辞任ドミノ始動で安倍内閣の年内総辞職濃厚に
桜田義孝五輪担当相が辞任した。
桜田氏は、4月10日、東京都内で開かれた自民党の高橋比奈子衆院議員(比例代表東北ブロック)のパーティーでのあいさつで、
「(東日本大震災からの)復興以上に大事なのは高橋さん」
と述べた。
桜田氏は記者からこの発言について問われると、
「そんなこと言ったことない。記憶にない」
と述べた。
ところが、その後、急遽、辞任することになった。
後任には鈴木俊一元五輪担当相が就任した。
桜田氏の挨拶の要旨は次のもの。
「乾杯、いよいよできるかなと思ったときにまた一人(あいさつの)追加で、がっかりしているんじゃないか。
私も「がっかり」という言葉が禁句なんですよ。
いろいろ言われちゃってね。
もう、こりごりしているんですけどね。
東京オリンピックは来年で、世界中の人が日本に、岩手県にも行くと思います。
東日本大震災ということで、東日本ということは岩手も入っているのですから、世界中の人が行くと思います。
おもてなしの心を持って復興に協力していただければありがたいと思います。
そして、復興以上に大事なのは、高橋さんなので、よろしくどうぞお願いします。」
安倍内閣の「適材適所」人事の真価を見せつける事態である。
安倍首相は桜田氏にサイバーセキュリティー担当相をも兼務させていた。
しかし、桜田氏はパソコンに触れたこともないことを国会答弁で明らかにした。
安倍首相の「大胆さ」は国際的にも脚光を浴びるものである。
つい先日、塚田一郎国交副大臣が辞任したばかりである。
塚田氏の辞任は安倍首相に直結する問題が原因だった。
塚田氏は「国土交通大臣ですから、ちょっとだけ仕事の話をさせていただきます」と述べて、次のように述べた。
「安倍晋三総理から、ね、麻生副総理の地元でもある北九州への道路の事業が止まっているわけですよ。
吉田(自民党参院)幹事長が私の顔を見たら、『塚田、分かっている?これは総理と麻生副総理の地元の事業なんだよ』と。『俺が、何で来たと思うか』と言うんですね。
私すごくものわかりがいいんです。すぐ忖度する『分かりました』と。
それでですね、この事業を再スタートするためには、いったん国で調査を引き取らせていただくことになりまして、ま、これを今回の新年度の予算に、国で、直轄の調査計画に、引き上げました!」
さすがは、安倍首相の「適材適所」人事である。
下関北九州道路の建設促進の大会には安倍首相も推進連盟の議員の一人として名前を連ねていた。
しっかり、忖度して私物化行政を行う人物を副大臣に起用したことがよく分かる。
塚田副大臣や桜田大臣は辞表を提出して辞任したが、なぜか、安倍首相自身はまだ辞表を提出していない。
2017年2月17日の衆院予算委員会で安倍首相は次のように答弁した。
「私や妻がこの認可あるいは国有地払い下げに、もちろん事務所も含めて、一切かかわっていないということは明確にさせていただきたいと思います。
もしかかわっていたのであれば、これはもう、私は総理大臣をやめるということでありますから、それははっきりと申し上げたい、このように思います。」
「いずれにいたしましても、繰り返して申し上げますが、私も妻も一切、この認可にもあるいは国有地の払い下げにも関係ないわけでありまして、(中略)繰り返しになりますが、私や妻が関係していたということになれば、まさに私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたい。」
ところが、その後、安倍首相夫人の安倍昭恵氏が新設予定の小学校の名誉校長に就任し、安倍昭恵氏が公務員秘書の谷査恵子氏に指示し、谷氏が財務省と折衝し、その結果として国有地の激安払い下げが行われた経緯が明らかになった。
安倍首相は2018年9月14日の自民党総裁選公開討論会で、
「私の妻や私の友人が関わってきたことでございますから、国民の皆様が、疑念を持つ、疑惑の気持ちを持たれるというのは当然のことなんだろうと、このように思っております」
と述べた。
安倍首相辞任の潮時が来ている。
やはり、改元の年、安倍首相は退陣することになると予想される。
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