2019年重要日程設定のすべてが国政選挙対策
重要日程が立て込む2019年の日本。
改元という一大イベントが実施された。
4月の統一地方選の告示と投票日の間に新元号発表が設定された。
その新元号が5月1日にスタートした。
年度替わりの4月1日にするのが自然だが、政治的な思惑で5月1日にされたのだと考えられる。
すべてが政治権力の私的な利害に沿って設定されていることが最大の問題だ。
10連休が設定されれば多数の市民が喜ぶと考えたのだろう。
大型連休で過去の重大な問題を市民が忘却すると考えているのだろう。
2019年は参院選が実施される年だ。
改憲を目指す安倍首相は参院選後に改憲勢力3分の2を確保することを最重視している。
すべてのスケジュール設定、運営がこの目的から逆算して設定されているのだと思われる。
5月末にトランプ大統領が訪日することを踏まえて4月末に安倍首相は訪米して日米首脳会談を行った。
トランプ大統領は5月末の訪日の際に、日米FTA交渉妥結を勝ち取ることを求めている。
農産物の関税引き下げを強く要求してくる。
これが表面化すると安倍内閣与党は夏の参院選で大きな打撃を受ける。
この決定を参院選後まで先送りすることを懇願しに行ったのだと考えられる。
見返りに防衛装備品の爆買い、日本の自動車企業による対米投資が提示された模様である。
ロシアが二島を日本に引き渡す際に、ここに米軍基地を置かないことについて米国の了解を取り付けることも大きな狙いであったとも見られている。
これらの調整が順調に進んだのかどうか。
しかし、トランプ大統領は日米FTA=TAG交渉で厳しい対応を示すだろう。
TPP以上の農産物関税引き下げを求めることは間違いない。
合意に「為替条項」を盛り込むことも強く要求するだろう。
安倍内閣にトランプ大統領の要求を撥ねつける力は存在しない。
そもそも、トランプ大統領は日本を同盟国と見なしていない。
日本を植民地としてしか見ていないのだ。
安倍首相夫妻とトランプ大統領夫妻の記念撮影に際して、安倍首相夫妻がレッドカーペットに乗せてもらえなかったことが話題になっている。
宗主国と植民地の代表が同じレッドカーペットに乗って写真撮影することをトランプ大統領が認めなかったとの見立てもあるが、この場での撮影では他国の首脳の場合でも同じようなことがしばしば起こる。
しかし、トランプ大統領の安倍首相に対する接遇が低いことは明らかだ。
安倍首相夫妻訪米と習近平主席訪米の際の米国の対応の違いは歴然としている。
空港到着の出迎えの態勢が異なる。
習近平夫妻訪米に際してはタラップ下にレッドカーペットが設営されるが、安倍首相夫妻にはなし。
そして、象徴的であったのが、トランプ大統領訪日の際の訪日最初のトランプ大統領演説が星条旗の前で行われたことだ。
トランプ大統領は横田基地から日本に入り、横田基地から日本を後にした。
日本はトランプ大統領の出入国を管理できなかった。
トランプ大統領は「植民地日本」に来たことを言外の行動で明示したのである。
6月末には大阪でG20首脳会議が行われる。
習近平主席、プーチン大統領の訪日も予定されている。
これと別に、安倍首相は消費税増税の延期を決定、公表するのではないかと考えられる。
これらのイベント、行動は、すべて夏の参院選に向けられたものだ。
これだけのことがらを並べるのだから、衆参ダブル選に持ち込む可能性が高いのではないか。
主権者は目先のイベントに目を奪われてはならない。
米国の対日要求は選挙後に一気に襲来して、多くを奪い去るだろう。
安倍内閣は米国に隷従して日本の主権者の利益を守らないと考えられる。
次の国政選挙で安倍内閣与党議席を大幅に削減することが何よりも大切になる。
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