« オールエンジンやボディギアと表記するから疑われる | トップページ | 平成時代に天皇が示した日韓関係への所見 »

2019年8月14日 (水)

NHK抜本改革が必要不可欠であるという真実

「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏が参議院議員に当選し、同党が政党要件を獲得したことを契機にして、NHK問題に対する主権者の関心が高まっている。

本ブログ、メルマガでは4月25日付記事に

「御用NHKが震撼「NHKから国民を守る党」大躍進」
https://bit.ly/2vkm2n9

「御用機関に成り下がる「NHKをぶっ壊す!」」
https://foomii.com/00050

を掲載した。

NHKが「公共放送」としての役割を果たしているなら受信料徴収の義務化はあり得ない選択ではない。

英国のBBCは公共放送と位置付けられ、受信料支払いは義務化されている。

しかし、日本のNHKは「公共放送」ではなく「御用放送」に堕している。

このNHKの受信料支払いの義務化は適正でない。

現状を是正するには二つの方法がある。

第一は、NHK放送を適正化すること。

そのためには、NHKのあり方を定めるを放送法を抜本的に改正する必要がある。

第二は、NHK放送をスクランブル化することだ。

NHKと受信契約を締結した人だけがNHK放送を視聴できるようにする。

つまり、NHKとの受信契約締結を「任意制」に移行させるのだ。

人気ブログランキングへ

日本国憲法は基本的人権を財産権として保障している(第29条)。

同時に、思想及び良心の自由を保障している(第19条)。

NHKとの放送受信契約を強制し、受信料支払いを強制することは違憲である疑いが強い。

最高裁が合憲の判断を示しているが、最高裁自体が政治権力の支配下に置かれており、最高裁の判断が法理上の絶対基準にはならない。

私たちは裁判所判断を「一つの判断」として相対化する必要がある。

戦後民主化の過程で、抜本的なNHK改革が試みられた。

このNHK改革が実現していたなら、NHKの御用放送化は防げたはずである。

日本の戦後民主化が実行されたのは1945年から1947年前半までの1年余の極めて短い期間だった。

この短い期間に日本国憲法が制定された。

その憲法が施行されたときには、すでにGHQの占領政策の基本方向は転換していた。

いわゆる「逆コース」に転換したのである。

NHK改革の根幹は、NHKを政治権力から切り離すことだった。

しかし、この改革は中断され、結局、NHKを政治権力の支配下に置く法体系が整備された。

この法制化を実現したのが吉田茂内閣である。

人気ブログランキングへ

NHK法体系のどこに問題があるか。

根幹は二つだ。

第一は、NHKの人事権が政治権力に握られていること。

第二は、NHKの予算承認権が国会に置かれていること。

これが、NHKが「御用放送」になる必要条件だ。

しかし、これだけではNHKは「御用放送」にならない。

十分条件が必要だ。

それは、内閣がNHKを支配する意思を持ち、権力を濫用することだ。

安倍内閣はこの十分条件を満たし、結果として「あべさまのNHK」が形成されている。

したがって、放送法を改正して、NHKを政治権力から切り離すことがひとつの対処法になる。

NHKを「公共放送」の担い手として存立させるには、この方法を採るしかない。

しかし、現状ではその法改正はまったく道筋が立たない。

そうなると、二つ目の方策が候補になる。

それは、NHK放送をスクランブル化することだ。

災害などの緊急時に必要な放送をすべての国民に提供することが求められるなら、災害発生時などの特別な状況下ではスクランブルを外して、すべての受信機器保有者が放送を受信できるようにすればよい。

NHK放送のスクランブル化は合理性を備えた提案である。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

上記メルマガを初めてご購読される場合、
2ヶ月以上継続して購読されますと、最初の一ヶ月分が無料になりますので、ぜひこの機会にメルマガのご購読もご検討賜りますようお願い申し上げます。

https://foomii.com/files/information/readfree.html

人気ブログランキングへ

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第2406号「N国の是非でなくNHK現状の是非が重要」
でご購読下さい。

『アベノリスク』(講談社)
動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。

2011101日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:540円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。

 創刊月201110-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。

 メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.comまでお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社

amazonで詳細を確認する


日本の奈落 (TRI REPORT CY2015)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本の真実 安倍政権に危うさを感じる人のための十一章

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:飛鳥新社
amazonで詳細を確認する


日本経済撃墜 -恐怖の政策逆噴射-

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:日本文芸社
amazonで詳細を確認する



オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下

価格:2,100円 通常配送無料

出版社:早川書房
amazonで詳細を確認する

アベノリスク 日本を融解させる7つの大罪

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:講談社
amazonで詳細を確認する


鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ)

 

 




鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ)

価格:1,470円 通常配送無料

出版社:飛鳥新社
amazonで詳細を確認する

金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く

価格:1,785円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

« オールエンジンやボディギアと表記するから疑われる | トップページ | 平成時代に天皇が示した日韓関係への所見 »

NHK問題」カテゴリの記事

有料メルマガご登録をお願い申し上げます

  • 2011年10月より、有料メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」の配信を開始いたします。なにとぞご購読手続きを賜りますようお願い申し上げます。 foomii 携帯電話での登録は、こちらからQRコードを読み込んでアクセスしてください。

    人気ブログランキング
    1記事ごとに1クリックお願いいたします。

    ★阿修羅♪掲示板

主権者は私たち国民レジスタンス戦線

  • 主権者は私たち国民レジスタンスバナー

    主権者は私たち国民レジスタンスバナー

著書紹介

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2023年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

関連LINKS(順不同)

LINKS1(順不同)

LINKS2(順不同)

カテゴリー

ブックマーク

  • ブックマークの登録をお願いいたします
無料ブログはココログ