすのと、無罪放免にされて病気の名目で入院、雲隠れして、ほとぼりが冷めたら要職に復帰させてもらうとのでは天と地の開きがある。
安倍内閣下の犯罪事案は枚挙にいとまがない。
国有財産の不当廉売、虚偽公文書の作成など、重大な刑事犯罪であるが、検察が不当に無罪放免にすることが押し通されているために、日本全体が完全に無法地帯と化している。
「ようかんでわいろ」の問題をいま一度さかのぼって検証する必要がある。
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