酷暑ゴルフと盛り下がり千秋楽国賓トランプ日程
米国のトランプ大統領が来日した。
3泊4日の旅程である。
到着翌日の5月26日には、
千葉県茂原市の茂原カントリークラブでゴルフ
両国国技館で相撲観戦
東京六本木の炉端焼き田舎屋での会食
が予定されている。
大相撲は14日目に平幕朝乃山の優勝が決まった。
13日目の栃ノ心との対戦では行司軍配で敗戦とされたものの物言いがつき、長時間の協議の末に行司軍配差し違いで勝利となった。
栃ノ心のかかとは土俵外の土と接触していなかったと見られるが、栃ノ心が負けとされ、朝乃山が勝ちとされた。
千秋楽まで優勝争いを残存させるための判断だったように思われる。
ところが、14日目に横綱鶴竜が敗れて朝乃山の優勝が決まってしまった。
14日目を終えて、
横綱鶴竜 10勝4敗
大関豪栄道 9勝5敗
大関貴景勝 3勝4敗7休
大関高安 8勝6敗
横綱白鵬 14休
という状況で、優勝争いもなくなり、最低の盛り上がりの千秋楽と言ってよい。
炉端焼きの田舎屋もトリップアドザイザーの口コミでは、コストパフォーマンスが悪いとの書き込みも目立つ。
5月にもかかわらず、全国的に真夏日となる地点が大量発生しており、千葉県茂原市でも5月26日の最高気温は32度が見込まれている。
トランプ大統領のご機嫌を取るために、ありとあらゆるメニューを盛り込んだ日程と見られるが、主権者国民の立場からすれば、媚びを売る外交ではなく、米国にも言うべきことを言う外交を展開してもらいたいところだ。
4月末に安倍首相は訪米して日米首脳会談を行った。
この会談後の記者会見で、トランプ大統領は現在進行中の日米FTA(TAG)協議を5月末までにまとめたいとの意向を示した。
日本側は慌てふためいて、交渉決着の先送りを画策している。
トランプ大統領は日本から米国への自動車輸出の関税がゼロだと述べた。
これに対して安倍首相が2.5%の関税が設定されていると反論した。
しかし、この反論は正しくない。
米国での売れ筋自動車であるSUVを含むカテゴリーの自動車では、日本から米国への輸出に25%の税率が設定されている。
そして、2013年に日本がTPP交渉に参加させてもらうために行った日米事前協議で、この25%の関税率を29年間は引き下げないことが取り決められた。
このことは、TPPの付属文書として収載された。
米国がTPPから離脱したから、この付属文書が失効したと考えるのが順当だが事実は違う。
日米事前協議で決定された内容は、「日本政府が自主的に決定した事項」で、TPPとは切り離して有効性を維持していることとされているのだ。
だから、安倍首相は米国へのSUV輸出の関税率は25%であり、これは29年間引き下げないことになったことをトランプ大統領に説明する必要があった。
ポツダム宣言を読んだことがなかった安倍首相だから、TPP交渉の付属文書など、存在自体も知らないのかも知れないが、そのような状況では日本の主権者の利益を守るための外交交渉などできるわけがない。
トランプ大統領は日米FTA交渉で、農産物の日本の輸入関税撤廃を求めていると見られる。
日本側はTPPで取り決めた水準以上の譲歩をしないと言っているが、トランプ大統領が脅しをかければ、ただひたすら「イエス・サー」と言うほかないのではないか。
このことを夏の国政選挙の前に明らかにされたら、自公の政権与党は農村票をすべて失うことになるだろう。
だから、なんとか、選挙が終わるまでは、関税交渉のことは口にしないで欲しい。
そのための「接待漬け外交日程」の設定なのではないか。
そもそもTPP自体が、日本の主権者の利益ではなくハゲタカ利益の実現を目指すものなのだ。
トランプ大統領を令和になって初めての国賓として迎える。
天皇との会見を設営する。
安倍首相が米国を訪問する際には、極めて低位の接遇し貸してもらっていないのに、最大級の歓待をする。
日本の主権者は冷静な目で安倍首相の媚びを売る外交姿勢を見つめておく必要がある.
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